松村努 (指揮者)
来歴
[編集]神奈川県出身。東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。声楽を三林輝夫、河瀬柳史に、指揮を黒岩英臣、ヘルムート・リリングに師事。宗教曲のソリストとして活動後、東京・神奈川において合唱団の指揮・指導に携わり、現在13の合唱団を擁する「Diamond Family」として組織されている。
2005年(平成17年)、Combinir di Corista(コンビーニ・ディ・コリスタ。通称「コンビニ」)の設立に寄与し[1]、同団を指揮し、全日本合唱コンクール全国大会において2008年~2022年の15年間で通算13回(13年は不参加、20年は大会中止)の金賞、最高賞の文部科学大臣賞を通算8回(2009~12、18、19、21、22)受賞。コンクールの審査員や各種講習会の講師なども積極的に務める。
現在、日本合唱指揮者協会副理事長、全日本合唱連盟副理事長・業務執行理事、神奈川県合唱連盟顧問。
音楽
[編集]ルネサンスから現代までの宗教作品を活動の中心とし、「コンビニ」の設立時においても、多様なレパートリー、すなわち「品揃え」にこだわり、コンビニエンスストアにちなんで団名を「コンビーニ・ディ・コリスタ」とした[1][2]。
松村の音楽の原点は鎌倉・雪ノ下教会で毎年年末にヘンデル「メサイア」を演奏するグロリア少年合唱団に小学2年生の春に入団したことである[3][4]。同団でメサイアやバッハ「マタイ受難曲」等のバロック音楽に親しむ。「私はこの大曲のほんの数曲を習い、歌って、大きな衝撃を受けた。そのカタカナ4文字に徹底的に憧れ続けた。」「その美しさに魅了され、モジュラータイプなる小型ステレオで、すり切れるまで聴き続けたのを今でも昨日のように覚えている。この「メサイア」には、子どもを夢中にさせる特別な周波数があるのだと思う。」[4]と語る。長じてから同団の団長・指揮者を現在に至るまで長く務め、同団を率いた1989年のイタリア演奏旅行では、ローマ法王の謁見演奏の栄誉にあずかった[5]ほか、海外での演奏経験を豊富に有している。
著書
[編集]- 「必ず役立つ 合唱の本 教会音楽編」(2015年、ヤマハミュージックメディア)ISBN 978-4636906486
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 「合唱団とマネジメント」- 社団法人全日本合唱連盟機関誌「ハーモニー」No.180、2017年4月10日発行。
- 「今こそ語り継ぎたい名曲4 「メサイア」」- 社団法人全日本合唱連盟機関誌「ハーモニー」No.149、2009年7月10日発行。