コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「居間」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
ZairanTD (会話 | 投稿記録)
編集の要約なし
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集
概要: リビングルームの初出
 
(11人の利用者による、間の17版が非表示)
1行目: 1行目:
{{Redirect|茶の間|[[望月峯太郎]]の[[漫画]]作品|お茶の間 (漫画)|[[食事]]をする[[部屋]]|食堂}}
{{Redirectlist|茶の間'''」、「'''お茶の間|食事をする部屋|食堂|[[茶道]]で使用する部屋|茶室|[[望月峯太郎]]の漫画|お茶の間 (漫画)|テレビ番組|おチャの「ま」|[[ハロー!プロジェクト]]の女性アイドルグループ|OCHA NORMA}}
{{Redirect|リビング}}
{{出典の明記|date=2013年9月}}
{{出典の明記|date=2013年9月}}
'''居間'''(いま、英: living room)は、[[住宅]]の中にある[[部屋]]の一つ。
'''居間'''(いまは、[[住宅]]の中にある[[部屋]]の一つ。[[家族]]が[[一家団欒]]を楽しみ、寛ぐ部屋と考えられている。'''リビングルーム'''、'''リビング'''とも呼称される
[[家族]]が[[一家団欒]]を楽しみ、寛ぐ部屋と考えられている。'''リビングルーム'''、'''リビング'''とも呼称される。


== 概要 ==
== 概要 ==
[[File:Sittingroom-edit1.jpg|thumb|right|300px|イギリスのリビング]]
[[File:Sittingroom-edit1.jpg|thumb|right|250px|[[イギリス]]居間]]
もともとは、「drawing room」と呼ばれた。これは[[食堂]](ダイニングルーム)で一同が会しての[[食事]]の後、男性たちが[[タバコ]]を吸いながら、政治や世間の話、つまり男性だけの話を始めると、女性・子供たちはその場から引き下がり(draw)食堂に隣接した控えの間で過ごしており、その部屋のことを指したといわれる。
やがて女性・子供が寛げる肩の凝らないこの部屋に男性もまた加わるようになり、居間は現在のような家族の憩いの間になった。
この意味での居間は[[玄関]]から遠い、家の比較的奥の部屋のことをいい、そこに来客が通されることは、親族を除いてほとんどない。


もともとは、「drawing room」と呼ばれた。これは[[食堂]](ダイニングルーム)で一同が会しての[[食事]]の後、男性たちが[[タバコ]]を吸いながら、政治や世間の話、つまり男性だけの話を始めると、女性・子供たちはその場から引き下がり(draw)食堂に隣接した控えの間で過ごしており、その部屋のことを指したといわれる。やがて女性・子供が寛げる肩の凝らないこの部屋に男性もまた加わるようになり、居間は現在のような家族の憩いの間になった。この意味での居間は[[玄関]]から遠い、家の比較的奥の部屋のことをいい、そこに来客が通されることは、親族を除いてほとんどない
ただし、アメリカでは玄関のすぐそばの家族が使用していない部屋、来客用の予備の部屋(ゲストルーム)を「リビングルーム」というようで、今日、日本国内でも新築の住宅で、玄関のそばの部屋をそのように呼ぶ場合もある。

しかしそれでは、家族がそこで平素、寛いだ時間を過ごすわけではないので、呼称に現実がマッチしないという矛盾が生じている。
ただし、[[アメリカ]]では玄関のすぐそばの家族が使用していない部屋、来客用の予備の部屋([[ゲストルーム]])を「リビングルーム」というようで、今日、日本国内でも新築の住宅で、玄関のそばの部屋をそのように呼ぶ場合もある。しかしそれでは、家族がそこで平素、寛いだ時間を過ごすわけではないので、呼称に現実が合致しないという矛盾が生じている。今のところこの現状に対応する「居間」や「リビング」に取って代わる言葉はまだない
今のところこの現状に対応する「居間」や「リビング」に取って代わる言葉はまだない。

[[1913年]]には、[[ドイツ]]で都市[[労働者]]向けの住宅に初めて「リビングルーム」を設けた物件が登場した<ref>下川耿史『環境史年表 明治・大正編(1868-1926)』p.390 河出書房新社 2003年11月30日刊 {{全国書誌番号|20522067}}</ref>。


== 茶の間 ==
== 茶の間 ==
[[File:Setsuko Hara in Meshi.jpg|thumb|250px|[[日本国|日本]]の[[昭和時代]]の茶の間のイメージ]]
'''茶の間'''(ちゃのま)とは、[[日本家屋]]の中で、家族が集う、生活の中心となる部屋のこと。日本家屋においては「居間」「リビングルーム」に相当する空間であるが、食事をする「[[食堂]]」「ダイニングルーム」の役割も兼ねることが多い。

