星野リゾート 西表島ホテル
星野リゾート 西表島ホテル | |
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2011年3月 (「西表サンクチュアリーリゾート ニラカナイ」時) | |
ホテル概要 | |
正式名称 | 星野リゾート 西表島ホテル |
デベロッパー | 株式会社ユニマット |
設計 | 東急建設 |
運営 | 株式会社八重山ホテル&リゾーツ |
所有者 | 星野リゾート・リート投資法人 |
前身 |
西表サンクチュアリーリゾート ニラカナイ 星野リゾート リゾナーレ 西表島 ホテル ニラカナイ 西表島 |
階数 | 1 - 4階 |
部屋数 | 138(スーペリアツイン 132、デラックスツイン 6)室 |
延床面積 | 8,882 m² |
開業 | 2004年4月1日 |
所在地 |
〒907-1541 沖縄県八重山郡竹富町字上原2-2 |
位置 | 北緯24度25分17.4秒 東経123度46分30.3秒 / 北緯24.421500度 東経123.775083度座標: 北緯24度25分17.4秒 東経123度46分30.3秒 / 北緯24.421500度 東経123.775083度 |
公式サイト | 公式サイト |
星野リゾート 西表島ホテル(ほしのリゾート いりおもてじまホテル)は、沖縄県八重山郡竹富町の西表島西部にあるリゾートホテルである。
概要
[編集]2004年4月1日に西表サンクチュアリーリゾート ニラカナイとして開業[1]。
西表島の北西部を流れる浦内川の右岸河口にあるトゥドゥマリの浜(月ヶ浜)沿いに位置する。この浜は、ホテルが管理するプライベートビーチではない[注 1]ものの、ホテルから直接行くことが可能である。ただし、ホテルの一部は開発前から保安林に指定されており[3]、トゥドゥマリの浜(月ヶ浜)の手前には防風林があるため、海が望めるのは一部の客室のみである[4]。
2016年(平成28年)に楽天トラベルが宿泊実績をもとに発表した「女ひとり旅」、「男ひとり旅」に人気の宿ランキングでは、「女ひとり旅」の2位、「男ひとり旅」の4位に選定されている[5][6][7]。
ホテルの旧称の「ニラカナイ」は琉球語において理想郷を意味する「ニライカナイ」をモチーフにした造語である[8]。
沿革
[編集]- 2004年
- 2011年10月1日 - 星野リゾートへ運営委託[9][10][11]。
- 2012年4月1日 - 「星野リゾート ニラカナイ西表島」にリブランド[11]。
- 2014年11月1日 - 「星野リゾート リゾナーレ 西表島」に名称変更[12]。
- 2016年4月1日 - 星野リゾートとの運営委託契約満了に伴い、「ホテル ニラカナイ 西表島」にリブランド[10]。
- 2019年
- 3月29日 - 星野リゾート・リート投資法人がホテルを取得し、同日より星野リゾートグループによる経営・運営体制に変更[13][14]。
- 3月29日 - 「星野リゾート 西表島ホテル」に名称変更[14]。
施設
[編集]- フロント
- 客室
- レストラン
- ショップ
- プール
- スパ
- アクティビティデスク[15]
ホテル開業による環境影響
[編集]日本生態学会、日本魚類学会、沖縄生物学会、WWFジャパンなどからは、本ホテルの開発の環境への影響を危惧し、建設工事開始後に、工事を中断し環境影響評価を実施することや計画の再検討を求める要望書が提出された[16][17][18][19]。しかし、工事は中断されることなく、環境影響評価も行われないまま、ホテルは開業に至った。
ホテル開業前の2003年7月には、西表島の住民や島外の支援者ら563人が本ホテルの開発の差し止めを求めて那覇地裁に提訴。翌2004年7月にホテルが開業したため、請求を建物の撤去及び営業の停止に変更した[20]。しかし、那覇地裁は、破壊などの程度が社会生活上受任すべき限度を超えているとは言えないとして、2006年3月28日にこれを棄却。ただし、原告団の多数を占めた島外の支援者に対しても、原告適格が認められた[21]。その後、原告側は控訴した[3]が、福岡高等裁判所那覇支部での控訴審においても、2007年1月25日に一審に引き続いて住民側敗訴の判決が下された[22]。さらに最高裁への上告も2007年9月に棄却されている[23]。
NPOなどからは、ホテルの建設後に、固有種であるトゥドゥマリハマグリが大幅に減少したことや、トゥドゥマリ浜にアオウミガメが産卵に来なくなったなどの被害も報告されている[24]。一方で、ホテルも、ウミガメへの影響を抑えるために、夜間は海側に遮蔽カーテンをするとともに、レストランの照明を落としたり、汚水やごみについても高度な処理をするなどの対策を講じており、これを「最大限の努力」と評するメディアもある[21]。
周辺
[編集]アクセス
