「筒石駅」の版間の差分
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|画像説明 = 駅舎(2017年7月) |
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2020年2月15日 (土) 01:44時点における版
筒石駅 | |
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つついし Tsutsuishi | |
◄能生 (7.5 km) (4.2 km) 名立► | |
所在地 | 新潟県糸魚川市大字仙納字大谷928[2] |
所属事業者 | えちごトキめき鉄道[1] |
所属路線 | ■日本海ひすいライン[1] |
キロ程 |
40.9km(市振起点) 泊から50.3km 米原から335.4 km |
電報略号 | ツツ[1] |
駅構造 | 地下駅 |
ホーム | 2面2線 |
乗車人員 -統計年度- |
19人/日(降車客含まず) -2018年- |
開業年月日 | 1912年(大正元年)12月16日*[1] |
備考 | 無人駅 |
筒石駅(つついしえき)は、新潟県糸魚川市大字仙納字大谷にある、えちごトキめき鉄道(ETR)日本海ひすいラインの駅である[1]。
歴史
- 1912年(大正元年)12月16日 - 国有鉄道信越線支線の駅として、名立駅 - 糸魚川駅間延伸時に開業(一般駅)[3]。
- 旧駅は現糸魚川市藤崎地内に所在した。
- 1913年(大正2年)4月1日 - 北陸本線所属に変更[4]。
- 1916年(大正5年)9月27日 - 地滑りにより不通[5]。
- 1934年(昭和9年)2月 - 筒石駅西方にて地滑り[6]。
- 1969年(昭和44年)9月29日:北陸本線の複線電化に伴い現在地に移転[7]。同時に貨物の取扱を廃止(旅客駅となる)。
- 移転の経緯については「頸城トンネル」を参照
- 1984年(昭和59年)2月1日 - 荷物の取扱を廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道の駅となる[8]。
- 2015年(平成27年)3月14日 - 北陸新幹線・長野駅 - 金沢駅間延伸開業に伴いえちごトキめき鉄道へ移管[1]。
- 2017年(平成29年)4月1日 - ジェイアール西日本金沢メンテックへの委託を解除し、直営化。同時に駅員配置時間が短縮される。[要出典]
- 2019年(平成31年)3月16日 - 同日より無人駅となる[9]。
駅構造
駅舎は海抜約60mの地点に位置するが、上下線ともホームは全長11,353mの頸城トンネル内(海抜約20m)にある[1]。トンネルの当該部分は断面積を抑えながらホームを設置するため、側面に幅2m の片面ホームをトンネルの片方の側面に設置する特殊断面とし、これを上下線でずらして互い違いに配置する相対式2面2線である[1]。分岐器や絶対信号機を持たないため、停留所に分類される。
駅舎の改札口からホームまでは、途中まで建設時の斜坑(筒石斜坑)を活用した階段で降りて行き[10]、途中で上りと下りそれぞれのホームへと分岐している。改札から下りホームまでは290段[1][11]176m、同じく上りホームまでは280段[1][11]212mである。エスカレーターやエレベーターは設置されていない[10]。
列車が通過する際ホームは風穴のようになるため、風圧によって非常に強い風が吹き抜ける。このためホームと通路とは頑丈な引き戸で遮断されており、待合所もこの扉の内側にある[1]。
のりば
ホーム | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
西側 | ■日本海ひすいライン | 下り | 直江津方面 |
東側 | 上り | 富山・金沢方面 |
- 案内上ののりば番号は設定されていない。
-
1.駅舎裏の風除け
-
1.風除けの裏にある地上からトンネル内ホームに続く斜坑跡を利用した階段
-
2.通路(これより先の斜坑は封鎖されている)
-
3.上り・下りホームへの分岐点。EXITと英語併記されている
-
3.下りホームにつながる階段
-
4.待合室。列車接近時は警報音および時計横の表示機表示がなされる(上りホーム)
-
5.トンネル内のホーム
手前が下り線(直江津方面)、右側が上り線(糸魚川・泊方面)用 -
ホームに停車中の普通列車(JR西日本時代)
有人駅時代の駅業務
後述のように1日の乗車客数は20人前後であるが、ホームがトンネル内にある特殊な構造となっていることから、危険防止のため駅員が配置されていた。JR西日本時代末期はジェイアール西日本金沢メンテックのへ業務委託し、委託駅員5名が交替で24時間年中無休で常駐し、窓口業務のほか列車到着ごとにホームでの安全確認や乗降客への案内と地上駅舎への連絡を行っていた(JR時代の管理元は糸魚川地域鉄道部)。普通列車到着時は、必ず地上の駅員がホームまで降りて客の乗降に立ち会い、ホームから客が全員退去したことを確認していた[12]。