'''茶の間'''(ちゃのま)とは、[[日本]]の[[日本家屋|家屋]]の中で、家族が集う、生活の中心となる部屋のこと。日本家屋においては「居間」「リビングルーム」に相当する空間であるが、食事をする「[[食堂]]」「ダイニングルーム」の役割も兼ねることが多い。


[[茶室]]とは異なり、茶だけをする場所ではない。主に食事を取ったり、一家団欒のための場所となっている。たいていは家屋の中で日当りのよい場所にあり、[[窓]]が大きく、[[縁側]]があるなど外に出られるようになっていることもある。[[台所]]とはつながっていたり、平易な仕切りのみが設けられていることが多い。また[[応接間]]がない家の場合は茶の間がこの役目を担う。そのため本来の「居間」とは違い、家族だけで使用する部屋というわけではない。日本家屋の特性を活かし、[[襖|ふすま]]を外して隣接する部屋などとつなげ、さらに大人数が入れるようにすることができる家もある。
[[茶室]]とは異なり、茶だけをする場所ではない。主に食事を取ったり、一家団欒のための場所となっている。たいていは家屋の中で日当りのよい場所にあり、[[窓]]が大きく、[[縁側]]があるなど外に出られるようになっていることもある。[[台所]]とはつながっていたり、平易な仕切りのみが設けられていることが多い。また[[応接間]]がない家の場合は茶の間がこの役目を担う。そのため本来の「居間」とは違い、家族だけで使用する部屋というわけではない。日本家屋の特性を活かし、[[襖|ふすま]]を外して隣接する部屋などとつなげ、さらに大人数が入れるようにすることができる家もある。


一般的な茶の間は、床に座って過ごす部屋であり、[[畳]]もしくは[[絨毯|カーペット]]敷きであるが、[[フローリング|板の間]]になっていることもある。部屋の中心に[[ちゃぶ台]]などの[[テーブル (家具)|座卓]]があり、これを囲むように内装や家具の配置がされている。
一般的な茶の間は、[[]]に座って過ごす部屋であり、[[畳]]もしくは[[絨毯|カーペット]]敷きであるが、[[フローリング|板の間]]になっていることもある。部屋の中心に[[ちゃぶ台]]などの[[テーブル (家具)|座卓]]があり、これを囲むように[[内装]][[家具]]の配置がされている。

家族が揃って楽しめるように[[テレビ]]や[[音響機器]]が置かれている場合がほとんどである。そのため[[テレビ番組]]などでは、「テレビ=茶の間で見られている」という前提のもと、[[視聴者]]を指して「お茶の間の皆さん」などと呼称することがある。

== アウトドアリビング ==
[[File:Out-door living room in Japan 6326.jpg|thumb|250px|right|日本での[[アウトドアリビング]]の一例]]

近年、提唱されだしたリビングの概念で、リビングと隣接した庭や[[バルコニー]]など室内と一体化して活用すること。[[アウトドア]]ブームの延長線上で、日常空間の中で自宅にいながら自然が体感でき、日々の暮らしを楽しくするというコンセプトが広がりだした。特別な時間や空間を味わうこともできるほか、室内とは異なりテレビなどがないため、食事や会話を楽しむ空間として家族団欒が発生したり、日暮れ以降はライティングの工夫で日中とは異なった雰囲気も楽しめる。日本では、[[縁側]]という交流スペースが存在したが、家屋の欧米化と矮小な日本の住宅事情からいつしか縁側のような内でも外でもない中間スペースが忘れ去られていたのが、こういう形で復活したともいえるため、ごく自然に受け入れられた<ref name="boutique">『エクステリア&ガーデン』(ブティック社)2018年夏号 浦崎正勝 20-21P[https://www.boutique-sha.co.jp/12410/]</ref><ref name="weblio">[https://www.weblio.jp/content/%E3%82%A2%E3%82%A6%E3%83%88%E3%83%89%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%93%E3%83%B3%E3%82%B0 アウトドアリビング] weblio辞書</ref><ref name="suumo">[http://suumo.jp/journal/2017/08/18/139387/ 話題の「アウトドアリビング」。ハウスメーカーが提案する新たな可能性] SUUMOジャーナル 2017年8月18日</ref><ref name="reform">[http://www.reform-online.jp/story/13172.php アウトドアリビング、8つのポイント] リフォーム産業新聞</ref><ref name="kotobank">[https://kotobank.jp/word/%E3%82%A2%E3%82%A6%E3%83%88%E3%83%89%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%93%E3%83%B3%E3%82%B0-1127536 アウトドアリビング] コトバンク</ref>。

{{Main|アウトドアリビング}}

== 脚注 ==
<references />


== 関連項目 ==
家族が揃って楽しめるように[[テレビ]]や[[オーディオ機器]]が置かれている場合がほとんどである。そのため[[テレビ番組]]などでは、「テレビ=茶の間で見られている」という前提のもと、[[視聴者]]を指して「'''お茶の間の皆さん'''」などと呼称することがある。
* [[一家団欒]]
* [[家庭]]
* [[住宅]]
* [[アウトドアリビング]]


