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コリンザ

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コリンザ(2006年)
地図
地図

コリンザは、沖縄県沖縄市中央2丁目にあった複合商業施設[1]1997年11月[2]に沖縄市を中心とする第三セクターにより商業振興策として開設され[3]、地上5階建ての建物は國場組が施工した[4]

開業当初よりテナントが定着せず、長らくデッドモールと化していたが、2014年に沖縄市が買い取り整備を進め、2017年4月に沖縄市雇用促進等施設と改称。同年5月には建物1階に市立図書館が移設された。改称後もしばらくは便宜上「旧コリンザ」と呼ばれていたが、沖縄市は2019年4月に施設の愛称をBCコザと定め[5]、コリンザの名称は消滅した。

沖縄市アメニティプラン

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開設当初は、沖縄市に加え、中小企業基盤整備機構の前身組織から資金を借り入れて出資した沖縄県や、民間が出資した第三セクター[6][7]、当時の新川秀清沖縄市長が社長を務める「沖縄市アメニティプラン」(通称:AP社)が運営にあたっていたが[8]。AP社は、初期から巨額の累積赤字を抱え、運転資金が底をつく事態に直面した[9]2005年には累積赤字は12億円弱となり、沖縄市の助役が社長となって、当時の仲宗根正和市長は社長から会長へ退いたが[10]2007年には民間の調査会社が債務超過額が24億円超に達すると発表した[11]

2010年6月12日の株主総会で、AP社は会社解散決議を行ない、那覇地方裁判所は6月17日に、宮里猛弁護士を清算人に選任した[12][13]。解散時の社長は、沖縄市の副市長であった[12]

AP社の解散後、沖縄市はコリンザの施設買い上げを目指し[14]、関係先に債権放棄を求めて働きかけた[15]2014年には、図書館の移転先として市が買い上げるという方針が報じられた[6]2015年には、沖縄県議会経済労働委員会が、AP社に対する県の債権の大部分にあたるおよそ25.5億円を放棄する議案を全会一致で可決した[7]

沖縄市民小劇場あしびなー

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沖縄市民小劇場あしびなーは、1998年5月17日にコリンザの3階に開館した320人収容の公立劇場で、初代館長は玉城満であった[16]優良ホール100選に選ばれている。2006年1月、JAFRAアワード(総務大臣賞)を受賞。

キーテナントの変遷

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開業当初は、黒潮市場を経営していた東京の一藤水産と、沖縄県内でビッグワンディスカウントストア・チェーン)を運営する北谷町の三星物産の提携事業による「沖縄黒潮市場」[17]が入っていたが、1998年1月にいったん閉鎖され[18]1998年3月の黒潮市場の自己破産を受け、経営がビッグワンに移り、さらに同年9月にマキシ商事が経営する総合スーパーマーケット「コリンザ市場」が事業を継承した[2]。しかし、「コリンザ市場」は経営権が1999年3月に個人に移され[8]2000年2月には閉鎖された[18]

その後、2001年はじめにリニューアルのための休館を経て、3月からベスト電器のパソコン専門店「コンピュータタウン・コザ」が新たなキーテナントとして開店し[19]、翌2002年には売り場面積を拡大して「ベスト電器NEWコザ店」を出店したが、2008年には撤退に至った[20]

ベスト電器の撤退後、新たな小売業のキーテナントは決まらず、売り場跡には2009年トランスコスモスコールセンターを開設し(トランスコスモス シー・アール・エム沖縄[21]、現在に至っている[22]

沖縄市立図書館の移転

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沖縄市立図書館の閲覧室

沖縄市立図書館は1984年より同市上地にて運用されていたが、蔵書収容能力の限界と利用者の駐車場不足といった問題があった。2016年に発表された「沖縄市立図書館整備基本計画」によれば、新図書館は旧コリンザ1階部分を活用し、面積は約1,600㎡から大幅に拡大して4,995㎡、蔵書数も1.8倍の38万冊(うち開架図書23万冊)とするものであった[23]

沖縄市はコリンザを取得後、建物の内外装の改修を行い、2017年5月3日に新装なった沖縄市雇用促進等施設1階に図書館を移設した。床面積は約5,041㎡となり、これはワンフロアの図書館としては九州で最大規模の広さである[24]

