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'''マッコリ'''({{lang|ko|막걸리}})は、[[大韓民国|韓国]]の大衆向け[[醸造酒]]のつ。日本の[[どぶろく]]に相当する。仮名表記では、'''マッカリ'''、'''マッコルリ'''とも書く
'''マッコリ'''({{lang-ko-short|막걸리}})は、[[朝鮮半島]]の大衆向け[[醸造酒]]の1つ。[[日本]]の[[どぶろく]]に相当する。

== 概要 ==
== 概要 ==
マッコリ強い甘味がある。これは[[麹]]により[[糖化]]された米の甘味である微かな酸味と炭酸発泡の味がる。醗酵の進み過ぎたマッコリは酸味と炭酸が強烈になる。アルール[[アルコール飲料#酒とアルコール|度数]]6~8%([[ビール]]程度)である。
マッコリは[[米]]を主原料とする[[アルコール発酵]]飲料で[[朝鮮半島]]の[[伝統酒]]の一種。[[アルコール度数]]は6-8%程度で、同じく米を主原料とする[[段仕込み]]と[[日本酒#割水|割水]]を経る[[日本酒]]、[[にごり酒]]の半分程である。[[麹]]により[[糖化]]された米の強い甘味(甘味料の甘味の場合もあり)があり、また[[タンパク質]]や[[ビタミン]]類に富む。[[乳酸発酵|乳酸醗酵]]により雑菌の繁殖が抑えられる点は日本酒と同じであるが、一般にマッコリでは[[乳酸菌飲料]]のような微かな酸味と炭酸発泡の味がより顕著である。醗酵を止めていないものも多く、醗酵の進み過ぎたマッコリは酸味と炭酸が強烈になる。生マッ劣化が早いので長期保存が不可能である。


日本では生マッコリとも呼ばれるドンドンジュ(トンドンジュ、{{lang|ko|동동주}})は濾過・火入れをしていない生酒。酵母が生きているため発泡性で、炭酸により米粒が浮かんでくるように原料が選ばれ醸造される<ref name="visitseoul20100816" />。米粒が「トンドン」と浮き上がってくる様子からドンドンジュと呼ばれるが、浮かんでいる米粒がアリのように見えることからプウィジュ(浮蟻酒、{{lang|ko|부의주}})とも呼ばれる<ref>{{Cite web|和書|url=https://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:PQOt28XweusJ:www.koparis.com/~hatta/gimon_003.htm |title=素朴な疑問研究所 003‐マッコルリとドンドンジュはどう違うのか? |author=八田靖史|authorlink=八田靖史|accessdate=2016-11-13}}</ref><ref>{{Cite web|和書|date= |url=http://www.seoulnavi.com/food/menu_detail.php?menu_seq=102&article_id=1010456 |title=伝統酒 |publisher=[[ソウルナビ]] |accessdate=2016-11-13}}</ref>。生酒がドンドンジュ、火入れ済みで発泡しないものがマッコリとされることが多いが、日常的には特に区別をすることはない。どちらも韓国の[[スーパーマーケット]]や雑貨店などで売られている。
原料は[[米]]を主とするが[[小麦粉]]を添加する場合が多く、その他の材料や製法は地域によって多少の違いがある。米を主原料としないマッコリの代表例は[[サツマイモ]](コグマ/{{lang|ko|고구마}})を主原料とするもので、これをコグマ・マッコリと呼ぶ。また、[[江原道]]や[[慶尚北道]]の山間部では[[とうもろこし]](玉蜀黍;韓国語読みでオクスス/{{lang|ko|옥수수}})を原料とするものもあり、これをオクチュ(玉酒/{{lang|ko|옥주}})と呼び、飲む際にはオクチュを注いだ器の中に[[松]]の葉を数本折って入れる。これは松の葉独特の香りがオクチュとよく合うことから、このような飲み方が好まれるという。
[[発酵]]には[[酵母]]による[[アルコール発酵]]のほかに、雑菌の繁殖を抑えるための[[乳酸菌]]による発酵を伴う。そのためほのかな酸味がある。


== 名称 ==
一般的にマッコリは暑い夏場に冷やした状態で飲むのが好まれる。大きな丼のような器によそい、パガジという[[ヒョウタン]]で作った柄杓で各自の器に取り分けて飲む。<!--韓国では温めたマッコリも飲む?と不確かな情報もあります。ご存知の方に修正をお願いします。-->
語源は「マッ+コルダ」({{lang|ko|막 거르다}}、粗雑に+濾す)、接尾辞「イ」({{lang|ko|이}}、~するもの)という[[朝鮮語]]から来ており、「粗く濾した酒」という意味である<ref name="visitseoul20100816">[http://www.visitseoul.net/jp/article/article.do?_method=view&art_id=38883&lang=jp&m=0004001001020&p=01 伝統茶・お酒 - マッコリ]、[[ソウル観光公社]]、2010年8月16日、2010年12月14日修正。</ref><ref name="ecustoms20100827">{{ko icon}} [http://ecustoms.tistory.com/742 {{lang|ko|"세계인도 반한 ‘드렁큰 라이스' 나도 맛좀볼까?!"}}]、[[大韓民国関税庁]][[釜山広域市]]税関輸入2課、2010年8月27日。</ref>。その見かけから「濁酒」(タㇰチュ、{{lang|ko|탁주}})、「滓酒」(ジェチュ、{{lang|ko|재주}})と呼ばれる他に、昔は農作業をしながら水代わりに飲まれていたことから「農酒」(ノンジュ、{{lang|ko|농주}})と呼ばれたり、家ごとに自家醸造し振舞われていたことから、「家醸酒」(カヤンジュ、{{lang|ko|가양주}})とも呼ばれていた<ref name="visitseoul20100816" /><ref name="ecustoms20100827"/>。


=== 表記 ===
韓国ではドンドンジュ({{lang|ko|동동주}})という酒もよく飲まれている。ドンドンジュはマッコリとほぼ同じ酒である。厳密には火入れをしない発泡性を保ったものをトンドンジュ、火入れ済みで発泡しないものをマッコリと区別する場合が多い。ただし両者の間に明確な違いはないため、日常的には特に区別をすることは無い。どちらも韓国の[[スーパーマーケット]]や雑貨店などで売られている。生マッコリは劣化が早いので長期保存が不可能である。
マッコリの現在の正式ローマ字表記であるMakgeolliに加えMaggeolli、Maccori、Makkoli、Makulyといった表記も使われているが、どう発音するかといった点も含めてわかりにくかった<ref>[http://www.chosunonline.com/news/20091227000008 "「Makgeoli」ってどう読みますか?"]、[[朝鮮日報]]、2009年12月27日。</ref>。こうした表記の不統一を解消しようという動きが起こった<ref>{{ko icon}} [http://news.kukinews.com/article/view.asp?page=1&gCode=eco&arcid=0003661089&code=11151100 {{lang|ko|"마코리? 라이스 비어?… 막걸리 영문 애칭 지어주세요"}}]、[[国民日報]]、2010年4月30日。</ref>。


[[2010年]]5月、[[大韓民国農林水産食品部]]はマッコリの英文愛称を公募し、その結果「Drunken Rice」が1位に選ばれたと発表した。また、2位は「Makcohol」(マッコール、Makgeolli+alcohol([[アルコール]]))、3位は「Markelixir」(マーカリキサー、Makgeolli+elixir([[エリクサー]]))だった。同部はマッコリ公式名称「Makgeolli」とともに選ばれた愛称を海外マーケティングに積極的に活用する方針を伝えた<ref>[https://japanese.joins.com/JArticle/129491 "マッコリの英文愛称は「Drunken Rice」"]、[[中央日報]]、2010年5月27日</ref><ref>[http://app.yonhapnews.co.kr/yna/basic/ArticleJapan/ArticleMPIC/YIBW_showArticleMPICPopup.aspx?contents_id=MYH20100527008800882 "「マッコリ」は英語で「Drunken Rice」"]、[[聯合ニュース]]、2010年5月27日。</ref>。海外消費者を対象にマッコリを分かりやすく説明できる英語を調べた結果では、「Korean Rice Wine」が最も評価が高かった。
マッコリは[[日本統治時代の朝鮮|日本統治時代]]以前には各家庭ごとに作られていた。


