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平野歩夢

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
平野 歩夢
2022年3月、首相官邸にて
名前
本名 平野 歩夢
愛称 あゆむ
カタカナ ヒラノ アユム
ラテン文字 AYUMU HIRANO
基本情報
国籍 日本の旗 日本
種目 スノーボードハーフパイプ
所属 TOKIOインカラミ
木下グループ
生年月日 (1998-11-29) 1998年11月29日(26歳)
生誕地 新潟県の旗 新潟県村上市
身長 165cm
体重 50kg
ワールドカップ戦歴
デビュー年 2013
最高成績 1位(2013年)
獲得メダル
男子 スノーボード
オリンピック
2022 北京 男子ハーフパイプ
2014 ソチ 男子ハーフパイプ
2018 平昌 男子ハーフパイプ
Winter X GAMES
2016 X GAMES OSLO スーパーパイプ
2018 X Games ASPEN スーパーパイプ
2013 X GAMES ASPEN スーパーパイプ
2022 X GAMES ASPEN スーパーパイプ
バートン・グローバルオープンシリーズ
2011 USジュニアオープン ハーフパイプ
2012 ハイファイブス! ハーフパイプ
2013 ヨーロピアンオープン ハーフパイプ
2018 USオープン ハーフパイプ
2013 USオープン ハーフパイプ
2015 ヨーロピアンオープン ハーフパイプ
2015 USオープン ハーフパイプ
ワールドカップ
2013-2014 カルドーナ大会 ハーフパイプ
2021-2022 シーズン総合 ハーフパイプ

平野 歩夢(ひらの あゆむ、1998年平成10年〉11月29日[1] - )は、日本スノーボーダー(専門はハーフパイプ)、スケートボーダー2022年北京オリンピック金メダリスト2014年ソチオリンピック2018年平昌オリンピック2大会連続銀メダリスト2020年東京オリンピックスケートボード日本代表。2022年現在、冬季オリンピックにおける日本代表選手としての最年少メダル獲得記録保持者である。

新潟県村上市出身[2]。村上市立村上南小学校、村上第一中学校卒業[1]開志国際高等学校アスリートコース[3]を経て2017年4月、日本大学スポーツ科学部に入学[4]。2021年3月同大学卒業。

兄の英樹(えいじゅ)[5]、弟の海祝(かいしゅう)も同じくスノーボード選手[6]

来歴

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スケートパークを運営する父・平野英功のもとに生まれた。4歳の時に3歳上の兄の影響でスケートボードスノーボードを始めた。山形県小国町横根スキー場[7]ドロップインからラインどりの練習を行った[8]。また小学生時代は福島県南会津町会津高原南郷スキー場で練習を重ねた[9]。その後小学4年時にスノーボードメーカー、バートンと契約し、2011、2012年の全米オープンのジュニアジャムで連覇を果たした[2]

2011年3月、アメリカバーモント州ストラットンで行われた全米オープンの決勝で13位に入った[8]

14歳で出場した2013年1月に開催されたX Gamesでは難易度の高い技を他のトップライダーが繰り出す中、圧倒的なエアの高さと、パイプ内でのパーフェクトな動きで史上最年少で銀メダルを獲得した[8]。2月にスイスのラークスで行われた欧州オープンでは優勝した[10]。同年8月にニュージーランドで行われたW杯開幕戦で優勝した[11]。なお、平野は最年少でTTRワールドスノーボードツアーのハーフパイプ部門において年間王者になっている。

2014年ソチオリンピックで、平野は2月11日に行われた決勝で1回目で90.75点、2回目で93.50点をマークし2位につけ銀メダルを獲得した。なお、15歳74日でのメダル獲得は冬季オリンピックにおける日本人史上最年少記録であり[12]、平野と同種目で銅メダルを獲得した平岡卓と共に、日本人史上初のスノーボード競技でのメダル獲得となった[13]。また、平野はスノーボードにおける最年少のオリンピックメダリストとしてギネス世界記録に認定された[14]。 同年4月に開志国際高等学校に入学した[3]

2015年、欧州オープンで2位、全米オープンで3位等の成績を残し2014-2015シーズンから新設されたワールドスノーボードツアープロシリーズで男子ハーフパイプ部門でシーズン王者となった。

