「GO TO THE FUTURE」の版間の差分
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| Type = [[スタジオ・アルバム]] |
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| Artist = [[サカナクション]] |
| Artist = [[サカナクション]] |
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| Released = {{flagicon|JPN}}・[[File:Apple logo black.svg|15px|link=iTunes]]・{{flagicon|KOR}}<br />{{start date|2007|05|09}}{{Small|([[#発売日一覧|発売日一覧も参照]])}} |
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| Released = CD:[[2007年]][[5月9日]]<br/>HR:[[2015年]][[3月18日]]<br/>LP,CD(スペシャルプライス版 リマスタリング音源):[[2015年]][[3月25日]] |
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| Recorded = |
| Recorded = 2006年 |
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| Genre = [[J-POP]] |
| Genre = [[J-POP]]{{flatlist}}[[ロック (音楽)|ロック]]{{flatlist}}[[エレクトロニカ]] |
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| Length = |
| Length = 34分36秒 |
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| Label = [[ |
| Label = [[JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント|ビクターエンターテイメント]]{{flatlist}}[[FlyingStar Records|BabeStar Label]] |
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| Producer = |
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| Reviews = |
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| Chart position = *週間105位([[オリコンチャート|オリコン]]) |
| Chart position = *週間105位([[オリコンチャート|オリコン]]) |
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*週間55位(復刻版・オリコン) |
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| Certification = |
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| Next album = [[NIGHT FISHING]] <br />([[2008年]]) |
| Next album = [[NIGHT FISHING]] <br />([[2008年]]) |
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| Misc = |
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| EAN= {{EAN|4988002525140}} |
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『'''GO TO THE FUTURE'''』(ゴー・トゥ・ザ・フューチャー)は、日本の[[ロック (音楽)|ロック]]・[[バンド (音楽)|バンド]]、[[サカナクション]]の[[スタジオ・アルバム]]。バンドのフロントマン[[山口一郎]]によって全曲がバンドの地元である[[北海道]]で[[作詞]]・[[作曲]]された[[アルバム]]は、バンドのデビュー・アルバムであり、[[2007年]][[5月9日]]に[[JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント|ビクターエンターテイメント]]内のレーベル、[[FlyingStar Records|BabeStar Label]]よりリリースされた。収録された楽曲は、バンド初期に制作された曲に加え、山口と[[ギター]]、岩寺基晴が高校生時代に結成していたバンド、ダッチマンの結成当時に制作した楽曲も一部収録している。また、[[2009年]]にはグローバルに[[音楽配信|デジタル・ダウンロード]]販売を開始。[[iTunes]]などの音楽配信サイトによって各国に向けて発売された。[[2015年]]には、[[マスタリング#リマスタリング|リマスタリング]]加工を施した復刻版を[[レコード#LP盤|LP盤]]と[[コンパクトディスク|CD]]でリリースしている。 |
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『'''GO TO THE FUTURE'''』(ゴー・トゥ・ザ・フューチャー)は、[[サカナクション]]の1枚目の[[アルバム|オリジナルアルバム]]。 |
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アルバムは、複数の[[音楽評論家]]によって肯定的に評価されており、[[タワーレコード]]のレビュアーは、「テクノやエレクトロニカをまぶしたバンド・サウンドと、 {{Interp|中略}} その調和がもたらす洗練されたグルーヴが、彼らの特異性を露わにしている。」と肯定的に評価している。また、アルバムは全国的かつ商業的には成功していないものの、北海道では発売当初好評であった。「三日月サンセット」などのアルバム主要曲は、[[エフエム・ノースウェーブ]]や[[エフエム北海道]]をはじめとする北海道の主要[[FM放送|エフエム放送局]]で[[ヘヴィー・ローテーション]]された。 |
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== 概要 == |
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[[ビクターエンタテインメント]]のインディー・レーベル[[FlyingStar Records|BabeStar Label]]よりリリース。メインのビクターレーベルではないものの形式上でメジャーデビュー作品となる<ref>[http://ro69.jp/feat/sakanaction_201109?p=1 邦楽 山口一郎、サカナクションのアルバム5作品すべてを語る!] ロッキング・オン</ref>。 |
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== 制作背景 == |
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[[File:Sapporo Lifelong Learning Center Chieria.JPG|thumb|left|サカナクションがレコーディングを行った札幌市生涯学習センター『ちえりあ』(2007年撮影)。]] |
