梨 (作家)
梨 (なし) | |
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職業 | 怪談作家 |
言語 | 日本語 |
活動期間 | 2022年 - |
ジャンル | 怪談 |
デビュー作 | 『かわいそ笑』(2022年) |
ウィキポータル 文学 |
梨(なし)は、日本の怪談作家。主にインターネットを中心に活動している[1]。別名はPear_QU。
経歴
[編集]幼少期、インターネットで都市伝説「八尺様」を読んだことをきっかけにネット怪談にのめり込んでいき、2ちゃんねるオカルト板のスレッド「洒落にならないほど恐い話を集めてみない?」などに自作の怪談を書き込むようになる[2]。
2015年、共同創作サイト「SCP財団」の日本支部にPear_QU名義で登録[3]。2020年に投稿した『SCP-511-JP - けりよ』や『しんに』は2022年現在の評価が100を越えるなど高評価を獲得し、同サイトの7周年を記念した「嘘のコンテスト2020」では、著作『攀縁』がTale部門総合評価2位となる[3][4]。
2021年1月、自身のnoteに投稿した『瘤談』がインターネット上で話題となる[5][6]。同作は株式会社バーグハンバーグバーグが主催する「オモコロ杯 2021」で銀賞を獲得し、以降は同社が運営するWebサイト「オモコロ」にも記事を投稿するようになる[5][1]。
同年、竹書房が主催する「怪談最恐戦2021」の朗読部門にて、梨の作品『滲む写真』を朗読した136(イサム)がグランプリ作品賞を獲得する[7]。
2022年、ComicWalkerにて8月3日に連載開始された漫画『コワい話は≠くだけで。』の原作を担当[8]。漫画は景山五月が担当した[8]。
また、同月7日自身初の単著となる『かわいそ笑』が発売[9]。発売に際してウェブライターの雨穴が推薦コメントをよせた[9]。
作風
[編集]主に日常に潜む怪異や民間伝承などを取り入れた作風を特徴とする[1]。
また、「読者も対岸の火事ではない」と表現したい思いから、民俗的エッセンスを入れる際は実在の文献を引用したり、作中の登場人物のSNSアカウントを実際に作成したりするなど、現実世界と怪談を地続きでリンクさせることがある[2]。
作品を書く際に本人は、恐怖感よりも気持ち悪さや気味の悪さ、不快感が残るような書き方を目指しているとしている[2]。そのため、特に「音の響き」を意識しているという[2]。
作品リスト
[編集]書籍
[編集]単著
[編集]- 梨『かわいそ笑』イースト・プレス、2022年8月7日。ISBN 978-4-7816-2111-1。
- 梨『6』玄光社、2023年6月23日。ISBN 978-4-7683-1783-9。
- 梨『自由慄』太田出版、2024年1月26日。ISBN 978-4-7783-1905-2。
- 梨『お前の死因にとびきりの恐怖を』イースト・プレス、2024年8月7日。ISBN 978-4-7816-2337-5。
- 梨『ここにひとつの□がある』KADOKAWA〈角川ホラー文庫〉、2024年11月25日。ISBN 978-4-04-114309-4。
共著
[編集]- 梨×株式会社闇『その怪文書を読みましたか』太田出版、2023年12月12日。ISBN 978-4-7783-1900-7。※同名イベントの書籍化。
- 梨×株式会社闇『つねにすでに』ひろのぶと株式会社、2024年12月16日。ISBN 978-4-8094-2002-3。※同名ウェブコンテンツの書籍化。
- 梨×株式会社闇×大森時生『行方不明展』太田出版、2024年12月16日。ISBN 978-4-7783-4004-9。※同名イベントの書籍化。
寄稿
[編集]- 梨「亥の子石」『実話怪談 犬鳴村』竹書房〈竹書房怪談文庫〉、2021年1月21日。ISBN 978-4-8019-2527-4。