日本ではマッコリという名称が一般化する以前は、単に「どぶろく」と呼ばれることが多かった。「ン」以外に[[子音]]のみの表記の無い日本語では、子音のみの「l」を「ル」で補って「マッコルリ」とも書かれてきたが、現在は「マッコリ」の表記でほぼ統一されている<ref>[[八田靖史]] [http://koriume.blog43.fc2.com/blog-entry-963.html "マッコルリはいつ「マッコリ」になったのか(まとめ)。"]、韓食日記、2009年6月1日。</ref>。
[[朝鮮民主主義人民共和国]](北朝鮮)にも昔はマッコリが多く存在したが、食糧不足によって造られなくなり、現在では海外観光客向けに一部が存在する程度だといわれている。代わりに、[[ドングリ]]や[[ジャガイモ]]・[[トウモロコシ]]を原料にした[[密造酒|密造]][[焼酎]]([[焼酎#カストリ|カストリ]])が多く製造され、[[チャンマダン]](市場)で売買されているという。
マッコリは朝鮮の[[固有語]]であるため[[漢字]]表記はないが、漢字を用いる[[中国語]]では「{{lang|zh|馬(瑪)格利}}」と表記される<!-- 中国語版Wikipediaより -->。


== 成分・種類 ==
日本でも近年、[[韓国料理]]店の増加に伴って、輸入マッコリが出回るようになってきた<ref>[http://japanese.yonhapnews.co.kr/economy/2009/10/23/0500000000AJP20091023001200882.HTML マッコリ輸出が増加の一途、9割弱が日本向け] 聯合ニュース 2009年10月25日閲覧</ref>。
米が主原料であるものをサㇽ・マッコリ({{lang|ko|쌀 막걸리}})と呼ぶが、[[小麦粉]]を添加する場合が多く、その他の材料や製法は地域によって多少の違いがある。米を主原料としないマッコリの代表例は[[サツマイモ]](コグマ / {{lang|ko|고구마}})を主原料とするもので、これをコグマ・マッコリと呼ぶ。[[江原特別自治道|江原道]]や[[慶尚北道]]の山間部では[[トウモロコシ]](玉蜀黍、[[朝鮮語]]読みでオクスス / {{lang|ko|옥수수}})を原料とするものもあり、これをオクチュ(玉酒 / {{lang|ko|옥주}})と呼び、飲む際にはオクチュを注いだ器の中に[[マツ|松]]の葉を数本折って入れる。これは松の葉独特の香りがオクチュとよく合うことから、このような飲み方が好まれるという。2010年には、韓国で「五穀マッコリ」を[[特許]]登録したり、「インスタントマッコリ」を開発して第56回全国科学展覧会に出品、農水産部門賞を受賞したことが話題になった<ref>{{ko icon}} [http://www.yonhapnews.co.kr/bulletin/2010/09/08/0200000000AKR20100908074600064.HTML {{lang|ko|"<충주 예성여고생들 오곡 막걸리로 특허>"}}] {{webarchive|url=https://web.archive.org/web/20120402001805/http://www.yonhapnews.co.kr/bulletin/2010/09/08/0200000000AKR20100908074600064.HTML |date=2012年4月2日 }}、[[聯合ニュース]]、2010年9月8日。</ref>。


[[2011年]][[4月14日]]、[[韓国食品研究院]]は、マッコリからビールやワインと比較して10 - 25倍の[[ファルネソール]]が検出されたとの研究結果を発表した<ref>[https://web.archive.org/web/20110418235756/http://sankei.jp.msn.com/world/news/110414/kor11041420090005-n1.htm マッコリに抗がん物質 韓国の研究所が発表], [[MSN産経ニュース]], 2011.4.14.</ref>。ファルネソールは[[果実酒]]の香りの成分で、[[アポトーシス]]を誘発し抗腫瘍作用を持つという研究が報告されている<ref>{{en icon}} {{cite journal |author=Joo JH, Jetten AM |title=Molecular mechanisms involved in farnesol-induced apoptosis |journal=Cancer Lett. |volume= 287|issue= 2|pages= 123–35|year=2009 |month=June |pmid=19520495 |doi=10.1016/j.canlet.2009.05.015 |url= |pmc=2815016}}</ref>。ファルネソールはマッコリの白い沈殿物に多く含まれているといい、同研究院では「飲む時はよく振ってから」とアドバイスしている。
韓国ではマッコリに使われる人工甘味料[[アスパルテーム]]が人体に有害だとして問題になったが、2010年3月、食品医薬品安全庁が「1日に許容される摂取量を超えない限り問題はない」と公式見解を発表した<ref>[http://www.chosunonline.com/news/20100325000051 「マッコリに含まれる甘味料、許容量以下なら問題なし」] 朝鮮日報 2010年3月25日閲覧</ref>。


== 脚注 ==
=== 添加物 ===
韓国ではマッコリに使われる人工甘味料[[アスパルテーム]]が人体に有害だとして問題になったが、2010年3月、食品医薬品安全庁が「1日に許容される摂取量を超えない限り問題はない」と公式見解を発表した<ref>[http://www.chosunonline.com/news/20100325000051 「マッコリに含まれる甘味料、許容量以下なら問題なし」]、朝鮮日報、2010年3月25日閲覧</ref>。市販されているマッコリの中には、人工甘味料不使用をうたった製品もある。

== 変遷 ==
[[ファイル:Danwon-Jumak.jpg|thumb|[[李氏朝鮮]]時代の酒幕(居酒屋)。[[金弘道]]の絵より]]
元々は伝統酒の副産物の沈澱物に水を混ぜて酒として飲まれていたもの(滓酒)がマッコリであったとされる<ref name=gd20100414>[https://web.archive.org/web/20160310010240/http://www.1242.com/goodday/index.php?id=2&YMD=2010-04-14 〝なぜか韓国よりも盛り上がる、日本のマッコリブーム〟]、[[ニッポン放送]][[上柳昌彦のお早うGoodDay!]]、2010年4月14日。</ref>。麦麹で糖化と醗酵を同時に行う家釀酒文化であり、製法もそれほど体系化されていなかった<ref name=joins20091004>[https://japanese.joins.com/JArticle/121144 "「今のマッコリは日本式の酒」(1)"][https://japanese.joins.com/JArticle/121145 "(2)"]、[[中央日報]]、2009年10月4日。</ref><ref name=segye20090422>{{ko icon}} [http://economysegye.segye.com/articles/view.html?aid=20090421002990&cid=7111010000000 {{lang|ko|"수입 쌀·일본 효모균 사용 ‘막걸리 정통성’ 논란"}}]、[[世界日報]]、2009年4月22日。</ref><ref>なお、『中央日報』(2009年10月4日)、『世界日報』(2009年4月22日)の記事に登場し、[[韓国伝統酒研究所]]([http://www.ktwine.or.kr/ {{lang|ko|한국전통주연구소}}])を設立し研究を行ってきたパク・ロクタム所長によると、伝統製法で使われる麦麹は糖化と発酵を同時に行うとしており、酵母は加えない。このため韓国産酵母を加え韓国伝統酒と称して販売する醸造業者についても批判的である。日本でもかつては[[蔵つき酵母]](家付き酵母)と呼ばれる野生酵母の利用が一般的であり、酒質を決定付けていた。現在でも選別・培養された[[清酒酵母]]ではなく、蔵つき酵母で醸造する蔵も存在する([http://www.chiyomidori.com/policy/ 奥田酒造店] など)。</ref>。[[1909年]]、[[大日本帝国]]の保護国となっていた[[大韓帝国]]で「酒税令」が公布され、醸造を申告制・課税対象とし個人の自家醸造を禁止した。また、酒の種類も薬酒、濁酒、焼酎、清酒に単純化され、さらに終戦後も酒税法は維持されたため、日本でのどぶろく文化同様、多様な家釀酒文化の多くが失われた。

