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|画像説明= 駅舎(2014年6月1日) |
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|よみがな= あくね |
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2020年2月15日 (土) 02:01時点における版
阿久根駅 | |
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駅舎(2014年6月1日) | |
あくね Akune | |
◄OR20折口 (5.5 km) (6.0 km) 牛ノ浜OR22► | |
所在地 | 鹿児島県阿久根市栄町1番 |
駅番号 | OR21 |
所属事業者 | 肥薩おれんじ鉄道[1] |
所属路線 | 肥薩おれんじ鉄道線 |
キロ程 |
86.2km(八代起点) 318.5 km(門司港起点) |
電報略号 | オレアク |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 相対式 2面2線 |
乗車人員 -統計年度- |
357人/日(降車客含まず) -2015年- |
乗降人員 -統計年度- |
739人/日 -2015年- |
開業年月日 | 1922年(大正11年)10月15日 |
備考 | 簡易委託駅 |
阿久根駅(あくねえき)は、鹿児島県阿久根市にある肥薩おれんじ鉄道線の駅[1]。駅番号はOR21。阿久根市の中心駅であると共に鹿児島県最西端の駅。
観光列車「おれんじ食堂」や快速「オーシャンライナーさつま」も全列車停車する。
駅名の由来
「あくね」の古い表記は「英祢(あくね)」である。
駅構造
阿久根市の公益財団法人「阿久根市美しい海のまちづくり公社」が駅管理を行う有人駅で、相対式ホーム2面2線を持つ地上駅で1番のりばと2番のりばが向かい合って存在している。
駅舎は開業時は木造平屋建ての駅舎だったが、1945年(昭和20年)8月に起きた阿久根空襲で爆弾の直撃を受けて焼失した。現在の駅舎は1949年(昭和24年)に竣工した2代目の木造建築駅舎で、正面が改装されていたものを更に2014年に改修したものである。1番のりばの裏に終点となっている2つの側線があるが、これはかつて貨物ホームだった名残であり、現在は保線用車両の留置に使われている。2000年代頃までこの側線には貨物ホームの施設がほぼ全て残っていたが、2009年にライダーハウス開業のために寝台客車を設置した際にほとんどが撤去された。
かつては単式ホーム1面1線、島式ホーム1面2線の合計2面3線構造で、2番線の隣に3番線があり、その隣に貨物列車用の側線も1線敷かれていた。3番線と側線は一部の列車の待避などに使用されていたが、貨物列車の削減などにより待避列車が減少し、末期は休車・廃車車両の留置線として使用される事が多かった。1986年11月1日ダイヤ改正以降は使用停止となり、3番線や側線に繋がるポイントレールなどは1987年内に撤去された。その後線路も全て撤去され、跡地は駐車場などに転用されている。2016年現在も川内方には3番線で使用されていた安全側線(車止め)の跡が残っている。
阿久根市の中心駅であり、国鉄やJRの駅であった頃は特急「フェニックス」・「つばめ」・「有明」、寝台特急「はやぶさ」・「なは」、急行「かいもん」・「そてつ」・「桜島」など、深夜帯に運行された臨時特急「有明」など一部の優等列車、臨時列車以外のほぼ全ての優等列車が停車していた。また、海に近いこともあり、1970年代までは山間部の薩摩大口駅から川内駅や水俣駅経由で当駅までの海水浴客専用の臨時直通列車が多数運行されていた時期もある。みどりの窓口も設置されていて全国のJR指定券が購入できていた。駅舎内にはキヨスクや居酒屋が営業しており、駅弁も販売されていた。駅前には市営の無料駐車場・市が設置した無料駐輪場がある。ホームには特急「つばめ」の号車案内が残っている。
ホームには市民グループが設置した花の植えてあるプランターが並べられている。
鹿児島本線時代から主要駅の一つであり折り返し運転も可能な構造であるが、国鉄、JR時代は工事、災害による運休や臨時団体列車での折り返し運転があった以外は定期列車での当駅止まり、当駅折り返し運転は行われていなかった。2004年に肥薩おれんじ鉄道に移管された際、3月27日から初めて当駅止まり(到着後、そのまま川内駅まで回送)となる定期の観光快速列車「海風」が設定された。しかし2005年3月1日のダイヤ改正で川内方面行きに延長され、当駅止まりの定期列車は1年と持たずに消滅した。現在は毎年3月中旬に開催される「高尾野中の市」開催時に臨時列車が当駅と米ノ津駅との間で折り返し運転されるのみとなっている。