- Pear_QU「trimmed file.png / 403 Forbidden」『早稲田文学 2021年秋号』早稲田文学、2021年10月11日。ISBN 978-4-480-99326-7。
- 梨「滲む写真」『怪談最恐戦2021』竹書房〈竹書房怪談文庫〉、2021年11月29日。ISBN 978-4-8019-2888-6。※朗読部門の元原稿としての記載。
- 梨「村上の日記帳」『Quick Japan vol.164』太田出版、2022年12月27日。ISBN 978-4-7783-1839-0。※Aマッソ村上が直筆したものという設定[10]。
- 梨「LOGGED IN」『怪と幽 vol.013 2023年5月』KADOKAWA、2023年4月26日。ISBN 978-4-04-112528-1。
- 梨「民法第961条」『ジャンル特化型 ホラーの扉 八つの恐怖の物語』河出書房新社、2023年10月26日。ISBN 978-4-309-61759-6。
- 梨「聖化」『GIRLS CONTINUE Vol.12』太田出版、2024年2月20日。ISBN 978-4-7783-1920-5。※にじさんじ所属のバーチャルYouTuberである四季凪アキラを主人公としたコラボ短編。
- 梨「知客/鹿/賜暇/篩過/紙価/視禍」『ホラークリエイターズファイル 視禍』玄光社、2024年8月31日。ISBN 978-4-7683-1956-7。
- 梨「【不思議】合唱中に謎の声が聴こえる!?音楽史に残る不思議な話「天使の声」について解説【恐怖】.mp4」『異形コレクションLVIII メロディアス』光文社〈光文社文庫〉、2024年12月11日。ISBN 978-4-334-10524-2。
編著
[編集]- 梨『5分後に取り残されるラスト』河出書房新社、2024年10月29日。ISBN 978-4-309-61256-0。※収録作をセレクト。プロローグと解説を書き下ろし[11]。
漫画原作
[編集]- コワい話は≠くだけで。(漫画:景山五月、『ComicWalker』連載、KADOKAWA〈BRIDGE COMICS〉、2022年 - 2024年、全3巻)
- 漫画版 6(漫画:古河コビー、構成:峰博士、玄光社、2024年、全1巻)※同名小説のコミカライズ。
- SCPって何ですか?(漫画:三山高・ハチフン、『comic HOWL』連載、一迅社〈HOWLコミックス〉、2024年 - 、既刊1巻)
その他
[編集]- 吉田悠軌(編著)『ジャパン・ホラーの現在地』集英社、2024年7月5日。ISBN 978-4-08-788104-2。※8章「透明な私(nothing) ファウンド・フッテージの作り方」(吉田との対談)、電子版特典「『祓除』とはなんだったのか」(吉田、大森時生、寺内康太郎、背筋との座談会)。
- 長江俊和×梨×背筋×大森時生「正しいモキュメンタリ―・ホラーのつくりかた」『小説新潮 2024年8月号』新潮社、2024年7月22日。※座談会記事の演出と注釈による物語を手掛ける。
映像
[編集]テレビ番組
[編集]- テレビ放送開始69年 このテープもってないですか?(2022年12月27日 - 29日、BSテレ東) - 構成
- 祓除 事前番組(2023年11月8日、テレビ東京) - 構成[12] ※同名イベントの関連番組。
- 祓除 事後番組(2023年11月29日、テレビ東京) - 構成[13] ※同名イベントの関連番組。
- 行方不明展(2024年7月20日、テレビ東京) - 構成[14] ※同名イベントの関連番組。
MV
[編集]- キタニタツヤ「素敵なしゅうまつを!」- 構成
その他
[編集]- キタニタツヤ「摘果」[15] - 構成
イベント
[編集]ライブイベント
[編集]- 滑稽(2023年2月25日・26日、3月13日・14日、出演・Aマッソ、主催・テレビ東京、ワタナベエンターテインメント[16]) - 構成[17]
