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{{出典の明記|date=201111月}}
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{{読み仮名_ruby不使用|'''数学基礎論'''|すうがくきそろん|{{lang-en-short|foundations of mathematics{{Sfn|青本|上野|加藤|神保|2005|p=294}}, mathematical logic and foundations of mathematics{{Sfn|日本数学会(編)|2011|p=573}}}}}}は、現在の日本では、もっぱら'''[[数理論理学]]'''(mathematical logic)を指す言葉として使われる{{Sfn|新井|2021|p=iv}}{{Sfn|菊池|2014|p=iii}}{{Sfn|日本数学会(編)|2011|p=575}}{{Efn2|以下、新井敏康の『数学基礎論 Mathematical Logic』(増補版 2021年)からの引用{{Sfn|新井|2021|p=iv}}。{{Quotation|
'''数学基礎論'''(すうがくきそろん、[[英語]]:{{Lang|en|foundations of mathematics}})は、[[数学]]の一分野。他の分野が[[整数]]・[[実数]]・[[図形]]・[[関数 (数学)|関数]]などを取り扱うのに対し、数学自体を対象とする。
数学基礎論 (Mathematical Logic, 数理論理学, 通称「基礎論」)}}


以下、菊池誠の『不完全性定理 The Incompleteness Theorems』(2014年)からの引用{{Sfn|菊池|2014|p=iii}}。{{Quotation|
== 歴史 ==
「不安の時代」が通り過ぎた後, 数学基礎論は[[哲学]]と袂を分かち, 独自の数学的な問題意識や価値観を見出した. 数学基礎論の専門家は「哲学的な動機のもとで数学基礎論を語る時代は終わった」と考えるようになり, 哲学を連想させる「数学基礎論」という名称よりも, 「数理論理学」や「論理学」, ただし「数学」や「哲学」と対峙する「論理学」ではなく, 「[[代数学]]」や「[[幾何学]]」と並ぶ「論理学」という名称を好むようになった. 数字基礎論は普通の数学に生まれ変わった.
厳密な論理によって構成される数学は、発展するに従って自分自身をも厳格に定義する方向へと進み、多くの[[数学者]]・[[論理学者]]がその夢に心血を注いだ。数学を[[論理学]]の上に基礎づける[[論理主義 (数学)|論理主義]]は[[ゴットロープ・フレーゲ|フレーゲ]]の独創的な仕事に始まるが、この計画は[[バートランド・ラッセル|ラッセル]]の発見した[[ラッセルのパラドックス|パラドックス]]によって頓挫する。
}}}}。


== 概要 ==
ラッセルは『[[数学原論]]』によってフレーゲの論理主義の問題点を解決するが、そこに用いられた[[公理]]はもはや論理的に自明とはいえず、本来の目的であった論理学に基づく数学の基礎づけに成功したとはいえない。


=== 数学書での解説 ===
一方、[[ライツェン・エヒベルトゥス・ヤン・ブラウワー|ブラウワー]]は、[[数学的直観主義|直観主義]]によって数学を[[パラドックス]]から解放しようと試みるが、この考え方は、[[排中律]]の使用を制限することで数学の結果に対して大規模な修正を求めるものであった。
* [[新井敏康]]『数学基礎論 Mathematical Logic』(増補版):「基礎的な[[概念]]に十分に満足のいく[[数学]]的[[定義]]を与え, 現在も発展している数学の一分野である」{{Sfn|新井|2021|p=ix}}


