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横浜山手聖公会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
教会外観 正面

横浜山手聖公会(よこはまやまてせいこうかい)は、神奈川県横浜市中区にある日本聖公会教会堂である。プロテスタント日本聖公会横浜教区に属する教会で、外形は大谷石を使ったノルマン様式の聖堂をもつ。

概要

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横浜山手聖公会は、神奈川県横浜市中区にあるプロテスタント日本聖公会教会堂である。日本聖公会横浜教区主教座聖堂は同市神奈川区横浜聖アンデレ教会)に属する教会である。

歴史

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2代目聖堂(1901年竣工)
現在の聖堂(1931年竣工)
  • 1859年に横浜港が開港すると、横浜居留地に住む聖公会信徒のために横浜クライストチャーチ(英語集会)が発足し、英国領事館に集まって礼拝を行った。クライストチャーチは「駐屯地教会」とも呼ばれた。
  • 1861年、駐屯地教会は一時的なものであることから、教会堂の建設とチャプレン(牧師)の確保が求められ、イギリス政府に請願。政府から入植者たちが集めた建設資金と同額の補助金が提供され、初代領事館チャプレンにマイケル・ベイリーが任命される[1]
  • 1862年初めに、教会堂および隣接する牧師館(横浜関内居留地101番地)の建設が始まり、同年8月にベイリーが来日し、領事館チャプレン(司祭)を務める[1][2]
  • 1863年10月18日、横浜クライストチャーチ初代聖堂が横浜関内居留地105番(現在の中区山下町同番地)に完成し聖別する。ベイリーが初代チャプレンとして主任司祭に任命される[3][2]
  • 1872年
    • 3月、ベイリーが引退して帰国。
    • 4月、ベイリーの後任の領事館チャプレン(牧師)と横浜クライストチャーチのチャプレンとしてエドワード・サイルが代理牧師として着任。
  • 1874年、75年頃、聖公会所属の聖職者ガレットが招聘される。教会堂は外国人のためのものであったが、ガレットは会堂を日本人の礼拝のためにも提供する[4]
  • 1875年
    • 4月、サイルが仮牧師の任期を終えて東京に移住する。
    • 前年の1874年にイギリス守備隊が横浜から撤退したことを受け、英国政府から1875年12月31日をもって年間400ポンドの資金提供を停止する通知が教区に送達される[1]
  • 1876年1月13日、英国領事館にて、教会存続のための信託証書作成に着手する[1]
  • 1880年ダブリントリニティ・カレッジを卒業したエドワード・チャンプニーズ・アーウィン(Edward Champneys Irwine)がガレットに代わって牧師に就任[1][4]。このアーウィンの時期には、日本人の礼拝堂使用は許されず、日本人は自宅集会を行うようになり、東京から宣教師の出張教導を受ける。また、日本人を妻にするイギリス人商人のクラークが日本人のために横浜居留地153番の家を集会所として提供する[4]
  • 1885年(明治18年)、横浜居留地154番(現在の中区山下町)の借家に横浜クライストチャーチ(英語集会)から派生した日本語会衆「横浜聖安得烈教会」(横浜聖アンデレ教会)が組織される[5]
  • 1901年、2代目の聖堂が現在地(中区山手町235番地)に完成し、英語集会が移転。設計はジョサイア・コンドル。煉瓦造りのヴィクトリア様式[3]
  • 1923年9月1日、関東大震災で聖堂が崩壊。仮設聖堂が建立される。
  • 1931年、現在の礼拝堂竣工。設計はJ・H・モーガン。外形は大谷石を使ったノルマン様式の聖堂である。
  • 1945年5月29日横浜大空襲により内部を焼失。
  • 1947年、聖堂が再建されて英語集会に加えて日本語集会が成立し、横浜山手聖公会と呼ばれるようになった。
  • 1990年3月12日横浜市認定歴史的建造物に認定。
  • 1993年、聖堂修復完成。
  • 2005年1月4日、放火と思われる火災により内部を全焼。11月に修復完成。

集会

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横浜山手聖公会

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日本語集会は第二次世界大戦後にできたもので、横浜山手聖公会と呼ばれている。週日は7時、11時、18時に礼拝があり、主日(日曜日)は8時、11時(毎月第1主日のみは日英合同礼拝)、18時に礼拝がある。 [6]

Yokohama Christ Church

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英語集会は江戸時代の末に禁教令が緩和された直後にできた2つの伝統ある教会のひとつで(もう1つは長崎大浦天主教会)、Yokohama Christ Churchと呼ぶ。主日礼拝は9時半(毎月第1主日のみは日英合同礼拝で11時)にある。 [7] 現在司祭は英国から横浜港近くにあるミッション・トゥー・シーフェアラーズ・センターへ派遣されているチャプレンである。[8]クリスマス前には通常「9つの聖書日課とクリスマスキャロル」が行われ、また不定期に聖歌隊付き「イーブンソング」がある。[9]

所在地

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横浜市中区山手町235番地

交通

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脚注

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  1. ^ a b c d e Yokohama Christ Church『History of Christ Church』
  2. ^ a b 二つの教会をめぐる石の物語 『建造物めぐり5横浜クライスト・チャーチ初代・二代・三代礼拝堂』 宇都宮美術館,2023年2月19日
  3. ^ a b 横浜山手聖公会公式Web
  4. ^ a b c 神奈川県立公文書館 デジタル神奈川県史 『一 プロテスタント教会各派の伝道』通史編 4 近代・現代(1) 政治・行政1,第四章 明治前期の渉外と文化,第三節 キリスト教の展開
  5. ^ 日本聖公会横浜教区 横浜聖アンデレ教会 『横浜聖アンデレ教会について』
  6. ^ 礼拝時間ご案内
  7. ^ Yokohama Christ Church (英語)
  8. ^ 日本聖公会横浜教区報』2014年6月25日:アンドリュー・デンジャーフィールド著「海の日に寄せて」
  9. ^ Yokohama Christ Church Japan (YouTube)

関連項目

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外部リンク

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座標: 北緯35度26分17秒 東経139度39分09秒 / 北緯35.438007度 東経139.652485度 / 35.438007; 139.652485

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