2015-2016年シーズン、平野にとっては開幕戦となった12月、ブレッケンリッジのウインターデューツアーに出場し予選を4位で通過、13日の決勝は2本目のランをうまくまとめ2位になった。

2016年1月、平野はスイスのラークスで行われたLAAXオープンに予選免除の招待選手として出場し、21日の準決勝を1位で通過して翌日の22日の決勝を3本目のランで完璧な滑りを見せ1位になり優勝、またオスロで行われた初開催されたX Gamesには決勝を1本目のランから高得点を出し初優勝した。

2016-2017年シーズンは未成年者選手の飲酒騒動を受けて、飲酒を否定している平野も第三者委員会の調査のため活動休止を余儀なくされた[15]。最終戦の3月の全米オープンでは左膝の内側側副じん帯を損傷と腹部を強打して肝臓も痛める大怪我をした[4]

2017年2月、平野は住宅メーカーの木下工務店などを傘下に持つ木下グループと所属契約を結んだ[16]。それまで所属していたバートンからは引き続き用具の提供を受ける[17]。同年4月、日本大学スポーツ科学部に入学[4]

2018年1月28日に開催されたX Games ASPENでは、史上初連続縦2回転+横2回転を決め金メダルを獲得した[18]

2018年平昌オリンピック、2月14日に行われた決勝2回目、平野は連続縦2回転+2回転を決め95.25点をマークしてトップに躍り出るも、3回目最終滑走のアメリカのショーン・ホワイトが97.75点をマークして逆転された[19]。結果としてホワイトに次ぐ2位に入り、平野自身冬季五輪で2大会連続となる銀メダルを獲得した[20]

2018年11月、2020年東京オリンピックで新種目として採用されるスケートボードに挑戦することを表明[21]。東京オリンピックが1年延期されたことで2022年北京オリンピックとの間隔が狭くなり、スノーボードの練習との並立が難しくなる中で、2021年5月のスケートボードの国際大会で日本人トップとなり開催国枠で東京オリンピック出場権を獲得[21]

2021年8月5日に開催された東京オリンピックスケートボード男子パークに出場し、予選は通過できなかったが、日本で5人目となる夏冬五輪出場選手となった[21]

2022年1月8日に開催されたワールドカップ第2戦、また同年1月15日に開催された第3戦で連勝したことにより、平野は2021-2022年シーズン種目別において自身初の総合優勝を果たした。[22]

2022年2月11日に行われた北京オリンピック、スノーボード男子ハーフパイプ決勝にて「トリプルコーク1440」を1回目から成功させたものの転倒もあり9位、2回目は91.75で2位となり、「2本目の点数に納得いかず、そういう怒りが自分の気持ちの中でうまく表現できた」3回目の滑走では96.00点をマークし、金メダル獲得と冬季オリンピック3大会連続メダル獲得という、いずれもスノーボード種目で日本人選手初となる偉業を成し遂げた[23][24]

2024年3月19日、結婚を発表した[25][26]

主な成績

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  • 2012-2013シーズン TTR World Snowboard Tour 男子HPシーズン王者
  • 2014-2015シーズン World Snowboard Tour Pro Series 男子HPシーズン王者


  • 2012年 Burton High Fives! HP 1位
  • 2013年 Burton High Fives! HP 4位
  • 2014年 Burton High Fives! HP 7位


  • 2012年 Winter Dew Tour HP 5位
  • 2013年 Winter Dew Tour HP 6位
  • 2014年 Winter Dew Tour HP 5位
  • 2015年 Winter Dew Tour HP 2位
  • 2023年 Winter Dew Tour HP 1位


  • 2013年 Winter X Games HP 2位
  • 2015年 Winter X Games HP 6位
  • 2016年 Winter X Games HP 11位
  • 2016年 Winter X Games Oslo HP 1位
  • 2018年 Winter X Games Aspen HP 1位
  • 2022年 Winter X Games Aspen HP 2位


  • 2013年 Burton US Open HP 2位
  • 2015年 Burton US Open HP 3位
  • 2016年 Burton US Open HP 13位
  • 2018年 Burton US Open HP 1位