=== 数学辞典での解説 ===
[[ダフィット・ヒルベルト|ヒルベルト]]は、数学を記号によるゲームとみなして無矛盾性を証明する[[形式主義 (数学)|形式主義]]による[[ヒルベルト・プログラム]]を提唱したが、[[クルト・ゲーデル|ゲーデル]]の[[ゲーデルの不完全性定理|不完全性定理]]によって、その実現の不可能性が示された。また、数論を展開するのに十分な体系に見える[[ペアノの公理]]系では証明できない[[グッドスタインの定理]]など、特定の公理系では証明も反証もできない問題が数多く見いだされた。
* 『岩波 数学入門辞典』:数理論理学や[[超数学]](metamathematics{{Sfn|日本数学会(編)|2011|p=575}}、メタ数学)とほぼ同義であり、「[[論理]]を扱う[[数学]]の一分野」{{Sfn|青本|上野|加藤|神保|2005|pp=294, 297}}{{Efn2|以下、『岩波 数学入門辞典』(2005年)からの引用{{Sfn|青本|上野|加藤|神保|2005|p=294}}{{Sfn|青本|上野|加藤|神保|2005|p=297}}。{{Quotation|
'''数学基礎論'''<br> '''foundations of mathematics'''<br>
 数理論理学や超数学とほぼ同じ意味で,論理を扱う数学の一分野である. … [[ゲーデルの不完全性定理]]は[[形式主義_(数学)|有限の立場(形式主義)]]で数学の[[無矛盾性]]を証明することはできないことを示した.[[:en:Gentzen's consistency proof|ゲンツェン(Gentzen)]]は,有限の立場より緩い制限のもとで自然数論の無矛盾性を証明した.<br> 数学基礎論は[[計算機科学]]{{Interp|コンピュータ科学|原文では「計算機科学とも密接に … 」|和文=1}}とも密接に結びついている.
}}
{{Quotation|
'''数理論理学'''<br> '''mathematical logic'''<br>
 数学の理論を展開する際にその骨格となる論理の構造を研究する分野をいう.数学基礎論とほぼ同義である.
}}}}。
* 『岩波 数学辞典』:「数学基礎論 … mathematical logic and foundations of mathematics … 数学基礎論はこの{{Interp|数学的理論の|原文では「この形式化の … 」|和文=1}}[[形式体系|形式化]]の[[証明論#概要|構文論]]的側面と[[形式意味論|意味論]]的側面の双方からの視点を意識した研究の行われる分野である. … 近年はより適切に数理論理学と呼ばれることも多くなった」{{Sfn|日本数学会(編)|2011|pp=573, 575}}{{Efn2|以下、『岩波 数学辞典』(2011年)からの引用{{Sfn|日本数学会(編)|2011|pp=573, 575}}。{{Quotation|
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 [英]mathematical logic and foundations of mathematics<br>
… <br>
 '''数学の基礎づけの問題と数学基礎論の発生'''<br>
… <br>
 集合概念の有効な方法が,逆理に導く用法とすこぶる類似していること,その逆理がほとんど[[形式論理学|形式論理]]の範囲内で現れることは,数学における概念構成法,論法についての数学的な反省を促し,ここに'''数学の基礎づけの問題'''が発生した.{{Sfn|日本数学会(編)|2011|p=573}}<br>
… <br>
数学の基礎づけの問題自体はK. ゲーデルの不完全性定理により一応の結着を見ることになるが,それまでの過程で,数学的理論の形式化によって生じる[[形式体系]]の構文論や意味論の概念が意識されるようになり,そこに数学的問題が存在することが明らかになった.数学基礎論はこの形式化の構文論的側面と意味論的側面の双方からの視点を意識した研究の行われる分野である.数学基礎論という名称は上記に挙げた歴史的事情に基づくものであり,近年はより適切に数理論理学と呼ばれることも多くなった.{{Sfn|日本数学会(編)|2011|p=575}}<br>
… <br>
 計算機科学{{Interp|コンピュータ科学|原文では「計算機科学と数学基礎論は … 」|和文=1}}と数学基礎論は[[チューリング機械]]をはじめとする様々な[[計算モデル]],[[計算可能関数]]の理論の精密化・[[計量]]化である[[計算量理論]],[[自動定理証明|自動証明]]における[[導出原理]],[[型理論]]と [[カリー=ハワード同型対応|Curry-Howard の同型対応]]などいくつもの分野で密接な繋がりを持っている(→34 [[エルブランの定理]]と[[導出原理]],64 [[型理論]]と[[λ計算]]).{{Sfn|日本数学会(編)|2011|p=576}}
}}}}.