朝鮮半島の伝統的なマッコリ醸造法は体系化されていなかったため失敗率が高く、出来上がりの均一性にも問題が出やすく、大量生産に向かないという欠点があった。[[日本統治時代の朝鮮|日本統治時代]]には日本から日本式米麹と酵母を使った[[並行複発酵]]法が持ち込まれたことで製品の均一化が促され、伝統的な製麹法を駆逐していった<ref name="segye20090422" />。さらに[[1930年]]頃、[[朝鮮総督府]]は米麹による糖化と酵母を別に入れてアルコール発酵させるマッコリ製造方法の画一化を進め、これがそのまま現在の韓国でも使われている<ref name="joins20091004" />。また家釀酒としての文化も[[密造酒]]として生き延びたものの、この間文化としての発展は見られず、また醗酵促進目的で麹を入れすぎたため、「伝統酒の香りは麹のにおい」という認識が形成されていった。

[[戦後]]になり朝鮮が独立すると、韓国ではマッコリを扱う酒造会社などが設立され、安いだけでなく特別なつまみがなくても楽しめたため、[[1960年代]]までアルコール飲料消費全体の60%<ref name=segye20090422/>―80%<ref name=joins20090828>[https://japanese.joins.com/JArticle/119801 "【時論】マッコリの再発見"], 中央日報, 2009年08月28日.</ref>を占める大衆酒の地位を得ていたが、[[1965年]]、食糧不足により「糧穀管理法」が改正され、米・麦で酒を仕込むことが禁止されるとマッコリは大衆酒の地位から転落した。[[米国]]の援助による小麦粉でマッコリの醸造が再開され、また[[1992年]]には米でのマッコリ醸造が解禁されたが、消費者が小麦マッコリの味に慣れて行ったこともあり、米マッコリ固有の味は消えていった<ref name="visitseoul20100816" /><ref name="segye20090422" /><ref>なお、韓国では[[2007年]]に[[1950年代]]以降初めて米の輸出が承認されるまで、輸出が禁止されていた。[https://japanese.joins.com/JArticle/87238 "解放後、初のコメ輸出の足をひっぱる農林部"]、[[中央日報]]、2007年5月8日。参考リンク集:[http://specificasia.seesaa.net/article/61234935.html 日本米がアメリカで売れているから韓国米も輸出ニダ!そして…]</ref>。また、酒税率が5%(ビール150%、焼酎70%)と低く設定されたため低価格の低級酒と誤解され、さらに通常5日はかかる熟成期間を[[炭化カルシウム|カーバイド]]を加えることで強制的に熟成させたり、水や焼酎を混ぜた低質マッコリも登場、マッコリを飲むと頭が痛くなり[[げっぷ]]も出るという偏見も広がり「伝統酒→マッコリ→安物の酒」という評価が定着していった<ref name=joins20090828/><ref>{{ko icon}} [http://www.sportsseoulusa.com/read.php?id=20100503173813&section=local&ss=2&type=fdb "[창간특집]막걸리 회사 사장들의 특별한 '막걸리 이야기'"], 스포츠서울USA([[ソウル新聞|スポーツソウル]]USA), May 3, 2010.</ref>。そのため国民的大衆酒の地位はビールや焼酎に取って代わられ、米マッコリが解禁された後もマッコリがその地位に返り咲くことは無かった。

=== マッコリ・ルネサンス ===
[[ファイル:Makgeolli.jpg|thumb|マッコリ・ルネサンスで若年層にも見直される真鍮製のやかんとサバル({{lang|ko|사발}}、沙鉢)]]
韓国では「麹臭い安酒」のイメージもあり、焼酎やビール、ワインなどに押されてマッコリの消費量は3%程度まで落ち込んでいたが<ref name="gd20100414" />、折から韓国政府が[[韓食の世界化]]の推進と[[韓国文化]]の見直しを進めていたことや、低アルコール・自然食品で健康に良いといった評価などもクローズアップされ<ref>逆に、[[焼酎#本格焼酎|本格焼酎]]ブームを経ていた日本での[[ソジュ|韓国焼酎]]のイメージは「薄汚い店舗で提供される安酒」であり、韓流ブームに伴い注目された韓国料理店ではこれにとって変わるべき「健康的で伝統的な飲料」が求められていた。</ref>、韓国でマッコリが再認識されるようになり、日本のブームが逆輸入される形で、[[2008年]]頃から韓国でマッコリブーム(マッコリ・ルネサンスと称される)が起こった<ref name="visitseoul20100816" /><ref name="gd20100414" /><ref name="walker20100120">[https://www.walkerplus.com/article/11930/ "ハイボールの次はコレ!「マッコリ」&「ホッピー」にブームの兆し"]、[[東京ウォーカー]]、2010年1月20日。</ref>。

韓国では伝統酒の研究と製法普及やマッコリ醸造技術者増加のための予算が認められ、慢性的な米余りの解決策の提示も目指した「伝統酒文化振興院(ko:전통주문화진흥원)」<ref>{{ko icon}} [http://www.aftn.co.kr/detail.php?number=14377&thread=41 "전통주문화진흥원 발대식 개최"], 농어촌관광신문(農漁村観光新聞), 2009-12-22.</ref>やマッコリ・ソムリエ養成学校が立ち上がるとともに<ref>[http://japanese.korea.net/news.do?mode=detail&guid=45763 "キムチ、マッコリ・ソムリエ、韓国の味を世界に知らせる"]、海外文化広報院 (KOCIS)、2010年4月15日。</ref>、韓国各地の500以上の業者に加え、日本でも醸造業者・マッコリマイクロ[[ブルワリー]]・[[ブルーパブ]]が誕生(日本では混成酒類の[[リキュール]]類に分類されることが多く、法定最低製造数量は6キロリットル)<ref>[[八田靖史]] [http://www.asahi.com/international/korea/TKY201009240141.html "マッコリの免許"]、[[朝日新聞]]、2010年9月24日。</ref>、[[ペットボトル]]ばかりだった容器も多様化するとともに<ref name=joins20090828/>、黒豆、おこげ、フルーツ味のマッコリやマッコリベースの[[カクテル]]を提供する店、日本の[[地酒]]居酒屋に相当するマッコリバーが登場するなど広がりを見せ、マッコリ・[[ルネサンス]]とも呼べる様相を呈し<ref name="gd20100414" /><ref name="walker20100120" /><ref>[http://www.chosunonline.com/news/20091013000042 "マッコリ・ルネサンス到来、おしゃれ&リッチに"]、[[朝鮮日報]]、2009年10月13日。</ref><ref>[http://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20101215/109628/ シャーベット、漬物…人気のマッコリ七変化]、[[日経ウーマン]]オンライン、2011年1月5日。</ref>、[[サムスングループ#その他|サムスン経済研究所]]の行った「2009年10大ヒット商品」アンケートでも1位を獲得した<ref>[http://www.wowkorea.jp/news/korea/2009/1217/10065647.html "今年最高のヒット商品は「マッコリ」と「キム・ヨナ」"], )WoW!Korea, 2009年12月17日.</ref>。

2010年には、スーパーやデパートでもマッコリと相性の良い[[パジョン]]や[[キムチジョン]]、[[豚足]]、[[スンデ]]、[[ガンギエイ目|ガンギエイ]]といった食材の売り上げが伸び、マッコリと一緒にやかんやサバル(マッコリを注ぐ酒器)に加え、高級陶器セットや自家醸造セットなども登場していると報じられた<ref>{{ko icon}} [http://news.sbs.co.kr/sports/section_sports/sports_read.jsp?news_id=N1000707263 {{lang|ko|"홍어·파전도 '인기'…막걸리가 몰고 온 '복고풍'"}}]、[[SBS (韓国)|SBS]]ニュース、2010年2月6日。</ref>。一方、これまで関心をあまり示さなかった大手の参入により消費量が大幅に伸びているにもかかわらず、地方の地マッコリ業者が圧迫され疲弊しているといった問題や<ref>[http://www.chosunonline.com/news/20100627000014 "大企業のマッコリ市場参入相次ぐ"]、[[朝鮮日報]]、2010年6月27日。</ref>、さらなるマッコリ世界化のための課題も盛んに議論されている<ref>{{ko icon}} [http://news.donga.com/Economy/Market/3/0108/20100327/27142426/1 {{lang|ko|"[막걸리, 세계인의 술로/2부]<5·끝> 막걸리 세계화 5가지 조건"}}]、[[東亜日報]]、2010年3月27日。</ref>。

