橘右太治
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橘 右太治(たちばな うたじ、本名:小田 幸広[1]、1950(昭和25)年[1]1月29日 - )は中京圏を中心に活動する橘流寄席文字書家。寄席文字橘会理事。愛知県蒲郡市出身・在住。家業として農業(ミカン・山椒の葉など)にも携わる[2]。
経歴
[編集]1968(昭和43)年、東京農業大学短期大学部農業科に入学と同時に落語研究会に入部。芸名は「二束家三紋」[3]。新宿末廣亭で橘右近の寄席文字を見てカルチャーショックを受け、入門。落研の先輩である橘右一郎[3][4]と共に新宿末廣亭の10日ごとの看板の張り替えを手伝い、右近のビラ文字のコレクションを始める。看板の張り替え作業は、農大落研の後輩に50年以上経った現在も受け継がれている[3]。
短大卒業後帰郷、1970(昭和45)年、関山和夫が主宰する「含笑長屋落語を聴く会」に参加、同年3月、関山の指導のもと「蒲郡落語を聴く会」をスタートさせる。第一回出演は古今亭圓菊(2代目)[5]。関山は亡くなるまで蒲郡の会の観客の前で毎回「おはなし」(講話)を続けた。
1974(昭和49)年、「中部寄席文字研究会」(のちに「中京寄席文字勉強会」と改名)発足。
1975(昭和50)年1月、「橘右太治」の名前を許される。
1982(昭和57)年、鳶職人と出会い「若竹会」(のちに「愛知県連若鳶会」と改名)に入会。10年ほど在籍した。
1996(平成8)年5月、「蒲郡落語を聴く会」の主宰者としての永年の功績を称えられ、蒲郡市教育委員会から顕彰される。
2022(令和4)年、蒲郡落語を聴く会50周年記念例会が開催される。出演は古今亭菊之丞。
主な作品など
[編集]- 新生大須演芸場看板・めくり(2015年~)
- 含笑寺 石柱文字(1986年)
- 東海ラジオ「なごやか寄席」題字・めくり
- 蒲郡、名古屋(中日文化センター・毎日文化センター[6])で寄席文字講座
- 寄席文字揮毫、舞台・中京地区のテレビなどでの寄席文字実演などに数多く携わる。
脚注
[編集]- ^ a b “橘右太治 寄席文字展”. 岡崎信用金庫. 2024年1月30日閲覧。
- ^ “柳家さん生さん、伊勢のレストラン「ぼうがいっぽん」で落語ライブ”. 伊勢志摩経済新聞. みんなの経済新聞ネットワーク (2008年8月25日). 2024年1月30日閲覧。
- ^ a b c “東京農大落語研究会50周年記念 農大落語会” (pdf). 東京農業大学 (2015年12月5日). 2024年1月30日閲覧。
- ^ 「天満天神繁昌亭で寄席文字展示開催」『スポーツ報知』2019年11月8日。
- ^ 関山和夫編著『含笑長屋落語十年 「蒲郡落語を聴く会(小田幸広)」』上方芸能編集部、1976年11月10日、176-184頁。
- ^ 草間隆太「社告 毎日文化センター 書道 楽しい寄席文字」『毎日新聞』2020年4月18日、愛知版。