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サカナクションは、2005年春に[[北海道]][[札幌市]]で結成された<ref name="OriconRadio">{{cite web | url=http://www.oricon.co.jp/news/44829/full/ | title=北海道から全国区へ?新種バンド"サカナクション" |publisher=[[オリコン]] |date=2007-05-22 | accessdate=2016-01-30 }}</ref><ref name="BarksGoTopt1">{{cite web | url=http://www.barks.jp/news/?id=1000031326 | title=サカナクション、デビューアルバム『GO TO THE FUTURE』インタヴュー |publisher=[[BARKS]] |author=田澤仁 |pages=1-2 |date=2007-05-07 | accessdate=2016-10-30 }}</ref>。バンドのフロントマン、[[山口一郎]]と[[ギター]]の岩寺基晴の2人はバンドの前身となったバンドのメンバーであった<ref name="BarksGoTopt1" /><ref name="RockingOn">{{Cite web |url=http://ro69.jp/feat/sakanaction_201109?p=1 |title=特集 サカナクション 2007年『GO TO THE FUTURE』から2011年『Documentary』まで。山口一郎、サカナクションのアルバム5作品をすべて語る! |publisher=[[ロッキング・オン]] |work=RO69 |auther=兵庫慎司 |page=1 |accessdate=2016-01-30 }}</ref>。前身のバンドが解散後は、一時的に山口が単独で活動をし、[[ディスクジョッキー]]や[[弾き語り]]など、前身のバンドで行っていた活動とは異なるパフォーマンスや音楽性を追及<ref name="RockingOn" />。その後、山口が単独での活動で得た音楽の「再びバンド活動をしたい」という意志から岩寺を誘い、それに加えてドラムメンバーを勧誘した後、サカナクションを結成した。結成時、山口の地元の[[小樽]]で行われる[[ロック・フェスティバル]]、『[[ライジング・サン・ロックフェスティバル]]』の一般公募枠にあたる、『RISING STAR』が始まったことから、応募し、公募からバンドが選出された。それをきっかけに、メジャーデビューが決定。当時サポート・メンバーであった[[ベース (弦楽器)|ベース]]の草刈愛美、[[キーボード (楽器)|キーボード]]の岡崎英美が正式なメンバーに加わり、2015年現在までのバンドメンバーの体制が構築された<ref name="BarksGoTopt1" /><ref name="RockingOn" /><ref>{{cite web |url=http://eonet.jp/music/interview/index_080307_2.html |title=サカナクション インタビュー Artist Information |publisher=eo音楽 |year=2007 | accessdate=2016-01-30 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20150217003758/http://eonet.jp/music/interview/index_080307_2.html |archivedate=2015-02-16 }}</ref>。この間に、サカナクションは「三日月サンセット」と「白波トップウォーター」の[[デモテープ|デモ音源]]を札幌の大学内に設置されたラジオ局に送付した。送付された2つの楽曲は、[[リスナー]]に好評であったために、ラジオ番組内のチャートランキングで5位を獲得。また、[[エフエム・ノースウェーブ]]のチャートランキング、『SAPPORO HOT100』に92位でチャートインした<ref name="OriconRadio"/><ref name="NorthWaveVol687">{{cite web |title=SAPPORO HOT 100 vol. 717 |url=http://www.fmnorth.co.jp/CHARTFILE/hot100_vol687.pdf |format=PDF |location=[[札幌市|札幌]] |publisher=[[エフエム・ノースウェーブ]] |date=2006-11-24 |archiveurl=http://web.archive.org/web/20150220055506/http://www.fmnorth.co.jp/CHARTFILE/hot100_vol687.pdf |archivedate=2015-02-20 |accessdate=2016-01-30 }}</ref>。 |
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アルバムは、カバー・アートワークと[[ミュージック・ビデオ]]を含め、曲や歌詞も完全に北海道圏内で制作された<ref name="SpecialSite">{{cite web | url=http://www.barks.jp/news/?id=1000031273 | title=話題の北海道新種バンド、サカナクションのスペシャルサイトがOPEN! |publisher=BARKS |date=2007-04-26 | accessdate=2015-02-18 }}</ref>。音源は、札幌市[[中央区 (札幌市)|中央区]]にある、ヤマハ・センターのスタジオ・ジャックおよび、札幌市[[西区 (札幌市)|西区]]の札幌市生涯学習センター『ちえりあ』のスタジオで録音された<ref name="Booklet">{{cite AV media notes |title=Go to the Future |others=[[サカナクション]] |year=2007 |publisher=[[FlyingStar Records|BabeStar Label]]/[[JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント|ビクターエンターテイメント]] |location=日本、[[東京]]}}</ref>、歌詞は山口が楽曲ごとにイメージを考え出し、他のメンバーに対してイメージに合わせた演奏をするように指示をしている<ref name="SpecialSite"/>。また、山口がメロディーを作成をした際には、以後の作品で見られる大胆で独創性のあるサウンドを作り上げず、リスナーが曲をどう受け止めるか考えているながらも、内向的に作り上げている<ref name="BarksGoTopt1" /><ref name="RockingOn" />。アルバムに収録された楽曲の[[テンポ]]はすべてBPM.126で構成されている。これは、[[ドラマー]]の江島啓一がまだクラブ・ミュージックをそこまで聴いていなかった事から、テンポに慣れさせるという意味と歌唱時と作曲するときにちょうどよいテンポであったという<ref name="RockingOn" />。 |
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=== 曲の背景 === |
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{{ external media |
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| width = 300px |
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| align = left |
