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松村雄策

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
まつむら ゆうさく

松村 雄策
生誕 (1951-04-12) 1951年4月12日
日本の旗 日本 東京都の旗 東京大田区[1]
死没 (2022-03-12) 2022年3月12日(70歳没)
出身校 東京都立桜町高等学校夜間部
職業 音楽評論家文筆家歌手
活動期間 1970年 - 2022年
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松村 雄策 (まつむら ゆうさく、1951年4月12日[2] - 2022年3月12日)は、日本音楽評論家文筆家歌手

東京都大田区出身[2]1970年東京都立桜町高等学校夜間部卒業[3]

経歴

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  • 1970年、ドアーズジャックスらのレパートリーをコピーするアマチュアバンド「自滅回路」を結成。
  • 1972年夏、渋谷陽一岩谷宏橘川幸夫らと、ロック雑誌『ロッキング・オン』を創刊。
  • 1975年、インディーズという概念がなかった時代に、イターナウ(ETER NOW)名義で、自主制作カセットテープ『今がすべて』をリリース(プロデュース:岩谷宏/通販のみ)。
  • 1978年、1stアルバム『夢のひと』(プロデュース:渋谷陽一)をリリースするも、渋谷のプロデュースに納得できず、2ndアルバム以降は、松村自身がセルフプロデュースしている。
    • ビートルズに強い影響を受け、彼らについて言及した文章が多い。また、レコードやコンサートの批評などで、主旨とまったく関係がないような事柄を大きく取り上げ、おもむろに結論に移るという独特の手法を使う。
    • 『ロッキング・オン』創刊時から渋谷陽一と「渋松対談」(後に「渋松対談Z」)を行っており、単行本化された。渋松対談では、もっぱら渋谷のボケに対して冷めたツッコミを入れる役。
  • 1991年7月から1992年2月にかけて、作家小林信彦との間でビートルズ論争を行った。
  • 2014年、元ジャックスの水橋春夫グループに参加。自作曲「黒い鳥」をレコーディング。
  • 音楽月刊誌『rockin'on』2021年11月号のrockin'on reviewに、The Beatles「Still Alive And...」を寄稿し自身の近況について詳しく書かれていた。
  • 2022年3月12日、肺がんのため死去[4][5]。70歳没。訃報は翌13日、rockin'on公式サイトで公表された[6]

ディスコグラフィー

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シングルEP

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  • あなたに沈みたい(1978年/日本コロムビア)
  • GREEN LIGHT(1979年/日本コロムビア)
  • PRIVATE EYE(1979年/日本コロムビア)

アルバム

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  • 夢のひと(1978年10月25日/日本コロムビア)プロデュース:渋谷陽一
  • Private Eye(1979年/日本コロムビア)
  • Unfinishied Remembers(1984年/徳間音工)

※上記アルバム3作を2007年8月22日にデジタルリマスター、紙ジャケ仕様で初CD化リリース

関連アルバム
  • Beatle Jazz 2000-2006 Best of Best selected by Yusaku Matsumura(2007年6月20日/ビデオアーツ・ミュージック)監修:松村雄策
  • 考える人 水橋春夫グループ(2015年1月7日/セシリア・ E)
  • ETER NOW 今がすべて(2022年4月12日/メディコム・トイ)

連載

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  • レコード棚いっぱいの名盤から(月刊誌「ロッキング・オン」、2010年 - )
  • ハウリングの声が聞こえる(小説すばる 2014-2018)

著書

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  • 『アビイ・ロードからの裏通り』(1981年、ロッキング・オン)のちちくま文庫
  • 『岩石生活(ロックンロール)入門』(1983年、ロッキング・オン)のちちくま文庫
  • 『苺畑の午前五時』(1987年、筑摩書房)のち文庫、小学館文庫
  • 『リザード・キングの墓』(1989年、ロッキング・オン)のち角川文庫
  • 『悲しい生活』(1994年、ロッキング・オン)
  • 『それがどうした風が吹く』(2000年、二見書房
  • 『ビートルズは眠らない』(2003年、ロッキング・オン)のち小学館文庫
  • 『ウィズ・ザ・ビートルズ』(2012年、小学館 2015、文庫)
  • 『僕を作った66枚のレコード』(2017年、小学館)
  • 『僕の樹には誰もいない』 (2022年、河出書房新社)
  • 『ハウリングの音が聴こえる』(2024年 河出書房新社)

共著・監修

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  • 『プロレス狂宣言―涙と歓びのリングベル プロレス狂読本2』共著(1992年、ビー・エヌ・エヌ)
  • 『40過ぎてからのロック』(1995年、ロッキング・オン)渋谷陽一対談
  • 『ロック大教典』渋谷陽一共著. ロッキング・オン, 1997.12
  • 『渋松対談Z(2002年、ロッキング・オン)渋谷陽一対談
  • 『定本渋松対談・復刻版』(2002年、ロッキング・オン)渋谷陽一対談 ※1986年に通信販売で刊行した同書を復刻
  • 『R&BコンプリートCDガイド ―ブルース・ロック・ヒップホップ・J‐POP』編(2004年、朝日文庫
  • 『渋松対談 赤盤』(2011年、ロッキング・オン)渋谷陽一対談
  • 『渋松対談 青盤』(2011年、ロッキング・オン)渋谷陽一対談

翻訳

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  • バリー・マイルズ『ポール・マッカートニー ―メニー・イヤーズ・フロム・ナウ』竹林正子訳(1998年、ロッキング・オン)監修
  • ジョン・レノン, オノ・ヨーコ『イマジン 〜ジョン&ヨーコ〜』川岸史, 岩井木綿子訳(2018年10月、ヤマハミュージックメディア)日本版監修

脚注

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  1. ^ 松村雄策│著者プロフィール│新潮社”. 新潮社. 2019年9月18日閲覧。
  2. ^ a b イマジン 〜ジョン&ヨーコ - ヤマハミュージックメディア”. ヤマハミュージックメディア. 2019年9月18日閲覧。
  3. ^ 『現代日本人名録98』第4巻567ページ
  4. ^ 音楽評論家の松村雄策氏死去 70歳 「ロッキング・オン」創刊メンバー 「ビートルズは眠らない」など - Sponichi Annex 2022年3月13日
  5. ^ 音楽評論家の松村雄策氏死去「ロッキング・オン」」『産経ニュース』2022年3月14日。2022年3月14日閲覧。
  6. ^ 訃報 松村雄策氏ご逝去 (2022/03/13) - 音楽情報サイトrockinon.com(ロッキング・オン ドットコム)2022年3月13日