東濃鉄道キハ20形気動車
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東濃鉄道キハ20形気動車(とうのうてつどうキハ20がたきどうしゃ)は、かつて東濃鉄道駄知線・笠原線で使用されていた気動車である。
キハ23の1両のみ存在した。なお、番号の23は21・22が欠番ということではなく、2は形式のキハ20形、3は駄知鉄道の気動車の3号機という意味で、キハ1・キハ12との連番である。
概要
[編集]駄知鉄道が1933年(昭和8年)に導入した半鋼製日本車輌製のガソリンカーで、偏心動台車と付随台車をもつボギー車(機械式)である。両側には鮮魚台(バケット)が設置されている。ガソリンエンジンはウォーケシャ6SRL (79ps) を搭載していた。
ガソリン不足のため、1941年(昭和16年)8月には木炭ガス発生装置を搭載する。1944年(昭和19年)に東濃鉄道が発足した後も引き続き駄知線で運用された。
1949年(昭和24年)に木炭ガス発生装置が撤去され、再びガソリンカーとなるが、翌1950年(昭和25年)に駄知線が電化されると休車となると、機関をディーゼルエンジン・三菱DB5L機関 (105ps) に換装し、1952年(昭和27年)より笠原線に転属となり、1971年(昭和46年)6月13日の笠原線の旅客鉄道営業休止まで運用された。
主要諸元
[編集]- 全長:11,884mm
- 全幅:2,640mm
- 全高:3,525mm
- 自重:13.5t
- 定員:60名(座席30名)
- 走行装置
- 機関:三菱DB5L 105PS/1500rpm(換装後)
- 変速機:機械式
参考文献
[編集]- 清水武『東濃鉄道』ネコ・パブリッシング〈RM LIBRARY 72〉、2005年。ISBN 4-7770-5108-0。