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| video1 = {{Youtube|HOACRRVnwzc|サカナクション -「Documentary of "GO TO THE FUTURE (2006 ver.)」DIGEST MOVIE}} |
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| video2 = {{Youtube|4BZMWcCj_98|サカナクション / 三日月サンセット}} |
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| video3 = {{Youtube|5PEnwHKR3tc|サカナクション / 白波トップウォーター}}<br /> – [https://www.youtube.com/user/sakanactionchannel サカナクションの自己レーベル、NF Recodsの公式チャンネル]によるミュージックビデオへのリンク。 |
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}} |
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アルバムに収録された楽曲『白波トップウォーター』は、バンドが制作した曲としては、初の作品であり、[[クラブ]]・スタイルの音楽を製作することのバンドの最初の試みとし、制作時に山口が[[ダンス・ミュージック]]と日本風のメロディーとの相性が良いと思い、この試みをバンドスタイルとして、続けるようにし、全楽曲のスタイルは、ダンス・ミュージックという形をとっているものの、楽曲は打ち込みではなく、あくまでロック・バンドである事を念頭にすべてバンド形態で演奏した上に、[[テクノ (ダンスミュージック)|テクノ]]などを合わせた形をとっている<ref name="BarksGoTopt1" />。『あめふら』は、5人で活動をし始めた際に作られた。つまり、5人となったサカナクションとしては、初の作品である。[[アメリカ合衆国の音楽|アメリカン・ミュージック]]と{{仮リンク|フランスの音楽|en|Music of France|label=フレンチ・ミュージック}}の音楽要素を混ぜ、戯けさせた遊びの強い曲だという<ref name="SpecialSiteBabeStar">{{cite web | url=http://www.babestar.net/sakanaction/ | title=サカナクション GO TO THE FUTURE |publisher=ビクターエンターテイメント |date=2007-04-26 | accessdate=2015-02-17 |archiveurl=http://web.archive.org/web/20070525095151/http://www.babestar.net/sakanaction/ |archivedate=2007-02-25 }}</ref>。アルバムに収録された『フクロウ』は、ギター・コードを作曲している間に思いついた[[アドリブ]]の歌詞を使用している<ref name="LOCKS" >{{cite episode |title=レクリエーション |url=http://www.tfm.co.jp/lock/sakana/index.php?blogid=4&archive=2012-12-10 |network=[[全国FM放送協議会|JFN]] |station=[[エフエム東京|TOKYO FM]] |airdate=2012-12-10 }}</ref> 。[[表題曲|タイトルチューン]]である「GO TO THE FUTURE』は、当時の山口の心をそのまま表した楽曲であり、元は[[アコースティック]]・ソングであり、3拍子の楽曲ではなかった。しかし、3拍子にすることによりバンドアレンジが固まっている<ref name="SpecialSiteBabeStar" />。また、アコースティック版の音源は再録され、『[[懐かしい月は新しい月 〜Coupling & Remix works〜]]』のDISC1、『月の波形 〜Coupling & Unreleased works〜』の14曲目に『GO TO THE FUTURE (2006 ver.)』として、収録<ref>{{Cite web |date=2015-07-03 |url=http://www.cinra.net/news/20150703-sakanaction |title=サカナクション企画盤の全収録曲判明、山口一郎の初監督PVも |publisher=CINRA.NET |accessdate=2015-07-04 }}</ref><ref name="doc" >{{Cite web |date=2015-08-03 |url=http://www.musicman-net.com/artist/48886.html |title=サカナクション、バンド誕生の地をめぐるドキュメント映像のダイジェスト公開 |publisher=[[Musicman (書籍)|Musicman]] |work=MUSICman-NET |accessdate=2015-08-03 }}</ref>。また、同アルバムのDISC3、『月の景色 〜Documentary of "GO TO THE FUTURE (2006 ver.)" & MUSIC VIDEOS〜』にサカナクション初期メンバー2名がバンドの経歴を振り返るドキュメンタリーと共に、同楽曲の[[バイノーラル]]音源によるアコースティック音源が『Documentary of "GO TO THE FUTURE (2006 ver.)』、『"GO TO THE FUTURE (2006 ver.)" binaural recording』として、収録されている<ref name="doc" />。 |
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『三日月サンセット』および、『白波トップウォーター』は、[[ミュージック・ビデオ]]が制作された。『三日月サンセット』は、[[映像作家]]の[[森義仁]]が、『白波トップウォーター』は、タレントの[[近藤寛史]]が監督を務めた<ref>{{Cite web |url=http://www.spaceshowertv.com/search/detail.cgi?mu=0060496&ch=0 |title=三日月サンセット |publisher=[[スペースシャワーTV]] |accessdate=2015-02-17 }}</ref><ref>{{Cite web |url=http://www.spaceshowertv.com/search/detail.cgi?mu=0060224&ch=0 |title=白波トップウォーター |publisher=スペースシャワーTV |accessdate=2015-02-17 }}</ref>。 |
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{{Clear}} |
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== リリースとプロモーション == |
