入江聖奈
個人情報 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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生誕名 | 入江 聖奈 | |||||||||||||||||||||||||||||
フルネーム | 入江 聖奈 | |||||||||||||||||||||||||||||
国籍 | 日本 | |||||||||||||||||||||||||||||
生誕 | 2000年10月9日(24歳) 鳥取県米子市 | |||||||||||||||||||||||||||||
身長 | 164 cm (5 ft 5 in) | |||||||||||||||||||||||||||||
スポーツ | ||||||||||||||||||||||||||||||
競技 | ボクシング | |||||||||||||||||||||||||||||
階級 | フェザー級 | |||||||||||||||||||||||||||||
所属 | 日本体育大学 | |||||||||||||||||||||||||||||
特徴 | 右オーソドックス | |||||||||||||||||||||||||||||
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入江 聖奈(いりえ せな、2000年〈平成12年〉10月9日 - )は、日本の元女子アマチュアボクシング選手。鳥取県米子市出身[1]。日本体育大学体育学部卒業、東京農工大学大学院農学府在学中。東京オリンピック ボクシング 女子フェザー級 金メダリスト。日本女子ボクシング界初の金メダル受賞者[2]。
来歴
[編集]米子市立義方小学校[3]2年生の時に読んだ小山ゆうの漫画『がんばれ元気』の影響で米子市内唯一のボクシングジム「シュガーナックルボクシングジム」に入門[1]。ジムの会長である伊田武志に指導を受けた。
米子市立後藤ヶ丘中学校では陸上部に所属していた。800m走を専門とし、1年時に全国中学駅伝に出場した[1]。ボクシングでは全国UJ大会に出場し、1年時に2学年上に当たる後の日本女子バンタム級王者柳井妃奈実にTKO勝ち[4]。
県立米子西高校からボクシングに専念した。1年時に並木月海に敗れるも、2、3年の全日本女子選手権(ジュニア)を連覇した[1]。国際大会でも2017年と2018年に世界ユース選手権にて銅メダルを獲得した[5][6]。
2019年、日体大へ進学した。同年の世界選手権日本代表に選ばれ、本戦では準々決勝に進出したが[7]、ネスティー・ペテシオに敗れベスト8で終わった[8]。
12月8日、東京オリンピックアジア・オセアニア予選日本代表を決めるボックスオフで全日本チャンピオンで後のWBO女子世界スーパーフライ級王者晝田瑞希を下し代表を手にした[9]。
2020年3月の予選では準々決勝でペテシオに4-1判定で勝利し、2012年ロンドン大会より採用された女子ボクシングで日本勢の出場第1号となった[8]。決勝まで進むが、2018年世界選手権優勝の林郁婷に敗れ準優勝[10]。
2021年、東京オリンピックボクシング女子フェザー級に日本代表として出場。7月24日、エルサルバドルのヤミレト・ソロルサノに判定勝ちし、五輪のボクシング女子初の日本人選手として初勝利を収めた[11]。また、準々決勝はルーマニアのマリアクラウディア・ネクタを3-2の僅差の判定で勝利し、この時点で日本ボクシング女子選手史上初のメダリストが確定した。また、準決勝でイギリスのカリス・アーティングストールに3-2の判定で勝利した[12]。8月3日、決勝でフィリピンのネスティー・ペテシオを5-0の判定で破り金メダルを獲得した[13]。日本女子アマチュアボクシング選手として史上初の金メダリストであり、また全種目を通じて鳥取県出身選手では史上初の金メダリストとなった[13]。同年11月の全日本選手権フェザー級では3年(2大会)ぶり2度目の優勝を果たした[14]。
2022年1月、ウズベキスタンの首都タシケントで開催されたアジアU22選手権の女子フェザー級で金メダルを獲得し、本大会の女子最優秀選手にも選ばれた[15][16]。
東京オリンピック ボクシング 女子フェザー級において金メダルを獲得した功績をたたえ、2022年3月29日、鳥取県米子市の米子市役所前に記念のゴールドポスト(第79号)が設置された(ゴールドポストプロジェクト[17])。
2022年11月、ヨルダンで開催されたアジア選手権に女子フェザー級で出場。五輪予選で敗れた林には雪辱を果たすも、決勝でカザフスタンのカリーナ・イブラヒモワに敗れ銀メダルを獲得した[18]。この大会での女子フライ級は入江と同郷かつ大学同期の木下鈴花が日本人女子初の金メダルを獲得した。
2022年11月27日に行われた全日本選手権の決勝で吉澤颯希を判定で下して2連覇を達成。現役最後の大会で有終の美を飾った[19]。
人物
