津軽鉄道DD350形ディーゼル機関車
津軽鉄道DD350形ディーゼル機関車 | |
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「ストーブ列車」を牽引する 津軽鉄道DD350形ディーゼル機関車 | |
基本情報 | |
運用者 | 津軽鉄道 |
製造所 | 新潟鐵工所 [1] |
製造初年 | 1957年 [1] |
主要諸元 | |
軸配置 | B-B[1] |
自重 | 35.0 t[1] |
全長 | 10,950[1] mm |
車体長 | 9,700[2] mm |
全幅 | 2,676[1] mm |
全高 | 3,519[1] mm |
台車 | 釣合梁型[1] |
車輪径 | 860 mm[2] |
固定軸距 | 1,600 mm[2] |
台車中心間距離 | 6,000 mm[2] |
軸重 |
8.43 t(第1軸、第4軸) 9.07 t(第2軸、第3軸) |
機関 |
DMH17BZ(DD351) L6FH14AS(DD352) [3] |
機関出力 |
132 kW(180 PS、DD351) 162 kW(220 PS、DD352) [1] |
変速機 | 液体式 DFN115[1] |
搭載数 | 2[1]基 / 両 |
制動装置 | 空気式、手動式[1] |
備考 | 製造時のデータ |
津軽鉄道DD350形ディーゼル機関車(つがるてつどうDD350がたでぃーぜるきかんしゃ)は、1957年(昭和32年)と1959年(昭和34年)に各1両が製造された津軽鉄道のディーゼル機関車である[4][1]。
概要
[編集]新潟鐵工所製の35 t標準機、DD350DSS型センターキャブの液体式ディーゼル機関車であり、茨城交通ケキ102、ケキ103と同系列、国鉄DD11形ディーゼル機関車と同クラスである[4][5]。1957年(昭和32年)にDD351がDMH17BX機関2基搭載で製造された[1]。1959年 (昭和34年)にはDD352が製造されたが、機関はL6FH14ASに変更され、出力も機関あたり180 PSから220 PSに変更された[1]。両者ともロッド駆動式[1]で、2013年(平成25年)3月末時点では、日本で車籍をもつロッド駆動式ディーゼル機関車は関東鉄道DD502とこの2両のみである[1][6]。1988年(昭和63年)にDD351の機関がDMH17Cに、DD352の機関が6L13LSに更新されている[3]。
車歴
[編集]車両番号 | 製造 | 機関換装 |
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DD351 | 1957年12月[3] | 1988年2月[3] |
DD352 | 1959年11月[3] | 1988年2月[3] |
運用
[編集]津軽鉄道が貨物営業を行っていた時代は、DD352は主に旅客貨物混合列車用として、DD351は旅客列車用として使用された[7]。DD350形には暖房用熱源の供給装置がないため、牽引される客車は冬季にストーブを備える[8]。除雪列車にも使用される[5]。1984年(昭和59年)の貨物列車廃止後は旅客列車のみを牽引しているが、2014年(平成26年)現在DD351は休車中であり、DD352が運用できない場合は気動車が客車を牽引する[9]。2007年(平成19年)2月からストーブ列車には車両維持のためストーブ列車券が必要となったため、一般旅客のために気動車が併結されるようになっている[10][11]。
出典
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 『私鉄の機関車』p138
- ^ a b c d 『私鉄機関車30年』見返し
- ^ a b c d e f 『私鉄機関車30年』p165
- ^ a b 『私鉄の機関車』p4
- ^ a b 『私鉄機関車30年』p29
- ^ 『鉄道ピクトリアル』通巻891号p76
- ^ 『私鉄の機関車』p126
- ^ 『私鉄機関車30年』p5
- ^ 『鉄道ピクトリアル』通巻891号p74
- ^ 『鉄道ピクトリアル』通巻862号p3
- ^ 『鉄道ピクトリアル』通巻891号p73
参考文献
[編集]書籍
[編集]- 加増和彦、池田光雄『日本の私鉄26 私鉄の機関車』保育社、1983年。ISBN 4-586-50604-0。
- 寺田 祐一『私鉄機関車30年』JTBパブリッシング、2005年。ISBN 4-533-06149-4。
雑誌記事
[編集]- 『鉄道ピクトリアル』通巻862号「【特集】東北のローカル私鉄」(2012年5月・電気車研究会)
- 「北に鉄路あり」 pp. 1-8
- 『鉄道ピクトリアル』通巻891号「【特集】ディーゼル機関車」(2014年7月・電気車研究会)
- 服部 朗宏「私鉄のディーゼル機関車 ここ10年の動き」 pp. 73-88