幾瀬マサ
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幾瀬 マサ(いくせ マサ、1914年11月13日 - 2011年2月22日)は、日本の植物学者。専門分野は花粉学、形態学。東邦大学名誉教授。
略歴
[編集]埼玉県出身。埼玉県立熊谷高等女学校(現在の埼玉県立熊谷女子高等学校)を卒業後の1931年、帝国女子医学薬学専門学校(現在の東邦大学)薬学科に入学した。1935年、卒業と同時に薬用植物学教室の助手に採用され、久内清孝の指導をうけた[1]。
1949年より花粉粒の研究に専念し、190科2300種の花粉粒を著書「日本植物の花粉」にまとめ刊行[2]。本研究を主論文として、1957年に東京大学より薬学博士号を取得した。
1952年、東邦大学薬学部の助教授、1960年に教授に就任した。1969年より東邦大学初の女性薬学部長に就任し1978年まで同職を務めた[3]。
日本女性科学者の会第2代会長[4]を務めるなど、女性の社会的地位の向上に尽力した。
日本花粉学会幹事、東邦大学名誉教授、東邦大学理事、日本薬学会評議員等を歴任した。
主な受賞歴
[編集]主な著書
[編集]- 単著『日本植物の花粉』 (廣川書店、1956)
- 共著『薬用植物大事典』 (廣川書店、1963)
- 共著『現代診断検査法体系第XV部門アレルギー性疾患1(花粉検査)』 (中山書店、1970)
エピソード
[編集]東邦大学創設者・額田晉の「人生の意義は努力にあり」が座右の銘であった[5]。
脚注
[編集]- ^ 幾瀬マサ. “花粉研究の想い出”. 日本花粉学会会誌 24: 3-14.
- ^ 幾瀬マサ『日本植物の花粉』廣川書店、1956年。
- ^ 炭山嘉伸. “東邦大学のルーツをたどる 第2部 −建学の精神を生きて−”. 東邦大学. 2024年1月21日閲覧。
- ^ “日本女性科学者の会 名誉会員(承認順)”. 日本女性科学者の会. 2024年1月21日閲覧。
- ^ a b c “幾瀬マサと東邦大学—山野を歩き、生きた花を集め”. 東邦大学. 2024年1月21日閲覧。
- ^ 齊藤毅ら (2024-1-21). “日本花粉学会と日本の花粉学50年”. 日本花粉学会会誌 62: 41-74.
- ^ 「日本女性科学者の会 名誉会員・功労賞受賞者・奨励賞受賞者」『日本女性科学者の会学術誌』第1巻第1号、2000年、65頁、doi:10.5939/sjws.01119。