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木村利人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
木村 利人
きむら りひと
人物情報
生誕 (1934-01-03) 1934年1月3日(90歳)
国籍 日本の旗 日本
出身校 早稲田大学
学問
研究分野 バイオエシックス・生命倫理学
学位 博士(人間科学)
主要な作品

いのちを考えるーバイオエシックスのすすめ

幸せなら手をたたこう
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木村 利人(きむら りひと、1934年1月3日[1] - )は、国際的なバイオエシックス生命倫理学)研究者。早稲田大学名誉教授で、恵泉女学園大学元学長。博士(人間科学)。

バイオエシックス(生命倫理学者)のパイオニアとして、約40年以上にわたり、研究と教育に従事している。国際バイオエシックス学会(IAB)設立理事、日本生命倫理学会元代表理事・会長。現在、ジョージタウン大学ケネディ倫理研究所 Faculty Affiliate[2]早稲田大学ライフサポートイノベーション研究所招聘研究員[3]。作詞・作曲者としても知られ、「幸せなら手をたたこう」の作詞者である[4][5]

来歴

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東京青山に生まれる。早稲田大学第一法学部を卒業後、同大学大学院法学研究科博士課程を経て、1965-69年:チュラーロンコーン大学 (タイ)、1970-72年:サイゴン大学 (ベトナム)、1972-75年:ジュネーブ大学大学院等教授 (スイス)、世界教会協議会 (WCC) エキュメニカル研究所副所長、1978年:ハーバード大学研究員等。1980年以降、ジョージタウン大学ケネディ倫理研究所国際バイオエシックス研究部長、ジョージタウン大学医学部客員教授、早稲田大学教授 (人間科学部・バイオエシックス担当)[6]厚生労働省厚生科学審議会委員、厚生労働省医師国家試験委員会委員、司法制度改革推進本部法曹制度検討会委員、日本弁護士連合会綱紀委員会委員、東京都病産院倫理委員会委員長、国際長寿センター(ILC)企画運営委員、日本赤十字社血液事業審議会会長、CIOMS(国際医科学団体協議会)/WHO国際委員 (Advisory Committee on Renewal of Health-for-All Strategy) 、International Bioethics Network Newsletter編集長、メディカル・ヒューマニティズ・レビュー(テキサス大学医学人文科学研究所)編集委員等を歴任。2006-12年:恵泉女学園大学学長。2024年:公益財団法人日本キリスト教文化協会[7]より第55回キリスト教功労者顕彰

主な著書

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  • 『生命工学への警告』家の光協会、Sheldon Krimsky著・監訳、1984年
  • 『いのちを考える バイオエシックスのすすめ』日本評論社、1987年
  • 『患者にとって医療とは何か:臨床医療と看護の現場から』早稲田大学人間総合研究センター、編著、1992年
  •  "Advance Directives and Surrogate Decision Making in Health Care: United States, Germany, and Japan" (with: R.Veatch, H.M. Sass)Baltimore: Johns Hopkins University Press, 1998.
  • 『自分のいのちは自分で決める:生病老死のバイオエシックス=生命倫理』、集英社、2000年
  • 『バイオエシックス・ハンドブック:生命倫理を超えて』法研、編著、2003年
  • 『看護に生かすバイオエシックス:よりよい倫理的判断のために』学習研究社、共編著、2004年
  • 『クリエイティブ・エイジング:生の充実・いのちの終わり』ライフ・サイエンス、共編著、2006年
  • 『いのちのバイオエシックス:環境・こども・生死の決断』コロナ社、共編著、2008年
  • 『いのちを語る』(日野原重明アルフォンス・デーケンと共著)集英社、2009年
  • 『いのちと向き合う看護と倫理:受精から終末期まで ケーススタディ』人間と歴史社、監訳、2010年
  • 『平和をめざす女性の大学:河井道先生に学ぶー恵泉女学園大学 学長だより 2006-2012』さんこう社、2013年
  • 『戦争・平和・いのちを考える:しあわせなら態度に示そうよ!』キリスト新聞社、2015年
  • 『ボクたちは軍国少年だった!平和を希求する、ふたりの自伝』キリスト新聞社、共著、2022年

主な論文・論説

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  • "A report on youth issue in Asia: Asian youth in rapid social change" (New York: I.C.Y.E. Publication Office), 1969.
  • 『バイオエシックス・セミナー』第1回~第12回(医学書院 看護学雑誌)、1984-85年
  • "Contemporary Japan" (Encyclopedia of Bioethics, revised edition, vol. 3), 1995.
  • "Bioethik als metainterdisziplinäre Disziplin" (Meidnizin Mensch Gesellschaft IV 11 (4), Stuttgart: Ferdinand Enke Verlag), 1986.
  • "Bioethics as A Prescription for Civic Action: The Japanese Interpretation" (The Journal of Medicine and Philosophy, 12 (3), D. Reidel Publishing Company), 1987.
  • 『バイオエシックス』特集1~3(蒼穹社 メディカル・ヒューマニティ)、1988年
  • 『いのちを考える:私たちがバイオエシックスをつくる』(尾崎行雄記念財団)、1988年
  • 『あなたのいのちは誰のもの:人権運動としてのバイオエシックスの新しい展開』(日本生活協同組合連合会医療部会)、1989年
  • "The Japanese Human genome analysis project: background, policy, and problems" (Bochum: Zentrum für Medizinische Ethik), 1989.
  • "Report from Japan harmonizing ancient tradition & modern medicine" (Secaucus, N.J.: Network for Continuing Medical Education), 1989.
  • 『早稲田大学最終講義 バイオエシックスの出発』早稲田大学、2004年
  • 『ILC アドボカシー:17人のadvocator』国際長寿センター、2008年

脚注

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  1. ^ 現代日本 朝日人物事典. 朝日新聞社. (1990). p. 576 
  2. ^ People » The Kennedy Institute of Ethics” (英語). The Kennedy Institute of Ethics. 2019年8月16日閲覧。
  3. ^ ライフサポートイノベーション研究所”. 早稲田大学 ナノ・ライフ創新研究機構. 2019年8月16日閲覧。
  4. ^ 幸せなら手をたたこう~誕生秘話と平和への願い”. 恵泉女学園大学. 2019年8月15日閲覧。
  5. ^ 「幸せなら手をたたこう」 坂本九さんが歌った曲の作詞秘話:東京新聞 TOKYO Web”. 東京新聞 TOKYO Web. 2020年8月23日閲覧。
  6. ^ Kenrick, Vivienne (2000年1月30日). “Rihito Kimura” (英語). The Japan Times Online. ISSN 0447-5763. https://www.japantimes.co.jp/life/2000/01/30/people/rihito-kimura/ 2019年8月16日閲覧。 
  7. ^ 公益財団法人日本キリスト教文化協会 キリスト教功労者顕彰事業”. 公益財団法人日本キリスト教文化協会. 2024年10月30日閲覧。

外部リンク

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先代
大口邦雄
恵泉女学園大学学長
2006年 - 2011年
次代
川島堅二