脚注・出典

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  1. ^ ショッピングモール コリンザ”. 沖縄市文化観光課. 2013年6月28日閲覧。
  2. ^ a b “新鮮さが目玉です コリンザ市場新規開店”. 琉球新報: p. 16. (1998年10月6日)  - 琉球新報データベースにて閲覧
  3. ^ “各地で新年感 沖縄市 大型プロジェクト推進 新年祝賀会 各層から1300人参加”. 琉球新報: p. 16. (1998年1月8日)  - 琉球新報データベースにて閲覧
  4. ^ 國場組のしごと コリンザ”. 國場組. 2013年6月28日閲覧。
  5. ^ 雇用促進等施設の愛称が「BCコザ」に決定しました!”. 沖縄市 (2019年1月23日). 2019年2月8日閲覧。
  6. ^ a b 宮城征彦 (2014年6月26日). “沖縄市、コリンザ買い取りへ 新図書館を整備”. 琉球新報. http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-227600-storytopic-4.html 2015年9月2日閲覧。 
  7. ^ a b “コリンザの債権放棄可決 沖縄県議会経労委”. 沖縄タイムス. (2015年3月10日). https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/11810 2015年9月2日閲覧。 
  8. ^ a b 大城誠二 (1999年11月24日). “再生・商店街 第一部衰退 7 沖縄市の苦戦(2) コリンザ・経営不審 期待はずれの "救世主"”. 琉球新報: p. 7  - 琉球新報データベースにて閲覧
  9. ^ “コリンザ 累積赤字は5億円 仲宗根沖縄市長 出資不可能なら清算”. 琉球新報: p. 28. (2000年4月29日)  - 琉球新報データベースにて閲覧
  10. ^ “新社長に高良助役 沖縄市の「コリンザ」”. 琉球新報: p. 9. (2005年6月8日)  - 琉球新報データベースにて閲覧
  11. ^ “三セク8社 債務超過 最大は「コリンザ」24億 東商リサーチ調べ”. 琉球新報: p. 9. (2007年3月2日)  - 琉球新報データベースにて閲覧
  12. ^ a b “コリンザ運営の三セク、特別清算へ 負債39.7億万円”. 琉球新報. (2010年6月13日). http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-163432-storytopic-4.html 2013年6月28日閲覧。 
  13. ^ “AP社清算人 宮里氏を選任 那覇地裁”. 琉球新報: p. 5. (2010年6月19日)  - 琉球新報データベースにて閲覧
  14. ^ “雇用・企業誘致強調 沖縄市長が施政方針発表”. 沖縄タイムス: p. 19. (2010年6月18日)  - 沖縄タイムス記事情報/G-Searchにて閲覧
  15. ^ “沖縄市が購入検討 コリンザ 専門委が清算提言 再建案 議会説明へ”. 沖縄タイムス: p. 2. (2009年5月26日)  - 沖縄タイムス記事情報/G-Searchにて閲覧
  16. ^ “"チャンプルー文化" 順調 沖縄市民小劇場あしびなー開館1周年 着々と自主事業も展開”. 琉球新報: p. 6. (1999年5月20日)  - 琉球新報データベースにて閲覧
  17. ^ “「黒潮市場」がコリンザの核店舗に”. 琉球新報. (1997年9月10日). http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-90025-storytopic-86.html 2013年6月29日閲覧。 
  18. ^ a b “「コリンザ市場」が閉鎖 業績不振でテナント料滞納”. 琉球新報: p. 9. (2000年3月1日)  - 琉球新報データベースにて閲覧
  19. ^ “日曜インタビュー コリンザ活性化へ "新風" 地域との相乗効果期待 沖縄ベスト電器社長 岩本修さん”. 琉球新報: p. 10. (2001年3月25日)  - 琉球新報データベースにて閲覧
  20. ^ “コリンザから撤退 ベスト電器NEWコザ店 採算悪化、店舗見直し 7月中旬に営業終了 テナント収入減、AP社に打撃”. 琉球新報: p. 7. (2008年4月8日)  - 琉球新報データベースにて閲覧
  21. ^ “コリンザにコールセンター トランスコスモス、100人規模雇用予定”. 琉球新報. (2009年1月29日). http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-140309-storytopic-4.html 2009年1月29日閲覧。 
  22. ^ 拠点一覧”. トランスコスモス シー・アール・エム沖縄. 2013年6月29日閲覧。
  23. ^ 沖縄市立図書館整備基本計画(概要版)”. 沖縄市教育委員会教育部生涯福祉課. 2016年1月31日閲覧。
  24. ^ “「九州最大規模、沖縄市立図書館が移転開始 蔵書数22万冊」”. 琉球新報. (2017年6月3日). https://ryukyushimpo.jp/news/entry-489685.html 2017年6月3日閲覧。 

外部リンク

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座標: 北緯26度20分26.4秒 東経127度47分54.4秒 / 北緯26.340667度 東経127.798444度 / 26.340667; 127.798444