  • 2013年 Burton European Open HP 1位
  • 2015年 Burton European Open HP 2位
  • 2016年 LAAX OPEN HP 1位


  • 2013年 FIS World Cup(SUI) HP 1位
  • 2013年 FIS World Cup(NZL) HP 1位
  • 2016年 FIS World Cup(JPN) HP 5位
  • 2017年 FIS World Cup (NZL) HP 2位
  • 2017年 FIS World Cup (USA) HP 1位
  • 2017年 FIS World Cup (CHN) HP 1位
  • 2021年 FIS World Cup (USA) HP 4位
  • 2022年 FIS World Cup (USA) HP 1位
  • 2022年 FIS World Cup (SUI) HP 1位


  • 2011年 Burton US Open Junior Jam HP 1位
  • 2012年 Burton US Open Junior Jam HP 1位


  • 2007年 Nissan X-Trail Nippon Open Kids Jam HP 4位
  • 2008年 Nissan X-Trail Nippon Open Kids Jam HP 3位


  • 2009年 Nissan X-Trail Asian Open Kids Jam HP 1位
  • 2011年 Burton New Zealand Open HP 5位



  • 2016年 北海道スキー選手権大会スノーボード競技 HP 1位



HP=ハーフパイプ

主な受賞

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出演

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テレビ出演

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CM

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脚注

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出典

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  1. ^ a b 平野 歩夢(スノーボード)”. ソチオリンピック2014. 日本オリンピック委員会 (2014年2月7日). 2017年12月10日閲覧。
  2. ^ a b ソチ五輪メダル候補の15歳。平野歩夢がスノーボードの未来を変える”. Sportiva. 集英社 (2014年1月21日). 2014年2月11日閲覧。
  3. ^ a b “入学式で平野歩夢選手「みんなと上を目指す」”. YOMIURI ONLINE (読売新聞社). (2014年4月6日). オリジナルの2014年4月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140407100041/http://www.yomiuri.co.jp/sports/winter/20140405-OYT1T50181.html 2014年4月7日閲覧。 
  4. ^ a b c スノボ平野日大入学「影響されちゃいけないことがある」”. スポニチ (2017年4月8日). 2017年4月9日閲覧。
  5. ^ 平野英樹・歩夢が國母和宏のマネージメント会社と契約!”. TRANSWORLD WEB. SNOWBOARDING (2011年5月25日). 2017年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年1月28日閲覧。
  6. ^ 平野の地元でも大喜び 弟の海祝君「これがお兄ちゃんなのか」”. スポニチ (2014年2月12日). 2015年10月14日閲覧。
  7. ^ ソチオリンピックスノーボード男子ハーフパイプ代表の平野歩夢(あゆむ)選手が小国町役場を訪問”. 小国町 (2014年1月30日). 2014年2月11日閲覧。
  8. ^ a b c 五輪目指す15歳の実力者、平野歩夢 高い評価の理由”. トランスワールド・スノーボーディング・ジャパン (2013年12月26日). 2014年2月11日閲覧。
  9. ^ “歩夢が小学生時代通った“ハーフパイプの聖地”南会津町に勇気、コロナで客減るも「負けたくない」”. スポニチアネックス. (2022年2月12日). https://www.sponichi.co.jp/society/news/2022/02/12/kiji/20220212s00042000121000c.html 2022年2月15日閲覧。 
  10. ^ BURTON EUROPEAN OPEN 平野歩夢が優勝!”. DMKsnowboard.com (2013年2月9日). 2017年12月10日閲覧。
  11. ^ スノーボード平野歩夢 高さ武器「王者倒す」”. 産経新聞 (2014年2月3日). 2017年12月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年12月10日閲覧。
  12. ^ 15歳平野歩夢、雪上の最年少メダリストに”. 日刊スポーツ (2014年2月12日). 2017年12月10日閲覧。
