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2019年9月13日 (金) 02:02時点における版
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大阪 - 高松線(おおさか - たかまつせん)は、大阪市と香川県高松市を結ぶ昼行高速バスである。
全便座席指定制のため、乗車には予約が必要。
便名コードは、JRバス便が380xx、阪急・四国高速便が385xx。
概説
阪急バスではさぬきエクスプレス号(さぬきエクスプレスごう)、四国高速バスではさぬきエクスプレス大阪(さぬきエクスプレスおおさか)、JRバス(西日本ジェイアールバス、ジェイアール四国バス)では高松エクスプレス大阪号(たかまつエクスプレスおおさかごう)とそれぞれ愛称がある。
本路線とほとんど重複する大阪なんば - 高松間に、「高松エクスプレス」と書かれている緑色のバスが走っているが、こちらは別会社かつたかなんフットバスという路線名の競合路線で回数券・割引券等は共通利用できない。詳しくは当該ページを参照。
さぬきエクスプレス(大阪)号は1996年に阪急バスと四国高速バスの共同運行で阪急梅田駅(阪急三番街バスターミナル)とJR高松駅を1日4往復で結ぶ便として新設され、瀬戸大橋を経由していたが[1]、2001年に高松自動車道の高松中央IC - さぬき三木ICと津田東IC - 板野ICが開業し、先行開業していた高松東道路と繋がってからは神戸淡路鳴門自動車道(明石海峡大橋)経由に変更された(開通が遅れていた板野IC - 鳴門IC間は徳島県道12号鳴門池田線経由)。この時に1日14往復体制(各社7往復ずつ、そのうち8往復はJR丸亀駅発着)へ大幅に増便し、急行便4往復(新大阪駅・千里ニュータウン・宝塚ICバスストップ・西宮名塩バスストップ・西宮北ICバスストップに停車する便)と特急便10往復(同地区を通過する便)に分けられた。またスーパーハイデッカー3列シート車からハイデッカー4列シート車に置き換えられ、設備面ではグレードダウンした。
高松エクスプレス大阪号は2001年に西日本ジェイアールバスと四国旅客鉄道(JR四国)[2]がJR大阪駅(桜橋口バスターミナル)とJR高松駅を結ぶ便として1日12往復体制(各社6往復ずつ、そのうち四国旅客鉄道が担当する4往復はユニバーサル・スタジオ・ジャパン発着)で新設された。2002年の共同運行開始まではさぬきエクスプレス(大阪)号と高松エクスプレス大阪号は競合関係にあった。
2002年に高松自動車道が神戸淡路鳴門自動車道と直結してから、大阪市内から高松市内まで全て高速道路を経由するルートに変更され、所要時間が大幅に短縮した。同時に規制緩和によって高松エクスプレス(株)と南海バスがなんば - 高松間3,600円の運賃とポイントカードサービス[3]を売りにした「たかなんフットバス」で参入(2017年に南海バスは同路線から撤退)し、実質的なトリプルトラック状態を避けるために阪急バス・四国高速バスと西日本ジェイアールバス・四国旅客鉄道は共同運行を開始し、回数券の共通利用ができるようになった。一部便でJR難波駅(OCAT)への立ち寄りを開始し、フットバスと同じ3,600円の価格設定を行った[4]。OCAT立ち寄りにより、原則として阪神高速道路湾岸線経由となり、中国道経由と比べると大幅な時間短縮となった。さぬきエクスプレス(大阪)号の特急便と急行便の区別も廃止された。2003年には本グループもポイントカードサービスを3年間行った[5]。また同時に大阪梅田直行便と千里中央経由便はすべて廃止され、全便がOCAT経由となった。
