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桜舞う乙女のロンド

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ensemble (ゲームブランド) > 乙女シリーズ > 桜舞う乙女のロンド
桜舞う乙女のロンド
ジャンル お嬢様学園に女装してばれないように通うADV[1][2]
対応機種 Microsoft Windows XP SP3/Vista SP2/7/8[1]
Android
iOS
開発元 ensemble
発売元 [PC]ウィルプラス
[Android/iOS]ハブロッツ
ディレクター

  • 夏月
  • 真田昌樹(AD)[3]
キャラクターデザイン

シナリオ

音楽 ミリオンバンブー[1]
オープニングテーマ 「桜色の想い」(Duca
エンディングテーマ 「Story」(Duca)
発売日 [PC]2013年11月29日[1]
[Android]2015年12月11日[2]
[iOS]2016年3月18日[2]
レイティング [PC]EOCS:18禁[1]
[Android/iOS]12歳以上[4][5]
コンテンツアイコン

[Android]

  • 性的ほのめかし[4]

[iOS]

  • まれ/軽度な過激な言葉遣いまたは下品なユーモア
  • まれ/軽度な成人向けまたはわいせつなテーマ
  • まれ/軽度な性的表現またはヌード[5]
キャラクター名設定 不可
エンディング数 5
セーブファイル数 100+5 (Auto) +5 (Quick)
メディア DVD-ROM:1枚[1]
ディスクレス起動
アクチベーション なし
画面サイズ 1280×720以上
フルカラー[1]
BGMフォーマット Ogg Vorbis
キャラクターボイス モブキャラ以外あり
CGモード あり
音楽モード あり
回想モード あり
メッセージスキップ 全文/既読
オートモード あり
備考

初回特典:

  • 『お兄ちゃんじゃなくて恋人になって欲しいの……』追加パッチ
  • 乙女シリーズ主人公パッチ[6]
テンプレートを表示

桜舞う乙女のロンド』(さくらまうおとめのロンド)は、ensembleから2013年11月29日に発売された18禁美少女アドベンチャーゲームである[7][8]2014年3月28日にミニファンディスク『桜舞う乙女のロンド 〜あなたと見る冬桜〜』が発売された[9]

概要

花と乙女に祝福を』『乙女が紡ぐ恋のキャンバス』に続く、主人公が女装してお嬢様学園に通うensemble乙女シリーズの3作目。発売日から12月27日まで、義妹の祐里を攻略できる『お兄ちゃんじゃなくて恋人になって欲しいの……』追加パッチが配布された[6]。また前作と前々作の主人公二人が登場するミニゲーム「乙女シリーズ主人公ぱっち」が2014年2月12日まで配布された[6]

