コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

江坂

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
江坂ウエストサイドストリート

江坂(えさか)は、大阪府吹田市南西部、大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)御堂筋線北大阪急行電鉄(北急)南北線江坂駅一帯の広域地名である。

概要

[編集]

千里丘陵の南麓ないし南西麓に位置し、いずれも天井川である糸田川高川に挟まれた低地で、一般にはおおむね江坂駅が最寄り駅となる地域を江坂という。吹田市の都市計画などの政策では、江坂町一丁目~四丁目、江の木町、垂水町一丁目~三丁目、豊津町、広芝町、芳野町を「豊津・江坂地域」としている[1]。なお、豊津町は江坂駅の西側に面する町域であり、当地域の東端にある阪急千里線豊津駅とはまったく異なる場所である。また、江坂町五丁目は、名神高速道路の北側で国道423号新御堂筋)の東側の地域である「千里山・佐井寺地域」に分類されている。

「江坂」と名の付く施設(ビル・マンション、店舗など)は、上記の各町域のほか、糸田川を越えた東側の南金田一丁目・二丁目、金田町に見られる。ただし、垂水町一丁目の東部、垂水町二丁目は当地域の東端にある豊津駅が最寄り駅となるため、「江坂」と名付けられた施設は少なくなる。

国道423号(新御堂筋)と国道479号(内環状線)の交点(この交差点の名称は広芝町)であり、新御堂筋と内環状線以外は、2車線以下の細い道路が多い。

江坂駅は大阪市都心から伸びるOsaka Metro御堂筋線直通運転する北大阪急行電鉄南北線との境界駅であり、交通の要衝である。

大阪市の副都心と称される地区だが、その繁華街は南北に長く、東西方向にはあまり厚くない。特に豊津第二小学校より西側では再開発がされておらず、昔からの一戸建てやアパート等の多い住宅地が広がっている。

大阪都心部へ近いのに加え、周囲に大学予備校が多いことなどから、人口増加が続いている。

各種大規模小売店舗、コンビニも充実している。

江坂駅周辺の約400メートル四方は、吹田市の条例により喫煙禁止地区である。吸い殻入れを設置していない道路、公園など公共の場での喫煙が禁止になっている。江坂駅周辺でのたばこのポイ捨てが吹田市内の他の駅と比べて多かったため、吹田市では江坂駅周辺を先行して喫煙禁止地区に定められた。

歴史

[編集]

平安時代には摂津国豊島郡の地名として見られる。鎌倉時代から戦国時代には垂水・榎坂(江坂)および豊中市域となる小曽祢(小曽根)・服部・穂積は「榎坂郷」と呼ばれ、春日大社東寺などの荘園となっていた。なお、江坂はかつて「榎坂」と表記され、現在も一部施設などにこの表記が残っている。江戸時代の榎坂村は寺田村・蔵人村の2つの枝郷があった。

千里丘陵の周囲は南東に亀岡街道東海道本線、西に能勢街道阪急宝塚本線、北に西国街道阪急箕面線が通る反面、江坂が位置する南西は阪急千里線が垂水をかすめる程度の交通過疎地といった状態が戦後もしばらく続き、市街化されたのは千里ニュータウンの造成とおおむね同時期である。1960年代から1970年代にかけて南吹田第1・南吹田第2・江坂土地区画整理事業が行われ、加えて1970年の日本万国博覧会(大阪万博)に合わせて地下鉄・北急の敷設と新御堂筋・内環状線の整備がなされた。千里ニュータウンの前衝地帯として開発が進んで人口が増加し、大企業も本社を構えるようになったり、大企業の大阪支店が大阪市内から相継いで移転するなど、大阪の副都心の性格を持って発展した。

僅かではあるが、ビルやマンションの間に水田が残っている。

年表

[編集]
  • 1889年4月1日 - 町村制施行により、豊島郡榎坂村が同郡垂水村と合併して豊津村が発足し、豊津村大字榎阪となる。
    • 自治体名は両大字の地名から1字ずつ取った合成地名で、「豊」が榎坂村。
    • この時「坂」を「阪」に変更。
  • 1896年4月1日 - 郡の統廃合により、所属郡が豊能郡に変更。
  • 1940年4月1日 - 豊津村が三島郡吹田町千里村岸部村と合併して吹田市が発足し、吹田市榎阪となる。
  • 1966年 - 吹田市江坂町・豊津町・芳野町・江の木町・広芝町・垂水町の現行町名が実施される。
    • 芳野町はもと榎阪、広芝町はもと垂水(垂水村の枝郷に広芝村があった)、その他はもと榎阪・垂水にまたがる。
    • この時「阪」を「坂」に戻したが、同時に「榎」を「江」に変更。
  • 1970年2月24日 - 大阪市営地下鉄(現・Osaka Metro)御堂筋線の新大阪駅 - 江坂駅が延伸開業。同時に北大阪急行南北線江坂駅 - 千里中央駅間も開業。
  • 1972年9月 - 大同生命江坂ビル竣工。
  • 1975年3月31日 - 江坂東洋ビル(現・ビーロット江坂ビル)竣工。
  • 1978年 - 江坂駅南改札口供用。
  • 1983年4月17日 - 吹田市立中央図書館江坂分室を供用開始。
  • 1996年4月1日 - 吹田市立中央図書館江坂分室を「吹田市立江坂図書館」と名称変更し供用開始。
  • 2005年4月1日 - 「吹田市環境美化に関する条例」により喫煙禁止地区を設置。

施設

[編集]

ビル

公共施設

公立学校

郵便局

  • 吹田江坂郵便局
  • 吹田江坂一郵便局
  • 吹田江の木郵便局
  • 吹田垂水郵便局

金融機関(1998年現在で存続していた金融機関を掲載)

[編集]

1990年代のバブル崩壊までは江坂界隈に多くの金融機関が存在したが、合併や破綻により、その数は半減してしまった。だが、近年では南都銀行や紀陽銀行、大阪厚生信用金庫が進出している。

寺社

[編集]

本社や主要拠点がある企業や団体

[編集]
新御堂筋に面する代々木ゼミナール
吹田市も参照

メーカー

IT・ソフトウェア

  • TIS (旧・東洋情報システム) - 大阪本社

ゲーム制作

  • SNK - 代表作である対戦型格闘ゲーム『ザ・キング・オブ・ファイターズ』シリーズにおいて、主に草薙京のホームステージとして江坂をモチーフにしたステージが度々登場している(主に江坂駅周辺)。また、同作のBGMに『Funky Esaka』や『ESAKA?』という同地の名を冠したものが存在する。
  • アルヴィオン
  • ノイズファクトリー

食品・外食

小売

出版

サービス

教育

ホテル

交通

[編集]
江坂駅ホーム
バス路線

脚注

[編集]
  1. ^ 吹田市景観まちづくり計画”. 吹田市. 2021年10月14日閲覧。

外部リンク

[編集]