== 飲み方 ==
[[ファイル:Korean mung bean pancake and rice wine-Bindaetteok and makgeolli.jpg|thumb|[[アメリカ陸軍]]のウェブサイトで紹介された、ソウル・クァンジャン市場におけるビンデトックとマッコリの組み合わせ]]
一般的にマッコリは暑い夏場に冷やした状態で飲むのが好まれる。大きな丼のような器によそい、パガジという[[ヒョウタン]]で作った柄杓で各自の器に取り分けて飲む。この時、小指でよく混ぜてから大振りの陶器製の椀で豪快に飲むのが通で伝統的な飲み方とされる<ref name="visitseoul20100816" />。他方、発泡性であるため意図的に温めて飲むことは、まずない。

また、韓国においてマッコリは、特に雨の日に好んで飲まれる。これは、もともと農民たちが、農耕が出来ない雨天の日に、マッコリを飲んだことに由来するとされ、現在でも雨の日になるとマッコリを飲みたくなるという韓国人は多い<ref>[[太田心平]]「四杯のマッコリ――韓国の濁酒の味わい方」、『Vesta』85号(はじまりの酒)、32-35頁、2012年。</ref>。

韓国ではおしゃれなフュージョンバーが増えるとともに、マッコリ酒場(デポチプ / {{lang|ko|대폿집}}、マッコリチプ / {{lang|ko|막걸리집}})では、ボコボコに潰した[[黄銅|真鍮]]製の[[やかん]]({{lang|ko|[[:ko:주전자]]}}、酒煎子)でマッコリを提供したり、ディスプレーに使ってノスタルジックな風情を演出するなど、近年のマッコリの復権とともに様々な広がりを見せている<ref>{{ko icon}} [http://sports.chosun.com/news/news_o.htm?name=/news/life/201010/20101006/aaf76118.htm {{lang|ko|"'행복가', "부침개로 행복한 세상 열고 싶어요""}}]、[[朝鮮日報|スポーツ朝鮮]]、2010年10月5日。</ref><ref>{{ko icon}} [http://www.ohmynews.com/NWS_Web/view/at_pg.aspx?cntn_cd=A0000427180 {{lang|ko|"찌그러진 막걸리 잔에 추억이 가물가물"}}]、[[オーマイニュース]]、2007年8月9日。</ref><ref>{{ko icon}} [http://article.joinsmsn.com/news/article/article.asp?total_id=2495395 {{lang|ko|"추억이 묻어나는 감성 공간! 옛날 대폿집"}}]、[[中央日報]]、2006年11月2日。</ref><ref>{{ko icon}} [http://magazine.lotteshopping.com/food/lottefoodspecialView.html?cnts_no=67 {{lang|ko|"옛날 대폿집 VS 퓨전 대폿집"}}]、[[ロッテ百貨店]]、2008年10月6日。</ref><ref>{{ko icon}} [http://www.gocj.net/news/articleView.html?idxno=31690 {{lang|ko|"찌그러진 주전자에 추억을 가득 담아보자 "}}]、{{lang|ko|대전시티저널}}(大田シティジャーナル)、2010年12月21日。</ref>。

=== 料理との相性 ===
「[[チヂミ]]や[[パジョン]](葱のお焼き)、[[ピンデトッ]]({{lang|ko|빈대떡}}、磨り潰した[[リョクトウ]]をベースにしたチヂミ)との相性が良い」と、韓国酒幕・屋台での定番の組み合わせとなっている。その他、[[トトリムク|トトリムㇰ]]([[ドングリ]]の[[澱粉]]を固めた、[[葛餅]]に似た食品)、ポッサムキムチ、ムグン(古漬け)[[キムチ]]、[[ホンオフェ]]など、癖ある食べ物との相性も良いとされる<ref name="visitseoul20100816" />。特に[[ホンオフェ]](洪魚膾)とマッコリ(濁酒)の組み合わせは「ホンタㇰ」(洪濁、{{lang|ko|홍탁}})と呼ばれ、韓国[[全羅南道]][[木浦市]]地域の名物となっている。

== ギャラリー ==
<gallery>
ファイル:Makgeolli 3.jpg|alt=|マッコリ2
ファイル:Brewing makgeolli.jpg|alt=|伝統的な醸造の様子
</gallery>

== 観光 ==
=== マッコリ通り ===
食の振興に力を入れる韓国[[全羅北道]]の[[全州市]]には、2008年頃からの韓国マッコリブーム以前から全州酒博物館({{lang|ko|전주술박물관}})とマッコリ酒場の集まる5つのマッコリ通りがあり、やかん入りのマッコリを楽しむことができる<ref>[http://japanese.visitkorea.or.kr/myeyes.kto?cmd=view&md=jpn&lang_se=JPN&bbs_sn=1597379 "体験エッセイ 韓国・全羅北道 文化探訪の旅4日間(2)"]、[[韓国観光公社]]、2009年11月4日。</ref><ref>{{ko icon}} [http://korean.visitkorea.or.kr/kor/ut/what/taste/content/view_450026.jsp?areaCode=&keyword=&gotoPage=18&ListType {{lang|ko|"시원한 냉막걸리에 푸짐한 공짜안주 - 전주막걸리 거리"}}]、韓国観光公社、2006年11月20日。</ref>。スプーンで空のやかんを叩けば注文を受けに来てくれる。

== 逸話・事件 ==
*[[朴正煕]][[大統領 (大韓民国)|大統領]]は、[[1978年]]から地域特産物振興を始め、死後の[[1980年]]に金井山城マッコリ({{lang|ko|금정산성막걸리}})が民族酒第1号の認定を受けるなど、マッコリ好きとして知られる<ref>{{ko icon}} [http://www.asiatoday.co.kr/news/view.asp?seq=399394 {{lang|ko|"전통 민속주 제1호 ‘금정산성막걸리’ 브랜드화 추진"}}]、Asiatoday、2010年9月24日。</ref><ref>{{ko icon}} [http://kookbang.dema.mil.kr/kdd/GisaView.jsp?menuCd=2001&menuSeq=16&menuCnt=30917&writeDate=20040729&kindSeq=1&writeDateChk=20040720 {{lang|ko|"제2話 장군이된 이등병 <191> 막걸리철학 -86-"}}]、{{lang|ko|국방일보}}(国防日報)、2004年7月20日。</ref><ref>{{ko icon}} [[趙甲済]] [http://www.newdaily.co.kr/news/article.html?no=56865 {{lang|ko|"박정희 '막걸리 독백'"}}]、NewDaily、2010年9月21日。</ref>。また、[[1999年]]、[[ヒュンダイ|現代グループ]][[鄭周永]]会長が北朝鮮に行ったとき、朴大統領が愛飲したマッコリを[[金正日]]委員長が所望した。これに各企業が、朴大統領は自社のマッコリを飲んでいたと主張、翌2000年6月、10種のマッコリが北朝鮮にもたらされることになった<ref name=chosun20091104>{{ko icon}} [http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2009/11/04/2009110401908.html {{lang|ko|"막걸리 인기에 '박정희 향수' 솔솔"}}]、[[朝鮮日報]]、2009年11月5日。</ref>。そのうちの1つで、[[1966年]]から[[青瓦台]]に納入され、大統領が愛飲したと伝えられるマッコリがペダリ・マッコリ({{lang|ko|배다리 막걸리}})という名前で販売されている<ref name="chosun20091104" /><ref>[[宇佐美彰彦]] [http://daehanminguk.iza.ne.jp/blog/entry/1439782/ "今年初ソウル"]、韓流徒然日記-わが麗しの大韓民国-、2010年1月31日。</ref>。これら朴大統領由来のものに加え、[[盧武鉉]]大統領が愛飲していたとされる小白山五穀マッコリ({{lang|ko|소백산 오곡 막걸리}})<ref>{{ko icon}} [http://www.kado.net/news/articleView.html?idxno=459466 {{lang|ko|"방방곡곡 ‘유명 막걸리’ 찾아 삼만리 "}}]、江原道民日報、2010年4月3日。</ref><ref>{{ko icon}} [http://www.ohmynews.com/NWS_Web/view/at_pg.aspx?CNTN_CD=A0001393994 {{lang|ko|"노무현 대통령이 거푸 6잔 마신 막걸리는?"}}]、[[オーマイニュース]]、2010年6月8日。</ref>や[[京畿道]]農業技術院が開発し[[李明博]]大統領が[[鳩山由紀夫]]首相との首脳会談で公式乾杯酒として用いた紫いもマッコリ({{lang|ko|자색고구마 막걸리}})<ref>[https://japanese.joins.com/JArticle/121361 "きょう韓日首脳がマッコリで乾杯…過去の歴史にも言及?"]、[[中央日報]]、2009年10月9日。</ref><ref>{{ko icon}} [http://issue.chosun.com/site/data/html_dir/2009/11/05/2009110500661.html {{lang|ko|"경기도농기원 개발한 자색고구마 막걸리 日수출길"}}]、[[朝鮮日報]]、2009年6月25日。</ref>などの「大統領マッコリ」を取り揃えて提供する店もある<ref>{{ko icon}} [http://news.cnbnews.com/category/read.html?bcode=121824 {{lang|ko|"Mr.빈대떡, 건강과 맛을 동시에 잡는 ‘대통령 막걸리’ 인기"}}]、CNBNews、2010年8月5日。</ref><ref>{{ko icon}} [http://article.joinsmsn.com/news/article/article.asp?total_id=4211242 {{lang|ko|"막걸리 한 사발도 멋 따라 즐기세요"}}]、[[中央日報]]、2010年6月1日。</ref>。
* 日本の大阪でマッコリを[[酒税法]]上の免許を受けないまま醸造し、[[飲食店]]などに販売していた人物が、国税当局から酒税を追徴課税される事件があった<ref>[https://megalodon.jp/2011-0721-2025-22/www.couleurs.ch/index.php?q=aHR0cDovL3d3dy5wcm94eWZvcmFsbC5jb20vaW5kZXgxLnBocD9xPWFIUjBjRG92TDI1bGQzTXVaMjl2TG01bExtcHdMMkZ5ZEdsamJHVXZlVzl0YVhWeWFTOWlhWHB6YTJsc2JITXZhR1ZoYkhSb1kyRnlaUzh5TURFeE1EY3lNUzAxTmpjdFQxbFVNVlF3TURZek1pNW9kRzFzJmhsPTNlZA==--&hl=0e9 大阪のオモニ、マッコリ無免許製造](アーカイブ。[http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110721-OYT1T00632.htm オリジナル])、読売新聞 2011年7月21日。</ref>。