その後、ハブロッツから2015年12月11日Android版(萌えAPP)が[2]2016年3月18日iOS版が発売された[2][5]2018年2月21日からはGoogle Playでも配信されている[2][4]

舞台

桜花女学園(桜花学園とも)
本作主人公である真原葵の通う学園。名家や財閥の令嬢が多く通う、伝統と格式を誇るお嬢様学園であり、葵の母方の伯母が学園長を務めている。隣駅にある男子校の菊花学園は姉妹校であり、義伯父が学園長を務めている。
桜花寮
葵と義妹の祐里が暮らす学園の寮。自宅から通えない生徒たちが寮生活をしており、週末はほとんどが自宅に帰る。学園からは離れており、寮生は電車で通学している。寮の最寄り駅は比較的栄えており、大きな商店街もある。桜花生の多くがこの商店街を買い物に利用している。
桜花会
「桜花会」は桜花女学園の学生会である。一般的な学生会よりも学園の運営に多く関与しており、学園生個々人、各学級、各部活動は勿論のこと、桜花会の影響は各教科の教務、学園事務にまで及んでいる[10]。桜花女学園では何をするにも桜花会の存在が必ずついてまわるということであり、そのため桜花会には日々業務が集中している[10]
桜花会の常設の役職は会長、副会長、書記、会計の4職[10]。その他に必要に応じて会長補佐の席を設けることができ、会長が任命権を持つ[10]。毎年秋に役員の交代が行われるが、選挙ではなく、前任の役員(お姉様)が後任者を選ぶ指名制により、代々その地位が受け継がれている[10]。会長には勉強のほか運動でも上位の成績が求められる[11]
桜花会・新旧役員[10]
役職名 旧役員 新役員 備考
会長 3年 天司 涼香 2年 小峰 まなみ
会長補佐 2年 門脇 桜 まなみによる任命
副会長 3年 神楽坂 聖 2年 真原 葵
書記 3年 小石川 珠音 2年 真原 祐里
会計 2年 江利原 美月 2年 江利原 美月 前年度に引き続き
桜花会預かり 1年 新垣 若菜 1年 新垣 若菜 入学以降
「冬桜」は本作のモチーフの一つである。フユザクラという品種も存在するが、冬に咲く桜全般を指して「冬桜」と呼ぶ。写真はシキザクラ
桜花祭
桜花学園と菊花学園は合同で学園祭を行っており、桜花学園の学園祭を「桜花祭」、菊花学園の学園祭を「菊花祭」という[10]。年度毎の持ち回りで開催されており、作中年度は桜花祭が開催される年にあたる[10]。桜花祭のメインイベントは桜花ホールで行われるダンスパーティーであり、菊花の男子生徒が桜花の女子生徒に申し込み、ペアとなってダンスを踊る[10]。桜花祭の最後には花火が打ち上げられる[10]
桜花会役員に就任後の初めての大仕事がこの桜花祭(菊花祭)である。
桜花館〜「冬桜の木」
桜花会の業務は歴史ある洋風建築の「桜花館」で行われる。桜花会専用の施設とされており、一般の学生は入り口までしか立ち入れない[10]。桜花館の入り口には大きな冬桜の木が植わっており、『桜花祭の時、満開に咲いた桜の下で踊った二人は結ばれる』という伝説がある[10]。しかし現在は空調の効いたホールでしか踊っておらず、冬桜の下でダンスを踊る人は「話でしか聞いたことがない」(まなみ)とのこと[10]