=== 百科事典での解説 ===
このように一定の結論が得られた現在では、数学基礎論は本来の意味していた数学の基礎づけの活動から離れ、広義の[[数理論理学]]、特に[[集合論]]、[[モデル理論]]、[[証明論]]、[[計算理論]]等の数学の総称に変化している。
* 『[[ブリタニカ百科事典|Encyclopedia Britannica(ブリタニカ百科事典)]]』:「要約 … 数学基礎論とは、数学[[理論]]の[[本質]]および数学[[手法]]の範囲に対する[[科学]]的[[探究]]。数学基礎論は、[[論理]]的および[[哲学]]的な数学基礎に対する探究としてのユークリッド『[[原論]]』と共に始まった──突き詰めると、([[ユークリッド幾何学]]であれ[[微積分学]]であれ)あらゆる[[形式体系|体系]]の[[公理]]がその[[完全性]]と[[一貫性]]を保証できるかどうかである」<ref name="britannica">{{Cite web |url=https://www.britannica.com/science/foundations-of-mathematics |title=foundations of mathematics |access-date=2022-09-25 |last=Lambek |first=Joachim |authorlink=:en:Joachim Lambek |website=Britannica |work=Encyclopedia Britannica |publisher=Encyclopædia Britannica, Inc. |language=英語 |archive-url=https://web.archive.org/web/20220711183521/https://www.britannica.com/science/foundations-of-mathematics |archive-date=2022-07-11}}</ref>{{Efn2|以下、『ブリタニカ百科事典』からの原文引用:{{Quotation|
{{Smaller|'''Summary'''}}<br>
... <br>
'''foundations of mathematics''', Scientific inquiry into the nature of mathematical theories and the scope of mathematical methods. It began with [[原論|Euclid’s ''Elements'']] as an inquiry into the logical and philosophical basis of mathematics—in essence, whether the axioms of any system (be it Euclidean geometry or calculus) can ensure its completeness and consistency.<ref name="britannica" />
}}}}。


== 影響 ==
=== 歴史 ===
かつてはヒルベルトとベルナイスの『数学の基礎』に基づき、[[ヒルベルト・プログラム]]によって数学の諸体系の無矛盾性証明を行う超数学 (metamathematics) としての[[証明論]]を指す言葉であった<ref>竹内外史・八杉満利子『数学基礎論』共立出版(1956年、初版){{要ページ番号|date=2022年10月}}</ref>{{Efn2|キューネン『数学基礎論講義』の内容は集合論・モデル理論・証明論・再帰理論という数理論理学の四大分野である{{要ページ番号|date=2022年10月}}。}}。
また、数学を人間の精神活動から離れて、形式主義的にかつ有限の立場から検証しなおすことにより、[[計算機]]内部という機械的で有限な実体において数学的体系を再構築する[[計算機科学]]の基礎と発展に大きく寄与した。たとえば、今まで自明なものとして受け入れられていた多くの数論的関数を有限の立場から考察することにより、[[アルゴリズム]]の研究に直接の影響を与えた。現在、[[プログラミング (コンピュータ)|プログラミング]]は初等教育にも取り入れられるほど一般的になっているが、[[プログラミング言語]]で必ず登場する[[データ型]]の形式的宣言や論理構造、[[サブルーチン|関数]]の概念は遠くは数学基礎論に由来する。ゆえに、数学基礎論で活躍した[[ジョン・フォン・ノイマン|フォン・ノイマン]]や[[アラン・チューリング|チューリング]]が後に計算機科学において先駆的な役割を果たしたのも、偶然ではない。そのような意味で数学基礎論は単なる机上の空論ではなく、むしろコンピュータをインフラの一つとする[[現代社会]]の形成に多大な影響を与えたといえる。

== 脚注 ==

=== 注釈 ===
{{Notelist2}}

=== 出典 ===
{{Reflist}}

== 参考文献 ==
* {{Cite book |和書 |ref=harv |last=新井 |first=敏康 |author-link=新井敏康 |title=数学基礎論 Mathematical Logic |edition=増補版第1刷 |date=2021-04-09 |publisher=[[東京大学出版会]] |isbn=978-4130629270}}
* {{Cite book |和書 |ref=harv |last=菊池 |first=誠 |author-link=菊池誠_(神戸大学) |title=不完全性定理 The Incompleteness Theorems |edition=初版1刷 |date=2014-10-25 |publisher=[[共立出版]] |isbn=978-4320110960}}
* {{Cite book |和書 |ref=harv |author=ケネス・キューネン |title=キューネン数学基礎論講義 |date=2016年7月 |publisher=日本評論社 |isbn=978-4-535-78748-3}}

