有人ドローン
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有人ドローン(passenger drone)とは、乗員を必要としない人員輸送や旅客用途のドローン。eVTOLの一種。パッセンジャー・ドローンとも呼ばれている。
概要
[編集]有人ドローンの定義はまだ定まっておらず、概ね自動操縦装置を備えた電動式マルチコプターである。完全な自動操縦が可能な機種のほか、最低限の姿勢安定のみを自動化して上昇や方向転換は手動で行う機種もある。発展の著しい電動マルチコプターが実用化されてからは有人電動マルチコプターの研究も行われる様になり、2011年にはドイツのE-voloがジョイスティックで操作する16ローターを備えた1人乗りの機体を試作し[1]、以後も空飛ぶクルマ等の用途に世界各地で開発が行われていた。
2016年にダイムラーなどから出資を受けているドイツのボロコプターが世界初の2人乗り有人ドローンボロコプター2Xの初飛行テストをドバイで行った[2]。ロシアのHOVERSURF社はホバーバイクとして1人乗りのクワッドローターを開発しており、同年10月のGITEX2017でドバイの警察が採用を発表した[3]。2018年5月にイスラエルは戦場で負傷者を輸送するコーモラントのデモンストレーションを行った[4]。ヨーロッパのエアバス[5]、アメリカ合衆国のボーイング[6]、ベル・ヘリコプター[7]、日本電気[8]などでも有人ドローンの開発が発表されている。
出典
[編集]- ^ “独企業が開発の「電動マルチコプター」、有人飛行に成功”. CNN. (2011年11月23日) 2019年1月26日閲覧。
- ^ “ドローンの「無人タクシー」、ドバイでテスト飛行--5年内の実用化目指す” (2019年3月5日). 2017年9月28日閲覧。
- ^ “ドバイ警察、「空飛ぶオートバイ」の導入を計画 - (1/2)”. CNN. (2017年10月15日) 2019年1月26日閲覧。
- ^ “イスラエル発の「空飛ぶクルマ」が、戦場を自律飛行して負傷者を救い出す”. WIRED (2018年7月4日). 2019年9月10日閲覧。
- ^ “アウディとエアバスがドローンタクシーのコンセプトを発表”. DroneTimes (2019年3月5日). 2018年12月5日閲覧。
- ^ “ボーイングの「巨大ドローン」は、物流革命の旗手になれるか──自動車サイズの「空飛ぶ機械」が向かう先”. WIRED (2018年2月6日). 2019年2月21日閲覧。
- ^ “Uberがベル・ヘリコプターと共同で設計した「エアタクシー」の実物大モックアップがCES2018でお披露目される”. GIGAZINE (2018年1月11日). 2019年2月21日閲覧。
- ^ “NEC、旅客ドローン「空飛ぶクルマ」の初浮上試験に成功。「空の移動革命」向け管理基盤構築へ”. Engadget (2019年8月6日). 2019年8月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年9月9日閲覧。