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アルバムは、『三日月サンセット』によってプロモートされた<ref name="Shift">{{cite web |url=http://www.shift.jp.org/ja/archives/2008/01/sakanaction.html |title=サカナクション 音楽はアート。|author=Madoka Suzuki |publisher=Shift Japan |year=2008 | accessdate=2015-02-19 }}</ref>。楽曲は、[[千葉テレビ放送|千葉テレビ]]『[[MUSIC-03]]』の[[オープニング]]および[[北海道テレビ放送|北海道テレビ]]『[[夢チカ18]]』、[[毎日放送]]『[[mm-TV]]』の[[エンディング]]に使用された<ref name="CDJGoto">{{cite web |url=http://artist.cdjournal.com/d/go-to-the-future/4107021529 |title=サカナクション / GO TO THE FUTURE |publisher=[[CDじゃーなる]] |accessdate=2015-02-17 }}</ref>。バンドは、広くバンド自身のことを宣伝するために、『[[WHAT's IN?]]』や『[[ROCKIN'ON JAPAN]]』をはじめとする日本の主要[[音楽雑誌]]にプロモーションしました<ref>{{cite web | url=http://www.babestar.net/babestar/-/Information/A020936.html |title=Information | language=Japanese |publisher=ビクターエンターテイメント |year=2007 |accessdate=2015-02-17 |archiveurl=http://web.archive.org/web/20070421163315/http://www.babestar.net/babestar/-/Information/A020936.html |archivedate=2007-10-27 }}</ref>。2007年4月26日に開設されたアルバムのスペシャルサイトは、将来的なバンドの試みを促進するために作成された。山口による曲の解説や前述の2曲のミュージック・ビデオを掲載していた<ref name="SpecialSite"/>。2007年5月11日から13日にかけて行われたレコ発ツアーでは、バンドとして初のワンマンライブを行った。ライブは、札幌および、[[東京]]、[[名古屋市|名古屋]]、[[大阪市|大阪]]の[[ライブハウス]]で行われた<ref>{{cite web |url=http://www.barks.jp/news/?id=1000031134 |title=北海道で人気急上昇中のバンド、サカナクション |publisher=BARKS |date=2007-04-20 | accessdate=2015-02-17 }}</ref> |
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[[2015年]]3月にアルバムの[[レコード#LP盤|LP]]、つまり[[アナログ]]盤と[[廉価版|廉価盤]]および[[ハイレゾリューションオーディオ|ハイレゾ音源]]の[[音楽配信|デジタル・オーディオ]]が発売された。CD・LP盤には、[[マスタリング#リマスタリング|リマスタリング]]が施されリリースされた。元々同月に『懐かしい月は新しい月 〜Coupling & Remix works〜』をリリースする予定であったが、メンバーの草刈が[[妊娠]]をし、[[産前産後休業|産前休業]]に入ったためにアルバムの[[復刻版]]をリリースすることとなった<ref name="Sanakalocks-rerelease">{{cite episode |title=サカナクション初期3作品の再発、アナログ盤リリース |url=http://www.tfm.co.jp/lock/sakana/index.php?blogid=4&archive=2015-2-12 |network=JFN |station=TOKYO FM |airdate=2015-02-12 }}</ref> |
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== 評価 == |
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=== 評論家による評価 === |
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「GO TO THE FUTURE」は、複数の[[音楽評論家]]によって肯定的に評価されている。 |
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[[タワーレコード]]のレビュアーは、「テクノやエレクトロニカをまぶしたバンド・サウンドと、 [中略] その調和がもたらす洗練されたグルーヴが、彼らの特異性を露わにしている。」と肯定的に評価している<ref>{{cite web | title=【CD】GO TO THE FUTURE | url=http://tower.jp/item/2210681/GO-TO-THE-FUTURE |publisher=[[タワーレコード]] |accessdate=2015-04-21}}</ref>。また、[[CDじゃーなる]]のウェブレビュアーはサカナクションの持つ[[ポピュラー音楽]]のセンスとロックのセンスなどについて肯定的に評価した<ref name="CDJGoto"/>。 |
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=== チャート成績 === |
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「GO TO THE FUTURE」は、1,500枚を初週に売り上げ、[[オリコンランキング]]の初週105位を記録している<ref name="OriconWeekly">{{cite web |title=GO TO THE FUTURE |url=http://www.oricon.co.jp/prof/419701/products/703454/1/ |publisher=[[オリコン]] |accessdate=2014-12-13}}</ref><ref name="OriconSales">{{cite web | title=オリコンランキング情報サービス「you大樹」 |url=http://ranking.oricon.co.jp |publisher=オリコン |accessdate=2015-08-31 }}<!-- [[WP:ELRC]]参照 ----> </ref>。また、CDじゃーなるは日本全国のタワーレコードの売り上げを追跡した結果、CDの多くが札幌で売り上げられていると発表されている<ref>{{cite web | url=http://www.cdjournal.com/main/chart/?ss=sapporo-album-cd&sb=20070507 | title=アルバム総合 - 札幌※ チャート提供:TOWER RECORDS 札幌ピヴォ店 (集計期間:2007/05/07 ~ 2007/05/13) |publisher=CDじゃーなる |accessdate=2015-03-13 }}</ref><ref name="HotExpAirplay">{{cite web | url=http://www.hotexpress.co.jp/news/070522_sakana/ | title=話題のバンド サカナクション 北海道FM局オンエア第1位!! |publisher=Hot Express |date=2007-05-22 |accessdate=2015-05-13 }}</ref>。さらに、10日で100部を売ったタワーレコード渋谷店の存在をCDじゃーなるはタワーレコードの2大拠点の1店において、この売り上げを成功であると位置付けた<ref name="HotExpAirplay" />。しかし、アルバムは他の日本の[[政令指定都市]]で売り上げを伸ばすことが出来なかった<ref name="HotExpAirplay" />。 |
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== 収録曲 == |
== 収録曲 == |
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{{tracklist |
