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村岡桃佳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
村岡 桃佳
名前
カタカナ ムラオカ モモカ
ラテン文字 Momoka Muraoka
基本情報
国籍 日本の旗 日本
種目 アルペンスキー
所属 トヨタ自動車
生年月日 (1997-03-03) 1997年3月3日(27歳)
生誕地 埼玉県大里郡川本町(現:深谷市
身長 150 cm
体重 37 Kg
獲得メダル
女子アルペンスキー
日本の旗 日本
パラリンピック
2018 平昌 アルペンスキー 女子大回転(座位)
2022 北京 アルペンスキー 女子滑降(座位)
2022 北京 アルペンスキー 女子スーパー大回転(座位)
2022 北京 アルペンスキー 女子大回転(座位)
2018 平昌 アルペンスキー 女子滑降(座位)
2018 平昌 アルペンスキー 女子回転(座位)
2022 北京 アルペンスキー 女子スーパー複合(座位)
2018 平昌 アルペンスキー 女子スーパー大回転(座位)
2018 平昌 アルペンスキー 女子スーパー複合(座位)
IPCアルペンスキーワールドカップ
2017 白馬村 女子スーパー大回転(座位)
2017 白馬村 女子スーパー大回転(座位)
2017 韓国 女子スーパー大回転(座位)
2017 韓国 女子回転(座位)
2017 オーストリア 女子大回転(座位)
2017 白馬村 女子大回転(座位)
2017 韓国 女子滑降(座位)
2017 韓国 女子スーパー大回転(座位)
2018 カナダ 女子スーパー大回転(座位)
IPCアルペンスキー世界選手権
2015 カナダ 女子滑降(座位)
2015 カナダ 女子大回転(座位)
2017 イタリア 女子滑降(座位)
2017 イタリア 女子大回転(座位)
2017 イタリア 女子スーパー大回転(座位)

村岡 桃佳(むらおか ももか、1997年3月3日 - )は、日本チェアスキー選手。早稲田大学卒。トヨタ自動車所属。平昌パラリンピック北京パラリンピック金メダリスト。マネジメント契約先はスポーツビズ

経歴

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埼玉県深谷市(旧:川本町)出身。4歳の時に横断性脊髄炎に感染、両下肢に麻痺の後遺症が残り、以降車いす生活となる。村岡は、元々外で遊ぶのが好きであったが、気を使われるようになってから外に出ることが怖くなり、引きこもりがちだったと回想している[1]。父と共に様々な車いすを使った障害者スポーツに挑戦し[2]、中学生の時に、森井大輝に憧れてのめり込んだ競技スキーの世界に入る[3]

深谷市立川本北小学校深谷市立川本中学校と進学[4]、中学3年次に本庄市にある早稲田大学本庄高等学院への進学を目指すも、当時の校舎はバリアフリー化していなかったため、進学を断念し、正智深谷高等学校に入学[5]。17歳の時にソチパラリンピックに出場、スーパー大回転で、旗門を一つ通過し忘れて失格となったが、大回転5位で入賞した[6]。高校卒業後、パラスポーツ選手として初めて「トップアスリート入試」に合格し早稲田大学スポーツ科学部に入学。村岡の進学に合わせて、原則として寮生活を送ることになる早大スキー部は寮をバリアフリー化。改修工事費用600万円のうち、500万円は大学側が負担、残り100万円は匿名の寄附により賄われた。これを機に早大はキャンパスのバリアフリー化を推進するようになった。スキー部では監督倉田秀道に師事。ノルディック複合渡部暁斗渡部善斗兄弟を始め、日本の一線級のスキー選手を育成してきた倉田にとっても障害スポーツ選手に関わるのは初めてのことであり、最初は反対していたが、部員に相談した結果、誰1人反対する者がいなかったため、覚悟を決めたという[5]

2017年国際パラリンピック委員会ワールドカップ韓国大会においてスーパー大回転で2位、白馬村大会で優勝[7]

出身地である埼玉県深谷市から深谷市親善大使に委嘱されている[4]

2018年春の褒章で紫綬褒章を受章[8]

2019年3月にオリンピック競泳日本代表の渡辺一平とともに競技成績として優れた学生に贈られる「学術院長特別賞」を受賞。そして大学を卒業後、早稲田大学大学院に進学[9]。6月には日本パラ陸上競技選手権大会で陸上競技で再デビュー、100mの車いすに出場で、決勝の結果は2位[10]

2022年春の褒章で紫綬褒章飾版受章[11]

平昌パラリンピック

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2018年3月9日、平昌パラリンピック開幕式で日本選手団の旗手を務める。翌10日のアルペンスキー女子滑降(座位)で銀メダルを獲得。平昌大会における日本人メダル第1号となった[12]。さらに、11日のスーパー大回転(座位)では銅メダルを獲得した[13]。13日のスーパー複合(座位)でも銅メダルを獲得し、日本アルペン勢で最多となる1大会で3個のメダル獲得となった[14]

3月14日の大回転(座位)では1回目でトップに立ち、続く2回目でも好記録を収めて今大会日本勢初となる金メダルを獲得した[15]。これにより、長野パラリンピック大日方邦子以来となる1大会で金銀銅すべてのメダル獲得を達成した[16]

大会最終日の3月18日に行われた回転(座位)では1回目の滑走で2位、2回目の滑走で3位を記録し、合計で2位に着けて銀メダルを獲得した[17]。村岡は出場した5種目(滑降・スーパー大回転・スーパー複合・大回転・回転)すべてで表彰台に立ち、冬季パラリンピック大会に於いて日本選手最多となる1大会5個のメダル獲得となった[18]

