浪花組
浪花組本社ビル | |
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒542-0083 大阪府大阪市中央区東心斎橋2-3-27 北緯34度40分15.5秒 東経135度30分16.8秒 / 北緯34.670972度 東経135.504667度座標: 北緯34度40分15.5秒 東経135度30分16.8秒 / 北緯34.670972度 東経135.504667度 |
設立 |
1955年7月 (創業は1922年) |
業種 | 建設業 |
法人番号 | 8120001039316 |
事業内容 | 左官工事業・塗装工事業・内装仕上工事業 |
代表者 | 中川浩士(代表取締役社長) |
資本金 | 99,650,000円 |
主要子会社 | 浪花地所・住友実業・湯豆腐 嵯峨野 |
関係する人物 | 中川貢(3代目社長。村野藤吾とのつながりを深めた。) |
外部リンク | https://naniwagumi.co.jp/ |
浪花組(なにわぐみ)は、大阪市中央区東心斎橋に本社を置く、左官業者である。
沿革
[編集]1922年(大正11年)11月3日、堺市にて「浪花組曽我長三郎」として創業。1955年(昭和30年)に株式会社に改組し、「株式会社浪花組」を設立。中川貢が代表取締役社長に就任した。1964年には大阪市南区玉屋町[注釈 1]に、村野藤吾の設計による本社ビルが竣工した[2]。
実績
[編集]日本有数の左官業者として、東宮御所や迎賓館赤坂離宮、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、東京駅修復工事などに携わった[3]。
浪花組と村野藤吾
[編集]3代目社長の中川貢は、実業家であると同時に上方文化に造詣の深い文化人で、建築家村野藤吾のパトロンでもあった。1956年に開店した喫茶店「心斎橋プランタン」[注釈 2]は中川が施主として村野に依頼した[4]。大阪の街を南北に走る千年町筋と玉屋町筋の間、八幡筋の南に面し[注釈 3]、1964年に竣工した浪花組本社ビルも村野が設計を手掛けた。鉄筋コンクリート構造地上5階・地下1階建[6]。平瓦を貼った多角形を基調としたファサードはなまこ壁の工法で仕上げられている[7]。浪花組が金融業を行っていた名残から1階には大理石が多用され、地下には大金庫が設けられている[8]。2014年に大阪市都市整備局による「生きた建築ミュージアム・大阪セレクション」に選定され[9]、2020年には外壁の洗浄・補修など修景が行われた[10]。
村野は本社のほか東京と名古屋の浪花組の支社[6]、帝塚山にある中川の自宅の設計を請け負った。浪花組も、村野が設計した数々の建築物の左官工事を受託した[11]。浪花組の関連会社が京都市右京区で経営する「湯豆腐 嵯峨野」の本館は、1957年に大阪の宗右衛門町に旅館「富田屋」として建てられ[12]、1965年の開店に際し嵯峨野の地に移築された[13]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “町名の由来 中央区(旧南区)の町名(た行)”. 大阪市中央区役所 (2020年1月24日). 2023年12月27日閲覧。
- ^ 浪花組の歴史(株式会社浪花組)
- ^ “今ふたたび注目される日本の伝統技術「左官を後世に残す」”. Bplatz (2014年4月9日). 2024年2月2日閲覧。
- ^ “「村野藤吾と心斎橋プランタン」の展示と展示解説のお知らせ”. 大阪歴史博物館 (2016年5月23日). 2024年2月2日閲覧。
- ^ “大阪の「筋」と「通り」に例外あり”. 株式会社加地都市鑑定所 (2002年1月24日). 2024年2月2日閲覧。
- ^ a b (髙岡 2015, pp. 160–163)
- ^ “建築家・高岡伸一さんと歩く、ミナミの繁華街の歴史を感じる建築【大阪まちあるき 第5回】”. LIFULL (2023年10月27日). 2024年2月2日閲覧。
- ^ “『おはよう朝日です』 − 生きた建築を巡る”. たつをブログ (2015年10月13日). 2024年2月2日閲覧。
- ^ "生きた建築ミュージアム・大阪セレクション" (Press release). 大阪市役所都市整備局企画部住宅政策課まちなみ環境グループ. 6 April 2023. 2024年2月2日閲覧。
- ^ "修景事例紹介 「浪花組本社ビル」" (Press release). 大阪市都市整備局. 17 May 2023. 2024年2月3日閲覧。
- ^ 浪花組本社ビル (PDF) (大阪市役所都市整備局)
- ^ “京都嵐山湯豆腐嵯峨野(旧富田屋) 移築され残された村野建築”. 冨田秀雄建築アトリエ (2019年12月18日). 2024年2月3日閲覧。
- ^ “湯豆腐 嵯峨野につい”. おにわさん(カレンフジ株式会社). 2024年2月3日閲覧。
参考文献等
[編集]- 髙岡伸一、倉方俊輔、嘉名光市『生きた建築大阪』140B、2015年、160-163頁。ISBN 978-4-903993-22-5。(共著であるが、本建物の項は髙岡による執筆)