2009年4月1日、観音寺エクスプレス大阪号の開業と共に、本路線の丸亀発着便と高松発着便の系統がほとんど分離された。そのうちジェイアール四国バス担当の1往復が大阪 - 高松 - 観音寺間を運行することとなったが、同年10月1日の改正により、丸亀・観音寺発着便はすべて高松を経由しない直行便に改められ、全便が高松起終点となった。2011年からはユニバーサル・スタジオ・ジャパンへの乗り入れは神戸 - 高松系統の高松エクスプレス神戸号、さぬきエクスプレス神戸が担うことになり、本路線の大阪側は全便で梅田地区(阪急三番街バスターミナルもしくは大阪駅JR高速バスターミナル)が始終点となった。
香川県を含めた四国内の4県では高速バス利用者を対象に駐車料金を無料にしたり、大幅に割り引くなど、いわゆるパークアンドライドのシステムを積極的に推進している。
運行会社
- さぬきエクスプレス(大阪)
- 高松エクスプレス大阪号
- 西日本ジェイアールバス(大阪北営業所)
- ジェイアール四国バス(高松支店)
運行経路および停車停留所
- 大阪府・兵庫県内の区間のみ、徳島県・香川県内の区間のみの利用は不可。
- 梅田地区ではさぬきエクスプレス(大阪)号は梅田阪急三番街、高松エクスプレス大阪号は大阪駅JR高速バスターミナルに停車。
- 室津PAなどで途中休憩あり。
- カッコ内の数字は駅コード。
大阪駅JR高速バスターミナル (21) / 阪急三番街高速バスターミナル(20) - 湊町バスターミナル (OCAT・JRなんば駅) (19) - 鳴門西(14) - 高速引田(13) - 高速大内(12) - 高速津田(11) - 高速志度(10) - 高速三木(29) - 高松中央インターバスターミナル(09) - ゆめタウン高松(07) - 栗林公園前(06) - 県庁通り(05) - 高松駅(04)
- 運行経路:大阪市内一般道 - 阪神高速1号環状線 - 阪神高速16号大阪港線 - 阪神高速5号湾岸線 - ハーバーハイウェイ - 阪神高速3号神戸線 - 第二神明道路 - 阪神高速5号湾岸線 - 神戸淡路鳴門自動車道 - 高松自動車道 - 国道11号 - 国道30号 - 高松市内一般道
- 神戸市内では道路状況により、国道2号、阪神高速7号北神戸線などに迂回することがある。
- 大阪市内でも道路状況により一般道に迂回することがある。
運行回数
- さぬきエクスプレス(大阪):1日16往復(阪急バス:9往復、四国高速バス:7往復)。
- 高松エクスプレス大阪号:1日16往復(西日本ジェイアールバス:10往復、ジェイアール四国バス:6往復)。
歴史
- 1996年(平成8年)
- 1997年(平成9年)
- 1998年(平成10年)
- 11月1日 - 山陽道乗せ替えによる所要時間短縮。
- 1999年(平成11年)
- 12月20日 - 坂出・高松 - 神戸線(さぬきエクスプレス神戸)運行開始により、大阪線の愛称を四国高速バスはさぬきエクスプレス大阪に変更。
- 2001年(平成13年)
- 2月 - 改正道路運送法施行により、高速バス事業に規制緩和がなされる。
- 3月30日 - 高松道が板野ICまで延伸し、西日本JRバスと四国旅客鉄道(当時)が高松エクスプレス大阪号の運行を開始。
- 大阪駅 - 高松駅を阪神高速11号池田線・中国道・山陽道・神戸淡路鳴門道(明石海峡大橋)・徳島県道12号鳴門池田線・高松道経由、ハイデッカーまたはスーパーハイデッカー4列シート車で運行。