タイトルに「桜」とあるが、これは「冬桜」のことであり、本作は秋から冬にかけての物語である。

あらすじ

葵と祐里の真原兄妹は親の仕事の都合で世界中を転々としていた。 今度の親の赴任先は南方だったが、祐里が病弱だったため、母の判断で兄妹のみ日本に帰国し、それぞれ男子校と女子校に編入するはずだった。

だが、学園の運営者である伯母と母の策略により、葵の転入先は祐里と同じ学校、つまり女子校へ入れられ、それも同じクラスに編入された。しかも、兄妹は生徒会『桜花会』にも参加することになってしまい、その上伯母から男子校・菊花学園の方にも顔を出すように命じられた。

小峰まなみ 編
菊花学園からの帰り道、葵はナンパされていたまなみを助ける。桜花学園では生徒が強引なナンパに遭う被害が相次いでいた。
葵は菊花会会長の浩一に頼まれ、菊花会も手伝うようになる。桜花会を菊花の一員として訪れると、まなみも男の姿の葵に気付く。数日後、再びまなみがナンパされている場面に遭遇して助けると、まなみからお茶に誘われる。次に桜花を訪れるとまなみからスマホのアドレスを渡され、メッセージのやり取りが始まり、デートに誘われる。まなみは、自分の両親は桜花祭のダンスパーティーで出会って結婚したのだと言い、好きな人と桜花祭でダンスを踊ることが夢なのだと言う。
一方で桜花生のナンパ被害は急増する。菊花生の仕業とされ、菊花の生徒を入場禁止にするか、桜花祭そのものを中止にするべきという話にまで発展してしまう。葵は菊花学園で放送し、えん罪を晴らすよう菊花生に訴える。まなみは全校集会まで結論を持ち越してもらいたいと頼み込む。葵の放送を受け、街でナンパされている桜花生を菊花生が守るようになり、菊花生の悪印象は薄れる。全校集会でのまなみの演説は拍手をもって迎えられ、桜花祭の開催が決定する。
まなみは冬桜の下で葵にダンスを教えていたが、一箇所だけどうしてもうまく踊れないところがあり、これは葵さんの癖だと桜花祭の前日に指摘する。ダンスパーティーで、まなみは菊花の制服を着た葵と踊る。ある箇所で葵がつまづき、まなみが指摘しかけると、葵は逃げるように会場を出て行く。後を追ったまなみは桜花館から桜花の制服を着て出てきた葵を抱きしめる。事情を説明した葵と、納得したまなみの頭上に、桜花祭の終了を告げる花火が打ち上がる。
門脇桜 編
桜花会としても桜花祭に何か出したいという話になり、葵の提案で桜花館の花壇に花を植えることになる。葵は桜と一緒にバラの花壇を作っていく。ある日桜がバラの棘で指を怪我してしまい、葵はつい、祐里に対してするように桜の指を口に含み唾液をまぶしてしまう。その後葵も指を怪我し、桜が同じ方法で止血する。二人は互いに強く意識し合うようになる。
想いを抑えきれなくなった桜は葵に告白するが、葵は性別を偽っている身であり、露見すれば祐里達にも迷惑がかかると考え、すぐに答えることができない。桜は振られたと思い立ち去ろうとするが、葵に引き留められ、そこへ雨が降ってくる。
雨に濡れた二人は桜花館の中で服を乾かすことにする。一枚の毛布の中で体を寄せ合っていると桜の手が葵の男性器に触れてしまい、男だとばれてしまう。しかし兄妹の事情を聞いた桜は秘密にすると言い、性別の問題が解消された二人は恋人になる。
桜花祭の前日、花壇の具合は順調だったが、夜半に雨が振るという予報に二人は不安になる。帰宅中に雨の勢いが強くなり、心配になった葵は桜花館に引き返す。すると桜も戻ってきていて、雨の中力を合わせて花壇にシートをかける。
翌日、葵は前日の無理が祟って風邪を引いてしまう。登校したものの桜に強く言われて保健室で休むことになり、目を覚ませば桜花祭は終了間近だった。二人で作った花壇は一般の来場客やOGにも好評だったと桜から教えられる。二人は残った時間で桜花祭を回り、来年は菊花祭を一緒に回ろうと約束する。
江利原美月 編
美月がいつも読んでいる本は『悪運天使 ラッキーちゃん』というライトノベルだった。『ラッキーちゃん』を読み始めた葵は、共通の趣味を通じて美月と親しくなる。
美月から距離を置かれた葵は、美月が作りかけていたりり子の衣装を一人で完成させ、桜花祭の日に会ってくれるよう頼む。桜花祭の仮面舞踏会の時間、ラッキーちゃんの衣装を着た葵は、りり子の衣装を着て現れた美月に「確かに私は、あなたに嘘をついてきた。ずっと、あなたを欺き続けてきた……。でも、信じて……。私たちがいっしょに過ごしてきた時間は――、私たちが育んできた友情は――、決して嘘なんかじゃなかった!」と訴える。美月はラッキーちゃんの台詞を間違わずに言えた葵を信じ、好きだと告げる。
直後に美月の勘違いが発覚。仮面舞踏会には結局参加できなかったが、美月は「私たちの物語はこれから」と言うのだった。
