柴田秋雄
柴田秋雄(しばた あきお、1942年11月6日 - )は元ホテルアソシア名古屋ターミナルホテル(JR東海子会社)の代表取締役専務総支配人。
来歴
[編集]- 1942年(昭和17年)11月6日、岐阜県中津川市生まれ。
- 岐阜県立岩村高校卒業。
- 1961年(昭和36年)4月、19歳の時、日本国有鉄道に入社。
- 1973年、31歳で当時の鉄道労働組合名古屋地方本部の専従役員となる。
- 1978年、国鉄を退職し組合役員に専念。
- 1987年(昭和62年)に東海旅客鉄道労働組合(現:JR東海ユニオン)の書記長を務めた。
- 1992年(平成4年)から日本鉄道労働組合連合会(JR連合)事務局長。
- 1994年(平成6年)にホテルアソシア名古屋ターミナルの販売促進部次長に転身。
- 1998年(平成10年)に総務部担当部長。
- 2000年(平成12年)取締役総支配人に就任。
- 2003年(平成15年)常務取締役総支配人、
- 2005年(平成17年)代表取締役専務総支配人に就任する。
- この間4期赤字のホテルを7期連続黒字のホテルに再生した。
- 2010年(平成22年)建て替えのため、ホテルアソシア名古屋ターミナルの営業終了。総支配人を退任。
- 2010年9月に生い立ちやホテルの再生などのエピソードを綴った柴田秋雄のホテル再生物語『日本一幸せな社員をつくる』が発刊された。
- 2011年(平成23年)アソシア志友館開設、代表就任。
- 2013年(平成25年)一般社団法人アソシア志友館設立、理事長就任。
ホテルアソシア名古屋ターミナル
[編集]ホテルアソシア名古屋ターミナルホテルは1974年(昭和49年)11月28日から2010年9月30日までの36年間営業していた東海旅客鉄道(JR東海)系列のホテル。
名古屋駅に直結したこのホテルは、創業以来、人々に親しまれてきた。
バブル崩壊後は、駅前の再開発で、周辺には巨大ホテルが立ち並び、客足は遠のき、4期連続の赤字になるほど経営悪化した。その負債総額は8億円にものぼった。この責任でホテル幹部は総辞職。そんな中で、人員削減に成功した柴田が総支配人の座を任されることになった。カフェ・ジンシアーヌなどのホテル内装デザインは世界的建築家と呼ばれたベント・セヴェリンが担当した。
2000年9月の集中豪雨で駅で帰宅できず立ち往生している人々にロビーやレストランを解放し、避難所として提供した。その後、新聞記事で「真心」ホテルNo.1と呼ばれた。
2001年に経営は赤字脱却した。
2007年9月、ホテルで飲食した客8名が食中毒の症状を訴えたため、1週間営業停止となった。名古屋市では食中毒の患者の数が10名以下場合公表の義務はなかったが、マスコミに食中毒が起きたことを発表した[1]。
2010年9月30日付けで運営会社の名古屋ターミナルホテル株式会社は解散した[2]。
2014年2月、ドキュメンタリー映画『日本一幸せな従業員をつくる!~ホテルアソシア名古屋ターミナルの挑戦~』公開。その後、この映画は文部科学省選定(平成26年2月19日、少年・青年・成人向き)。
2015年11月19日、フジテレビ『奇跡体験!アンビリバボー 倒産寸前ホテルが奇跡の復活★日本一心温まるおもてなし』でオンエア[1]。
アソシア志友館
[編集]概要
[編集]同じ「志」を持った様々な業種の人たちが集まり、世の中をより良くするために共に活動をしている会。家族の絆、社会の絆、会社の絆が失われつつあるこの時代、自分たちにできることは何かを考え、活動を通して社会に働きかける。
元ホテルアソシア名古屋ターミナルの総支配人である柴田秋雄が理事長を務める。理事長の講演会は、「絆」「ご縁」「ふれあい」の大切さを感じる内容で、参加者からは、もっとも企業が大切にしなくてはいけないこと、また、人として大切なことを学べると、講演の依頼が日を追うごとに増え、全国に広がっている。
沿革
[編集]- 2010年2月、アソシア志友館を設立。
- 2011年6月、東日本大震災チャリティコンサートを開催。
- 2013年8月、一般社団法人アソシア志友館を設立。