* 「マッコリ」表記に関する論争

日本の醸造業者もマッコリの製造に参入し輸出も予定されているが、日本産のマッコリが輸出されていくことで、[[キムチ#名称・表記|「Kimchi」と「Kimuchi」]]同様、海外でマッコリが日本式の表記で受け入れられ韓国伝統酒の「Makgeolli」ではなく日本伝統酒の「Makkori」として認識される可能性が韓国で懸念されており、マッコリのアイデンティティが毀損されないよう対応策を立てる必要性が提起されている<ref>{{ko icon}} [http://www.asiatoday.co.kr/news/view.asp?seq=465787 "′막걸리′ 명칭 일본에 빼앗길 판"], AsiaToday, 2011-04-01.</ref><ref>{{ko icon}} [http://www.dcnews.in/news_list.php?code=ahh&id=628389 "막걸리, 일본 전통주 '맛코리'가 되려나?…네티즌 "뻔뻔하다""], [[DCインサイド]] News, 2011-08-27.</ref><ref>{{en icon}} [http://www.independent.co.uk/life-style/food-and-drink/makkori-makes-mark-among-japanese-drinkers-1969627.html "'Makkori' makes mark among Japanese drinkers"], [[インデペンデント]], 9 May 2010.</ref>。また、[[2011年世界フィギュアスケート選手権]]では、日本輸出専用マッコリ商品の宣伝目的でカタカナで「マッコリ」と書かれた広告が登場し、抗議により差し替えられる騒ぎが起こった<ref>[https://web.archive.org/web/20110430220439/http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0429&f=national_0429_086.shtml "世界選手権、韓国伝統酒を日本語表記、抗議殺到で削除=韓国"], [[サーチナ (ポータルサイト)|サーチナ]], 2011/04/29.</ref><ref>{{ko icon}} [http://news.mt.co.kr/mtview.php?no=2011042718011999284 "진로막걸리 일본어광고 철수..“김연아팬들 덕분”"], MoneyToday, 2011.04.27.</ref>。

これとは別に韓国[[京畿道]][[抱川]]地区の地名の入った「抱川マッコリ」や「抱川一東マッコリ」が2008年11月に日本の酒類輸入業者により、日本で[[商標]]登録がされていたことが明らかになり、抱川でマッコリを生産し日本に輸出しているマッコリ生産業者への影響が危惧されるとともに、日本に「マッコリを奪われた」といった批判が韓国で起こった<ref>[https://japanese.joins.com/JArticle/122265 "「抱川マッコリ」商標を日本が先に獲得…国民から怒りの声"], 中央日報, 2009年11月02日.</ref><ref>[http://www.chosunonline.com/news/20091102000024 "一東マッコリ、日本で商標登録できず"], 朝鮮日報, 2009/11/02.</ref><ref>[https://web.archive.org/web/20091107180902/http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=1104&f=national_1104_021.shtml "【韓国ブログ】日本企業のマッコリ商標登録「また日本にやられた」"], サーチナ, 2009/11/04.</ref>。一方、これらの商標権を日本で先行獲得した企業のオーナーは[[在日韓国人]]であり、商標獲得は「商標権を日本人が所有し、韓国のマッコリを本来の名前で売れなくなる事態を防ぐため」であり「韓国のマッコリメーカーを相手に商標権を行使する考えはない」としているが、抱川側では法的対応を検討する生産者もみられた<ref>[https://japanese.joins.com/JArticle/122379 "「日本で“抱川マッコリ”登録した人は韓国人」"], 中央日報, 2009年11月05日.</ref>。

== 関連書籍 ==
* [[鄭銀淑]] 『マッコルリの旅』 [[東洋経済新報社#週刊東洋経済|東洋経済新報]]、2007年7月 ISBN 978-4492042847
** {{ko icon}} {{lang|ko|정은숙}} 『{{lang|ko|막걸리 기행}}』 {{lang|ko|한국방송출판}}、2010年 ISBN 9788972002536
* 『珠玉のマッコリ 徹底ガイド』 [[シンコーミュージック・エンタテイメント]] 2010年6月 ISBN 978-4401634347
* {{ko icon}} {{lang|ko|허시명}} 『{{lang|ko|막걸리, 넌 누구냐?}}』 {{lang|ko|예담}}、2010年4月30日 ISBN 9788959134410
* {{ko icon}} {{lang|ko|배송자}} 『{{lang|ko|전통 웰빙주 막걸리}}』{{lang|ko|하남출판사}}、2010年 ISBN 9788975341960
* {{ko icon}} {{lang|ko|류인수}} 『{{lang|ko|막걸리 수첩}}』 {{lang|ko|우듬지}}、2010年 ISBN 9788991292666

== 関連項目 ==
*[[高田ドブロク事件]]

== 脚注・出典 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}
{{Reflist|2}}


== 外部リンク ==
<!--== 外部リンク ==-->
[http://www.visitseoul.net/jp/article/article.do?_method=view&art_id=38883&lang=jp&m=0004001001020&p=01 マッコリ: ソウル市観光公式サイト]
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[[Category:米の醸造酒]]

[[Category:醸造酒]]
[[Category:朝鮮の食文化]]
[[Category:韓国の食文化]]
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[[vi:Makgeolli]]
[[zh:馬格利]]

2024年10月11日 (金) 08:55時点における最新版

マッコリ
各種表記
ハングル 막걸리
탁주
농주
漢字
濁酒
農酒
発音 マッコ
チュ
ノンジュ
日本語読み:
だくしゅ
のうしゅ
RR式 makgeolli
takju
nongju
MR式 makkŏlli
t'akchu
nongju
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マッコリ: 막걸리)は、朝鮮半島の大衆向け醸造酒の1つ。日本どぶろくに相当する。