=== 数学辞典 ===
* {{Citation |和書 |ref=harv |title=岩波 数学入門辞典 |last=青本 |first=和彦(編) |author-link=青本和彦 |last2=上野 |first2=健爾(編) |author2-link=上野健爾 |last3=加藤 |first3=和也(編) |author3-link=加藤和也_(数学者) |last4=神保 |first4=道夫(編) |author4-link=神保道夫 |last5=砂田 |first5=利一(編) |last6=高橋 |first6=陽一郎(編) |last7=深谷 |first7=賢治(編) |last8=俣野 |first8=博(編) |last9=室田 |first9=一雄(編) |date=2005-09-29 |publisher=岩波書店 |isbn=978-4000802093}}
* {{Cite book |和書 |ref=harv |author=日本数学会(編) |author-link=日本数学会 |title=岩波 数学辞典 |edition=第4版第3刷 |date=2011-10-25 |publisher=岩波書店 |isbn=978-4000803090}}


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
* [[数学の哲学]]
* [[数学]]
** 数学基礎論/[[数理論理学]]/現代論理学/記号論理学
* [[公理的集合論]]
* [[理論学]]
*** [[的集合]] - [[幾何基礎論]]
* [[計算機科学]]/コンピュータ科学/[[情報科学]] - [[理論計算機科学]]
* [[幾何学基礎論]]
* [[計算理論]]/計算論
** [[停止性問題#不完全性定理との関係]] - [[チューリング機械]]
** [[計算量理論]]/計算複雑性理論 - [[計算可能性理論]]
* [[論理学]] - [[数学の哲学]]


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2024年12月21日 (土) 05:20時点における最新版

(すうがくきそろん、: foundations of mathematics[1], mathematical logic and foundations of mathematics[2])は、現在の日本では、もっぱら数理論理学(mathematical logic)を指す言葉として使われる[3][4][5][注 1]

概要

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数学書での解説

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  • 新井敏康『数学基礎論 Mathematical Logic』(増補版):「基礎的な概念に十分に満足のいく数学定義を与え, 現在も発展している数学の一分野である」[6]

数学辞典での解説

[編集]
  • 『岩波 数学入門辞典』:数理論理学や超数学(metamathematics[5]、メタ数学)とほぼ同義であり、「論理を扱う数学の一分野」[7][注 2]
  • 『岩波 数学辞典』:「数学基礎論 … mathematical logic and foundations of mathematics … 数学基礎論はこの〔数学的理論の形式化構文論的側面と意味論的側面の双方からの視点を意識した研究の行われる分野である. … 近年はより適切に数理論理学と呼ばれることも多くなった」[9][注 3]

百科事典での解説

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歴史

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かつてはヒルベルトとベルナイスの『数学の基礎』に基づき、ヒルベルト・プログラムによって数学の諸体系の無矛盾性証明を行う超数学 (metamathematics) としての証明論を指す言葉であった[12][注 5]

脚注

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注釈

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  1. ^ 以下、新井敏康の『数学基礎論 Mathematical Logic』(増補版 2021年)からの引用[3]
    数学基礎論 (Mathematical Logic, 数理論理学, 通称「基礎論」)
    以下、菊池誠の『不完全性定理 The Incompleteness Theorems』(2014年)からの引用[4]

    「不安の時代」が通り過ぎた後, 数学基礎論は哲学と袂を分かち, 独自の数学的な問題意識や価値観を見出した. 数学基礎論の専門家は「哲学的な動機のもとで数学基礎論を語る時代は終わった」と考えるようになり, 哲学を連想させる「数学基礎論」という名称よりも, 「数理論理学」や「論理学」, ただし「数学」や「哲学」と対峙する「論理学」ではなく, 「代数学」や「幾何学」と並ぶ「論理学」という名称を好むようになった. 数字基礎論は普通の数学に生まれ変わった.