天司涼香 編
ある日涼香の口から「あおっぴ」という言葉が漏れ、葵は子供の頃海外に転校するまで仲良くしていて、自分のことを「あおっぴ」と呼んでいた女の子のことを思い出す。涼香も葵のことを心の中で「あおっぴ」と呼んでいたのだと釈明する。葵は涼香と親しくなっていき、涼香に許嫁(菊花会前会長の不知火怜)がいると知りショックを受けるも、面と向かい「あおっぴ」と呼ばれるまでになる。
涼香は「あおっぴ」の思い出を詳しく語り、葵は自分のことだと確信する。葵が昔突然姿を消したため、涼香は深く傷つき、以来男性不信になってしまったこともわかる。涼香もまた葵が「あおっぴ」なのではないかと考え始め、二人の仲はぎくしゃくする。涼香は手紙で葵を呼び出すが、葵は熱を出した祐里に付き添って早退していたため、目を通すのが夜になってしまう。桜花館で待ち続けていた涼香は、大事な人がまたいなくなってしまうのかと思ったと言う。葵は思わず抱きしめてキスをし、涼香も葵のことが好きだと答える。
葵は涼香の許嫁の怜と対峙し、自分も涼香を慕っていると告げる。涼香はその人気にかかわらず学園祭のダンスパーティーに一度も参加していないため「ファントムローズ」と呼ばれていたが、怜は今年こそ涼香は踊るだろうと言い、相手に選ばれるのは自分だと予告する。桜花に戻った葵はダンスパーティーに来てくれるよう涼香に頼み、涼香は約束する。
桜花祭の当日、葵は菊花の制服を着て涼香にダンスを申し込み、踊りながら「あおっぴ」は自分だと白状する。ダンスが終わると会場には混乱が広がりつつあった。葵は涼香を外へ連れ出し、改めて男として告白する。涼香は葵に大嫌いだけど大好きと言う。二人を追ってきた怜は「今日踊ってくれたら婚約を解消する」と約束していたと説明し、「涼香は踊った」と言い、二人を祝福して去って行く。葵と涼花は冬桜の下でもう一度踊る。
新垣若菜 編
葵は夜の街を歩いている若菜の姿を目撃し、聖から頼まれていたこともあって、若菜のことを心配するようになる。若菜と一緒に帰宅する機会が訪れるが、若菜は自宅の場所をはぐらかす。輸入雑貨店のアロマキャンドルに興味を示したので、プレゼントする。若菜は実は箱入りのお嬢様で、父親はよく海外に出張しているのだと叔母にあたる聖に聞かされる。
菊花会との初顔合わせの帰り道、寂しそうに街を歩いている若菜を目撃し、心配になって追いかけるが見失う。翌日、商店街近辺を桜花生が徘徊していたという連絡が学園に入る。葵は動揺する若菜をかばい、歩いていたのは自分だと説明する。桜花館を出ると若菜が待っていて、かばってくれたことに礼を言う。ところが、若菜はアロマキャンドルが鞄の中にないことに気付き、街を探す。
翌日、葵は行方不明になった若菜を捜し当て、桜花寮へ連れて行く。若菜は両親の結婚記念日に夫婦水入らずの海外旅行を提案したものの、初めて一人暮らしを始めたら寂しくなって街を歩くようになり、菊花会との顔合わせの日は置き去りにされたことが堪えたと言う。若菜は寮に一泊することになるが、葵と同じ部屋で寝たがったため、葵の性別がバレてしまう。葵が逃げ込んだ大浴場で二人は関係を持つ。
若菜の両親は当分の間海外を拠点に仕事をすることに決める。このままでは海外に転校することになるという若菜に、桜花女学園に通い続けることが若菜のためになるということを若菜自らが証明するしかないと葵は言い、若菜も決心する。
それ以降、若菜は桜花会の仕事を率先してこなすようになる。桜花祭の日は迷子になっていた女の子を保護する。その姿は若菜の両親も見ていて、葵に「卒業するまで、桜花女学園でしっかりと勉学に励みなさい」との若菜への伝言を頼む。桜花祭は無事終わり、桜花寮に新しい寮生がひとり増える。
真原祐里 編(『お兄ちゃんじゃなくて恋人になって欲しいの……』追加パッチ)
桜花祭の翌日、祐里は熱を出して寝込んでしまう。葵は祐里が食べたがったアイスを買いに出かける。祐里は言葉の通じない外国で暮らしていた小さな頃にも、葵が自分のためにアイスを買いにひとり街へ出て行ったことを覚えていた。翌朝、姉さんは何故そんなに優しいのかと祐里が聞くと、葵は祐里が祐里だからだと答える。
回復した祐里は明日一緒に街へ行こうと葵を誘う。男の姿の葵と祐里はデートを楽しむ。デートの終わり際に祐里は自分のことをどう思っているのか葵に尋ねる。葵はすぐに答えられず、気まずい雰囲気のまま帰寮する。
祐里は、先に相手の気持ちを知ろうとする自分は卑怯なのかと亮子に聞く。亮子から自分の気持ちを大事にしていないと指摘され、本当の気持ちを伝えることを決心する。葵と同じベッドに寝るとキスをし、告白する。葵も祐里を好きだと答え、二人は結ばれる。
二人は自分たちの関係は当分秘密にしておこうと話し合う。

