御茶ノ水電子製作所
御茶ノ水電子製作所(おちゃのみずでんしせいさくじょ)は、東京に拠点を置く同人系のゲーム制作グループである。アドベンチャーゲームを得意とし、2003年以降は商業ゲームの開発にも参加している。通称「御茶電(おちゃでん)」
概要
[編集]グループ名「御茶ノ水電子製作所」は、設立当時、メンバーが御茶ノ水に居住していたことに由来している。グループの母体は、大学の友人同士が集まってスタートした文学系同人サークル「伝説伝承研究結舎」で、1990年代後半頃、御茶ノ水電子製作所としての活動がスタート。1999年に独立した[1]。 インターネットの普及と共にオンラインゲームに活動の場を広げ、同時に外部からのメンバーも多数参加するようになった。ファンタジー、SF、ホラー、歴史物など、扱うジャンルは幅広い。当初はテキストメインのゲームが主体であったが、メンバーの枠が広がるにつれ、グラフィックや音声、BGMなどにも力を入れるようになった。
御茶ノ水電子製作所のアドベンチャーゲームはFlash Player上で動作するのが特徴であった。Flashを利用したゲーム作成ツールは、最終的に独自環境「Megalith」としてまとめられており、フリー版が公開されている[2]。「LEVIATHAN」では吉里吉里2が使用されている。
1999年に発表した「second Anopheles」三部作は、窓の杜やパソコン雑誌(晋遊舎刊『iP!』など)に取り上げられたこともあり[3][4]、御茶ノ水電子製作所の代表作と言える。「second Anopheles」の前章に当たる「Anopheles」はゲームではなく小説作品として発表されており[5]、また「Anopheles」シリーズのラスト・エピソードとされる「Duolith」もゲーム化される前に小説として発表されている[5]。
2003年には株式会社イオの商業ゲーム「てんしのかけら」の制作に参加[6]。
2006年11月に成人向け商業ゲーム「飛ぶ山羊はさかさまの木の夢を見るか」の制作を公表し、2007年3月にコトノハfeat.戯画より発売された。
2008年には2作目の成人向け商業ゲームとなる「ラッキー×クロス(コトノハ)」を発売。2009年には「ふわりコンプレックス(戯画)」など、成人向け商業ゲームへの参加を継続。
2009年の夏に「Anopheles」シリーズの3作目「LabylinthOrigan」を発売予定であったが、2014年5月現在も未発売のままである。
2010年にホビボックス傘下に成人向け商業ゲームブランド「Molamola.software」を設立し、「のーぱんつ!!」を発売。2011年には「お前のパンツは何色だ!?」を発売。
2015年1月に新作ゲーム「祖師谷インクリメント」の製作を発表[7][8]。
作品一覧
[編集]同人作品
[編集]- cape jasmine
- second Anopheles(三部作構成)
- Departures
- LONGESTCAPERUNNER
- sing a wold noize
- 彼岸
- KURUKURU(イベント「九段ハンガー」参加者に配布)
- Duolith(Anophelesシリーズ第2作)
- 神玉果伝説
- 僕らが戦争に反対する理由。
- Deparetures second Engine
- ラジオキャロライン
- 夕張物語
- 君のままでいて、君のままで行け
- Goodby,Wells
- rec
- 朱鷺のことば
- LEVIATHAN
商業作品
[編集]- 「飛ぶ山羊はさかさまの木の夢を見るか」(コトノハfeat.戯画)
- 「ラッキー×クロス」(コトノハ)
- 「のーぱんつ!!」(Molamola.software)
- 「お前のパンツは何色だ!?」(Molamola.software)
開発参加作品
[編集]- 「てんしのかけら」(イオ)
- 「ふわりコンプレックス」(戯画)[9]
- 「アステリズム -Astraythem-」(チュアブルソフト)[10]
- 「キスベル」(戯画)[8]
- 「ノスフェラトゥのオモチャ☆彡」(fizz)[8]
- 「BALDR SKY ZERO」(戯画)[8]
関連人物
[編集]- bomi
- 「LONGESTCAPERUNNER」「彼岸」「朱鷺のことば」及び商業ブランド「コトノハ」「Molamola.software」作品の原画を担当。また、bomiの漫画作品のストーリーを御茶ノ水電子製作所メンバーのけむん、木瓜庵が担当している[11]。
脚注
[編集]- ^ “御茶ノ水電子製作所(2001年2月21日時点のインターネット・アーカイブ)”. 2001年2月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年5月22日閲覧。
- ^ “Megalith フリー版”. 2014年5月22日閲覧。
- ^ “窓の杜 - 【週末ゲーム】第175回:アドベンチャーゲーム「second Anopheles」”. 2014年5月22日閲覧。
- ^ “御茶ノ水電子製作所 作品掲載履歴(2002年10月10日時点のインターネット・アーカイブ)”. 2002年10月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年5月22日閲覧。
- ^ a b “伝説伝承研究結舎(2004年8月30日時点のインターネット・アーカイブ)”. 2004年8月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年5月22日閲覧。
- ^ “御茶ノ水電子製作所 作品紹介”. 2014年5月22日閲覧。
- ^ “御茶ノ水電子製作所”. 2015年8月5日閲覧。
- ^ a b c d “御茶ノ水電子製作所スタッフ木瓜庵のtwitterより”. 2014年5月22日閲覧。
- ^ “御茶電サイトの更新”. 2014年5月22日閲覧。
- ^ “PCゲーム開発に参加しました”. 2014年5月22日閲覧。
- ^ bomiの漫画作品「けもののの」「ゆーゆる執行部」「我輩はタマである」「僕は友達が少ない はがない日和」「しままん」の単行本より
外部リンク
[編集]- 御茶ノ水電子製作所
- 御茶ノ水電子製作所@木瓜庵 (@kiurian) - X(旧Twitter)