駅舎改修
国鉄時代から使われていた駅舎は鉄製の改札口やみどりの窓口、発車標の跡が残るなど国鉄時代からの名残を色濃く残していたが、駅舎自体が老朽化していること、駅舎内に多数の鳥が巣を作り糞害が酷いことなどから2013年10月より駅舎の改修工事が始まった。
駅舎の改修は阿久根市が総事業費約2.1億円を投じて行い、2014年(平成26年)5月3日に「にぎわい交流館阿久根駅」として新装開業した[1]。
駅舎のデザインを手がけたのは「ななつ星in九州」を手がけた水戸岡鋭治で、阿久根付近で伐採された木がふんだんに使われており、図書室、キッズルーム、多目的イベントスペースなどが設けられている[1]。
また、待合室はホールを兼ねた構造になっており、コンサートなどにも利用可能となっている[2]。
さらに、駅構内に出店している「阿久根屋食堂」は地元で採れる海産物をトッピングする「地魚カレー」などの地元食材を用いた料理も提供している[3]。
阿久根市の特産品を扱う土産物屋「あくね市場」も併設されている。
営業時間
駅管理と業務は上述の公益財団法人による業務委託で、にぎわい交流館の管理運営と業務は阿久根市が行っている。かつてはにぎわい交流館は肥薩おれんじ鉄道の直営であったが2015年3月31日をもって管理を終了し、翌4月1日より阿久根市の管理となった。管理者変更に伴い、4月1日より食堂とカフェは営業を休止していたが、カフェが4月17日の昼より、食堂も5月1日より営業が再開された[4][5]。
- 駅窓口
- 平日 6時45分 - 17時45分
- 土休日 7時50分 - 16時15分
- にぎわい交流館「阿久根屋」
- 食堂 11時00分 - 14時00分
- カフェ 8時00分 - 19時00分
- 売店 10時00分 - 21時00分
- 旬なモノ市(毎月第一日曜日開催) 11時00分 - 18時00分
この他に多数の臨時イベントがイベントスペースで開催され、その場合は営業時間が変更となることがある。
のりば
のりば | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | ■肥薩おれんじ鉄道線 | 上り | 出水・水俣・八代方面 | |
1・2 | 下り | 川内方面 | 大半の列車は1番のりば発着 |
列車は基本的に1番線停車だが、列車交換時は2番のりばに川内方面行きの列車が入る。ただし、一部の列車のみ列車交換なしで2番線発着の八代、川内方面行き列車も設定されている。
にぎわい交流館の開放時間は6時30分(土休日は7時00分)から21時00分までで、それ以外の早朝と深夜の時間帯は防犯上の理由から閉鎖され、建物横の通用口から直接ホームに入る形となる。また、自動券売機は他の有人駅と違ってにぎわい交流館内にあるため、開放時間外は乗車券は購入できない。このため、この時間帯は車内の整理券を取り、下車駅で整理券とともに運賃を支払う方式となっている。
駅周辺
海沿いに広がる阿久根の市街地の北東の端に位置しており阿久根市内の様々なスポットに近い。阿久根温泉や阿久根大島等の観光地も控えている。
- 阿久根市役所
- 鹿児島県立阿久根高等学校(2007年3月31日閉校)
- 阿久根市立阿久根小学校
- 阿久根郵便局
- 阿久根市民病院
- ヤマダ電機阿久根店
- 阿久根警察署阿久根中央交番
- 市場食堂「ぶえんかん」
- 鹿児島県立阿久根農業高等学校(2007年3月31日閉校)
- 鹿児島県立鶴翔高等学校
- 国道3号
- 国道499号
- 阿久根大島
- 阿久根温泉
バス
駅前ロータリー内に南国交通の「阿久根駅前」バス停がある。
- 路線バス
- エアポートシャトル
- 野田 → 高尾野 → 出水駅→ 宮之城 → 薩摩支所前 → 鹿児島空港
- 阿久根市役所
利用状況
- 2015年度の1日平均乗車人員は357人である。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
1日平均 乗降人員 |
---|---|---|
2007 | 460 | 936 |
2008 | 429 | 897 |
2009 | 427 | 891 |
2010 | 397 | 825 |
2011 | 358 | 748 |
2012 | 343 | 712 |
2013 | 347 | 716 |
2014 | 362 | 746 |
2015 | 357 | 739 |
歴史
- 1922年(大正11年)10月15日 - 鉄道省の川内線阿久根 - 西方間が開通したのに伴い、阿久根駅として開業
- 1945年(昭和20年)8月12日 - アメリカ軍の阿久根空襲により駅舎が全焼する。
- 1946年(昭和21年)2月21日 - 仮駅舎が竣工する。
- 1949年(昭和24年)
- 1976年(昭和51年)4月2日 - 第1ホーム・第2ホーム間の跨線橋が竣工する。