- 3月30日(同日) - 阪急バス・四国高速バスのさぬきエクスプレス大阪も阪神高速11号池田線(千里中央BT経由の4往復は新御堂筋経由)・中国道・山陽道・神戸淡路鳴門道(明石海峡大橋)・鳴池線・高松道経由に変更し、全便ハイデッカー4列シートの新車に置き換え。坂出~丸亀駅間の延伸に伴い、高速道路上のバス停(「引田」「大内」「津田」「志度」)及び「高松中央インター口」停留所(現在のバスターミナルとは異なり、同ICの北側にあった)、「県庁通り」、「坂出(両景橋)」、「丸亀駅」を新設。「坂出駅」停留所を廃止。本数を4往復から14往復に増便。大阪~引田間を無停車とする特急系統運行開始。
- 5月13日 - (JR系)高松エクスプレス大阪号の一部の便をUSJ発着に変更。
- 5月13日(同日) - (阪急・四高)高松駅前広場への乗り入れ、「高松駅」(コトデン高松)停留所の廃止(現在のことでんバス高松築港停留所。おりばは8番、のりばは5番だった)、時刻変更。
- 12月20日 - 丸亀バスセンター開業、「四国高速バス丸亀バスセンター」停留所新設(丸亀駅~丸亀バスセンター間の延伸)。さぬきエクスプレス、さぬきエクスプレス大阪の一部を丸亀発着に変更。
- 2002年(平成14年)
- 4月27日 - たかなんフットバス、南海バスの参入に伴い、さぬきエクスプレス、さぬきエクスプレス大阪と高松エクスプレス大阪号が予約・発券及び回数券を共通化、4社による共同運行開始(ただし、当初は回数券の有効期間がJRバス扱いは3ヶ月になっていた。現在は共に6ヶ月)。
- 7月22日 - 高松道鳴門IC~板野IC開通により経路変更。鳴門西停留所を新設。
- 8月1日 - JRなんば駅経由便を4便増便。
- 11月1日 - 運行経路を小変更。「ゆめタウン高松」、「高松中央インター南」停留所を新設、「高松中央インター口」停留所を廃止。ゆめタウン高松駐車場の一部をパークアンドライド客のために無料駐車場として設置。
- 2003年(平成15年)
- 2005年(平成17年)
- 2006年(平成18年)
- 2007年(平成19年)
- 2月26日 - 「高速三木」停留所を新設。高松駅発着のJRバス便も全便室津PAで休憩を取るようになる(今までは乗務員によって停車か通過を決めていた)。
- 2009年(平成21年)
- 4月1日 - 「坂出駅」「丸亀バスターミナル」両停留所を廃止。「坂出インターバスターミナル」・「善通寺インターバスターミナル」の各停留所を新設。また坂出、丸亀駅までの直行便(高松道内、高松市内の乗降扱いはなし)を運転開始する(阪急・四高)。また観音寺駅まで運転する「観音寺エクスプレス大阪号」(JR系、こちらも直行便の設定あり)が登場する。
- 10月1日 - 坂出・丸亀・観音寺発着便が全便直行便になる。特定便の琴平駅発着便および「善通寺赤門前」「こんぴら温泉郷口」「琴平駅」各停留所を廃止。
- 2010年(平成22年)
- 7月1日 - 大阪梅田・JR大阪駅~高松線、一部便を丸亀駅へ延伸。
- 大阪梅田~善通寺・丸亀(阪急・四高便)線、全便をJRなんば駅発着に変更し、「坂出駅前」停留所(2009年に廃止された坂出駅ロータリー停留所ではなく、駅前通り四国銀行前)を新設。
- JR大阪駅~善通寺・丸亀(JR系)線、善通寺インターバスターミナル~観音寺駅間に「ゆめタウン三豊」停留所を新設。
- 7月1日 - 大阪梅田・JR大阪駅~高松線、一部便を丸亀駅へ延伸。
- 2011年(平成23年)
- 6月1日 - JR大阪駅の発着場所が、桜橋口から大阪駅JR高速バスターミナルに変更。「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」への乗り入れを廃止(同日より高松エクスプレス神戸号がUSJに乗り入れ)。
- 2012年(平成24年)