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(全作詞・作曲:[[山口一郎]]/編曲:サカナクション) |
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| headline = |
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#'''三日月サンセット''' |
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| collapsed = no |
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#*[[ミュージック・ビデオ]]が制作されている。 |
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| all_writing = [[山口一郎]] |
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#'''インナーワールド''' |
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| total_length = 34:36 |
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#'''あめふら''' |
|||
#'''GO TO THE FUTURE''' |
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| title1 = {{仮リンク|三日月サンセット|en|Mikazuki Sunset}} |
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#'''フクロウ''' |
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| length1 = 3:47 |
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#'''開花''' |
|||
#'''白波トップウォーター''' |
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| title2 = インナーワールド |
|||
#*ミュージック・ビデオが制作されている。 |
|||
| length2 = 4:25 |
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#'''夜の東側''' |
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| title3 = あめふら |
|||
| length3 = 3:16 |
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| title4 = GO TO THE FUTURE |
|||
| length4 = 4:36 |
|||
| title5 = フクロウ |
|||
| length5 = 5:29 |
|||
| title6 = 開花 |
|||
| length6 = 3:30 |
|||
| title7 = 白波トップウォーター |
|||
| length7 = 5:30 |
|||
| title8 = 夜の東側 |
|||
| length8 = 4:09 |
|||
}} |
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== チャート == |
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{| class="wikitable" |
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|+ 「GO TO THE FUTURE」の週間チャート |
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! 年 |
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! チャート |
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! 最高<br />順位 |
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! class="unsortable" | 出典 |
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|- |
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! 2007年 |
|||
| 日本・[[オリコンチャート|オリコンCDシングルチャート]] |
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|style="text-align:center;"| 105 |
|||
|<ref name="OriconWeekly" /><ref name="OriconSales" /> |
|||
|- |
|||
! 2015年 |
|||
| 日本・オリコンCDシングルチャート |
|||
|style="text-align:center;"| 55 |
|||
|<ref name="OriconWeekly" /><ref name="OriconSales" /> |
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|- |
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|} |
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=== 売り上げ === |
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{| class="wikitable" |
|||
! 集計団体 |
|||
! 売り上げ/枚 |
|||
! 出典 |
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|- |
|||
| [[オリコン]] |
|||
|align="center"| 7,000<!--6,992(5,168 original run+1,824 2015 re-release copies)--> |
|||
| <ref name="OriconSales" /> |
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|- |
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|} |
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== 発売日一覧 == |
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{| class="wikitable" border="1" |
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|- |
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! 国/地域 |
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! 発売/発信元 |