[編集]- 蛙好きで蛙の飼育や蛙に関する品物の収集をしている他、休日には蛙の観察などに出かける[20][21][22][23]。実家では「ジャイ子」と名付けたツノガエルを飼っている[3]。東京オリンピックでの金メダル獲得後、鳥取県から県民栄誉賞と県スポーツ最高栄冠賞の授与を受けた際には、併せて鳥取砂丘の砂で作られた蛙がデザインされたメダルも贈呈された[24]。2023年春の大学卒業を機に現役を引退して大学院へ進み、蛙の研究者を目指すことを公言していたが、2022年9月、東京農工大学大学院農学府の入学試験に合格したことを明らかにした[25]。
- 日体大では心理学のゼミに所属し、「浮気の境界線」について研究する[3]。
- 蛙以外の趣味はYouTube観賞やゲームなどインドア派で、東京オリンピックの選手村にもNintendo Switchを持ち込んだ。ほか、海外遠征時には必ずカップ麺を持ち込み、中でも日清焼そばUFOや一平ちゃんを好む[26]。
- 漫才コンビ「ガンバレルーヤ」のまひるの母と入江の母親が少女時代から親友同士だったため、まひると入江の二人も幼い頃から交友関係がある[27]。
- 小・中学校の同級生に飛込競技選手の三上紗也可がいる[1][3][28]。
- ボクシング競技は大学4年時の全日本選手権までで区切りをつけ、卒業後は競技を続けない意向を示している[29]。
- 「聖奈」という名前はF1ドライバーのアイルトン・セナに由来する[26]。
- 大学の在学中の先輩に瀬川紗代(現プロボクサーミニマム級ワタナベジム所属)がいる[30]。
- 死ぬまでに日本で一番高いところでバンジージャンプを飛びたいという希望を持っている[31]。
- 2022年7月17日に行われた「関東大学女子トーナメント」では、日体大内部の事情で本来のフェザー級より2階級上のライトウエルター級で出場。上限の63キロに届かない61キロで出場するものの、日体大の主将としてチームを総合優勝に導いた[32]。
戦歴
[編集]- 2017年 - AIBA世界ユース選手権バンタム級 銅メダル
- 2018年 - AIBA世界ユース選手権フェザー級 銅メダル
- 2019年 - 世界女子選手権ベスト8
- 2020年 - 東京オリンピックアジア・オセアニアアジアオセアニア予選 準優勝
- 2021年 - 東京オリンピック女子フェザー級 金メダル
- 2022年 - ASBCアジアU22選手権女子フェザー級 金メダル
- 2022年 - アジア選手権フェザー級 銀メダル
受賞歴
[編集]- プロ・アマチュア年間表彰
- 2021年アマチュアボクシング部門 最優秀選手賞
- 2022年アマチュアボクシング部門 優秀選手賞[33]
- 鳥取県県民栄誉賞(2021年)[24]
- 鳥取県スポーツ最高栄冠賞(2021年)[24]
- 米子市市民栄光賞(2021年)[34]
- 紫綬褒章(2021年)[35][36]
脚注
[編集]- ^ a b c d e “ボクシング女子・入江聖奈、日本を金で埋め尽くせ!「金メダル空白県」に栄光の輝きを”. Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2020年12月9日) 2021年1月30日閲覧。
- ^ “東京五輪女子ボクシング金・入江聖奈に「セブンルール」密着”. 産経ニュース (2022年1月18日). 2022年1月18日閲覧。
- ^ a b c d “入江聖奈(いりえ・せな)ってこんな子 日体大では心理学のゼミ「浮気の境界線」について研究/BOX”. サンスポ. (2021年8月3日) 2021年8月4日閲覧。
- ^ “第3回全日本UJボクシング大会” (PDF). 三重県ボクシング連盟. 2024年2月26日閲覧。
- ^ “AIBA女子ユース選手権大会について⑦(報告)”. 日本ボクシング連盟 (2017年11月25日). 2022年11月7日閲覧。
- ^ “宇佐美正パトリックと入江聖奈が銅”. ボクシングモバイル. (2018年9月1日) 2021年1月30日閲覧。
- ^ “【世界女子選手権】並木月海・入江聖奈が準々決勝へ進出!”. 一般社団法人日本ボクシング連盟 (2019年10月9日). 2021年1月30日閲覧。
- ^ a b “入江聖奈、女子ボクシング五輪1号!宿敵の世界女王に判定勝ち「一番うれしい」”. Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2020年3月10日) 2021年1月30日閲覧。
- ^ “女子ボクシング五輪予選代表決定戦:フライ級は並木月海、フェザー級は入江聖奈、ライト級は濱本紗也が予選進出”. オリンピックチャンネル. (2019年12月8日) 2021年1月30日閲覧。
- ^ “女子フェザー級決勝 入江聖奈、劣勢ばん回できず完敗で準V”. Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2020年3月12日) 2021年1月30日閲覧。
- ^ “入江聖奈、歴史的1勝!日本女子ボクシング五輪初出場で初勝利”. Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2021年7月24日) 2021年8月3日閲覧。