{{部屋}}
==関連項目==
{{Normdaten}}
*[[一家団欒]]
{{Architecture-stub}}
*[[家庭]]
*[[住宅]]


{{デフォルトソート:いま}}
{{デフォルトソート:いま}}
[[Category:部屋|いま]]
[[Category:部屋]]
{{Architecture-stub|いま}}

2024年3月3日 (日) 04:46時点における最新版

居間(いま)は、住宅の中にある部屋の一つ。家族一家団欒を楽しみ、寛ぐ部屋と考えられている。リビングルームリビングとも呼称される。

概要

[編集]
イギリスの居間

もともとは、「drawing room」と呼ばれた。これは食堂(ダイニングルーム)で一同が会しての食事の後、男性たちがタバコを吸いながら、政治や世間の話、つまり男性だけの話を始めると、女性・子供たちはその場から引き下がり(draw)食堂に隣接した控えの間で過ごしており、その部屋のことを指したといわれる。やがて女性・子供が寛げる肩の凝らないこの部屋に男性もまた加わるようになり、居間は現在のような家族の憩いの間になった。この意味での居間は玄関から遠い、家の比較的奥の部屋のことをいい、そこに来客が通されることは、親族を除いてほとんどない。

ただし、アメリカでは玄関のすぐそばの家族が使用していない部屋、来客用の予備の部屋(ゲストルーム)を「リビングルーム」というようで、今日、日本国内でも新築の住宅で、玄関のそばの部屋をそのように呼ぶ場合もある。しかしそれでは、家族がそこで平素、寛いだ時間を過ごすわけではないので、呼称に現実が合致しないという矛盾が生じている。今のところこの現状に対応する「居間」や「リビング」に取って代わる言葉はまだない。

1913年には、ドイツで都市労働者向けの住宅に初めて「リビングルーム」を設けた物件が登場した[1]

茶の間

[編集]
日本昭和時代の茶の間のイメージ

茶の間(ちゃのま)とは、日本家屋の中で、家族が集う、生活の中心となる部屋のこと。日本家屋においては「居間」「リビングルーム」に相当する空間であるが、食事をする「食堂」「ダイニングルーム」の役割も兼ねることが多い。

茶室とは異なり、茶だけをする場所ではない。主に食事を取ったり、一家団欒のための場所となっている。たいていは家屋の中で日当りのよい場所にあり、が大きく、縁側があるなど外に出られるようになっていることもある。台所とはつながっていたり、平易な仕切りのみが設けられていることが多い。また応接間がない家の場合は茶の間がこの役目を担う。そのため本来の「居間」とは違い、家族だけで使用する部屋というわけではない。日本家屋の特性を活かし、ふすまを外して隣接する部屋などとつなげ、さらに大人数が入れるようにすることができる家もある。

一般的な茶の間は、に座って過ごす部屋であり、もしくはカーペット敷きであるが、板の間になっていることもある。部屋の中心にちゃぶ台などの座卓があり、これを囲むように内装家具の配置がされている。

家族が揃って楽しめるようにテレビ音響機器が置かれている場合がほとんどである。そのためテレビ番組などでは、「テレビ=茶の間で見られている」という前提のもと、視聴者を指して「お茶の間の皆さん」などと呼称することがある。

アウトドアリビング

[編集]
日本でのアウトドアリビングの一例

近年、提唱されだしたリビングの概念で、リビングと隣接した庭やバルコニーなど室内と一体化して活用すること。アウトドアブームの延長線上で、日常空間の中で自宅にいながら自然が体感でき、日々の暮らしを楽しくするというコンセプトが広がりだした。特別な時間や空間を味わうこともできるほか、室内とは異なりテレビなどがないため、食事や会話を楽しむ空間として家族団欒が発生したり、日暮れ以降はライティングの工夫で日中とは異なった雰囲気も楽しめる。日本では、縁側という交流スペースが存在したが、家屋の欧米化と矮小な日本の住宅事情からいつしか縁側のような内でも外でもない中間スペースが忘れ去られていたのが、こういう形で復活したともいえるため、ごく自然に受け入れられた[2][3][4][5][6]

脚注

[編集]
  1. ^ 下川耿史『環境史年表 明治・大正編(1868-1926)』p.390 河出書房新社 2003年11月30日刊 全国書誌番号:20522067
  2. ^ 『エクステリア&ガーデン』(ブティック社)2018年夏号 浦崎正勝 20-21P[1]
  3. ^ アウトドアリビング weblio辞書
  4. ^ 話題の「アウトドアリビング」。ハウスメーカーが提案する新たな可能性 SUUMOジャーナル 2017年8月18日
  5. ^ アウトドアリビング、8つのポイント リフォーム産業新聞
  6. ^ アウトドアリビング コトバンク

関連項目

[編集]