概要

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マッコリはを主原料とするアルコール発酵飲料で朝鮮半島伝統酒の一種。アルコール度数は6-8%程度で、同じく米を主原料とするが段仕込み割水を経る日本酒にごり酒の半分程である。により糖化された米の強い甘味(甘味料の甘味の場合もあり)があり、またタンパク質ビタミン類に富む。乳酸醗酵により雑菌の繁殖が抑えられる点は日本酒と同じであるが、一般にマッコリでは乳酸菌飲料のような微かな酸味と炭酸発泡の味がより顕著である。醗酵を止めていないものも多く、醗酵の進み過ぎたマッコリは酸味と炭酸が強烈になる。生マッコリは劣化が早いので長期保存が不可能である。

日本では生マッコリとも呼ばれるドンドンジュ(トンドンジュ、동동주)は濾過・火入れをしていない生酒。酵母が生きているため発泡性で、炭酸により米粒が浮かんでくるように原料が選ばれ醸造される[1]。米粒が「トンドン」と浮き上がってくる様子からドンドンジュと呼ばれるが、浮かんでいる米粒がアリのように見えることからプウィジュ(浮蟻酒、부의주)とも呼ばれる[2][3]。生酒がドンドンジュ、火入れ済みで発泡しないものがマッコリとされることが多いが、日常的には特に区別をすることはない。どちらも韓国のスーパーマーケットや雑貨店などで売られている。

名称

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語源は「マッ+コルダ」(막 거르다、粗雑に+濾す)、接尾辞「イ」(、~するもの)という朝鮮語から来ており、「粗く濾した酒」という意味である[1][4]。その見かけから「濁酒」(タㇰチュ、탁주)、「滓酒」(ジェチュ、재주)と呼ばれる他に、昔は農作業をしながら水代わりに飲まれていたことから「農酒」(ノンジュ、농주)と呼ばれたり、家ごとに自家醸造し振舞われていたことから、「家醸酒」(カヤンジュ、가양주)とも呼ばれていた[1][4]

表記

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マッコリの現在の正式ローマ字表記であるMakgeolliに加えMaggeolli、Maccori、Makkoli、Makulyといった表記も使われているが、どう発音するかといった点も含めてわかりにくかった[5]。こうした表記の不統一を解消しようという動きが起こった[6]

2010年5月、大韓民国農林水産食品部はマッコリの英文愛称を公募し、その結果「Drunken Rice」が1位に選ばれたと発表した。また、2位は「Makcohol」(マッコール、Makgeolli+alcohol(アルコール))、3位は「Markelixir」(マーカリキサー、Makgeolli+elixir(エリクサー))だった。同部はマッコリ公式名称「Makgeolli」とともに選ばれた愛称を海外マーケティングに積極的に活用する方針を伝えた[7][8]。海外消費者を対象にマッコリを分かりやすく説明できる英語を調べた結果では、「Korean Rice Wine」が最も評価が高かった。

日本ではマッコリという名称が一般化する以前は、単に「どぶろく」と呼ばれることが多かった。「ン」以外に子音のみの表記の無い日本語では、子音のみの「l」を「ル」で補って「マッコルリ」とも書かれてきたが、現在は「マッコリ」の表記でほぼ統一されている[9]。 マッコリは朝鮮の固有語であるため漢字表記はないが、漢字を用いる中国語では「馬(瑪)格利」と表記される。

成分・種類

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米が主原料であるものをサㇽ・マッコリ(쌀 막걸리)と呼ぶが、小麦粉を添加する場合が多く、その他の材料や製法は地域によって多少の違いがある。米を主原料としないマッコリの代表例はサツマイモ(コグマ / 고구마)を主原料とするもので、これをコグマ・マッコリと呼ぶ。江原道慶尚北道の山間部ではトウモロコシ(玉蜀黍、朝鮮語読みでオクスス / 옥수수)を原料とするものもあり、これをオクチュ(玉酒 / 옥주)と呼び、飲む際にはオクチュを注いだ器の中にの葉を数本折って入れる。これは松の葉独特の香りがオクチュとよく合うことから、このような飲み方が好まれるという。2010年には、韓国で「五穀マッコリ」を特許登録したり、「インスタントマッコリ」を開発して第56回全国科学展覧会に出品、農水産部門賞を受賞したことが話題になった[10]

2011年4月14日韓国食品研究院は、マッコリからビールやワインと比較して10 - 25倍のファルネソールが検出されたとの研究結果を発表した[11]。ファルネソールは果実酒の香りの成分で、アポトーシスを誘発し抗腫瘍作用を持つという研究が報告されている[12]。ファルネソールはマッコリの白い沈殿物に多く含まれているといい、同研究院では「飲む時はよく振ってから」とアドバイスしている。

添加物

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韓国ではマッコリに使われる人工甘味料アスパルテームが人体に有害だとして問題になったが、2010年3月、食品医薬品安全庁が「1日に許容される摂取量を超えない限り問題はない」と公式見解を発表した[13]。市販されているマッコリの中には、人工甘味料不使用をうたった製品もある。

変遷

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李氏朝鮮時代の酒幕(居酒屋)。金弘道の絵より

元々は伝統酒の副産物の沈澱物に水を混ぜて酒として飲まれていたもの(滓酒)がマッコリであったとされる[14]。麦麹で糖化と醗酵を同時に行う家釀酒文化であり、製法もそれほど体系化されていなかった[15][16][17]1909年大日本帝国の保護国となっていた大韓帝国で「酒税令」が公布され、醸造を申告制・課税対象とし個人の自家醸造を禁止した。また、酒の種類も薬酒、濁酒、焼酎、清酒に単純化され、さらに終戦後も酒税法は維持されたため、日本でのどぶろく文化同様、多様な家釀酒文化の多くが失われた。

朝鮮半島の伝統的なマッコリ醸造法は体系化されていなかったため失敗率が高く、出来上がりの均一性にも問題が出やすく、大量生産に向かないという欠点があった。日本統治時代には日本から日本式米麹と酵母を使った並行複発酵法が持ち込まれたことで製品の均一化が促され、伝統的な製麹法を駆逐していった[16]。さらに1930年頃、朝鮮総督府は米麹による糖化と酵母を別に入れてアルコール発酵させるマッコリ製造方法の画一化を進め、これがそのまま現在の韓国でも使われている[15]。また家釀酒としての文化も密造酒として生き延びたものの、この間文化としての発展は見られず、また醗酵促進目的で麹を入れすぎたため、「伝統酒の香りは麹のにおい」という認識が形成されていった。

戦後になり朝鮮が独立すると、韓国ではマッコリを扱う酒造会社などが設立され、安いだけでなく特別なつまみがなくても楽しめたため、1960年代までアルコール飲料消費全体の60%[16]―80%[18]を占める大衆酒の地位を得ていたが、1965年、食糧不足により「糧穀管理法」が改正され、米・麦で酒を仕込むことが禁止されるとマッコリは大衆酒の地位から転落した。米国の援助による小麦粉でマッコリの醸造が再開され、また1992年には米でのマッコリ醸造が解禁されたが、消費者が小麦マッコリの味に慣れて行ったこともあり、米マッコリ固有の味は消えていった[1][16][19]。また、酒税率が5%(ビール150%、焼酎70%)と低く設定されたため低価格の低級酒と誤解され、さらに通常5日はかかる熟成期間をカーバイドを加えることで強制的に熟成させたり、水や焼酎を混ぜた低質マッコリも登場、マッコリを飲むと頭が痛くなりげっぷも出るという偏見も広がり「伝統酒→マッコリ→安物の酒」という評価が定着していった[18][20]。そのため国民的大衆酒の地位はビールや焼酎に取って代わられ、米マッコリが解禁された後もマッコリがその地位に返り咲くことは無かった。

マッコリ・ルネサンス

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マッコリ・ルネサンスで若年層にも見直される真鍮製のやかんとサバル(사발、沙鉢)

韓国では「麹臭い安酒」のイメージもあり、焼酎やビール、ワインなどに押されてマッコリの消費量は3%程度まで落ち込んでいたが[14]、折から韓国政府が韓食の世界化の推進と韓国文化の見直しを進めていたことや、低アルコール・自然食品で健康に良いといった評価などもクローズアップされ[21]、韓国でマッコリが再認識されるようになり、日本のブームが逆輸入される形で、2008年頃から韓国でマッコリブーム(マッコリ・ルネサンスと称される)が起こった[1][14][22]

