恋におちたシェイクスピア (戯曲)
『恋におちたシェイクスピア』(こいにおちたシェイクスピア、Shakespeare in Love)は、アメリカ映画『恋におちたシェイクスピア』を原作とするストレートプレイ作品である。リー・ホールが台本を手掛けている。
あらすじ
[編集]上演
[編集]2011年11月に『ヴァラエティ』により、ディズニー・シアトリカル・プロダクションズがロンドンでソニア・フリードマン・プロダクションズとともに映画の舞台版を制作しようとしているということが報じられた[1]。2013年11月に公式に上演予定が告知された[2]。
ロンドンのウェスト・エンドにあるノエル・カワード劇場で2014年7月22日に初演された[3]。ディズニー・シアトリカル・プロダクションズとソニア・フリードマン・プロダクションズが製作、デクラン・ドネランが演出、ニック・オーメロッドがデザイン、パディ・カニーンが音楽を担当した[4]。初演ではデヴィッド・オークスがクリストファー・マーロウ、トム・ベイトマンがウィル・シェイクスピア、ルーシー・ブリッグズ=オーウェンがヒロインであるヴァイオラ・デ・レセップスを演じた[5]。このプロダクションは『デイリー・テレグラフ』、『インデペンデント』、『ガーディアン』から好評を博した[6][7][8]。2015年4月18日に閉幕した[9]。
北米初演は2016年にカナダのオンタリオ州ストラトフォードのストラトフォード・フェスティバルで行われた[10]。
アメリカ合衆国初演は2017年2月18日にオレゴン州アシュランドのオレゴン・シェイクスピア・フェスティバルで行われた[11]。ロードアイランド州ポータケットにあるバーベッジ・シアターでも2018-2019年のシーズンに上演された[12]。
2017年に南アフリカ共和国初演がケープタウンのフガード劇場で行われた。グレッグ・カーヴェラスが演出、エリック・エイブラハムが制作を担当し、ディラン・エディがウィル・シェイクスピア役、ロクサヌ・ヘイワードがヴァイオラ・デ・レセップス役を演じた[13]。この公演は売り切れとなり、成功したために2018年にヘイワードが同じ役、ダニエル・ムピロ・リチャードがウィル・シェイクスピア役で再演された[14]。
2017年11月14日に劇団四季による日本語での上演決定が発表され、12月末に四季芸術センターにて劇団内オーディションが実施された[15]。2018年に松岡和子訳による台本を用い、青木豪演出で上演された[16]。2018年6月22日 - 8月26日にJR東日本アートセンター自由劇場(以下自由劇場、東京初演)で、2018年9月7日 - 9月30日に京都劇場(京都初演)で、2018年10月12日 - 11月25日に自由劇場(東京再演)で、2018年12月23日 - 2019年1月6日予定:キャナルシティ劇場(福岡初演)で上演された[17]。
キャスト
[編集]ロンドン初演
[編集]- Lucy Briggs-Owen - ヴァイオラ・デ・レセップス
- Tom Bateman - ウィリアム・シェイクスピア
- David Oakes - クリストファー・マーロウ
- Paul Chahidi - フィリップ・ヘンズロー
- Alistair Petrie - ウェセックス卿
- Doug Rao - エドワード・アレン
- Anna Carteret - エリザベス1世
- Ian Bartholomew - エドマンド・ティルニー
- David Ganly - リチャード・バーベッジ
- Abigail McKern - 乳母
- Ferdy Roberts - ヒュー・フェニマン
- Patrick Osborne - ワバッシュ
- Harry Jardine - サム
- Colin Ryan - ジョン・ウェブスター
- Richard Howard - サー・ロバート・デ・レセップス
- Charlie Tighe - ノル/音楽家
- Tony Bell - ラルフ
- Thomas Padden - ボートマン/音楽家
- Elliott Rennie - ケイトリン/音楽家
- Timothy O'Hara - アンサンブル
- Daisy Boulton - アンサンブル
- Janet Fullerlove - アンサンブル
- Michael Chadwick - アンサンブル
- Sandy Murray - アンサンブル/ダンス/キャプテン
- Tim van Eyken - アンサンブル/音楽監督[18]
劇団四季版
[編集]役柄 | 俳優名 | 初出演日 | 初出演地 |
---|---|---|---|
ウィリアム・シェイクスピア | 上川一哉 | 2018年6月22日 | 自由劇場 |
田中彰孝 | 2018年10月12日 | 自由劇場 | |
ヴァイオラ・ド・レセップス | 山本紗衣 | 2018年 | 6月22日自由劇場 |
磯貝レイナ | 2018年11月3日 | 自由劇場 | |
クリストファー・マーロウ | 田邊真也 | 2018年 | 6月22日自由劇場 |
バーベッジ | 阿久津陽一郎 | 2018年 | 6月22日自由劇場 |
ウェセックス | 飯村和也 | 2018年 | 6月22日自由劇場 |
ヘンズロウ | 神保幸由 | 2018年 | 6月22日自由劇場 |
フェニマン | 志村要 | 2018年 | 6月22日自由劇場 |
