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明日に架ける橋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
明日にかける橋から転送)
「明日に架ける橋」
サイモン&ガーファンクルシングル
初出アルバム『明日に架ける橋
B面 キープ・ザ・カスタマー・サティスファイド
リリース
録音 1969年
ジャンル フォークロック
時間
レーベル アメリカ合衆国の旗 コロムビア・レコード
日本の旗 CBS・ソニーレコード
作詞・作曲 ポール・サイモン
プロデュース ポール・サイモン、アート・ガーファンクルロイ・ハリー
チャート最高順位
サイモン&ガーファンクル シングル 年表
ボクサー
b/w
ベイビー・ドライバー
(1969年3月)
明日に架ける橋
b/w
キープ・ザ・カスタマー・サティスファイド
(1970年1月)
いとしのセシリア
b/w
ニューヨークの少年
(1970年3月)
ミュージックビデオ
「Bridge Over Troubled Water」 - YouTube
テンプレートを表示

明日に架ける橋」(あすにかけるはし、原題:Bridge over Troubled Water)は、サイモン&ガーファンクル1970年に発表した楽曲。サイモン&ガーファンクルにとって3作目となる全米1位獲得シングルで、最大のヒット曲となった。

1971年、最優秀レコード賞と最優秀楽曲賞を含む5つのグラミー賞を制覇する快挙を達成した。

ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500(2010年版)では48位にランクインした[4]

解説

[編集]

ポール・サイモンが、ゴスペルに影響を受けて作った曲。当初はGのキーで作曲され、ポールはファルセットで歌ってみたがうまくいかず、最終的に、アート・ガーファンクルがリード・ボーカルで、キーもEフラットに下げる形になった[5]。音楽評論家のWilliam Ruhlmannは、allmusic.comにおいて、「1969年から1971年にかけて、"ピーター・ポール&マリー"のデイ・イズ・ダン、ビートルズの"レット・イット・ビー"、ジェームス・テイラーの"きみの友だち"(作者キャロル・キングのヴァージョンも知られる)といった、困難に直面した時の慰めとなる曲が多く発表されたが、この曲はとりわけよく知られている」と評している[5]

レコーディングにはラリー・ネクテルピアノ)、ジョー・オズボーンベース)、ハル・ブレインドラムス)といったスタジオ・ミュージシャンが参加し、ジミー・ハスケルとアーニー・フリーマンがストリングスアレンジを担当。元々は2番までの歌だったが、レコーディング時にラリーが誤って2番以降も演奏が続けられたことで、急遽3番が足されることになった。3番の歌詞が2番までと趣が異なるのはそのため[6]

アルバム『明日に架ける橋』と同時期にシングルとしてリリースされ、Billboard Hot 100で6週連続1位を獲得[3]。年間チャートの1位に輝いた。イギリスでも3週連続で1位となる[7]グラミー賞では、最優秀レコード賞と最優秀楽曲賞を含む5部門を受賞[8]。同名のアルバムも、最優秀アルバム賞と最優秀録音賞を受賞した。膨大な数のアーティストにカヴァーされたスタンダード・ナンバーとなり、1970年の時点で、『ビルボード』にチャート・インしたアルバム24枚に、この曲が収録されていたという[5]。1971年には、アレサ・フランクリンによるカヴァー・ヴァージョンがシングル・ヒットして、『ビルボード』R&Bチャートの1位に達した。

この曲は、サイモン&ガーファンクル解散後も、それぞれのライヴで歌われた。ポールのライヴ・ヴァージョンは『ライヴ・ライミン』(1974年)と『ライヴ・イン・セントラル・パーク』(1991年)に、アートのライヴ・ヴァージョンは『アクロス・アメリカ〜ベリー・ベスト・オブ・アート・ガーファンクル』(1996年)に収録。また、再結成ツアーでは1番をアート、2番をポールが歌い、3番を2人で歌うパターンが多い。

日本では1970年3月21日に本作が先行発売され、発売元のCBSソニーにより邦題が付けられて、4月21日に発売されたアルバムにも踏襲された。曲がヒットした同年に、森山良子が『第21回NHK紅白歌合戦』で歌唱し、翌1971年のアルバム『ビートルズ、サイモン&ガーファンクルを歌う』に収録した。また1990年には、ポールが『第41回NHK紅白歌合戦』に中継で出演し、この曲を歌った。

カバー・バージョン

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「明日に架ける橋」
アレサ・フランクリンシングル
初出アルバム『Aretha's Greatest Hits』
B面 ブランド・ニュー・ミー
リリース
録音 1970年8月 ニューヨーク アトランティック・レコーディング・スタジオ
ジャンル ゴスペル
レーベル アトランティック・レコード
作詞・作曲 ポール・サイモン
プロデュース トム・ダウドアリフ・マーディン、ジェリー・ウェクスラー[10]
チャート最高順位
アレサ・フランクリン シングル 年表
ユア・オール・アイ・ニード・トゥ・ゲット・バイ
(1971年)
明日に架ける橋
(1971年)
スパニッシュ・ハーレム
(1971年)
テンプレートを表示
1970年
1971年
1972〜1999年
2000年以降

脚注

[編集]
  1. ^ 45cat - Simon And Garfunkel - Bridge Over Troubled Water / Keep The Customer Satisfied - Columbia - USA - 4-45079
  2. ^ a b 『文藝別冊 [総特集] サイモン&ガーファンクル』(河出書房新社、2003年、ISBN 4-309-97650-6)p.92
  3. ^ a b Simon & Garfunkel”. Billboard. 2023年1月18日閲覧。
  4. ^ Simon and Garfunkel, 'Bridge Over Troubled Water' | 500 Greatest Songs of All Time | Rolling Stone
  5. ^ a b c Bridge Over Troubled Water - Simon & Gurfunkel : Listen, Appearances, Song Review : AllMusic
  6. ^ a b 世紀を刻んだ歌 「明日に架ける橋 賛美歌になった愛の歌」
  7. ^ ChartArchive-Simon And Garfunkel-Bridge Over Troubled Water-
  8. ^ Bridge Over Troubled Water - Simon & Garfunkel : Awards : AllMusic
  9. ^ 『ヤング・ギフティッド・アンド・ブラック』日本盤CD(WPCR-75443)英文ブックレット内トラック・リスト
  10. ^ Aretha Franklin - Bridge Over Troubled Water (Vinyl) at Discogs
  11. ^ エルヴィス・プレスリー―総特集 (KAWADE夢ムック) 134P
  12. ^ Nana Mouskouri - Turn On The Sun (Vinyl, LP) at Discogs
  13. ^ Aretha Franklin | The Rock and Roll Hall of Fame and Museum
  14. ^ Gladys Knight & The Pips* - Standing Ovation (Vinyl, LP, Album) at Discogs
  15. ^ Betsy & Chris - Folk Album 2 (Vinyl, LP, Album) at Discogs
  16. ^ The Originals - Definitions (Vinyl, LP, Album) at Discogs
  17. ^ “持ち曲多すぎチャラン・ポ・ランタン、初のカバーアルバムは“2人組縛り””. 音楽ナタリー. (2016年7月16日). https://natalie.mu/music/news/194869 2016年7月16日閲覧。 

関連項目

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先代
スライ&ザ・ファミリー・ストーン
「サンキュー/エヴリバディ・イズ・ア・スター」
Billboard Hot 100 ナンバーワン・シングル
1970年2月28日 - 4月4日(6週)
次代
ビートルズ
レット・イット・ビー