登場人物

主人公

真原 葵(まはら あおい)
 : 歩河みぃな[12]
5月5日生まれ(おうし座)[13]
本作の主人公。元は母子家庭だったが、祐里の父と再婚し、祐里と兄妹となる。葵が学校に通い始めてからしばらくの後、父の仕事の都合で海外へ引っ越すことになる。最長はドイツに2年半程滞在していたが、他は短い期間で各国を転々としていた。次の赴任先が日射しの強い南方だったため、祐里の身体を心配した葵と母の説得により、葵と祐里の2人で日本へ帰国することになる。伯母と母によって、妹である祐里が通う学園の同じクラスに、女装したうえで編入する羽目になった。
祐里らとは同じクラスだが、本来は1歳年上。中途半端な時期に編入したため、進学と就職に影響があるからと祐里らと同じクラスに編入した。聖に騙される形で桜花会副会長に就任する。容姿端麗、成績優秀で仕事をそつなくこなすため、周囲の評価は高い。男性とバレないよう振舞うが、時折ボロをこぼすことがある。男性であるため食事量が多いが周囲には個性として捉えられているが祐里に毎回注意されている。

メインヒロイン

小峰 まなみ(こみね まなみ)
声 : 桜川未央[14]
祐里の幼馴染で、祐里とよく遊んでいた。編入初日に再会する。『桜花会』会長。涼香に任命される形で桜花会会長を務める。任命される前より桜花会を手伝っており、会長に就任してから戸惑うことなく仕事をこなす。祐里に兄がいたことは知っていたが、葵の女装を見抜けず頭が混乱しかかっている。
頼まれごとをよく引き受ける性格。いい所のお嬢様らしく、車での送迎で登下校している。そのため、遅くまで作業をしていることが多い。
門脇 桜(かどわき さくら)
声 : 白月かなめ[15]
まなみの友人。穏やかながらも芯の通った性格。まなみへの友情は厚く、彼女を助けるために会長補佐という職に就いた。葵らのクラスメイト。実家は日舞の家元で、自宅では基本的に着物で過ごしているらしい。物腰が柔らかく優しいため、葵らとすぐに打ち解ける。
休憩する時は紅茶を皆に振舞う。評価は上々で、時折クッキーなども振舞ってくれる。
江利原 美月(えりはら みつき)
声 : 有栖川みや美[16]
『桜花会』会計。頭がよく冷静だが、家事は苦手。読書が趣味で、本を読んでいる姿を見かけることが多い。食事時も本を片手に食べられるよう、サンドウィッチや蕎麦が多い。
天司 涼香(あまつか りょうか)
声 : ヒマリ[17]
『桜花会』の前会長で、まなみを推薦した張本人。男嫌いで有名。聖、珠音とは前桜花会のメンバーということもあり仲が良く、付き合いも長い。後輩達からの人気が高く、葵らの教室を訪ねるだけでも人だかりが出来るほど。まなみの指導を行うと同時に、葵にも副会長の指導を行っている。
新垣 若菜(あらがき わかな)
声 : 上原あおい[18]
葵たちの後輩。上級生相手のいたずらを懲りずに繰り返すなど、間の抜けた部分がある。鼻が良く利くらしいが、それ以外は全くダメらしい。聖とは親戚に当たる(聖の姉が若菜の母にあたるため叔母と姪の関係)。葵に懐いており、よく抱きつくことが多い。聖曰く、誰かまわず抱きつくことはないらしく、人を選んでいるらしい。その基準は聖にも分からないらしい。
真原 祐里(まはら ゆり)
声 : 羽鳥いち[19]
葵の妹。前桜花会書記の珠音に書記に任命される。
元は父子家庭だったが父親が葵の母と再婚し、小さい頃に葵と兄妹になった。まなみとも幼馴染でよく遊んでいた。父の仕事の都合で海外へ引っ越すことになり、帰国するまで各国を転々としていた。アイスクリームが大好き。兄の葵を慕っている。
自分のせいで葵が桜花学園に編入することに責任を感じており、男性とバレないようフォローする。
桜花会の地位と責任は「学園生の自主性に任せる」という伯母の方針によるものと聞き、葵と共に「面倒なだけだ」と内心断じている。
追加パッチを適用することで攻略できるようになる。

サブキャラクター

神楽坂 聖(かぐらざか せい)
声 : 榛名れん[20]
『桜花会』の前副会長。若菜の叔母にして、涼香の幼馴染。葵を『桜花会』に引き入れた。葵を副会長に任命した後は、涼香に指導を丸投げしている。時折仕事を手伝ってはくれるが、葵への指導はしていない。
小石川 珠音(こいしかわ たまね)
声 : 百瀬ぽこ[21]
『桜花会』の前書記。何事においても難なくこなすタイプ。涼香と聖とは幼馴染。偶然知り合った祐里を『桜花会』に引き入れた。聖とは違い、祐里への指導は行っている。
想いを捧げる乙女のメロディー』に登場する小石川琴音は従妹にあたり、「珠姉様」と呼ばれている。
堺 浩一(さかい こういち)
声 : 葵海人[22]
男子校での同級生。『菊花会』会長を務めている。運動・勉強は普通だが、明るい雰囲気作りが得意。休んでいる葵のためにノートを取っているが、スペルミスや誤字、計算ミスが目立つ。桜花祭の打ち合わせのため赴いた桜花学園で、女装している葵に一目惚れする。
佐々原 亮子(ささはら りょうこ)
声 : 遠野そよぎ[23]
葵たちの寮母で学園のOG。
双葉 沙耶子(ふたば さなこ)
声 : 桐谷華[24]
若菜の友人。
不知火 怜(しらぬい れい)
声 : 佐和真中[3]
菊花学園3年生。菊花会の前会長。