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! 発売日 |
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! 規格 |
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! 規格品番 |
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! 出典 |
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|- |
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| {{JPN}} |
|||
| [[JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント|ビクターエンターテイメント]]{{flatlist}}[[FlyingStar Records|BabeStar Label]] |
|||
|{{Start date|2007|05|09}} |
|||
| [[コンパクトディスク|CD]]{{flatlist}}[[音楽配信|デジタル・ダウンロード]] |
|||
| VICB-60023 |
|||
|<ref>{{cite web |url=http://tower.jp/item/2210681/GO-TO-THE-FUTURE |title=【CD】GO TO THE FUTURE |accessdate=2015-02-16 }}</ref> |
|||
|- |
|||
| {{KOR}} |
|||
| J-Box Entertainment |
|||
| {{start date|2009|03|26}} |
|||
| デジタル・ダウンロード |
|||
|{{N/a}} |
|||
|<ref>{{cite web |url=http://music.bugs.co.kr/album/180803 |title=Go To The Future Sakanaction |publisher=Bugs |language=韓国語 |accessdate=2015-02-17 }}</ref> |
|||
|- |
|||
| {{World}} |
|||
| rowspan="3"| ビクターエンターテイメント |
|||
| {{start date|2009|07|15}} |
|||
| デジタル・ダウンロード [[File:Apple logo black.svg|15px|link=iTunes]] |
|||
|{{N/a}} |
|||
|<ref>{{cite web |title=サカナクション、ライヴ音源第2弾をiTunes限定配信&アルバム世界配信 |url=http://www.barks.jp/news/?id=1000050795 |publisher=BARKS |date=2009-07-03 |accessdate=2015-02-17 }}</ref><ref>{{Cite web |url=https://itunes.apple.com/jp/album/go-to-the-future/id252312252 |title=GO TO THE FUTURE |publisher=[[アップル インコーポレイテッド]] |work=[[iTunes]] |accessdate=2016-02-01 }}</ref> |
|||
|- |
|||
| rowspan="2"| {{JPN}} |
|||
| {{start date|2015|03|18}} |
|||
| [[可逆圧縮|ロスレス圧縮デジタル・ダウンロード]] |
|||
| VEAHD-10612 |
|||
| <ref>{{cite web |title=GO TO THE FUTURE |url=http://www.e-onkyo.com/music/album/veahd10612/ |publisher=オンキヨー&パイオニアイノベーションズ |date=2015-03-18 |accessdate=2015-03-27 }}</ref> |
|||
|- |
|||
| {{start date|2015|03|25}} |
|||
| CD{{flatlist}}[[レコード#LP盤|LP]] |
|||
| VICL-64343{{flatlist}}VIJL-60144~5 |
|||
| <ref>{{cite web | title=サカナクション、アナログ&ハイレゾ配信企画始動 |url=http://natalie.mu/music/news/138253 |publisher=ナターシャ |work=ナタリー |date=2015 |language=Japanese | accessdate=2015-02-18 }}</ref> |
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|- |
|||
|} |
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== |
== 脚注 == |
||
{{脚注ヘルプ}} |
|||
<references/> |
|||
{{Reflist|2}} |
|||
== 外部リンク == |
== 外部リンク == |
||
* [http://www.jvcmusic.co.jp/sakanaction/gotothefuture/ サカナクション GO TO THE FUTURE Special website] |
|||
*[http://www.barks.jp/feature/?id=1000031325 BARKSによる特集] |
|||
*[http://www.jvcmusic.co.jp/ |
* [http://www.jvcmusic.co.jp/-/Discography/A020936/VICB-60023.html GO TO THE FUTURE(VICB-60023)] - ビクターエンターテイメントによる商品ページ |
||
* {{歌ネット歌手|id=7424|name=サカナクション}} |
|||
** {{歌ネット|id=73557|song=三日月サンセット}} |
|||
** {{歌ネット|id=73556|song=インナーワールド}} |
|||
** {{歌ネット|id=73555|song=あめふら}} |
|||
** {{歌ネット|id=73554|song=GO TO THE FUTURE}} |
|||
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2016年2月8日 (月) 07:55時点における版
『GO TO THE FUTURE』 | ||||
---|---|---|---|---|
サカナクション の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 2006年 | |||
ジャンル | J-POP | |||
時間 | ||||
レーベル | ビクターエンターテイメント | |||
チャート最高順位 | ||||
| ||||
サカナクション アルバム 年表 | ||||
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EANコード | ||||
EAN 4988002525140 |
『GO TO THE FUTURE』(ゴー・トゥ・ザ・フューチャー)は、日本のロック・バンド、サカナクションのスタジオ・アルバム。バンドのフロントマン山口一郎によって全曲がバンドの地元である北海道で作詞・作曲されたアルバムは、バンドのデビュー・アルバムであり、2007年5月9日にビクターエンターテイメント内のレーベル、BabeStar Labelよりリリースされた。収録された楽曲は、バンド初期に制作された曲に加え、山口とギター、岩寺基晴が高校生時代に結成していたバンド、ダッチマンの結成当時に制作した楽曲も一部収録している。また、2009年にはグローバルにデジタル・ダウンロード販売を開始。iTunesなどの音楽配信サイトによって各国に向けて発売された。2015年には、リマスタリング加工を施した復刻版をLP盤とCDでリリースしている。