韓国では伝統酒の研究と製法普及やマッコリ醸造技術者増加のための予算が認められ、慢性的な米余りの解決策の提示も目指した「伝統酒文化振興院(ko:전통주문화진흥원)」[23]やマッコリ・ソムリエ養成学校が立ち上がるとともに[24]、韓国各地の500以上の業者に加え、日本でも醸造業者・マッコリマイクロブルワリーブルーパブが誕生(日本では混成酒類のリキュール類に分類されることが多く、法定最低製造数量は6キロリットル)[25]ペットボトルばかりだった容器も多様化するとともに[18]、黒豆、おこげ、フルーツ味のマッコリやマッコリベースのカクテルを提供する店、日本の地酒居酒屋に相当するマッコリバーが登場するなど広がりを見せ、マッコリ・ルネサンスとも呼べる様相を呈し[14][22][26][27]サムスン経済研究所の行った「2009年10大ヒット商品」アンケートでも1位を獲得した[28]

2010年には、スーパーやデパートでもマッコリと相性の良いパジョンキムチジョン豚足スンデガンギエイといった食材の売り上げが伸び、マッコリと一緒にやかんやサバル(マッコリを注ぐ酒器)に加え、高級陶器セットや自家醸造セットなども登場していると報じられた[29]。一方、これまで関心をあまり示さなかった大手の参入により消費量が大幅に伸びているにもかかわらず、地方の地マッコリ業者が圧迫され疲弊しているといった問題や[30]、さらなるマッコリ世界化のための課題も盛んに議論されている[31]

飲み方

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アメリカ陸軍のウェブサイトで紹介された、ソウル・クァンジャン市場におけるビンデトックとマッコリの組み合わせ

一般的にマッコリは暑い夏場に冷やした状態で飲むのが好まれる。大きな丼のような器によそい、パガジというヒョウタンで作った柄杓で各自の器に取り分けて飲む。この時、小指でよく混ぜてから大振りの陶器製の椀で豪快に飲むのが通で伝統的な飲み方とされる[1]。他方、発泡性であるため意図的に温めて飲むことは、まずない。

また、韓国においてマッコリは、特に雨の日に好んで飲まれる。これは、もともと農民たちが、農耕が出来ない雨天の日に、マッコリを飲んだことに由来するとされ、現在でも雨の日になるとマッコリを飲みたくなるという韓国人は多い[32]

韓国ではおしゃれなフュージョンバーが増えるとともに、マッコリ酒場(デポチプ / 대폿집、マッコリチプ / 막걸리집)では、ボコボコに潰した真鍮製のやかんko:주전자、酒煎子)でマッコリを提供したり、ディスプレーに使ってノスタルジックな風情を演出するなど、近年のマッコリの復権とともに様々な広がりを見せている[33][34][35][36][37]

料理との相性

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チヂミパジョン(葱のお焼き)、ピンデトッ빈대떡、磨り潰したリョクトウをベースにしたチヂミ)との相性が良い」と、韓国酒幕・屋台での定番の組み合わせとなっている。その他、トトリムㇰドングリ澱粉を固めた、葛餅に似た食品)、ポッサムキムチ、ムグン(古漬け)キムチホンオフェなど、癖ある食べ物との相性も良いとされる[1]。特にホンオフェ(洪魚膾)とマッコリ(濁酒)の組み合わせは「ホンタㇰ」(洪濁、홍탁)と呼ばれ、韓国全羅南道木浦市地域の名物となっている。

ギャラリー

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観光

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マッコリ通り

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食の振興に力を入れる韓国全羅北道全州市には、2008年頃からの韓国マッコリブーム以前から全州酒博物館(전주술박물관)とマッコリ酒場の集まる5つのマッコリ通りがあり、やかん入りのマッコリを楽しむことができる[38][39]。スプーンで空のやかんを叩けば注文を受けに来てくれる。

逸話・事件

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  • 朴正煕大統領は、1978年から地域特産物振興を始め、死後の1980年に金井山城マッコリ(금정산성막걸리)が民族酒第1号の認定を受けるなど、マッコリ好きとして知られる[40][41][42]。また、1999年現代グループ鄭周永会長が北朝鮮に行ったとき、朴大統領が愛飲したマッコリを金正日委員長が所望した。これに各企業が、朴大統領は自社のマッコリを飲んでいたと主張、翌2000年6月、10種のマッコリが北朝鮮にもたらされることになった[43]。そのうちの1つで、1966年から青瓦台に納入され、大統領が愛飲したと伝えられるマッコリがペダリ・マッコリ(배다리 막걸리)という名前で販売されている[43][44]。これら朴大統領由来のものに加え、盧武鉉大統領が愛飲していたとされる小白山五穀マッコリ(소백산 오곡 막걸리[45][46]京畿道農業技術院が開発し李明博大統領が鳩山由紀夫首相との首脳会談で公式乾杯酒として用いた紫いもマッコリ(자색고구마 막걸리[47][48]などの「大統領マッコリ」を取り揃えて提供する店もある[49][50]
  • 日本の大阪でマッコリを酒税法上の免許を受けないまま醸造し、飲食店などに販売していた人物が、国税当局から酒税を追徴課税される事件があった[51]
  • 「マッコリ」表記に関する論争

日本の醸造業者もマッコリの製造に参入し輸出も予定されているが、日本産のマッコリが輸出されていくことで、「Kimchi」と「Kimuchi」同様、海外でマッコリが日本式の表記で受け入れられ韓国伝統酒の「Makgeolli」ではなく日本伝統酒の「Makkori」として認識される可能性が韓国で懸念されており、マッコリのアイデンティティが毀損されないよう対応策を立てる必要性が提起されている[52][53][54]。また、2011年世界フィギュアスケート選手権では、日本輸出専用マッコリ商品の宣伝目的でカタカナで「マッコリ」と書かれた広告が登場し、抗議により差し替えられる騒ぎが起こった[55][56]

これとは別に韓国京畿道抱川地区の地名の入った「抱川マッコリ」や「抱川一東マッコリ」が2008年11月に日本の酒類輸入業者により、日本で商標登録がされていたことが明らかになり、抱川でマッコリを生産し日本に輸出しているマッコリ生産業者への影響が危惧されるとともに、日本に「マッコリを奪われた」といった批判が韓国で起こった[57][58][59]。一方、これらの商標権を日本で先行獲得した企業のオーナーは在日韓国人であり、商標獲得は「商標権を日本人が所有し、韓国のマッコリを本来の名前で売れなくなる事態を防ぐため」であり「韓国のマッコリメーカーを相手に商標権を行使する考えはない」としているが、抱川側では法的対応を検討する生産者もみられた[60]

