コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

熊谷まどか

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

熊谷 まどか(くまがや まどか、1968年(昭和43年) - )は、日本映画監督女性

略歴

[編集]

大阪府出身、東京都世田谷区在住。大阪府立香里丘高等学校同志社大学卒業[1]

短編映画『はっこう』で2006年(平成18年)のぴあフィルムフェスティバルでグランプリ、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭審査員特別賞などを受賞。

人物

[編集]

9歳から27歳まで枚方市在住。小学校・中学校・高校と多感な時期を過ごした枚方市に、中でも特に香里丘高校での経験が「創作の原点」と語る[2]

高校生の急増期で、1学年12クラスのマンモス校に「やんちゃな子もいれば、勉強好きな優等生もいる」一方で「ピアノがうまいコワモテの体育教師」「外国のテレビドラマを授業で“こっそり”見せてくれる英語教師」もいるエネルギッシュな環境に囲まれ青春を謳歌し、学校行事の文化祭で映画を撮ったり自主演劇を行ったりするため、学校で徹夜したこともあり、「なんでもありの高校時代に感謝です(笑)」とインタビューで述べている[2]

2016年にメガホンを執った『話す犬を、放す』は、女優つみきみほ26年ぶり主演映画で話題となり、同年6月のSKIPシティ国際Dシネマ映画祭でオープニング上映もされた[3]。本作は、熊谷の母親がレビー小体型認知症と診断された経験をモチーフにしている[2]

レビー小体型認知症は幻視症状が出るため、母親が散歩中に「踊っているサルやらゾウやらキリンやらが現れた」と言うため、「困ってる様子がかわいいし、幻視内容も“ちょっとおもろいやん”と思ってしまった」という[2]

劇中の母親役(ユキエ)が見える幻視は、かつて飼っていた愛犬チロをイメージ。配役のイヌタレント犬の中から選ぶとき「オスでもメスでも、色が白でも黒でも茶色でも、どんな大きさの犬でもかまわなかった」が、雑種という条件を付けた[2]。「私が小さかった頃、飼い犬といえば、雑種犬。一戸建てて、庭があって、犬小屋があって。そんなマイホームをユキエのようなお母さんたちが守ってきた。雑種犬はあの時代のユキエの幸せの象徴なんです[2]

初の長編作品だが、「映画は、長編を撮ってナンボ。ずっと撮りたいと思っていたのですが、脚本を書けなかった」と言い、母親の認知症発症を通じて、改めて母と自分との関係を見つめ直すことになり、「“認知症を(脚本に)書いたらいいやん”と思えた」。だから、「自然と“書けちゃった”作品という感じなんです」という[2]

作品

[編集]

脚注

[編集]

外部リンク

[編集]