アルバムは、複数の音楽評論家によって肯定的に評価されており、タワーレコードのレビュアーは、「テクノやエレクトロニカをまぶしたバンド・サウンドと、 [中略] その調和がもたらす洗練されたグルーヴが、彼らの特異性を露わにしている。」と肯定的に評価している。また、アルバムは全国的かつ商業的には成功していないものの、北海道では発売当初好評であった。「三日月サンセット」などのアルバム主要曲は、エフエム・ノースウェーブやエフエム北海道をはじめとする北海道の主要エフエム放送局でヘヴィー・ローテーションされた。
制作背景
サカナクションは、2005年春に北海道札幌市で結成された[1][2]。バンドのフロントマン、山口一郎とギターの岩寺基晴の2人はバンドの前身となったバンドのメンバーであった[2][3]。前身のバンドが解散後は、一時的に山口が単独で活動をし、ディスクジョッキーや弾き語りなど、前身のバンドで行っていた活動とは異なるパフォーマンスや音楽性を追及[3]。その後、山口が単独での活動で得た音楽の「再びバンド活動をしたい」という意志から岩寺を誘い、それに加えてドラムメンバーを勧誘した後、サカナクションを結成した。結成時、山口の地元の小樽で行われるロック・フェスティバル、『ライジング・サン・ロックフェスティバル』の一般公募枠にあたる、『RISING STAR』が始まったことから、応募し、公募からバンドが選出された。それをきっかけに、メジャーデビューが決定。当時サポート・メンバーであったベースの草刈愛美、キーボードの岡崎英美が正式なメンバーに加わり、2015年現在までのバンドメンバーの体制が構築された[2][3][4]。この間に、サカナクションは「三日月サンセット」と「白波トップウォーター」のデモ音源を札幌の大学内に設置されたラジオ局に送付した。送付された2つの楽曲は、リスナーに好評であったために、ラジオ番組内のチャートランキングで5位を獲得。また、エフエム・ノースウェーブのチャートランキング、『SAPPORO HOT100』に92位でチャートインした[1][5]。
アルバムは、カバー・アートワークとミュージック・ビデオを含め、曲や歌詞も完全に北海道圏内で制作された[6]。音源は、札幌市中央区にある、ヤマハ・センターのスタジオ・ジャックおよび、札幌市西区の札幌市生涯学習センター『ちえりあ』のスタジオで録音された[7]、歌詞は山口が楽曲ごとにイメージを考え出し、他のメンバーに対してイメージに合わせた演奏をするように指示をしている[6]。また、山口がメロディーを作成をした際には、以後の作品で見られる大胆で独創性のあるサウンドを作り上げず、リスナーが曲をどう受け止めるか考えているながらも、内向的に作り上げている[2][3]。アルバムに収録された楽曲のテンポはすべてBPM.126で構成されている。これは、ドラマーの江島啓一がまだクラブ・ミュージックをそこまで聴いていなかった事から、テンポに慣れさせるという意味と歌唱時と作曲するときにちょうどよいテンポであったという[3]。
曲の背景
映像外部リンク | |
---|---|
サカナクション -「Documentary of "GO TO THE FUTURE (2006 ver.)」DIGEST MOVIE - YouTube | |
サカナクション / 三日月サンセット - YouTube | |
サカナクション / 白波トップウォーター - YouTube – サカナクションの自己レーベル、NF Recodsの公式チャンネルによるミュージックビデオへのリンク。 |
アルバムに収録された楽曲『白波トップウォーター』は、バンドが制作した曲としては、初の作品であり、クラブ・スタイルの音楽を製作することのバンドの最初の試みとし、制作時に山口がダンス・ミュージックと日本風のメロディーとの相性が良いと思い、この試みをバンドスタイルとして、続けるようにし、全楽曲のスタイルは、ダンス・ミュージックという形をとっているものの、楽曲は打ち込みではなく、あくまでロック・バンドである事を念頭にすべてバンド形態で演奏した上に、テクノなどを合わせた形をとっている[2]。『あめふら』は、5人で活動をし始めた際に作られた。つまり、5人となったサカナクションとしては、初の作品である。アメリカン・ミュージックとフレンチ・ミュージックの音楽要素を混ぜ、戯けさせた遊びの強い曲だという[8]。アルバムに収録された『フクロウ』は、ギター・コードを作曲している間に思いついたアドリブの歌詞を使用している[9] 。タイトルチューンである「GO TO THE FUTURE』は、当時の山口の心をそのまま表した楽曲であり、元はアコースティック・ソングであり、3拍子の楽曲ではなかった。しかし、3拍子にすることによりバンドアレンジが固まっている[8]。また、アコースティック版の音源は再録され、『懐かしい月は新しい月 〜Coupling & Remix works〜』のDISC1、『月の波形 〜Coupling & Unreleased works〜』の14曲目に『GO TO THE FUTURE (2006 ver.)』として、収録[10][11]。また、同アルバムのDISC3、『月の景色 〜Documentary of "GO TO THE FUTURE (2006 ver.)" & MUSIC VIDEOS〜』にサカナクション初期メンバー2名がバンドの経歴を振り返るドキュメンタリーと共に、同楽曲のバイノーラル音源によるアコースティック音源が『Documentary of "GO TO THE FUTURE (2006 ver.)』、『"GO TO THE FUTURE (2006 ver.)" binaural recording』として、収録されている[11]。
『三日月サンセット』および、『白波トップウォーター』は、ミュージック・ビデオが制作された。『三日月サンセット』は、映像作家の森義仁が、『白波トップウォーター』は、タレントの近藤寛史が監督を務めた[12][13]。
リリースとプロモーション
アルバムは、『三日月サンセット』によってプロモートされた[14]。楽曲は、千葉テレビ『MUSIC-03』のオープニングおよび北海道テレビ『夢チカ18』、毎日放送『mm-TV』のエンディングに使用された[15]。バンドは、広くバンド自身のことを宣伝するために、『WHAT's IN?』や『ROCKIN'ON JAPAN』をはじめとする日本の主要音楽雑誌にプロモーションしました[16]。2007年4月26日に開設されたアルバムのスペシャルサイトは、将来的なバンドの試みを促進するために作成された。山口による曲の解説や前述の2曲のミュージック・ビデオを掲載していた[6]。2007年5月11日から13日にかけて行われたレコ発ツアーでは、バンドとして初のワンマンライブを行った。ライブは、札幌および、東京、名古屋、大阪のライブハウスで行われた[17]
2015年3月にアルバムのLP、つまりアナログ盤と廉価盤およびハイレゾ音源のデジタル・オーディオが発売された。CD・LP盤には、リマスタリングが施されリリースされた。元々同月に『懐かしい月は新しい月 〜Coupling & Remix works〜』をリリースする予定であったが、メンバーの草刈が妊娠をし、産前休業に入ったためにアルバムの復刻版をリリースすることとなった[18]
評価
評論家による評価
「GO TO THE FUTURE」は、複数の音楽評論家によって肯定的に評価されている。
タワーレコードのレビュアーは、「テクノやエレクトロニカをまぶしたバンド・サウンドと、 [中略] その調和がもたらす洗練されたグルーヴが、彼らの特異性を露わにしている。」と肯定的に評価している[19]。また、CDじゃーなるのウェブレビュアーはサカナクションの持つポピュラー音楽のセンスとロックのセンスなどについて肯定的に評価した[15]。
チャート成績
