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沖縄バヤリース

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
株式会社沖縄バヤリース
Bireley's Okinawa K.K.
種類 株式会社(解散)
本社所在地 日本の旗 日本
901-1207
沖縄県南城市大里字古堅1208番地
北緯26度11分36.8952秒 東経127度44分50.0892秒 / 北緯26.193582000度 東経127.747247000度 / 26.193582000; 127.747247000
設立 1972年4月5日[1]
業種 食料品
事業内容 飲料の製造・販売
代表者 上間長恒(代表取締役社長)
資本金 99,735,000円
主要株主 アサヒ飲料株式会社
沖縄ユーシーシーコーヒー株式会社
関係する人物 知名定興(初代社長、沖縄中央相互銀行元・専務[2]
安里祥徳(代表取締役会長)[2]
特記事項:2014年12月30日、バヤリースの沖縄県でのエリアフランチャイズに係る製造・販売の権利をアサヒオリオンカルピス飲料株式会社へ譲渡した。
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地図
沖縄バヤリースの本社があった所在地

株式会社沖縄バヤリース(おきなわバヤリース)は、かつて日本の沖縄県において清涼飲料水の製造販売を行っていた企業

バヤリース」の他、独自ブランドの清涼飲料水の製造も行っていた。

2014年12月30日、バヤリースの沖縄県でのエリアフランチャイズに係る製造・販売の権利をアサヒオリオンカルピス飲料株式会社へ譲渡した。

概要

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沖縄県が1972年までアメリカ合衆国施政下にあった関係で、バヤリースの販売は日本内地)とは異なり、1950年設立の「バヤリース・カリフォルニア・オレンジ(オキナワ)」という会社が販売していた[3][補足 1]。その後、1972年の沖縄本土復帰に伴い同社は廃業したが、当時の従業員を中心に出資を集め、事業を承継したのが沖縄バヤリースである[3][4]

バヤリースのラインナップに加え、同社独自のブランドも展開している。

なお、沖縄県以外でバヤリース・ブランドを展開しているアサヒ飲料の出資を1984年から受けている[3][補足 2]

本社は1973年から沖縄県南城市大里古堅1208に置いていた[3]

施設の老朽化や後継者問題などから[5]2014年12月26日に製造終了[5]。同年12月30日、営業権と「沖縄バヤリース」のブランド商標権をアサヒ飲料に譲渡して解散した[5][補足 3]

2015年以降バヤリース等の商品はアサヒカルピスオリオン飲料(現在のアサヒオリオン飲料)が製造・販売[5][7]。沖縄バヤリース時代の味を継承して製造するとする記事もある[8]

企業としての「沖縄バヤリース」は無くなったが、廃業後はアサヒカルピスオリオン飲料→アサヒオリオン飲料の自社ブランド(商標権はアサヒ飲料から貸与されたもの)として「沖縄バヤリース」の名称が引き続き使用され、工場施設従業員を引き継いだものではあるが、これを機に同社としては始めて製造業に参入することとなった。祖業である販売のみに限れば、アサヒビール子会社オリオンビールが製造のみを担当するオリオンブランドの清涼飲料水や、アサヒ飲料やエルビー製品の沖縄県における販売権も有している。

商品一覧

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若干値段が高い商品でノニジュース・シリーズがあり、特に化粧箱入りのものが高級である。

※一部商品は契約上、沖縄県内のみの販売である。この関係で主力商品のバヤリース・オレンジは同社の通信販売でも扱っていない。ただし、沖縄限定販売の商品を販売しているネットショップもあり、全国で購入が可能。

アサヒ飲料製バヤリースオレンジとの違い

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前身会社が創業した1950年当時、アメリカ施政下だったため、沖縄のバヤリースはアメリカから輸入したオレンジ濃縮ベースをそのまま使用することが出来た[1]。一方、日本本土のバヤリースは、当時行われていたオレンジの輸入制限などから、日本産の柑橘果汁などを使い、近い風味で作られ[1]、元になるベースが異なっていた[1]。また日本本土のバヤリースは1992年以降リニューアルを重ねて味や風味が大きく変わったのに対し、沖縄バヤリースのバヤリースオレンジは1950年代から現在に至るまで、味や見た目にほとんど変更が加えられていない[1]

以下の点が本土のアサヒ飲料製品との主な違いである。

  • アサヒ飲料製
    • オレンジ果汁の含有率が10%・20%・50%の製品がある(10%・50%はリターナブル瓶のみ)
    • 果汁はオレンジとみかんのブレンド
    • 色は薄いオレンジ色
    • ペットボトルは角形ボトル
  • 沖縄バヤリース製
    • オレンジ果汁の含有率は10%のみ
    • 果汁はオレンジのみ
    • 色は濃いオレンジ色
    • ペットボトルは六角型ボトル

関連項目

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脚注

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補足

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  1. ^ 1960年にアメリカンボトリングに社名変更[3]
  2. ^ その他、UCC上島珈琲(現在は子会社の沖縄ユーシーシーコーヒー名義)も1983年から同社の主要な株主に名を連ねている[3]
  3. ^ 12月31日を解散日とする記事もある[6]

出典

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  1. ^ a b c d e 沖縄バヤリースを語る”. 沖縄バヤリース公式サイト. 2012年12月25日閲覧。
  2. ^ a b (株)沖縄バヤリース 代表取締役会長 安里祥徳さん”. 沖縄ベンチャーニュース (2012年11月1日). 2012年12月25日閲覧。
  3. ^ a b c d e f 会社概要 - 沖縄バヤリース(2014年12月31日確認)
  4. ^ 復帰直前! 外資から社員が会社を買った話 沖縄バヤリース | 沖縄のニュース|RBC 琉球放送 (2ページ)”. RBC 琉球放送 (2022年6月4日). 2024年8月17日閲覧。
  5. ^ a b c d バヤリース、きょう最終出荷 30日解散、42年の歴史に幕琉球新報、2014年12月26日)
  6. ^ バヤリース社員が別れ 最後の出勤日 - 沖縄タイムス 2014年12月31日
  7. ^ ニュース - 沖縄バヤリース(2014年12月31日確認)
  8. ^ もう「バヤリース」飲めなくなるの? 沖縄バヤリース、12月26日をもって出荷終了 - ねとらぼ 2014年12月26日

外部リンク

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