- 4月1日 - 一部便の担当会社を変更。(観音寺エクスプレス号、さぬきエクスプレス大阪(丸亀発着便)との担当会社の入れ替え)
車両
各社とも原則はハイデッカー車(続行便の一部車両はスーパーハイデッカー車)で運行。各社の主な使用車種は以下のとおり。
現在の使用車両
- 阪急バス:三菱ふそう・エアロエース、日野・セレガ(2代目) ※繁忙期のみ阪急観光バス所属の車両が入ることがある。
- 四国高速バス:日野・セレガ(2代目)、三菱ふそう・エアロエース、三菱ふそう・エアロバス
- 西日本ジェイアールバス:日野・セレガ(2代目)、いすゞ・ガーラ(2代目)、三菱ふそう・エアロバス
- ジェイアール四国バス:三菱ふそう・エアロエース、三菱ふそう・エアロバス、日野・セレガ(2代目)
過去の使用車両
- 阪急バス:三菱ふそう・エアロクイーン(初代、2代目)、三菱ふそう・エアロバス(2代目)、西日本車体工業・ネオロイヤルC-1(三菱ふそう・エアロバスシャーシ)
- 四国高速バス:日野・ブルーリボン グランデッカ、日野・セレガ(初代)、日野・セレガR、三菱ふそう・エアロクイーン(初代、2代目)
- 西日本ジェイアールバス:三菱ふそう・エアロクィーン(2代目)、日野・セレガ(初代)、日野・セレガR、いすゞ・ガーラ(初代)
- ジェイアール四国バス:三菱ふそう・エアロクイーン(2代目)、いすゞ・スーパークルーザー
2001年の西日本ジェイアールバスと四国旅客鉄道の路線開設時においては、既にダブルトラック路線であったことから、最悪の場合は撤退することも考慮し、完全に新車に揃えずに一部は他路線で使用されていた三菱ふそう・エアロクィーン2代目の初期・中期型、いすゞ・スーパークルーザーなどの古参車も定期運用に入っていた。しかし、路線が軌道に乗った2003年から2005年にかけて西日本ジェイアールバスとジェイアール四国バスでは新車が追加投入され、他路線から転用されていた古参車がほとんど置き換えられた。
四国高速バスなどでも2008年からは、2009年からの大阪府のディーゼル車規制条例の規制をクリアできない古参車が順次置き換えられた。
両グループとも、2012年頃から2001年の路線変更時(阪急バス・四国高速バス)、路線開設時(西日本ジェイアールバス・ジェイアール四国バス)に導入された車両が順次新車に置き換えられている。
車内設備
- 4列リクライニングシート
- トイレ
- フットレスト
- 無料Wi-Fiスポット(阪急バスのみ)
- 座席間のアームレスト(阪急バス・四国高速バス・ジェイアール四国バスのほとんどの車両に装備。西日本ジェイアールバスでもこれを装備した青春ドリーム号用の車両が運用に入る場合がある。)
- FM文字多重放送ディスプレイ(ジェイアール四国バス・四国高速バス・西日本ジェイアールバスの一部車両)
- コンセント(四国高速バス・西日本ジェイアールバスの一部車両)
脚注
- ^ a b c 鈴木文彦『鉄道ジャーナル』第30巻第08号、鉄道ジャーナル社、1996年8月、134頁。
- ^ 当時の四国旅客鉄道自動車事業部。2004年4月にジェイアール四国バスとして分社化。
- ^ 5回乗るとスルッとKANSAIカード1,000円分が進呈され、10回乗ると11回目が無料となるもの。
- ^ 当時。梅田地区からの運賃も3,800円に値下げされたが、現在は梅田地区からの乗車も、OCATからの乗車も同運賃となっている。
- ^ フットバスのものとほぼ同様だが、スルッとKANSAIの他にJスルーカード、オレンジカードにも交換可であった。2006年10月にはフットバスのポイントカード廃止の動向を受けて、本グループからもポイントカードが廃止された。
関連項目
外部リンク