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新橋二丁目七番地

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「新橋二丁目七番地」
あさみちゆきシングル
初出アルバム『あさみのうたVII〜秋櫻の頃〜』
B面 あね いもうと
リリース
ジャンル 演歌
時間
レーベル テイチクエンタテインメント
作詞・作曲 佐藤史朗(企画原案)
田久保真見(作詞)
杉本眞人(作曲)
チャート最高順位
あさみちゆき シングル 年表
秋櫻の頃
2011年
新橋二丁目七番地
(2012年)
木枯らし一号
2013年
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新橋二丁目七番地」(しんばしにちょうめななばんち)は、2012年3月7日に発売されたあさみちゆきの13枚目のシングル[2]。あさみのデビュー10周年記念曲であり[3]、実在の靴磨き職人である中村幸子をモデルとした楽曲である[4]フジテレビのバラエティ番組『志村劇場』のエンディングテーマ[5]

解説

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中村幸子は19歳で静岡県から上京し、体の弱かった夫を支え、行商など様々な仕事をこなしつつ[6]、5人の子供を育て、がんと闘いながらも[7]東京都新橋駅前で40年以上にわたって靴磨きを続け、人々に元気を与え続けたとし[4]、テレビ、新聞、雑誌などのメディアにも取り上げられた[8]。本曲は、その中村の生涯を綴った楽曲である[8][9]

企画・原案は、中日新聞社東京新聞)の編集委員である佐藤史朗による[10]。タイトルは駅前SL広場の地番である[4]。佐藤が中村の生涯の書籍化を発案し、そのことを「新橋二丁目七番地」と題して、テイチクエンタテインメントの人物に話したところ、テイチク側がその題名に惚れ込み、楽曲化が決定した[9]。中村の生涯に光を当てるのみならず、サラリーマンを応援する歌でもある[11]

アルバム「あさみのうたVII」に収録されて2011年11月23日に発売された後[11]、テイチクエンタテインメントに多くの反響が寄せられ、シングルカットされて発売された[7]

2012年4月24日には、新橋駅前SL広場で、あさみによる新曲発売記念ミニライブが開催された。あさみは仕事中の中村に、一足早い母の日のプレゼントとして、座布団とカーネーションを贈り、特設ステージで本曲を熱唱した[3][12]

反響

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口ずさみやすさとサラリーマンへの応援歌を思わせる響きが好評を得たことで、2012年3月7付のUSENリクエストチャート(2月24日〜3月1日調べ、歌謡曲演歌)で1位を獲得した[7][10]。「半年から1年で3万枚売れればヒット」といわれる演歌・歌謡界で、約2か月ほどで約2万枚の売上を記録した[4]

月に1度のペースで中村のもとに靴磨きに通い、立ち寄ったCD店でこの曲を耳にして購入し、繰り返し聴くうちにファンになったという男性や、あさみの路上ライブなどでこの曲を知り、中村のもとに靴磨きに行った男性もいた。テイチクエンタテインメントによると、本曲に関する同社への問合せは、大半が50代から70代男性で、団塊世代が目立つとのことであった[4]

同2012年の第45回日本有線大賞では、有線放送協会賞を受賞[13][14]。USENによる「2012 USEN 年間ランキング」では、演歌年間リクエストランキング(集計期間は同年1月6日から11月29日まで)で2位を記録した[15]。田久保真はこの曲で、第45回日本作詩大賞の優秀作品賞を受賞した[6][16]。その後もサラリーマンの応援歌として、ロングセラーを続けた[14]。翌2013年(平成25年)にはジャケットを新装したDVD付きシングル版として、異例の再発売が行われた[14]

収録曲

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  1. 新橋二丁目七番地 (4分00秒)
    企画原案:佐藤史朗[2]/作詞:田久保真見/作曲:杉本眞人/編曲:宮崎慎二
  2. あね いもうと (4分59秒)
    作詞:田久保真見/作曲:網倉一也/編曲:宮崎慎二
  3. 新橋二丁目七番地(オリジナル・カラオケ) (4分00秒)
  4. あね いもうと(オリジナル・カラオケ) (4分57秒)

脚注

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  1. ^ a b 新橋二丁目七番地」『オリコンニュースオリコン2020年8月29日閲覧。
  2. ^ a b 新橋二丁目七番地”. テイチクエンタテインメント. 2020年8月29日閲覧。
  3. ^ a b あさみちゆき、新曲のモデルに母の日の感謝」『日テレNEWS24日本テレビ、2012年4月24日。2020年8月29日閲覧。
  4. ^ a b c d e 多田晃子「靴磨きの歌、共感じわり 中高年にエール、異例のヒット」『朝日新聞朝日新聞社、2012年5月29日、東京夕刊、8面。
  5. ^ 新橋二丁目七番地”. RecMusic. レコチョク. 2020年8月29日閲覧。
  6. ^ a b 細貝武「ガンバレ演歌・武のひと言 小金沢昇司「昭和の花」なつかしい」『スポーツ報知報知新聞社、2014年3月15日、25面。
  7. ^ a b c 「靴磨きの女性、波乱人生 あさみちゆき「新橋二丁目七番地」シングルCDで発売」『中日新聞中日新聞社、2012年3月8日、朝刊、16面。
  8. ^ a b 本橋信宏『新橋アンダーグラウンド』駒草出版、2017年11月25日、234頁。ISBN 978-4-905447-86-3 
  9. ^ a b 佐藤史朗『新橋二丁目七番地 地べたに座って40年、靴磨きばあちゃんの教え』SBクリエイティブ、2012年12月3日、165-167頁。ISBN 978-4-7973-7137-6 
  10. ^ a b 靴磨きの歌「新橋二丁目七番地」、有線チャート1位に」『新橋経済新聞みんなの経済新聞ネットワーク、2012年3月13日。2020年8月29日閲覧。
  11. ^ a b 佐藤史朗「TOKYO発 地べたに座って40年 新橋駅前 80歳の靴磨き 酷暑でも大震災でも 人生が歌に」『中日新聞』2011年10月24日、朝刊、24面。
  12. ^ 「あさみちゆき 新橋で人生の応援歌唄う」『デイリースポーツ』デイリースポーツ社、2012年4月25日、21面。
  13. ^ 第45回日本有線大賞 HISTORY 日本有線大賞”. 日本有線大賞. 全国有線音楽放送協会. 2020年8月29日閲覧。
  14. ^ a b c 「ジャケット新装 再発売 あさみちゆき「新橋二丁目七番地」」『中日新聞』2013年6月6日、夕刊、6面。
  15. ^ 2012年、全国の街でもっとも流れたヒット曲” (PDF). USEN. p. 5 (2012年12月6日). 2020年8月29日閲覧。
  16. ^ 第45回 12月6日テレビ東京(平成24年)”. 日本作詩家協会. 2020年8月29日閲覧。

関連項目

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