スタッフ

  • 原画 : きみしま青(葵、まなみ、祐里、聖、珠音、浩一、怜)、ねまき、蟹屋しく(美月、若菜)[1]
(担当キャラクターの出典 : [25][26]
  • 作中劇作画 : むー[3]
  • シナリオ : 歌鳥、ハイボリューム、水瀬拓未[1] / 温泉大祐(ミニファンディスク)[9]
  • 音楽 : ミリオンバンブー[3]
  • ムービー : どせい(Mju:z[3]
  • ディレクター : 夏月、真田昌樹(アシスタント)[3]

主題歌

映像外部リンク
『桜舞う乙女のロンド』OPムービー - YouTube
オープニングテーマ「桜色の想い」
作曲・編曲 : ANZIE / 歌・作詞 : Duca
エンディングテーマ「Story」
作曲・編曲 : ANZIE / 歌・作詞 : Duca

女装主人公ミニゲーム

乙女シリーズ主人公ぱっち
ジャンル ADV
対応機種 Microsoft Windows XP SP3/Vista SP2/7/8[1]
開発元 ensemble
発売元 ウィルプラス
キャラクターデザイン

シナリオ 来夢みんと[6]
発売日 2013年11月29日[1]
エンディング数 1
セーブファイル数 100+5 (Auto) +5 (Quick)
メディア ダウンロード
画面サイズ 1280×720以上
フルカラー[27]
BGMフォーマット Ogg Vorbis[27]
CGモード なし
音楽モード なし
メッセージスキップ 全文/既読
オートモード あり
テンプレートを表示
映像外部リンク
「『乙女』シリーズ主人公パッチ」の冒頭視聴ムービー - YouTube(「乙女シリーズ主人公ぱっち」の冒頭プレイ動画。葵が晶子、瑞希と出会い、桜花学園を案内する場面。)

乙女シリーズの歴代女装主人公が集結するミニゲームの第1弾『乙女シリーズ主人公ぱっち[注釈 2]が、本作の発売日から2014年2月12日までの期間限定で配信された[6]


あらすじ

聖ルピナス学園、鳳后藝術学園、桜花女学園の交流会として、各校の代表生徒がそれぞれの学園を訪問しあうことになった。葵以外の桜花会メンバーが全員出払っていたため、葵は伯母の依頼で桜花の代表役を引き受ける。指定の場所に行くと、ルピナス代表の月丘晶子(彰の女装)、鳳后代表の深山瑞希が葵を待っていた。

初日は葵が二人を案内して桜花女学園を回る。翌日は鳳后藝術学園に場所を移して瑞希が案内役を務める。ルピナス訪問は本来の代表者(本物の晶子、怜奈、まなみ)が既に済ませているということで、三人は女子会での再会を約して別れる。

登場人物

月丘 晶子(つきおか あきこ) / 本名:月丘 彰(つきおか あきら)
声 : まきいづみ
シリーズ第1作『花と乙女に祝福を』の主人公。
桜花館を見て、ルピナスにもここまで歴史を感じさせる建物はないと感心している。
深山 瑞希(みやま みずき) / 本名:瑞木 信(みずき しん)
声 : 桐谷華
シリーズ第2作『乙女が紡ぐ恋のキャンバス』の主人公。
理事代行の怜奈に依頼され、鳳后の代表として出席する。鳳后の学生寮ではメイド姿を披露する。
真原 葵(まはら あおい)
声 : 歩河みぃな
本作(シリーズ第3作)主人公。
学園長の伯母に依頼され、桜花の代表として出席する。

批評

BugBug』2014年2月号にて本作のレビューが掲載された。本作において主人公は女学園だけではなく男子校にも籍を置いており、女学園と男子校で二重生活を強いられることになる。この設定に対しレビューでは「今まで結構な数の女装主人公モノをやってきましたが、こういう状況のものはなかったので斬新」であるとされ、この設定が単なる設定に留まらず、「しっかり女装主人公モノの面白さに繋がっているのが良い」と評された。他作品の女装キャラは、外見も中身も女の子そのものであり完璧超人なキャラクターが多い中で、本作では主人公がついつい男らしい場面を見せてしまうのでそれが後の正体バレの伏線にもなっていると指摘された。女装モノにおいて正体バレは重要なイベントであり、何の脈絡もないトラブルや直感で正体がバレるのではなく正体バレに至る展開が本作では丁寧に描かれていると評された[29]

『BugBug』のレビュアーはまたヒロインの美月が個人的に一番良かったと述べている。美月以外のルートでは主人公の正体が判明した場合に肯定的にヒロインに受け入れられるのに対し、美月ルートでは美月は深く傷つき主人公を拒絶する展開となる。こうした展開に対しレビュアーは「正体バレしたときにアッサリ受け入れられては少々物足りない」「(ハッピーエンドへの)過程は山あり谷ありの方が面白い」と述べている[29]