- 1978年(昭和53年)4月25日 - みどりの窓口が新設される。
- 1984年(昭和59年)2月1日 - 貨物取り扱い廃止。
- 1986年(昭和61年)10月1日 - 荷物・郵便取り扱い廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により九州旅客鉄道の駅となる。
- 2004年(平成16年)3月13日 - 九州新幹線開業に伴い九州旅客鉄道から移管され肥薩おれんじ鉄道の駅となる。
- 2004年(平成16年)3月27日 - 新八代 - 当駅間を結ぶ観光快速「海風」が誕生。定期列車で初めて当駅止まりの列車が設定される。
- 2005年(平成17年)3月1日 - 「海風」が川内まで延伸に伴い、当駅止まり列車が消滅。
- 2009年(平成21年)1月25日 - 2008年(平成20年)3月15日まで寝台特急「なは」で使用された24系客車2両を利用した「あくねツーリングSTAYsion」こと、ツーリングトレインの施設が駅前に開業した[6]。(2014年10月末閉鎖)
- 2013年(平成25年)10月 - 駅舎の改修工事を開始。
- 2014年(平成26年)5月3日 - 駅舎の改修工事が完成し、「にぎわい交流館阿久根駅」として新装開業[1]。
- 2015年(平成27年)
- 4月1日 - 肥薩おれんじ鉄道による「にぎわい交流館」の管理が終了。
- 5月3日 - にぎわい交流館オープン1周年記念イベントを開催。
新幹線開業による影響
阿久根駅は日本国有鉄道・九州旅客鉄道時代には特急「つばめ」や寝台特急「なは」・「はやぶさ」、夜行列車「かいもん」・「ドリームつばめ」が停車するなど、停車本数の多い駅であった。転換後でも肥薩おれんじ鉄道の主要駅の一つであり、土日祝日には快速列車「オーシャンライナーさつま」がこの駅に停車し、普通列車の本数は転換前よりも倍増したものの、転換前の停車本数の半数以上が特急列車であったことから全体の列車本数は若干減少している。なお、鹿児島県が、九州新幹線の開業後1年して実施した調査[7]では、利便性の悪化によって阿久根への観光客・ビジネス客の減少が見られること、また周辺住民が直接出水駅あるいは川内駅に向かうことになり阿久根の商店に打撃を与えていることが指摘されている。
同じような境遇となった例としては、北陸新幹線の一部先行開業により新幹線の駅が佐久平駅に移り、信越本線時代には特急「あさま」・「白山」が停車し、しなの鉄道への転換後は快速と普通列車のみの停車となった小諸駅[8]や、東北新幹線八戸駅 - 新青森駅開業後に新幹線の駅が七戸十和田駅に設けられたため、東北本線から青い森鉄道の転換後は快速と普通列車のみの停車となった三沢駅・野辺地駅[9]・浅虫温泉駅、そして北陸新幹線長野駅 - 金沢駅間開業後に新幹線の駅が黒部宇奈月温泉駅に設けられたため、北陸本線からあいの風とやま鉄道の転換後はあいの風ライナーと普通列車のみの停車となった魚津駅や滑川駅[要出典]などがある。
隣の駅
※臨時快速「おれんじ食堂」の隣の停車駅は列車記事を参照のこと。
※(▲):土休日のみ運転
- 肥薩おれんじ鉄道
- ■肥薩おれんじ鉄道線
- ■快速「オーシャンライナーさつま」(▲)
- ■快速「スーパーおれんじ」(1号のみ停車)(▲)・■普通
脚注
- ^ a b c d e 宝満志郎(2014年5月10日). “肥薩おれんじ鉄道:阿久根新駅舎オープン 市が2億1000万円かけ全面改修 ななつ星in九州の水戸岡氏デザイン”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ^ 宝満志郎(2014年5月25日). “肥薩おれんじ鉄道:阿久根駅、パブリック施設に変身”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ^ 宝満志郎(2014年5月27日). “地魚カレー:阿久根駅に 海の幸フライをトッピング”. 毎日新聞 (毎日新聞社)
- ^ にぎわい交流館 阿久根駅
- ^ facebookにぎわい交流館阿久根駅【阿久根屋】4月17日
- ^ http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/73325[リンク切れ]
- ^ 鹿児島県交通政策課「九州新幹線・肥薩おれんじ鉄道開業影響調査」(平成17年3月) (PDF)
- ^ 小諸駅からは、東京都内方面の高速バスが運行されている。
- ^ 但し、三沢駅と野辺地駅を含む野辺地町内からは、首都圏方面へ直行する夜行都市間バスが運行さ
関連項目
外部リンク
- 阿久根駅(各駅案内) - 肥薩おれんじ鉄道
- 国土地理院地図閲覧サービス - 阿久根駅周辺の1/25000地形図
- あくねツーリングSTAYtion - 駅から徒歩約15秒(駅舎左横;旧ブルートレイン車両活用の宿泊施設)