恒川邦夫
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恒川 邦夫(つねかわ くにお、1943年 - )は、日本のフランス文学者、翻訳家。一橋大学名誉教授。 専攻はポール・ヴァレリーと、黒人アフリカ文学、カリブ地域を軸としたクレオール文学。
略歴
[編集]東京生まれ。東京大学文学部博士課程中退、パリ第三大学文学博士。1976年一橋大学社会学部教授、1996年一橋大学大学院言語社会研究科教授、2006年3月定年退任。退職後は中国・武漢にある華中師範大学仏文科教授を務めた。
『科学者たちのポール・ヴァレリー』で、1996年度の第32回日本翻訳出版文化賞を共同受賞。
著書
[編集]- 『全方位50のヴェルシオン』(朝日出版社)- 中上級者向けの仏語教科書
- 『フランケチエンヌ クレオールの挑戦』(現代企画室) 1999
- 『《クレオール》な詩人たち I』(思潮社) 2012
- 『《クレオール》な詩人たち II』(思潮社) 2018
- 『サン=ジョン・ペルスと中国 〈アジアからの手紙〉と『遠征』』(法政大学出版局) 2020
共編
[編集]- 『新初等フランス語文法』(鈴木道彦共編、朝日出版社) 1982
- 『コレクション・フランス語 5 読む』(田島宏共編、白水社) 1992、改訂版 2002
- 『プチ・ロワイヤル和仏辞典』(吉田城・牛場暁夫と編集委員、旺文社) 1993。新版 2003、2010
- 『文化アイデンティティの行方 一橋大学言語社会研究科国際シンポジウムの記録』(古沢ゆう子・坂井洋史・鵜飼哲・三浦玲一共編、彩流社) 2004
翻訳
[編集]- 『クレオール礼賛』(ジャン・ベルナベ, パトリック・シャモワゾー, ラファエル・コンフィアン、平凡社) 1997
- 『朝まだきの谷間』(コンフィアン、長島正治共訳、紀伊國屋書店) 1997
- 『幼い頃のむかし』(シャモワゾー、紀伊國屋書店) 1998
- 『全 - 世界論』(エドゥアール・グリッサン、みすず書房) 2000
- 『レザルド川』(グリッサン、現代企画室) 2003
ヴァレリー関連
[編集]- 『ヴァレリー全集 カイエ篇 5 夢・意識』(筑摩書房) 1980、三浦信孝と分担訳
- 『純粋および応用アナーキー原理』(ヴァレリー、筑摩叢書) 1986
- 『ポール・ヴァレリー 「アガート」 訳・注解・論考』(筑摩書房) 1994
- 『精神の危機 他十五篇』(ヴァレリー、岩波文庫) 2010
- 『ヴァレリー集成』(全6巻、筑摩書房) 2011 - 2012、塚本昌則・松田浩則・中村俊直らと共編訳
- 『レオナルド・ダ・ヴィンチ論 全三篇』(ヴァレリー、今井勉共訳、平凡社) 2013
- 『科学者たちのポール・ヴァレリー』(ロビンソン=ヴァレリー編、菅野昭正・松田浩則・塚本昌則共訳、紀伊國屋書店) 1996
- 『評伝 ポール・ヴァレリー』3巻組(ミシェル・ジャルティ、監訳、水声社) 2023
- 『ヴァレリーとのひと夏』(レジス・ドゥブレ、人文書院) 2024