関連書籍

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関連項目

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脚注・出典

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  1. ^ a b c d e f g 伝統茶・お酒 - マッコリソウル観光公社、2010年8月16日、2010年12月14日修正。
  2. ^ 八田靖史. “素朴な疑問研究所 003‐マッコルリとドンドンジュはどう違うのか?”. 2016年11月13日閲覧。
  3. ^ 伝統酒”. ソウルナビ. 2016年11月13日閲覧。
  4. ^ a b (朝鮮語) "세계인도 반한 ‘드렁큰 라이스' 나도 맛좀볼까?!"大韓民国関税庁釜山広域市税関輸入2課、2010年8月27日。
  5. ^ "「Makgeoli」ってどう読みますか?"朝鮮日報、2009年12月27日。
  6. ^ (朝鮮語) "마코리? 라이스 비어?… 막걸리 영문 애칭 지어주세요"国民日報、2010年4月30日。
  7. ^ "マッコリの英文愛称は「Drunken Rice」"中央日報、2010年5月27日
  8. ^ "「マッコリ」は英語で「Drunken Rice」"聯合ニュース、2010年5月27日。
  9. ^ 八田靖史 "マッコルリはいつ「マッコリ」になったのか(まとめ)。"、韓食日記、2009年6月1日。
  10. ^ (朝鮮語) "<충주 예성여고생들 오곡 막걸리로 특허>" Archived 2012年4月2日, at the Wayback Machine.、聯合ニュース、2010年9月8日。
  11. ^ マッコリに抗がん物質 韓国の研究所が発表, MSN産経ニュース, 2011.4.14.
  12. ^ (英語) Joo JH, Jetten AM (June 2009). “Molecular mechanisms involved in farnesol-induced apoptosis”. Cancer Lett. 287 (2): 123–35. doi:10.1016/j.canlet.2009.05.015. PMC 2815016. PMID 19520495. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2815016/. 
  13. ^ 「マッコリに含まれる甘味料、許容量以下なら問題なし」、朝鮮日報、2010年3月25日閲覧
  14. ^ a b c d 〝なぜか韓国よりも盛り上がる、日本のマッコリブーム〟ニッポン放送上柳昌彦のお早うGoodDay!、2010年4月14日。
  15. ^ a b "「今のマッコリは日本式の酒」(1)""(2)"中央日報、2009年10月4日。
  16. ^ a b c d (朝鮮語) "수입 쌀·일본 효모균 사용 ‘막걸리 정통성’ 논란"世界日報、2009年4月22日。
  17. ^ なお、『中央日報』(2009年10月4日)、『世界日報』(2009年4月22日)の記事に登場し、韓国伝統酒研究所한국전통주연구소)を設立し研究を行ってきたパク・ロクタム所長によると、伝統製法で使われる麦麹は糖化と発酵を同時に行うとしており、酵母は加えない。このため韓国産酵母を加え韓国伝統酒と称して販売する醸造業者についても批判的である。日本でもかつては蔵つき酵母(家付き酵母)と呼ばれる野生酵母の利用が一般的であり、酒質を決定付けていた。現在でも選別・培養された清酒酵母ではなく、蔵つき酵母で醸造する蔵も存在する(奥田酒造店 など)。
  18. ^ a b c "【時論】マッコリの再発見", 中央日報, 2009年08月28日.
  19. ^ なお、韓国では2007年1950年代以降初めて米の輸出が承認されるまで、輸出が禁止されていた。"解放後、初のコメ輸出の足をひっぱる農林部"中央日報、2007年5月8日。参考リンク集:日本米がアメリカで売れているから韓国米も輸出ニダ!そして…
  20. ^ (朝鮮語) "[창간특집]막걸리 회사 사장들의 특별한 '막걸리 이야기'", 스포츠서울USA(スポーツソウルUSA), May 3, 2010.
  21. ^ 逆に、本格焼酎ブームを経ていた日本での韓国焼酎のイメージは「薄汚い店舗で提供される安酒」であり、韓流ブームに伴い注目された韓国料理店ではこれにとって変わるべき「健康的で伝統的な飲料」が求められていた。
  22. ^ a b "ハイボールの次はコレ!「マッコリ」&「ホッピー」にブームの兆し"東京ウォーカー、2010年1月20日。
  23. ^ (朝鮮語) "전통주문화진흥원 발대식 개최", 농어촌관광신문(農漁村観光新聞), 2009-12-22.
  24. ^ "キムチ、マッコリ・ソムリエ、韓国の味を世界に知らせる"、海外文化広報院 (KOCIS)、2010年4月15日。
  25. ^ 八田靖史 "マッコリの免許"朝日新聞、2010年9月24日。
  26. ^ "マッコリ・ルネサンス到来、おしゃれ&リッチに"朝鮮日報、2009年10月13日。
  27. ^ シャーベット、漬物…人気のマッコリ七変化日経ウーマンオンライン、2011年1月5日。
  28. ^ "今年最高のヒット商品は「マッコリ」と「キム・ヨナ」", )WoW!Korea, 2009年12月17日.
  29. ^ (朝鮮語) "홍어·파전도 '인기'…막걸리가 몰고 온 '복고풍'"SBSニュース、2010年2月6日。
  30. ^ "大企業のマッコリ市場参入相次ぐ"朝鮮日報、2010年6月27日。
  31. ^ (朝鮮語) "[막걸리, 세계인의 술로/2부]<5·끝> 막걸리 세계화 5가지 조건"東亜日報、2010年3月27日。
  32. ^ 太田心平「四杯のマッコリ――韓国の濁酒の味わい方」、『Vesta』85号(はじまりの酒)、32-35頁、2012年。
  33. ^ (朝鮮語) "'행복가', "부침개로 행복한 세상 열고 싶어요""スポーツ朝鮮、2010年10月5日。
  34. ^ (朝鮮語) "찌그러진 막걸리 잔에 추억이 가물가물"オーマイニュース、2007年8月9日。
  35. ^ (朝鮮語) "추억이 묻어나는 감성 공간! 옛날 대폿집"中央日報、2006年11月2日。
  36. ^ (朝鮮語) "옛날 대폿집 VS 퓨전 대폿집"ロッテ百貨店、2008年10月6日。
  37. ^ (朝鮮語) "찌그러진 주전자에 추억을 가득 담아보자 "대전시티저널(大田シティジャーナル)、2010年12月21日。
  38. ^ "体験エッセイ 韓国・全羅北道 文化探訪の旅4日間(2)"韓国観光公社、2009年11月4日。
  39. ^ (朝鮮語) "시원한 냉막걸리에 푸짐한 공짜안주 - 전주막걸리 거리"、韓国観光公社、2006年11月20日。
  40. ^ (朝鮮語) "전통 민속주 제1호 ‘금정산성막걸리’ 브랜드화 추진"、Asiatoday、2010年9月24日。
  41. ^ (朝鮮語) "제2話 장군이된 이등병 <191> 막걸리철학 -86-"국방일보(国防日報)、2004年7月20日。
  42. ^ (朝鮮語) 趙甲済 "박정희 '막걸리 독백'"、NewDaily、2010年9月21日。
  43. ^ a b (朝鮮語) "막걸리 인기에 '박정희 향수' 솔솔"朝鮮日報、2009年11月5日。
  44. ^ 宇佐美彰彦 "今年初ソウル"、韓流徒然日記-わが麗しの大韓民国-、2010年1月31日。
  45. ^ (朝鮮語) "방방곡곡 ‘유명 막걸리’ 찾아 삼만리 "、江原道民日報、2010年4月3日。
  46. ^ (朝鮮語) "노무현 대통령이 거푸 6잔 마신 막걸리는?"オーマイニュース、2010年6月8日。
  47. ^ "きょう韓日首脳がマッコリで乾杯…過去の歴史にも言及?"中央日報、2009年10月9日。
  48. ^ (朝鮮語) "경기도농기원 개발한 자색고구마 막걸리 日수출길"朝鮮日報、2009年6月25日。
  49. ^ (朝鮮語) "Mr.빈대떡, 건강과 맛을 동시에 잡는 ‘대통령 막걸리’ 인기"、CNBNews、2010年8月5日。
  50. ^ (朝鮮語) "막걸리 한 사발도 멋 따라 즐기세요"中央日報、2010年6月1日。
  51. ^ 大阪のオモニ、マッコリ無免許製造(アーカイブ。オリジナル)、読売新聞 2011年7月21日。
  52. ^ (朝鮮語) "′막걸리′ 명칭 일본에 빼앗길 판", AsiaToday, 2011-04-01.
  53. ^ (朝鮮語) "막걸리, 일본 전통주 '맛코리'가 되려나?…네티즌 "뻔뻔하다"", DCインサイド News, 2011-08-27.
  54. ^ (英語) "'Makkori' makes mark among Japanese drinkers", インデペンデント, 9 May 2010.
  55. ^ "世界選手権、韓国伝統酒を日本語表記、抗議殺到で削除=韓国", サーチナ, 2011/04/29.
  56. ^ (朝鮮語) "진로막걸리 일본어광고 철수..“김연아팬들 덕분”", MoneyToday, 2011.04.27.
  57. ^ "「抱川マッコリ」商標を日本が先に獲得…国民から怒りの声", 中央日報, 2009年11月02日.
  58. ^ "一東マッコリ、日本で商標登録できず", 朝鮮日報, 2009/11/02.
  59. ^ "【韓国ブログ】日本企業のマッコリ商標登録「また日本にやられた」", サーチナ, 2009/11/04.
  60. ^ "「日本で“抱川マッコリ”登録した人は韓国人」", 中央日報, 2009年11月05日.