  2. ^ 以下、『岩波 数学入門辞典』(2005年)からの引用[1][8]

    数学基礎論
     foundations of mathematics
     数理論理学や超数学とほぼ同じ意味で,論理を扱う数学の一分野である. … ゲーデルの不完全性定理有限の立場(形式主義)で数学の無矛盾性を証明することはできないことを示した.ゲンツェン(Gentzen)は,有限の立場より緩い制限のもとで自然数論の無矛盾性を証明した.
     数学基礎論は計算機科学コンピュータ科学〕とも密接に結びついている.

    数理論理学
     mathematical logic
     数学の理論を展開する際にその骨格となる論理の構造を研究する分野をいう.数学基礎論とほぼ同義である.

  3. ^ 以下、『岩波 数学辞典』(2011年)からの引用[9]

    数学基礎論
     [英]mathematical logic and foundations of mathematics

     数学の基礎づけの問題と数学基礎論の発生

     集合概念の有効な方法が,逆理に導く用法とすこぶる類似していること,その逆理がほとんど形式論理の範囲内で現れることは,数学における概念構成法,論法についての数学的な反省を促し,ここに数学の基礎づけの問題が発生した.[2]

    数学の基礎づけの問題自体はK. ゲーデルの不完全性定理により一応の結着を見ることになるが,それまでの過程で,数学的理論の形式化によって生じる形式体系の構文論や意味論の概念が意識されるようになり,そこに数学的問題が存在することが明らかになった.数学基礎論はこの形式化の構文論的側面と意味論的側面の双方からの視点を意識した研究の行われる分野である.数学基礎論という名称は上記に挙げた歴史的事情に基づくものであり,近年はより適切に数理論理学と呼ばれることも多くなった.[5]

     計算機科学〔コンピュータ科学〕と数学基礎論はチューリング機械をはじめとする様々な計算モデル計算可能関数の理論の精密化・計量化である計算量理論自動証明における導出原理型理論Curry-Howard の同型対応などいくつもの分野で密接な繋がりを持っている(→34 エルブランの定理導出原理,64 型理論λ計算).[10]

  4. ^ 以下、『ブリタニカ百科事典』からの原文引用:

    Summary
    ...
    foundations of mathematics, Scientific inquiry into the nature of mathematical theories and the scope of mathematical methods. It began with Euclid’s Elements as an inquiry into the logical and philosophical basis of mathematics—in essence, whether the axioms of any system (be it Euclidean geometry or calculus) can ensure its completeness and consistency.[11]

  5. ^ キューネン『数学基礎論講義』の内容は集合論・モデル理論・証明論・再帰理論という数理論理学の四大分野である[要ページ番号]

出典

[編集]
  1. ^ a b 青本 et al. 2005, p. 294.
  2. ^ a b 日本数学会(編) 2011, p. 573.
  3. ^ a b 新井 2021, p. iv.
  4. ^ a b 菊池 2014, p. iii.
  5. ^ a b c 日本数学会(編) 2011, p. 575.
  6. ^ 新井 2021, p. ix.
  7. ^ 青本 et al. 2005, pp. 294, 297.
  8. ^ 青本 et al. 2005, p. 297.
  9. ^ a b 日本数学会(編) 2011, pp. 573, 575.
  10. ^ 日本数学会(編) 2011, p. 576.
  11. ^ a b Lambek, Joachim. “foundations of mathematics” (英語). Britannica. Encyclopedia Britannica. Encyclopædia Britannica, Inc.. 2022年7月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月25日閲覧。
  12. ^ 竹内外史・八杉満利子『数学基礎論』共立出版(1956年、初版)[要ページ番号]

参考文献

[編集]
  • 新井, 敏康『数学基礎論 Mathematical Logic』(増補版第1刷)東京大学出版会、2021年4月9日。ISBN 978-4130629270 
  • 菊池, 誠『不完全性定理 The Incompleteness Theorems』(初版1刷)共立出版、2014年10月25日。ISBN 978-4320110960 
  • ケネス・キューネン『キューネン数学基礎論講義』日本評論社、2016年7月。ISBN 978-4-535-78748-3 

数学辞典

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関連項目

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