洗礼名
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洗礼名(せんれいめい、英語: baptismal name, Christian name)とは、一部のキリスト教徒が洗礼を受けるときにつけられる名前。英語からの転写でクリスチャン・ネームとも。各教派で異なる呼び名がある。
訳語
[編集]プロテスタント諸教派では特に洗礼名を付けないところが多い。なぜならば、正教会やカトリック教会などにおいては聖人を崇敬しているが、プロテスタント諸教派においては聖人崇敬を行わないことによる。
主の十字架クリスチャン・センターは牧師に限って洗礼名が付けられている。
日本での語順
[編集]日本のクリスチャン・ネームの習慣を持つ教会においては、「洗礼名・世俗の氏名」の順に記名する。日本の教会ではクリスチャン・ネームをミドルネームとしては扱わない。
- 正しい記名順:「マルコ鈴木太郎」
- あっても極めて稀な例:「鈴木マルコ太郎」(海外におけるミドルネーム(洗礼名・クリスチャン・ネーム)であり、その場合の正しい記名順は「太郎マルコ鈴木、Taro Maruco Suzuki,Taro M Suzuki.」である。)
- 間違っている例:「鈴木太郎マルコ」「マルコ太郎鈴木」
名源
[編集]ほとんどは聖人や天使の名を取るが、聖書から語句を取った例もある。洗礼名には、自分の好きな聖人や縁のある聖人の名をとることが多いが、教派によっては教会暦の毎日にそれぞれ聖人が振り当てられているので、その誕生日の聖人の名前をとることもある。
→「聖人暦」も参照
洗礼名の祝日
[編集]正教会やカトリック教会などでは、洗礼名の由来する聖人が個人の守護聖人(「保護の聖人」とも[1])となり、その聖人の祝日・記念日を「聖名祝日(せいめいしゅくじつ)」などと呼び、誕生日と並んで祝う。日本正教会では、これを「聖名日(せいなび)」と呼ぶ。
カトリック教会では、これを「霊名の祝日[注釈 1][2]」と呼び、ポーランドなど国や地域によっては誕生日よりも霊名の祝日の方を盛大に祝う習慣をもつ場所もある。
ルター派にも、一部の地域に聖名祝日を祝う習慣がある。
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 「霊名日」という呼び方は略称である。
出典
[編集]- ^ a b カトリック教会のカテキズム #2156(日本語版635頁) カトリック中央協議会 ISBN 978-4877501013
- ^ 教皇フランシスコの就任ミサ説教 カトリック中央協議会
参考文献
[編集]- 大貫隆(他)編『岩波キリスト教辞典』693頁、岩波書店 ISBN 9784000802024
外部リンク
[編集]- 精選版 日本国語大辞典『洗礼名』 - コトバンク
- 日本大百科全書(ニッポニカ)『クリスチャン・ネーム』 - コトバンク
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典『クリスチャンネーム』 - コトバンク
- 世界大百科事典 第2版『クリスチャン・ネーム』 - コトバンク
- 祈り-機密:日本正教会 The Orthodox Church in Japan - ウェイバックマシン(2016年3月7日アーカイブ分)