「GO TO THE FUTURE」は、1,500枚を初週に売り上げ、オリコンランキングの初週105位を記録している[20][21]。また、CDじゃーなるは日本全国のタワーレコードの売り上げを追跡した結果、CDの多くが札幌で売り上げられていると発表されている[22][23]。さらに、10日で100部を売ったタワーレコード渋谷店の存在をCDじゃーなるはタワーレコードの2大拠点の1店において、この売り上げを成功であると位置付けた[23]。しかし、アルバムは他の日本の政令指定都市で売り上げを伸ばすことが出来なかった[23]。
収録曲
全作詞・作曲: 山口一郎。 | ||
# | タイトル | 時間 |
---|---|---|
1. | 「三日月サンセット」 | |
2. | 「インナーワールド」 | |
3. | 「あめふら」 | |
4. | 「GO TO THE FUTURE」 | |
5. | 「フクロウ」 | |
6. | 「開花」 | |
7. | 「白波トップウォーター」 | |
8. | 「夜の東側」 | |
合計時間: |
チャート
年 | チャート | 最高 順位 |
出典 |
---|---|---|---|
2007年 | 日本・オリコンCDシングルチャート | 105 | [20][21] |
2015年 | 日本・オリコンCDシングルチャート | 55 | [20][21] |
売り上げ
集計団体 | 売り上げ/枚 | 出典 |
---|---|---|
オリコン | 7,000 | [21] |
発売日一覧
国/地域 | 発売/発信元 | 発売日 | 規格 | 規格品番 | 出典 |
---|---|---|---|---|---|
日本 | ビクターエンターテイメント | 2007年5月9日 | CD | VICB-60023 | [24] |
韓国 | J-Box Entertainment | 2009年3月26日 | デジタル・ダウンロード | — | [25] |
世界 | ビクターエンターテイメント | 2009年7月15日 | デジタル・ダウンロード | — | [26][27] |
日本 | 2015年3月18日 | ロスレス圧縮デジタル・ダウンロード | VEAHD-10612 | [28] | |
2015年3月25日 | CD | VICL-64343 VIJL-60144~5
|
[29] |
脚注
- ^ a b “北海道から全国区へ?新種バンド"サカナクション"”. オリコン (2007年5月22日). 2016年1月30日閲覧。
- ^ a b c d e 田澤仁 (2007年5月7日). “サカナクション、デビューアルバム『GO TO THE FUTURE』インタヴュー”. BARKS. pp. 1-2. 2016年10月30日閲覧。
- ^ a b c d e “特集 サカナクション 2007年『GO TO THE FUTURE』から2011年『Documentary』まで。山口一郎、サカナクションのアルバム5作品をすべて語る!”. RO69. ロッキング・オン. p. 1. 2016年1月30日閲覧。
- ^ “サカナクション インタビュー Artist Information”. eo音楽 (2007年). 2015年2月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年1月30日閲覧。
- ^ “SAPPORO HOT 100 vol. 717” (PDF). 札幌: エフエム・ノースウェーブ (2006年11月24日). 2015年2月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年1月30日閲覧。
- ^ a b c “話題の北海道新種バンド、サカナクションのスペシャルサイトがOPEN!”. BARKS (2007年4月26日). 2015年2月18日閲覧。
- ^ Go to the Future (Media notes). サカナクション. 日本、東京: BabeStar Label/ビクターエンターテイメント. 2007.
- ^ a b “サカナクション GO TO THE FUTURE”. ビクターエンターテイメント (2007年4月26日). 2007年2月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年2月17日閲覧。
- ^ "レクリエーション". 10 December 2012. JFN. TOKYO FM。
{{cite episode}}
:|series=
は必須です。 (説明) - ^ “サカナクション企画盤の全収録曲判明、山口一郎の初監督PVも”. CINRA.NET (2015年7月3日). 2015年7月4日閲覧。
- ^ a b “サカナクション、バンド誕生の地をめぐるドキュメント映像のダイジェスト公開”. MUSICman-NET. Musicman (2015年8月3日). 2015年8月3日閲覧。
- ^ “三日月サンセット”. スペースシャワーTV. 2015年2月17日閲覧。
- ^ “白波トップウォーター”. スペースシャワーTV. 2015年2月17日閲覧。
- ^ Madoka Suzuki (2008年). “サカナクション 音楽はアート。”. Shift Japan. 2015年2月19日閲覧。
- ^ a b “サカナクション / GO TO THE FUTURE”. CDじゃーなる. 2015年2月17日閲覧。
- ^ “Information” (Japanese). ビクターエンターテイメント (2007年). 2007年10月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年2月17日閲覧。
- ^ “北海道で人気急上昇中のバンド、サカナクション”. BARKS (2007年4月20日). 2015年2月17日閲覧。
- ^ "サカナクション初期3作品の再発、アナログ盤リリース". 12 February 2015. JFN. TOKYO FM。
{{cite episode}}
:|series=
は必須です。 (説明) - ^ “【CD】GO TO THE FUTURE”. タワーレコード. 2015年4月21日閲覧。
- ^ a b c “GO TO THE FUTURE”. オリコン. 2014年12月13日閲覧。
- ^ a b c d “オリコンランキング情報サービス「you大樹」”. オリコン. 2015年8月31日閲覧。
- ^ “アルバム総合 - 札幌※ チャート提供:TOWER RECORDS 札幌ピヴォ店 (集計期間:2007/05/07 ~ 2007/05/13)”. CDじゃーなる. 2015年3月13日閲覧。
- ^ a b c “話題のバンド サカナクション 北海道FM局オンエア第1位!!”. Hot Express (2007年5月22日). 2015年5月13日閲覧。
- ^ “【CD】GO TO THE FUTURE”. 2015年2月16日閲覧。
- ^ “Go To The Future Sakanaction” (韓国語). Bugs. 2015年2月17日閲覧。
- ^ “サカナクション、ライヴ音源第2弾をiTunes限定配信&アルバム世界配信”. BARKS (2009年7月3日). 2015年2月17日閲覧。
- ^ “GO TO THE FUTURE”. iTunes. アップル インコーポレイテッド. 2016年2月1日閲覧。
- ^ “GO TO THE FUTURE”. オンキヨー&パイオニアイノベーションズ (2015年3月18日). 2015年3月27日閲覧。
- ^ “サカナクション、アナログ&ハイレゾ配信企画始動” (Japanese). ナタリー. ナターシャ (2015年). 2015年2月18日閲覧。
外部リンク
- サカナクション GO TO THE FUTURE Special website
- GO TO THE FUTURE(VICB-60023) - ビクターエンターテイメントによる商品ページ
- サカナクション - 歌ネット
- NFRecords sakanaction - YouTubeチャンネル