樋口進 (医師)
樋口 進(ひぐち すすむ、1954年 - )は、日本の精神科医、国立病院機構久里浜医療センター名誉院長・顧問。アルコール依存症、ゲーム依存症、ギャンブル依存症などが専門[1]。
経歴
[編集]山梨県南巨摩郡鰍沢町(現在の富士川町)に生まれ、山梨県立甲府南高等学校を経て、東北大学医学部に学ぶ[2]。
1979年に東北大学医学部を卒業し[1]、山形県内の総合病院で働く[3]。
1982年に慶應義塾大学医学部助手となり[3]、1987年10月には、「Mortality of Japanese female alcoholics : a comparative study with male cases(女性アルコール症者の死亡 : 男性例との比較研究)」により、慶應義塾大学より医学博士を取得した[4]。
また、1982年には国立診療所久里浜病院(後の国立病院機構久里浜医療センター)にも医員として入職した[1][3]。1989年には、アメリカ国立衛生研究所 (NIH) へ留学した[5]。その後、久里浜病院では、臨床研究部長、副院長などを経て、2011年に国立病院機構久里浜医療センター院長となり、日本初のネット依存治療専門外来を設立した[1][3]。
この間、世界保健機関 (WHO) 専門家諮問委員、行動嗜癖に関する WHO 会議およびフォーラム座長・共同座長、厚生労働省アルコール健康障害対策関係者会議会長、内閣官房ギャンブル等依存症対策推進関係者会議会長、国際アルコール医学生物学会 (ISBRA) 理事長などを歴任した[1]。
2022年に久里浜医療センターを退職したが、以降は名誉院長・顧問となり、非常勤の医師として関わりを持ち続けている[6]。また、WHO物質使用・嗜癖行動研究研修協力センター長、慶應義塾大学医学部客員教授、藤田医科大学医学部客員教授も務めている[6]。
おもな著書
[編集]単著
[編集]- エビデンスにもとづいた 新・アルコールの害. 少年写真新聞社, 2012年
- ネット依存(PHP 新書 894). PHP研究所, 2013年
- お酒が減らせる練習帳. メディカルトリビューン, 2013年
- スマホゲーム依存症. 内外出版社, 2017年
- 現代社会の新しい依存症がわかる本. 日本医事新報社, 2018年
- 今すぐ始めるアルコール依存症治療. 法研, 2019年
- Q&A でわかる子どものネット依存とゲーム障害, 少年写真新聞社, 2019年
- ゲーム・スマホ依存から子どもを守る本. 法研, 2020年
共著
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c d e “【ご講演者略歴】樋口 進氏” (PDF). 文字・活字文化推進機構. 2024年2月14日閲覧。
- ^ “テーマ ゲーム障害 教育、相談、医療 拡充を” (PDF). 山梨日日新聞: p. 12. (2020年8月14日) 2024年2月14日閲覧。
- ^ a b c d “WHOを動かした依存症治療のオーソリティ ~樋口進先生~”. 保険コンパス (2021年8月27日). 2024年2月14日閲覧。
- ^ “Mortality of Japanese female alcoholics : a comparative study with male cases(女性アルコール症者の死亡 : 男性例との比較研究)”. 国立情報学研究所. 2024年2月14日閲覧。
- ^ “樋口 進 先生”. MedicalNote, Inc.. 2024年2月14日閲覧。
- ^ a b “医師紹介 樋口 進”. 久里浜医療センター. 2024年2月14日閲覧。