- 超学生 2nd ONE-MAN LIVE「入学式」(2023年9月10日・10月22日) - 構成
- 祓除(2023年11月18日、主催・テレビ東京) - 構成
展覧会
[編集]- その怪文書を読みましたか(2023年3月17日 - 4月2日、株式会社闇) - ストーリー制作[18]
- 行方不明展(2024年7月19日 - 9月1日、株式会社闇、テレビ東京、ローソンエンタテインメント) - プロデュース(大森時生と共同)[23]
ウェブコンテンツ
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c “かわいそ笑 梨(著/文) - イースト・プレス”. 版元ドットコム. 2022年8月8日閲覧。
- ^ a b c d “傍観者では済ませてくれない 読者の日常世界へ怪異を侵食させる怪談作家・梨さん”. 月に吠える通信. 2022年8月8日閲覧。
- ^ a b “梨の著者ページ”. SCP財団. 2022年8月8日閲覧。
- ^ “嘘のコンテスト2020”. SCP財団. 2022年8月8日閲覧。
- ^ a b “オモコロ杯2021 〜WEB記事復古の大号令〜”. オモコロ. 2022年8月8日閲覧。
- ^ “瘤談”. note. 2022年8月8日閲覧。
- ^ “朗読部門”. 竹書房Presents 怪談最恐戦. 2022年8月8日閲覧。
- ^ a b “コワい話は≠くだけで。”. ComicWalker. 2022年8月8日閲覧。
- ^ a b “かわいそ笑”. イースト・プレス. 2022年8月8日閲覧。
- ^ “完全初公開!「村上の日記帳」日記の中に潜む、村上の意外な素顔が明らかに!”. クイック・ジャパン・ウェブ. 2023年1月24日閲覧。
- ^ “シリーズ累計160万部突破記念、ホラー界の新鋭・梨とコラボしたスペシャルエディション『5分後に取り残されるラスト』10月29日発売!”. PR TIMES. 2024年10月29日閲覧。
- ^ “祓除 事前番組 - YouTube”. YouTube. 2024年10月8日閲覧。
- ^ “祓除 事後番組 - YouTube”. YouTube. 2024年10月8日閲覧。
- ^ “行方不明展 特別番組 - YouTube”. YouTube. 2024年10月8日閲覧。
- ^ “キタニタツヤ - 摘果 - YouTube”. YouTube. 2024年11月16日閲覧。
- ^ “テレビ東京とワタナベエンターテインメントが ライブ「滑稽」を東京・大阪で開催!”. PR TIMES. 2023年5月19日閲覧。
- ^ “滑稽”. テレビ東京. 2023年5月19日閲覧。
- ^ “【株式会社闇】考察型展覧会「その怪文書を読みましたか」2023年3月17日(金)より開催!”. PR TIMES. 2023年2月26日閲覧。
- ^ “考察型展覧会「その怪文書を読みましたか」開催!”. イオンモール広島府中公式ホームページ. 2023年8月17日閲覧。
- ^ “今春、伝説の展覧会がついに大阪、福岡で開催決定!「その怪文書を読みましたか」12/12(火)19時よりチケット販売開始!”. PR TIMES. 2024年10月8日閲覧。
- ^ “あの怪文書展がパワーアップして3/16(土)より福岡で開催!”. PR TIMES. 2024年10月8日閲覧。
- ^ “伝説の展覧会が横浜で開催!「その怪文書を読みましたか」チケット販売中!”. PR TIMES. 2024年10月8日閲覧。
- ^ “梨×闇×大森時生による『行方不明展』2024年7月19日(金)より開催”. PR TIMES. 2024年10月8日閲覧。
- ^ “MEM - MEM 閉運セミナー - DMMオンラインサロン”. 2024年10月6日閲覧。
- ^ “つねにすでに|梨 / 闇”. 2024年10月5日閲覧。