[編集]石垣島の石垣港離島ターミナルから、旅客船(高速船)で西表島の上原港まで約40-45分。上原港から送迎バスで約10分[25]、または、西表島交通で「星野リゾート西表島ホテル」停留所下車[26]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b “〈西表島発〉観光と自然、悩む住民”. 朝日新聞. (2004年5月1日)
- ^ “海浜への立ち入りをオープンに 海浜自由使用条例制定から18年目”. 八重山毎日新聞. (2008年5月31日)
- ^ a b c “保安林の原状回復を 西表リゾート開発で原告側”. 八重山毎日新聞. (2006年8月30日)
- ^ “よくある質問 西表島ニラカナイ”. 南西楽園. 2010年12月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年11月4日閲覧。
- ^ “「女ひとり旅」「男ひとり旅」どこ行く? 楽天トラベル発表”. 琉球新報. (2016年5月24日)
- ^ “沖縄からのランクインは? 楽天「男ひとり旅」人気の宿”. 沖縄タイムス. (2016年5月20日)
- ^ “1・2位に竹富町の宿 「女ひとり旅」楽天ランキング”. 沖縄タイムス. (2016年5月24日)
- ^ “西表サンクチュアリーリゾート ニラカナイ 客室のご案内”. 南西楽園. 2010年12月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月12日閲覧。
- ^ 『2011年10月1日より、星野リゾートは「南西楽園リゾート」2施設の運営を行います。』(PDF)(プレスリリース)株式会社南西楽園リゾート・株式会社星野リゾート、2011年9月5日 。
- ^ a b 『ホテル ニラカナイ 西表島 2016年4月1日reopen』(プレスリリース)株式会社ユニマットプレシャス、2016年2月25日 。
- ^ a b “小浜島リゾート&スパ ニラカナイ及び西表サンクチュアリーリゾート ニラカナイについて”. 南西楽園. 2012年5月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月12日閲覧。
- ^ “星野リゾート リゾナーレ西表島(旧:星野リゾート ニラカナイ西表島) 客室のご案内”. 南西楽園ツーリスト. 2015年2月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月12日閲覧。
- ^ “星野リゾート、36億5千万円で西表島のホテル取得 世界自然遺産の登録見据え”. 沖縄タイムス. (2019年3月8日). オリジナルの2019年6月4日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b “星野リゾート西表島ホテル 10月開業 運営引き継ぎ”. 琉球新報. (2019年9月14日). オリジナルの2019年9月17日時点におけるアーカイブ。
- ^ “館内施設”. 星野リゾート 西表島ホテル. 2019年10月12日閲覧。
- ^ “西表島浦内地区におけるリゾート施設建設の中断と環境影響評価の実施を求める要望書”. 日本生態学会 (2003年3月23日). 2019年10月12日閲覧。
- ^ “ユニマット不動産による西表リゾート開発の中断と環境影響評価の実施を求める要望書”. 日本魚類学会 (2003年6月12日). 2019年10月12日閲覧。
- ^ 西表島浦内地区におけるリゾート施設建設見直しに関する要望書 - 沖縄生物学会[リンク切れ]
- ^ “-意見書 トゥドゥマリ浜(西表島浦内川河口右岸)におけるリゾート開発の問題点”. WWFジャパン (2003年9月10日). 2003年9月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月12日閲覧。
- ^ “西表リゾート開発・営業差し止め訴訟”. 琉球新報. (2006年3月28日). オリジナルの2017年8月5日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b “環境運動の大きな弾みに”. 八重山毎日新聞. (2006年4月19日)
- ^ “開発差し止めを棄却 西表島リゾート控訴審で判決”. 八重山毎日新聞. (2007年1月26日)
- ^ “西表島のホテル「運営参加は自然破壊」 星野リゾートに抗議”. 八重山毎日新聞. (2011年10月9日). オリジナルの2011年10月18日時点におけるアーカイブ。
- ^ “西表島大型リゾート開発問題”. NPOパパラギ. 2004年8月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月12日閲覧。
- ^ “アクセス”. 星野リゾート 西表島ホテル. 2019年11月4日閲覧。
- ^ “路線バス”. 西表島交通株式会社. 2019年10月12日閲覧。