ミニファンディスク

桜舞う乙女のロンド 〜あなたと見る冬桜〜
ジャンル ADV
対応機種 Microsoft Windows XP SP3/Vista SP2/7/8[9]
開発元 ensemble
発売元 ウィルプラス
キャラクターデザイン

シナリオ 温泉大祐[9]
音楽 ミリオンバンブー
発売日 2014年3月28日[9]
レイティング EOCS:18禁[9]
キャラクター名設定 不可
エンディング数 2
セーブファイル数 100+5 (Auto) +5 (Quick)
メディア DVD-ROM:1枚
ディスクレス起動
アクチベーション なし
画面サイズ 1280×720以上
フルカラー[9]
BGMフォーマット Ogg Vorbis
キャラクターボイス フルボイス
CGモード なし
音楽モード なし
回想モード なし
メッセージスキップ 全文/既読
オートモード あり
テンプレートを表示

2014年1月17日まで行われていたキャラクター人気投票「輝け、第1回! 桜花女学園人気投票選手権!」で1位になった門脇桜と、2位になった真原葵・真原裕里のミニファンディスク『桜舞う乙女のロンド 〜あなたと見る冬桜〜』が同年3月28日に発売された[30][9]

あらすじ

門脇桜 編
本編の直後から始まる。葵と桜は正月の午前中にデートを楽しむ。昼に誰もいない桜花寮に戻り、桜が雑煮を振る舞う。午後の間ずっと体を重ねていると祐里が帰寮し、現場を目撃されてしまう。葵と葵を説教する祐里を見て、桜は二人の距離感がうらやましいと話し、いつか自分も家族として輪の中に入れたら素敵だと考える。
真原祐里 編
本編の翌年五月、葵たちは最上級生になっている。葵と祐里はまだ両親に交際を知らせていない。映画館でデートを楽しんで帰寮すると、母親から葵に荷物が届いていた。同封の手紙を読むと、母親は祐里の微妙な変化に気付いており、二人が交際していることを見抜いていたことがわかる。中には母親が昔使ったというウェディングベールが入れられており、葵はそのベールを祐里にかぶせる。

登場人物

真原 葵(まはら あおい)
声 : 歩河みぃな[31]
門脇 桜(かどわき さくら)
声 : 白月かなめ[31]
真原 裕里(まはら ゆり)
声 : 羽鳥いち[31]

関連商品

ゲームソフト

  • 『乙女達の恋物語 〜桜色の花嫁たち〜』(2015年、セット商品)
    • 『桜舞う乙女のロンド』(「お兄ちゃんじゃなくて恋人になって欲しいの……」パッチと統合)
    • 『桜舞う乙女のロンド 〜あなたと見る冬桜〜』
  • ensemble 10周年記念 乙女シリーズ13本セット』(2019年、セット商品)
    • 『桜舞う乙女のロンド』(「お兄ちゃんじゃなくて恋人になって欲しいの……」パッチ及び『あなたと見る冬桜』と統合)

CD

『桜舞う乙女のロンド サウンドトラック「乙女が奏でるコンチェルト」』
ensembleサウンドトラック
リリース
ジャンル ゲームミュージック
時間
レーベル ensemble
テンプレートを表示
桜舞う乙女のロンド サウンドトラック「乙女が奏でるコンチェルト」
コミックマーケット85で販売された。主題歌2曲を含む作中BGM全20曲が音楽CD1枚に収録されている。
収録曲
#タイトル作詞作曲時間
1.桜色の想い(歌:Duca)DucaANZIE
2.陽だまりの日常 ミリオンバンブー
3.穏やかな調べ ミリオンバンブー
4.静寂と共に ミリオンバンブー
5.笑顔を浮かべて ミリオンバンブー
6.心、静かに揺らす ミリオンバンブー
7.ある喜劇の顛末 ミリオンバンブー
8.桜花狂想曲 ミリオンバンブー
9.通じ合う気持ち ミリオンバンブー
10.悲しみの足音 ミリオンバンブー
11.頬を伝う雫 ミリオンバンブー
12.切り開くは道 ミリオンバンブー
13.喜びは共に分ち合う為に ミリオンバンブー
14.花の宴 ミリオンバンブー
15.華美なる薔薇 ミリオンバンブー
16.惹かれあう心 ミリオンバンブー
17.これからも一緒に ミリオンバンブー
18.夜想曲 ミリオンバンブー
19.希望を胸に ミリオンバンブー
20.Story(歌:Duca)DucaANZIE
合計時間:
グッズ
  • ensemble10周年記念A1タペストリー[32]
    • 桜舞う乙女のロンド A1タペストリー