えちごトキめき鉄道移管後も引き続きジェイアール西日本金沢メンテックが業務を委託されていたが、5名配置されていた駅員は3名に減らされ、1名の駅員で駅舎での出札業務とホーム上での集札業務を兼務するかたちとされた。その後、平成29年に業務がえちごトキめき鉄道直営とされた際に改札からホームへの通路上に監視カメラを設置した。同時に駅員配置は日中のみに短縮し集札業務を取りやめ、ワンマン列車においては終日車内精算となっている。
平成31年になり1日平均利用客数が20人前後と落ちこんでいることを受け、同年3月16日より無人化された[9]。
駅スタンプなど
JR時代には赤い地紋の青春18きっぷ(赤券)を発売していた[13][14]。特殊な駅構造を反映し、駅スタンプも「日本でも珍しいトンネル地下駅」であった。2007年(平成19年)4月からは入場券購入者に対し、絵はがき状の「入坑・入場証明書」を希望者に配布している[11]。これらはえちごトキめき鉄道移管後も無人化まで継続されていた。
無人化後は、来駅記念入場券を糸魚川駅・能生駅・直江津駅の窓口で販売している。
利用状況
2018年(平成30年)度の1日平均乗車人員は19人である[15]。
近年の1日平均乗車人員の推移は下記の通り[16]。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
---|---|
2004年 | 68 |
2005年 | 67 |
2006年 | 62 |
2007年 | 57 |
2008年 | 59 |
2009年 | 60 |
2010年 | 49 |
2011年 | 46 |
2012年 | 42 |
2013年 | 39 |
2014年 | 37 |
2015年 | 29 |
2016年 | 28 |
2017年 | 23 |
2018年 | 19 |
駅周辺
駅舎からしばらく曲がりくねった坂道を登ると数戸の人家がある。そこから北東方向に300メートルほど起伏のある道を進み、北陸自動車道の高架をくぐったあたりで眼下には日本海が見えるようになる。そこからさらに北東方向へ下り坂を500メートルほど行った海辺に筒石の集落が開けている。
1969年(昭和44年)9月の移転前の筒石駅は集落から西に少々離れた海岸沿いにあり、跡地には石碑が建っている。
筒石の集落には小学校や郵便局がある。また筒石の海辺には国道8号が所在する。
路線バス
筒石学校下バス停
隣の駅
その他
- 2004年(平成16年)5月に放送された列島縦断 鉄道12000キロの旅 〜最長片道切符でゆく42日〜(NHK)では、当駅を訪れた関口知宏が当駅の雰囲気を「吉岡海底駅みたいだ」と語っていた。
脚注
- ^ a b c d e f g h i j k 鉄道友の会新潟支部『新潟県鉄道全駅 増補改訂版』新潟日報事業社、2015年6月30日、246頁。ISBN 9784861326066。
- ^ “沿線ガイド(筒石駅)<日本海ひすいライン|えちごトキメキ鉄道”. えちごトキメキ鉄道. 2016年4月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月6日閲覧。
- ^ 大正元年12月13日鉄道院告示第51号(『官報』第112号、大正元年12月13日、印刷局)
- ^ 大正2年3月26日鉄道院告示第14号(『官報』第194号、大正2年3月26日、印刷局)
- ^ 写真、『鉄道物語』(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 『最近国有鉄道災害記録』鉄道省工務局 編 (鉄道技術者新聞社, 1936)
- ^ 祖田圭介「北陸本線の線路改良,駅構内配線の興味」『鉄道ピクトリアル』第59巻第8号(通巻821号)、鉄道図書刊行会、2009年8月1日、pp.15-23、ISSN 0040-4047。
- ^ 郡司武編、『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR13』(『週刊朝日百科』2009年(平成21年)10月11日号)、朝日新聞出版
- ^ a b “筒石駅の駅員無配置駅(無人駅)化について”. えちごトキめき鉄道 (2018年2月18日). 2018年2月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年2月18日閲覧。
- ^ a b “頸城トンネル内の筒石駅 閉ざされた異空間 地上に駅舎、ホームは地下40メートル/新潟”. 毎日新聞. (2018年8月10日) 2019年1月24日閲覧。
- ^ a b c “糸魚川市 鉄道だよりウラ 並行在来線沿線を巡る”. 糸魚川市. 2018年8月23日閲覧。
- ^ “笑顔が似合う不便なホーム 筒石駅(新潟県、JR北陸線)”. 朝日新聞デジタル. (2011年7月26日) 2019年1月24日閲覧。
- ^ “地鳴り 青春18きっぷで楽しみな旅”. 北國新聞 (北國新聞社). (2002年7月5日)
- ^ “(ひとえきがたり)筒石駅 新潟県、JR北陸線 笑顔が似合う不便なホーム”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 5(夕刊be火曜3面). (2011年7月19日)
- ^ えちごトキめき鉄道ご利用状況
- ^ 統計いといがわ (PDF) - 糸魚川市
関連項目
外部リンク
- 筒石駅 - えちごトキめき鉄道