- 2014年2月、ドキュメンタリー映画『日本一幸せな従業員をつくる』映画初上映。
- 2014年10月、ドキュメンタリー映画『日本一幸せな従業員をつくる』観客動員数全国で1万人を達成。
- 2015年7月、『日本でいちばん心温まるホテルであった奇跡の物語』を柴田秋雄/瀧森古都著の本を出版、販売開始。
- 2015年7月、『日本でいちばん心温まるホテルであった奇跡の物語』のDVDがTSUTAYAビジネスカレッジから発売。
- 2016年1月、柴田秋雄著『日本でいちばん幸せな社員をつくる』を出版、販売開始。
- 2016年9月、熊本地震復興支援チャリティコンサートを開催、義援金を益城町に届ける。
- 2017年4月、ドキュメンタリー映画『日本一幸せな従業員をつくる』観客動員数全国で6万人を達成。
主な活動内容
[編集]- 柴田秋雄 講演活動 (年間24回)※ 2014年度は104回開催
- 柴田塾
- アソシア志友舘おもしろ学校(年間7回)
- 一語一笑セミナー(年間6〜8回)
- ドキュメンタリー映画『日本一幸せな従業員をつくる』〜ホテルアソシア名古屋ターミナルの挑戦〜 自主上映推進活動
- 特別課外授業
- 柴田秋雄著『ホテル再生物語が、の販売
- 柴田秋雄著『日本でいちばん心温まるホテルであった奇跡の物語』の販売
- 柴田秋雄著『日本でいちばん幸せな社員をつくる』の販売
- 講演会DVDの販売
- 画家南正文氏の画集『ふりかえってみれば…』の販売
- ドキュメンタリー映画『天から見れば』 自主上映推進活動
- シンガーソングライター 明日香 ブログ本の販売
- アソシア志友館グッズ(カレンダー)の販売
- 会員の交流会
ドキュメンタリー映画『日本一幸せな従業員をつくる』
[編集]概要
[編集]ドキュメンタリー映画『日本一幸せな従業員をつくる!~ホテルアソシア名古屋ターミナルの挑戦~』は2014年2月公開。このホテルが幕を閉じる瞬間に立ち会うまで撮影された。受賞歴は文部科学省選定(平成26年2月19日、少年・青年・成人向き)。
偶然にも、映画上映会で岩崎靖子達撮影チーム全員が、このホテルがなくなる10日前に来ていた。そこで会った柴田の話に興味を持ったスタッフによって、撮影した。最後の2日間も撮影して、柴田にプレゼントするつもりだったが、こんなホテルがあることを多くの人に伝えたいという思いから、彼と相談して3年を経て映画にした。
あらすじ
[編集]名古屋駅前の老舗ホテルは、4期連続の赤字を出していた。経営陣の退陣、新たな総支配人に選ばれたのは、柴田秋雄。長らく労働組合の役員を務めた柴田は、再建に乗り出す。しかし、実行した再建策は、リストラでも、成果主義導入でもなかった。従業員が参加して、経営理念をつくり、みんなで合宿して夜を徹して夢を語り合い、夢は「日本一幸せな従業員をつくる」こと。従業員のお誕生日会、従業員食堂のリニューアル、数々の試しみが始まる。
キャッチコピーは「優しさ、絆、誠実さ・・・大切なことを大切にできた会社があった」
出演
[編集]- 柴田秋雄
- ホテルアソシア名古屋ターミナルの皆様 他
スタッフ
[編集]- 監督/岩崎靖子
- 撮影・編集/小野敬広
- 撮影/入江富美子
- 音楽/溝渕大智、ブレーメンの音楽隊
- 制作/E・Eプロジェクト
- 配給/ハートオブミラクル
- 協力/アソシア志友館
- 映像協力/ホットムーバー
書籍
[編集]- 『柴田秋雄のホテル再生物語』(2010年9月、ISBN 978-4-8062-0617-0 中日新聞社刊)
- 『日本でいちばん心温まるホテルであった奇跡の物語』(2015年7月28日、柴田秋雄 著、瀧森古都 著)
脚注
[編集]出典
[編集]関連人物・外部リンク
[編集]- ホテルアソシア
- 名古屋ターミナルビル
- ホテルアソシア名古屋ターミナル
- ベント・セヴェリン
- 岩崎靖子
- NPO法人 ハートオブミラクル
- 一般社団法人 アソシア志友館
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