エリザベス女王 | 中野今日子 | 2018年 | 6月22日自由劇場 |
ティルニー | 味方隆司 | 2018年 | 6月22日自由劇場 |
星野元信 | 2018年7月16日 | 自由劇場 | |
乳母 | 増山美保 | 2018年 | 6月22日自由劇場 |
ネッド・アレン | 神永東吾 | 2018年 | 6月22日自由劇場 |
ウェブスター | 平田了祐 | 2018年 | 6月22日自由劇場 |
※太字はオリジナルキャスト
スタッフ
- 演出 : 青木豪
- 翻訳 : 松岡和子
- 音楽 : 笠松泰洋
- 衣裳 : レッラ・ディアッツ
- 美術 : 高橋知子
- 照明 : 門脇寿志
- 原作映画脚本 : マーク・ノーマン、トム・ストッパード
- 台本 : リー・ホール
関連作品
[編集]元生茂樹、福山桜子台本による『シェイクスピア物語~真実の愛』は本作と同じく『恋におちたシェイクスピア』を原作とした戯曲であるが、異なる作品である[19][20]。
脚注
[編集]- ^ Cox, Gordon (13 November 2013). “Disney Theatrical Gets Busy with 'Shakespeare in Love' and 'Newsies'”. Variety 11 July 2014閲覧。.
- ^ Clark, Nick (13 November 2013). “Shakespeare in Love to get West End play”. The Independent 30 March 2015閲覧。
- ^ Hall, Lee (2015). Shakespeare in love. Marc Norman, Tom Stoppard. New York. ISBN 978-0-8021-2395-4. OCLC 893454893
- ^ “Home Page”. Shakespeare in Love. 29 July 2014閲覧。
- ^ “Review of Shakespeare in Love”. London Box Office. 1 August 2014閲覧。
- ^ Spencer, Charles (23 July 2014). “Shakespeare in Love, review: 'the best British comedy since One Man, Two Guvnors'” 10 July 2017閲覧。
- ^ “Shakespeare in Love: Deliciously funny and absurd”. independent.co.uk (23 July 2014). 10 July 2017閲覧。
- ^ Billington, Michael (23 July 2014). “Shakespeare in Love review – a heady celebration of the act of theatre”. The Guardian 10 July 2017閲覧。
- ^ Shakespeare In Love. Accessed: 21 March 2015.
- ^ Henry, Alan. “Exclusive Photos: Inside the First Rehearsal of the North American Premier of SHAKESPEARE IN LOVE” (英語). BroadwayWorld.com. 2021年7月8日閲覧。
- ^ “Shakespeare in Love”. Oregon Shakespeare Festival. 2021年7月8日閲覧。
- ^ McDonald, Susan (3 September 2018). “Innovation, talent on display in 'Shakespere in Love'”. The Providence Journal. p. A13
- ^ “South African production of Shakespeare In Love”. Broadway World. 17 July 2017閲覧。
- ^ “Back! Shakespeare In Love at The Fugard Theatre”. Weekend Special. 1 May 2018閲覧。
- ^ “劇団四季、久々新作は「恋におちたシェイクスピア」”. 日刊スポーツ (2017年11月14日). 2017年3月2日閲覧。
- ^ “恋におちたシェイクスピア”. 劇団四季. 2021年6月26日閲覧。
- ^ “愛と演劇への喜び紡ぐ、劇団四季「恋におちたシェイクスピア」開幕”. ステージナタリー (2018年6月21日). 2021年6月26日閲覧。
- ^ “Shakespeare in Love - Samuel French”. www.samuelfrench.com. 24 March 2019閲覧。
- ^ “舞台「シェイクスピア物語」~真実の愛~ SHAKESPEARE OF TRUE LOVE | 公式ホームページ | キャスト紹介やチケット情報など”. www.shakespeare-love.com. 2021年7月1日閲覧。
- ^ “上川隆也と観月ありさが贈る“真実の愛”「シェイクスピア物語」開幕”. ステージナタリー (2016年12月23日). 2021年7月1日閲覧。