接着歯学
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接着歯学(せっちゃくしがく、Adhesive Dentistry)は歯質に接着性を有する歯科材料とその応用を扱う[1]歯学の一分野。
歴史
[編集]1955年に報告されたリン酸エッチングによりエナメル質にシーラントを接着させた研究[2]が接着歯学の始まりとされる[1]。この報告以前の歯科治療の理論は、修復材料が歯に接着しないことが前提となって構築されていたが[1]、以降は歯への接着やその評価についての研究が急速に進められるようになった[3]。その結果、修復材料が歯から脱離するのを防ぎ、また、う蝕の再発を避けるために健全な歯質を切削する必要性が低下し、2000年には国際歯科連盟がう触治療の際のMinimam Interventionの概念を提唱[4]した。
脚注
[編集]- ^ a b c 田上順次 著「臨床編 第1章 接着歯学とは」、日本接着歯学会 編『接着歯学』(第2版)医歯薬出版、東京都文京区、2015年12月10日、2-3頁。ISBN 978-4-263-44459-7。 NCID BB20185238。
- ^ MICHAEK G. BUONOCORE (1955-12). “A Simple Method of Increasing the Adhesion of Acrylic Filling Materials to Enamel Surfaces”. ジャーナル・オブ・デンタル・リサーチ 34 (6): 849-853. doi:10.1177/00220345550340060801. ISSN 0022-0345. PMID 13271655.
- ^ 中嶌裕 著「基礎編 第1章 接着の科学」、日本接着歯学会 編『接着歯学』(第2版)医歯薬出版、東京都文京区、2015年12月10日、120-123頁。ISBN 978-4-263-44459-7。 NCID BB20185238。
- ^ Martin J. Tyas, Kenneth J. Anusavice, Jo E. Frencken, Graham J. Mount (2000-02). “Minimal intervention dentistry — a review”. International Dental Journal 50 (1): 1-12. doi:10.1111/j.1875-595X.2000.tb00540.x. ISSN 1875-595X.