戸上電機製作所
戸上電機製作所本社・工場 中央奥に登録有形文化財である本館 | |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | |
本社所在地 |
日本 〒840-0802 佐賀県佐賀市大財北町1番1号 |
設立 | 1925年3月12日 |
業種 | 電気機器 |
法人番号 | 5300001000526 |
事業内容 | 配電盤・開閉器・遮断器など |
代表者 |
代表取締役社長兼社長執行役員 戸上信一 |
資本金 | 28億9959万円 |
発行済株式総数 | 18,800,000株(2024年3月現在) |
売上高 |
連結267億310万円 (2024年3月期)[1] |
営業利益 |
連結26億9400万円 (2024年3月期)[1] |
経常利益 |
連結30億2900万円 (2024年3月期)[1] |
純利益 |
連結20億9000万円 (2024年3月期)[1] |
純資産 |
連結211億100万円 (2024年3月期)[1] |
総資産 |
連結313億9800万円 (2024年3月期)[1] |
従業員数 | 1,083名(連結) 441名(単体)(2023年3月末現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
株式会社戸上ビル 9.51% 自社取引先持株会 5.59% 三井住友銀行 4.37% 佐賀銀行 4.37% 自社従業員持株会 3.86% 日本生命保険 2.39% (2023年9月現在) |
主要子会社 | グループ企業・合弁会社参照 |
関係する人物 | 戸上信文(創業者) |
外部リンク | www.togami-elec.co.jp |
株式会社戸上電機製作所(とがみでんきせいさくしょ、英: Togami Electric Mfg.Co.,Ltd.)は、佐賀県佐賀市大財北町に本社を置く電機メーカー。東京証券取引所スタンダード市場上場(証券コードは6643)。
沿革
[編集]- 1925年 - 創業者戸上信文が株式会社戸上電機製作所設立。
- 1926年 - 東京出張所開設(現・東京オフィス)。
- 1930年 - 大阪出張所開設(現・関西オフィス)。
- 1931年 - グループ企業であった日本タングステンが合名会社として独立。
- 1934年 - 広島出張所開設(現・中国オフィス)。
- 1949年 - 福岡出張所開設(現・九州オフィス)。
- 1952年 - 札幌営業所開設(現・北海道オフィス)。
- 1960年 - 仙台営業所開設(現・東北オフィス)。
- 1961年 - 東京証券取引所市場第二部上場。天皇・皇后が来社。
- 1963年 - 高松出張所開設(現・四国オフィス)。
- 1967年 - 二代目社長に戸上一が就任。
- 1977年 - 株式会社戸上コントロール設立。
- 1989年 - 株式会社戸上電機ソフト設立。
- 1993年 - 三代目社長に戸上信一が就任。
- 1995年 - 創業70周年、ISO9001認証取得
- 2000年 - 電子制御器工場落成、ISO14001認証取得。
- 2005年 - 創業80周年、上海事務所の開設。
- 2006年 - 戸上電気(蘇州)有限公司を設立。
- 2015年 - 創業90周年、タイ駐在員事務所設立
- 2018年 - 戸上コントロールが、佐賀市久保泉町に移転。
- 2024年7月 - 戸上電機製作所本館の建物について、文化審議会が国の登録有形文化財に登録するよう答申[2]。
グループ企業・合弁会社
[編集]国内子会社
[編集]- 株式会社戸上メタリックス
- 株式会社戸上化成
- 株式会社戸上デンソー
- 株式会社戸上コントロール
- 株式会社戸上電機ソフト
- 東京戸上電機販売株式会社
海外子会社
[編集]- 戸上電気(蘇州)有限公司
- 戸上電子(常熟)有限公司
CSR活動
[編集]スポーツを通じた社会活動として、陸上競技部、軟式野球部、バレーボール部が活動している。活動が評価され、2015年(平成27年)3月に佐賀県より「佐賀県スポーツ功労賞功労団体賞」を受賞した[3]。
陸上競技部は2018年(平成30年)11月3日に開催された第55回九州実業団毎日駅伝競走大会において8位に入り、2019年(平成31年)1月1日の全日本実業団対抗駅伝競走大会(ニューイヤー駅伝)に初出場を果たした。
文化財
[編集]本社・工場敷地内にある木造3階建て洋風[4][5]の戸上電機製作所本館の建物は、2002年度の佐賀市景観賞を受賞[5]、2023年に佐賀県遺産に認定されている[6]。
設立当初の1925年(大正14年)8月に建てられ[6]、1938年(昭和13年)に2階建てから3階建てへと増築[4][6]、その後さらに両側へ増築されている[4]。創業100年を前にした2023年には、増築が行われた昭和中期の状態を維持復元しつつ、外壁・内部の改修および耐震工事を完了した[6][7][8]。なお、現役で管理部門の建物として使用されている[7]。
黄褐色の磁器製タイル張りの外壁をもつ[4][2]。タイルは二丁掛サイズで、一見煉瓦造りかのような印象を見せる[5][8]。外壁の耐震化工事の際も、タイルは1枚づつ剥がし、耐震壁に打ち直した後再び張りなおす配慮がなされたほか[8][9]、内部でも耐力を増すために意匠に調和した十文字木格子壁を採用する工夫が採られた[8]。
また正面が特徴的な意匠となっている[4][2]。南向きにせり出した玄関部分は、腰壁がタイル張り、その他の外壁からパラペットにかけてモルタル仕上げ[4][2]。玄関の上には、モルタル仕上げの4本のリブ状の付柱が配され2階から3階を通り突き出す[4][2]。正面の窓は木枠の上げ下げ窓で、1・2階の長方形に対して、3階にはアーチ窓が採用されている[4][2]。このほか、基礎には煉瓦が用いられている[8]。
2002年発行の佐賀県の近代化遺産調査報告書では、本館とともに、1938年に建てられた木造平家建・洋小屋トラス組の第二工場も、近代化過程の様子を伝える建物として記載されている[4]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f 戸上電機製作所 (6643) : 決算情報・業績2024年8月23日閲覧
- ^ a b c d e f “佐賀市の戸上電機製作所本館が国の登録有形文化財に”. NHK NEWS WEB. 日本放送協会 (2024年7月22日). 2024年7月22日閲覧。
- ^ 社会貢献戸上電機製作所
- ^ a b c d e f g h i 佐賀県教育委員会 (2002)、99頁「戸上電機製作所本館」
- ^ a b c 『佐賀市景観賞受賞作品集 ~佐賀市景観賞25年のあゆみ~(1997-2021)』佐賀市 建設部建築指導課、2023年、19頁 。2024年7月26日閲覧。
- ^ a b c d “第2023-1号 戸上電機製作所本館”. 佐賀県遺産データベース. 佐賀県. 2024年7月22日閲覧。
- ^ a b 「戸上電機製作所本館 「22世紀に残す県遺産」認定」『読売新聞』2024年4月7日。2024年7月26日閲覧。
- ^ a b c d e “施工事例・表彰実績紹介 > (株)戸上電機製作所 本館耐震改修工事”. 中野建設. 2024年3月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月26日閲覧。
- ^ 「戸上電機製作所本館(佐賀市)、国の登録有形文化財に 文化審議会が答申」『佐賀新聞』2024年7月20日。2024年7月26日閲覧。
参考文献
[編集]- 『佐賀県の近代化遺産 : 佐賀県近代化遺産(建造物等)総合調査報告書』佐賀県教育委員会〈佐賀県文化財調査報告書 第153集〉、2002年3月。 NCID BA72355129。全国書誌番号:20347317 。