方言コンプレックス
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方言コンプレックス(ほうげんコンプレックス)とは、自分の使う方言に対する劣等感のこと。柴田武の造語[1]。
第二次世界大戦後の集団就職の時期に、ノイローゼをもたらすだけでなく、自殺や殺人まで引き起こした。戦前の方言札による方言撲滅運動の悪影響による。戦後は共通語と方言を場面によって使い分けるという中立的態度が主流になった。若い人の共通語能力の向上につれて、方言への劣等感は薄れ、稀少価値が増した。現在は方言を娯楽ととらえ、アクセサリーとして、コスプレとして使う風潮も見られる[2]。
脚注
[編集]- 出典
参考文献
[編集]- 真田 信治、陣内 正敬、井上 史雄、日高 貢一郎、大野 眞男 著、小林 隆(編) 編『方言の機能』岩波書店〈シリーズ方言学 3〉、2007年10月30日。ASIN 4000271199。ISBN 978-4000271196。 NCID BA83545319。OCLC 182735070。全国書誌番号:21324097。
- 執筆者 記載なし,「小林隆・木部暢子・高橋顕志・安部清哉・熊谷康雄著, 『シリーズ方言学1 方言の形成』, 2008年3月27日発行, 岩波書店刊, A5判横組み, 248頁, 3,400円+税, ISBN 978-4-00-027117-2 / 真田信治・陣内正敬・井上史雄・日高貢一郎・大野眞男著, 『シリーズ方言学3 方言の機能』, 2007年10月30日発行, 岩波書店刊, A5判横組み, 192頁, 3,400円+税, ISBN 978-4-00-027119-6 / 小西いずみ・三井はるみ・井上文子・岸江信介・大西拓一郎・半沢康著, 『シリーズ方言学4 方言学の技法』, 2007年12月20日発行, 岩波書店刊, A5判横組み, 248頁, 3,400円+税, ISBN 978-4-00-027120-2」『日本語の研究』第4巻第4号、日本語学会、2008年10月、158頁、NAID 110007230621。
- 柴田, 武『日本の方言』岩波書店〈岩波新書 青版 C-100〉、1958年4月17日。ASIN 4004121000。ISBN 978-4004121008。 NCID BN01835057。OCLC 672748269。全国書誌番号:20420271 。
- 田中, ゆかり『「方言コスプレ」の時代――ニセ関西弁から龍馬語まで』岩波書店、2011年9月30日。ASIN 4000248707。ISBN 978-4000248709。 NCID BB06834432。OCLC 836304810。全国書誌番号:21992869 。