- ^ “「黄金」の輝き見えた 女子ボクシング・入江聖奈の銀メダル以上が確定!ペテシオとの決勝は3日”. Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2021年7月31日) 2021年7月31日閲覧。
- ^ a b “入江聖奈がフェザー級で金メダル ボクシング女子で日本選手初”. 毎日新聞. (2021年8月3日) 2021年8月3日閲覧。
- ^ “五輪金の入江聖奈は“75秒殺”で全日本2度目のV 課題のボディーも決めた「0・5歩前進」”. スポニチアネックス. (2021年11月28日) 2021年11月28日閲覧。
- ^ “入江聖奈が五輪後初の国際試合で優勝 圧勝でU-22アジア選手権制す”. デイリースポーツ. (2022年1月29日) 2024年1月4日閲覧。
- ^ “日本ボクシング連盟Twitter2022年1月30日”. Twitter. 日本ボクシング連盟 (2022年1月30日). 2022年1月31日閲覧。
- ^ “ゴールドポストプロジェクト”. 首相官邸 オリンピック・パラリンピックレガシー推進室. 2022年6月6日閲覧。
- ^ “最後の国際大会準優勝の入江聖奈が帰国「次は笑顔で終わりたい」 日本女子初優勝の木下鈴花はパリ五輪視野”. スポニチ (2022年11月14日). 2022年11月14日閲覧。
- ^ 東京五輪金メダリスト入江聖奈、全日本2連覇で“有終の美”飾る .スポニチ (2022年11月27日). 2022年11月27日閲覧。
- ^ “【東京五輪】ボクシング入江聖奈選手 金メダル獲得会見 ノーカット版”. YouTube. 【公式】日テレNEWS (2021年8月3日). 2021年8月3日閲覧。
- ^ “ボクシング女子・入江聖奈、金メダル獲得直後にケロリと引退表明「カエル関連で就職できたら」”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2021年8月3日) 2021年8月3日閲覧。
- ^ “【入江聖奈Ver.】女子ボクサーのオフの過ごし方【東京五輪代表】”. YouTube. 女子ボクシングガールズ【キトウビログ】 (2021年4月28日). 2021年8月3日閲覧。
- ^ “五輪女子ボクシング・入江 大好きカエルパワーで金獲り!特製グッズで地元鳥取も応援”. Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2021年8月1日) 2021年8月3日閲覧。
- ^ a b c “入江聖奈選手 金メダルおめでとう! : 鳥取県” 2021年8月19日閲覧。
- ^ “東京五輪金メダルの入江聖奈が東京農工大大学院に合格 大好きなカエルの研究者の道へ”. サンスポ (産経デジタル). (2022年9月2日) 2022年9月2日閲覧。
- ^ a b “入江 女子フェザー級金王手!カエル好き20歳が歴史をカエル、3日決勝もカエル作戦”. Sponichi Annex. (2021年8月1日) 2021年8月4日閲覧。
- ^ "ボクシング入江 幼なじみのガンバレルーヤまひると十数年ぶり再会 鳥取県のイベントで同席". Sponichi Annex. スポーツニッポン新聞社. 19 November 2021. 2021年11月19日閲覧。
- ^ “三上 紗也可(飛込)|TOKYO2020大会”. 日本体育大学 2021年8月4日閲覧。
- ^ “ボクシング金メダルの入江聖奈、“誤解”受け改めて説明「『引退』は今すぐではなく…」”. Sponichi Annex. (2021年8月3日) 2021年8月4日閲覧。
- ^ “FUJI BOXING・ダブル日本タイトルマッチ FODプレミアムでLIVE配信”. 産経ニュース (2021年12月7日). 2021年12月7日閲覧。
- ^ “入江聖奈 人生で達成したい〝新たな夢〟はバンジージャンプ「日本一の場所で」”. 東京スポーツ (2022年6月29日). 2022年6月29日閲覧。
- ^ “入江聖奈 日体大主将でVも…まさかの2階級アップに「効かないし重たいし、もう無理」”. 東京スポーツ (2022年7月17日). 2022年7月19日閲覧。
- ^ 井上尚弥MVP、村田諒太が年間最高試合 寺地拳四朗は技能賞初受賞 ボクシング年間表彰一覧 日刊スポーツ 2023年2月8日
- ^ “<東京五輪>入江選手「恩返しできた」”. 読売新聞. 2021年8月21日閲覧。
- ^ 『官報』第250号、令和3年11月4日
- ^ “紫綬褒章、ソフト「金」の上野由岐子さんら最多90人…秋の褒章808人・22団体”. 読売新聞オンライン (2021年11月2日). 2024年7月29日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 入江聖奈 (@seeenaaa09) - X(旧Twitter)
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