  13. ^ 15歳平野歩夢が銀!18歳平岡が銅!”. 日刊スポーツ (2014年2月12日). 2014年2月12日閲覧。
  14. ^ スノーボードの平野歩夢選手、ギネス世界記録に認定されることに!!”. ギネスワールドレコーズジャパン (2014年2月12日). 2014年4月24日閲覧。
  15. ^ “大麻や飲酒のほかにも…スノボ強化選手 活動休止 第三者委で不祥事調査”. スポニチアネックス (スポーツニッポン). (2016年12月9日). https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2016/12/09/kiji/K20161209013878860.html 2017年12月10日閲覧。 
  16. ^ スノーボード競技の平野歩夢選手、サーフィン競技の五十嵐カノア選手と所属契約を締結いたしました” (2017年2月1日). 2017年12月10日閲覧。
  17. ^ “平野歩夢が木下グループ所属へ/スノボ”. サンスポ (サンケイスポーツ). (2017年8月8日). オリジナルの2018年8月24日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20180824004326/http://www.sanspo.com/sports/news/20170808/ski17080817170001-n1.html 2017年12月10日閲覧。 
  18. ^ “スノーボード選手の平野歩夢が史上初の大技を決めて X Games で優勝”. hypebeast.com. (2018年1月29日). https://hypebeast.com/jp/2018/1/ayumu-hirano-first-prize-x-games-1 2018年2月1日閲覧。 
  19. ^ “平野歩夢の銀メダルは妥当だったのか?絶対王者の“演技”見抜けず誤審も……”. スポーツナビ. (2018年2月14日). https://pyeongchang.yahoo.co.jp/column/detail/201802140008-spnavi 2018年2月17日閲覧。 
  20. ^ “平野歩夢が銀メダル、選手生命脅かす大けが乗り越え… 平昌オリンピック”. ハフポスト日本版. (2018年2月14日). https://www.huffingtonpost.jp/entry/ayumu-hirano_jp_5c5d5f0de4b0974f75b1f132 2018年2月14日閲覧。 
  21. ^ a b c “平野「夏冬」日本5人目、スノボとスケボー「次は北京」”. 読売新聞. https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2020/20210805-OYT1T50243/ 2021年8月5日閲覧。 
  22. ^ “平野歩夢が北京五輪前の前哨戦W杯で2連続V達成!ショーン・ホワイトが5度目のオリンピックを決めた!!”. dmksnowboard.com. (2022年1月16日). https://dmksnowboard.com/ayumu-hirano-wins-back-to-back-world-cups/ 2022年1月16日閲覧。 
  23. ^ スノーボード【速報】平野歩夢 金メダル 男子ハーフパイプ決勝”. NHK NEWS WEB. 日本放送協会 (2022年2月11日). 2022年2月11日閲覧。
  24. ^ "平野歩夢「2本目の点数に納得いかず、そういう怒りがうまく表現できた」…日本選手で冬季初の3大会連続メダル". 読売新聞. 11 February 2022. 2022年2月11日閲覧
  25. ^ 「パパになるのか」スノーボード・平野歩夢が結婚発表 SNSでは驚きと祝福の声”. 日テレNEWS. 2024年3月20日閲覧。
  26. ^ ご報告”. 平野歩夢オフィシャルサイト. 2024年3月20日閲覧。
  27. ^ a b 「新潟県民栄誉賞」受賞者一覧”. 新潟県. 2022年8月17日閲覧。
  28. ^ 平野歩夢選手へ「県民栄誉賞特別賞」創設 新潟県(BSN新潟放送)”. Yahoo!ニュース (2022年3月30日). 2022年4月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月17日閲覧。
  29. ^ 2014ベストカラアゲニスト 日本唐揚協会ホームページ 2020年12月13日閲覧
  30. ^ 『官報』号外第97号、令和4年5月2日
  31. ^ 紫綬褒章に秋元康氏、岡本健一 春の褒章受章者688人”. サンスポ (2022年4月28日). 2023年5月4日閲覧。
  32. ^ NHKドキュメンタリー - アスリートの魂「“恐怖”を超えろ~スノーボードハーフパイプ 平野歩夢~」”. NHK. 2018年2月17日閲覧。
  33. ^ ピョンチャン五輪 極限への挑戦  スノーボード 平野歩夢”. NHK. 2018年2月17日閲覧。
  34. ^ 『TOKIOインカラミ』新CM「トップアスリート篇」を7月20日から放映開始。世界で活躍する超一流アスリート平野歩夢と髙木美帆が初共演! 森ひかるやパルクールチームも出演!”. PR TIMES (2022年7月20日). 2022年7月20日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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