この為、同選手に対し、県知事が県民栄誉賞を授与しようとしたが、自民党県議連の反対多数で、否決された

東京パラリンピック

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2021年9月1日、陸上競技女子100m 車いすT54で6位入賞[19]

北京パラリンピック

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2022年3月5日アルペンスキー女子滑降(座位)で金メダルを獲得[20]3月6日のアルペンスキー女子スーパー大回転(座位)では滑走中に片方のコンタクトレンズを落とし視界不良になるハプニングに見舞われたが金メダルを獲得[21]3月7日のアルペンスキー女子スーパー複合(座位)では銀メダルを、3月11日の大回転(座位)で金メダルを獲得[22][23]3月12日の回転(座位)は5位だった[24]。これで村岡の通算獲得金メダルは4個となり、冬季パラリンピック日本勢の最多記録を更新した[23]

受賞・栄典

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  • 2018年 - 深谷市民栄誉賞(創設第1号)[25][26]
  • 2018年 - 所沢市特別顕彰[27]
  • 2018年 - 紫綬褒章[8]
  • 2018年 - 彩の国功労賞[28]
  • 2022年 - 紫綬褒章飾版[11]

脚注

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  1. ^ 引っ込み思案の少女がパラ旗手に アルペンの村岡桃佳朝日新聞 2018年3月9日
  2. ^ 車いすにも乗った父、娘の思い知りたくて 村岡の銀に涙朝日新聞 2018年3月10日
  3. ^ アルペン女子・村岡桃佳選手 成長認められ旗手に万感中日新聞 2018年3月10日
  4. ^ a b 深谷市親善大使』(HTML)(プレスリリース)埼玉県深谷市、2018年3月8日http://www.city.fukaya.saitama.jp/shisei/fukayashi/1394505917903.html2018年3月14日閲覧 
  5. ^ a b 早大スキー部・村岡桃佳(その2止) 障害の壁、乗り越え毎日新聞 2017年4月23日
  6. ^ 「メダル」への思い、芽生えて4年で表彰台 スキー村岡朝日新聞 2018年3月10日
  7. ^ 平昌パラリンピック5種目出場 深谷出身・村岡選手壮行会東京新聞 2018年3月3日
  8. ^ a b 村岡桃佳さん(スポーツ科学部4年)が紫綬褒章を受章”. 早稲田大学 スポーツ科学部 (2018年5月9日). 2022年3月11日閲覧。
  9. ^ 日刊スポーツ(2019年3月26日)
  10. ^ 日刊スポーツ(2019年6月2日)
  11. ^ a b 令和4年春の褒章 受章者 東京都” (PDF). 内閣府. p. 2 (2022年4月29日). 2023年5月4日閲覧。
  12. ^ 女子滑降座位、村岡桃佳が銀…日本勢メダル1号読売新聞 2018年3月10日
  13. ^ 村岡桃佳「銅」2個目メダル アルペンスキーのスーパー大回転産経新聞 2018年3月11日
  14. ^ 平昌パラ、村岡桃佳選手が今大会3つ目のメダル”. TBS (2018年3月13日). 2018年3月14日閲覧。
  15. ^ 大回転で村岡桃佳が「金」 今大会メダル4個目”. 毎日新聞 (2018年3月14日). 2018年3月14日閲覧。
  16. ^ 村岡桃佳、金メダル!アルペン大回転座位で 今大会4つ目“金・銀・銅コンプリート”達成”. スポーツ報知 (2018年3月14日). 2018年3月17日閲覧。
  17. ^ 村岡「銀」出場全5種目メダル…日本勢冬季最多”. 読売新聞 (2018年3月18日). 2018年3月18日閲覧。
  18. ^ 村岡桃佳、回転で銀!出場全種目メダルで日本勢史上最多5個目”. livedoor (2018年3月18日). 2018年3月18日閲覧。
  19. ^ Athletics at the Tokyo 2020 Paralympic Games - Women's 100 m T54”. 2022年3月6日閲覧。
  20. ^ アルペン村岡桃佳が2大会連続金メダル 滑降座位、日本勢1号”. 毎日新聞. 2022年3月5日閲覧。
  21. ^ 2日連続「金」の村岡桃佳、ハプニングにヒヤリ…滑走中にコンタクトが片方落ちる”. 読売新聞オンライン (2022年3月6日). 2022年3月7日閲覧。
  22. ^ 村岡桃佳が女子スーパー複合「銀」、3日連続のメダル”. 読売新聞オンライン (2022年3月7日). 2022年3月7日閲覧。
  23. ^ a b 村岡桃佳が連覇達成、アルペンスキー女子大回転…4個目のメダル”. 読売新聞オンライン (2022年3月11日). 2022年3月11日閲覧。
  24. ^ 村岡桃佳、アルペン女子回転は5位…2大会連続の出場全種目メダルならず”. 読売新聞オンライン (2022年3月12日). 2022年3月12日閲覧。
  25. ^ 深谷市民栄誉賞表彰式(村岡桃佳氏)”. 深谷市 (2018年3月20日). 2022年3月11日閲覧。
  26. ^ 村岡桃佳に初の市民栄誉賞授与へ 埼玉・深谷に23日凱旋”. 産経新聞 (2018年3月20日). 2022年3月11日閲覧。
  27. ^ 村岡桃佳選手と鬼塚雅選手が所沢市特別顕彰を受賞”. 早稲田大学 競技スポーツセンター (2018年4月27日). 2022年3月11日閲覧。
  28. ^ 設樂悠太選手及び村岡桃佳選手に「彩の国功労賞」を贈呈”. 埼玉県 (2018年7月13日). 2022年3月11日閲覧。

外部リンク

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