永田和宏 (冶金学者)
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永田 和宏(ながた かずひろ、1946年 - )は、日本の冶金学者。工学博士、東京工業大学名誉教授。専門分野は、鉄冶金学[1][2]、熱力学[1][2]など[2]。
たたら製鉄や古代製鉄技術の研究で知られ[3]、たたら製鉄を簡易的に再現できる「永田式たたら」を考案した[1][3]。
経歴
[編集]1946年、岐阜県益田郡金山町(現在は下呂市)生まれ[1][3]。
1969年、東京工業大学工学部金属工学科卒業[2][4][5]、1975年同大学院理工学研究科博士課程修了[2][5]、工学博士[6][2][4]。
1976年、ベネズエラ国立科学研究所 (IVIC) 主任研究員[2][4][5][7]。1978年より東京工業大学技官、助手・助教授を経て、1992年より東京工業大学教授[2][4][5]。この間、1982年にマサチューセッツ工科大学(MIT)客員助教授も務めた[5]。
2009年より東京藝術大学文化財保存学保存科学研究室・美術工芸材料学教授[4]を務め、そののち京都造形芸術大学客員教授[3]。
日本鉄鋼協会理事[4][5]、日本金属学会理事[4]などを務めた。
このほか「NPO法人ものづくり教育たたら」理事長として子供のたたら製鉄体験に携わっており[2][8]、2005年には「たたら製鉄によるものづくり教育の理解増進」を理由として「科学技術分野の文部科学大臣表彰」(理解増進部門)を受賞した[9]。
脚注
[編集]- ^ a b c d 『イチからつくる 鉄』農山漁村文化協会、2019年。ISBN 9784540181368 。2019年7月10日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “現代によみがえる“たたら”の技術”. 教授対談シリーズ こだわりアカデミー. At Home (2013年4月). 2019年7月10日閲覧。
- ^ a b c d 『人はどのように鉄を作ってきたか 4000年の歴史と製鉄の原理』講談社、2017年。ISBN 978-4-06-502017-3 。2019年7月10日閲覧。
- ^ a b c d e f g “永田和宏 教授-文化財保存学専攻(保存科学・美術工芸材料学)”. 東京藝術大学 (2010年2月25日). 2019年7月10日閲覧。[リンク切れ]
- ^ a b c d e f “永田和宏”. 科学技術振興機構. 2019年7月10日閲覧。
- ^ 永田和宏, 「多元系スラグ中の拡散に関する理論的および実験的研究」 東京工業大学 博士論文, 甲第793号, 1975年, NAID 500000307051
- ^ 川上正博, 永田和宏, 山村稔, 坂田直起, 宮下芳雄, 後藤和弘「ESR操業中のスラグとメタルプール中の温度および電位分布の測定と発熱量分布」『鉄と鋼』第63巻第13号、日本鉄鋼協会、1977年、2162-2171頁、doi:10.2355/tetsutohagane1955.63.13_2162、ISSN 0021-1575、NAID 110006327080、2020年8月25日閲覧。
- ^ “「たたら製鉄体験イベント」を開催”. 日本鉄鋼連盟 (2009年11月30日). 2019年7月10日閲覧。
- ^ “平成17年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(理解増進部門) 受賞一覧”. 文部科学省. 2019年7月10日閲覧。