脚注

注釈

  1. ^ 『お嬢様の恋物語 〜好きです、あなたのこと〜』『シャイニー・シスターズ』『ensemble 10周年記念 乙女シリーズ13本セット』等。
  2. ^ あるいは『桜舞う乙女のロンド 〜女装主人公達の受難〜』とも[28]

出典

(18歳未満閲覧禁止のサイトを含みます)

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m スペック”. 桜舞う乙女のロンド 公式サイト. ensemble. 2020年1月6日閲覧。
  2. ^ a b c d e f 『桜舞う乙女のロンド』をスマートフォンで遊ぼう!”. 萌えAPP. 2020年1月6日閲覧。
  3. ^ a b c d e f スタッフロールより。
  4. ^ a b c 桜舞う乙女のロンド スマホ版”. Google Play. 2020年1月6日閲覧。
  5. ^ a b c 「桜舞う乙女のロンド」をApp Storeで”. App Store. 2020年1月6日閲覧。
  6. ^ a b c d e 追加パッチキャンペーン”. 2014年2月11日閲覧。
  7. ^ トップページ”. 桜舞う乙女のロンド 公式サイト. ensemble. 2020年1月6日閲覧。
  8. ^ “「桜舞う乙女のロンド」”. PUSH!! (マックス). (2013年12月号). 
  9. ^ a b c d e f g h i 桜舞う乙女のロンド 〜あなたと見る冬桜〜”. 桜舞う乙女のロンド 公式サイト. ensemble. 2020年1月6日閲覧。
  10. ^ a b c d e f g h i j k l m 『桜舞う乙女のロンド』共通編より。
  11. ^ 『桜舞う乙女のロンド』まなみ編より。
  12. ^ キャラクター - 葵”. 桜舞う乙女のロンド 公式サイト. ensemble. 2020年1月6日閲覧。
  13. ^ 「女装主人公月めくりカレンダー2019」より。
  14. ^ キャラクター - まなみ”. 桜舞う乙女のロンド 公式サイト. ensemble. 2020年1月6日閲覧。
  15. ^ キャラクター - 桜”. 桜舞う乙女のロンド 公式サイト. ensemble. 2020年1月6日閲覧。
  16. ^ キャラクター - 美月”. 桜舞う乙女のロンド 公式サイト. ensemble. 2020年1月6日閲覧。
  17. ^ キャラクター - 涼香”. 桜舞う乙女のロンド 公式サイト. ensemble. 2020年1月6日閲覧。
  18. ^ キャラクター - 若菜”. 桜舞う乙女のロンド 公式サイト. ensemble. 2020年1月6日閲覧。
  19. ^ キャラクター - 祐里”. 桜舞う乙女のロンド 公式サイト. ensemble. 2020年1月6日閲覧。
  20. ^ キャラクター - 聖”. 桜舞う乙女のロンド 公式サイト. ensemble. 2020年1月6日閲覧。
  21. ^ キャラクター - 珠音”. 桜舞う乙女のロンド 公式サイト. ensemble. 2020年1月6日閲覧。
  22. ^ キャラクター - 浩一”. 桜舞う乙女のロンド 公式サイト. ensemble. 2020年1月6日閲覧。
  23. ^ キャラクター - 亮子”. 桜舞う乙女のロンド 公式サイト. ensemble. 2020年1月6日閲覧。
  24. ^ キャラクター - 沙耶子”. 桜舞う乙女のロンド 公式サイト. ensemble. 2020年1月6日閲覧。
  25. ^ Works - お仕事履歴”. きみしま青公式ブログ「KOHARUCHAYA」. きみしま青. 2019年11月20日閲覧。
  26. ^ ensembleスタッフブログ(2013年7月5日、蟹屋しく)より。
  27. ^ a b 後日再配布された版[注釈 1]に付属のマニュアル等より。
  28. ^ ミニゲームマニュアル等より。
  29. ^ a b “「桜舞う乙女のロンド」レビュー”. BugBug (富士美出版): 170頁. (2014年2月号). 
  30. ^ 輝け、第1回! 桜花女学園 人気投票選手権!”. 2014年2月11日閲覧。
  31. ^ a b c 『桜舞う乙女のロンド 〜あなたと見る冬桜〜』マニュアルより。
  32. ^ お嬢様シリーズ&乙女シリーズA1タペストリー”. ensemble10周年記念キャンペーン. ensemble. 2019年11月9日閲覧。

外部リンク