「能生駅」の版間の差分
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|画像説明 = 駅舎(2017年5月) |
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2020年2月15日 (土) 02:41時点における版
能生駅 | |
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のう Nō* | |
◄浦本 (5.1 km) (7.5 km) 筒石► | |
新潟県糸魚川市大字能生字白拍子2538[2] | |
所属事業者 | えちごトキめき鉄道[1] |
所属路線 | ■日本海ひすいライン[1] |
キロ程 |
33.4km(市振起点) 泊から42.8km 米原から327.9 km |
電報略号 | ノフ[1] |
駅構造 | 高架駅 |
ホーム | 2面4線[1] |
乗車人員 -統計年度- |
325人/日(降車客含まず) -2018年- |
開業年月日 | 1912年(大正元年)12月16日**[1] |
能生駅(のうえき)は、新潟県糸魚川市大字能生字白拍子にある、えちごトキめき鉄道日本海ひすいラインの駅である[1]。
歴史
- 1912年(大正元年)12月16日:信越線の名立駅から糸魚川駅までの延伸に伴い開業する(一般駅)[3]。
- 1913年(大正2年)4月1日:線路名称が改定され、信越線の直江津駅から糸魚川駅間が北陸本線に編入されるとともに、当駅もその所属となる[4]。
- 1969年(昭和44年)9月29日:北陸本線の複線電化に伴い現在地に移転[5]。旧駅跡地は現在文化体育館となっており、記念之碑が能生地区公民館の前に建っている[6]。
- 1975年(昭和50年)3月10日:貨物の取扱を廃止する(旅客駅となる)。
- 1986年(昭和61年)11月1日:荷物の取扱を廃止する。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道の駅となる[7]。
- 2015年(平成27年)3月14日:北陸新幹線・長野駅 - 金沢駅間延伸開業に伴いえちごトキめき鉄道へ移管[1]。
- 2017年(平成29年)4月1日:ジェイアール西日本金沢メンテックへの委託を解除し、直営化。
能生騒動
1961年10月1日のダイヤ改正で大阪駅 - 青森駅・上野駅間に特急「白鳥」が設定された際[8]、当時北陸本線が単線だったため、当駅で上りが運転停車を行い、下りと列車交換を行うダイヤが組まれていた[9]。しかし、金沢鉄道管理局が作成した駅掲出の時刻表に誤って上り列車の停車時刻が記載され、また一部の市販時刻表にも時刻が掲載された[8]。金沢鉄道管理局は、本社や中部支社から「客扱いをしない」旨の指示が届かなかったことから、客扱いをするものとしていた[9]。一方、本社や中部支社は、「準急さえ止まらぬ駅で特急の客扱いをしないことは当然」という意識であったという[9]。
地元では、特急停車を祝賀するつもりで「ミス能生」まで選出し[8]、花束などを用意して「白鳥」を迎えることになった[9][8]。ダイヤ改正当日の午後2時34分、停車した「白鳥」を、駅で地元の婦人会が浴衣姿で踊って出迎え[9]、乗務員に花束まで渡した[8][9]ものの、ドアは開かぬまま「白鳥」は発車し[9][10]、特急が停車して客扱いもするものと思っていた関係者らは落胆した[9]。これを俗に「能生騒動」と呼ぶ[11]。 また、ある男性客2人は当駅まで「白鳥」を利用しようとしたが、当該列車内で車掌から「能生駅では下車できません」と告げられ、次の停車駅である直江津駅で下車しなければならなかった。この2人はこの後、国鉄に強く抗議したという。
なお能生駅は、1982年のダイヤ改正後から2000年代初めまで[12]特急「北越」1往復が停車し、正真正銘の特急停車駅となった時期があったが、その後は能生駅での特急利用客減や、北陸本線の富山駅以東の特急が「はくたか」以外減少したこともあり、普通列車のみの停車駅に戻った。しかし、2015年3月のえちごトキめき鉄道への移管に伴い、新設された快速列車(2019年3月廃止)の停車駅となっていた[13]。
駅構造
築堤上に島式ホーム2面4線で待避設備を有する[1]高架駅。側線を数本持ち、構内には小さな車庫も設けられている。駅の筒石方はすぐに頸城トンネル、浦本方は木浦トンネルがある。このためこの駅のホームは駅舎や駅の外部から見ると高い場所に位置している。
駅舎はコンクリート造り二階建て[1]で築堤北側(下り線側)、直江津寄りの地平部分に存在する。
駅機能は1階に集約[1]されており、コンコースには窓口・有人改札口・近距離切符専用のタッチパネル式自動券売機[14]のほか、屋内待合室が設置されている。
駅舎とホームは地下連絡通路で接続しており、駅舎の2階はホームと高さが同じで、駅舎の2階からホームの脇に職員専用の通路が延びている[1]。
北陸新幹線金沢延伸前まではJR西日本金沢支社の糸魚川地域鉄道部が統括管理する業務委託駅で、ジェイアール西日本金沢メンテックが駅業務を受託[15]していた。
窓口にはPOS端末が設置されており、この他補充券での指定席券の発行を行っていた。
JRからの移管後もしばらくは業務委託駅として運営されていたが、現在は直営駅となっている[16]。
直流電化されていたことから、過去には海水浴客向け臨時列車「かもめビーチ号」が長野方面から当駅まで運転されたこともあった。
のりば
のりば | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1・2 | ■日本海ひすいライン | 下り | 直江津方面 |
3・4 | ■日本海ひすいライン | 上り | 富山・金沢方面 |
利用状況
近年の1日平均乗車人員は以下のとおりである[17][18]。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
---|---|
2004年 | 478 |
2005年 | 475 |
2006年 | 451 |
2007年 | 437 |
2008年 | 427 |
2009年 | 424 |
2010年 | 413 |
2011年 | 395 |
2012年 | 411 |
2013年 | 412 |
2014年 | 351 |
2015年 | 367 |
2016年 | 369 |
2017年 | 331 |
2018年 | 325 |
駅周辺
能生の市街地に位置する。糸魚川市役所能生事務所がある能生の中心部はこの駅から800メートルほど北の海岸近くにあるが、駅の周辺にも人家は多いほか、コンビニエンスストアなどの商店も多い。
駅の南300メートルほどのところに北陸自動車道の能生インターチェンジがある。北陸本線、北陸自動車道とも当駅付近はトンネルが連なっており、その間に駅やインターチェンジを設けている。
海岸沿いに出て、国道8号を東に800メートルほど行くと能生漁港に至る。能生漁港の付近には道の駅マリンドリーム能生や国の天然記念物に指定されている能生のヒメハルゼミ発生地、弁天岩など観光スポットが多い。能生漁港の附近には能生浜海水浴場もあり、このあたりは夏には多くの海水浴客でにぎわうこととなる。
能生インターチェンジから柵口温泉方面へ向かうとシャルマン火打スキー場があり、5月の初旬までスキーができる。
- 能生海水浴場
- 島道鉱泉
- 長者温泉
- 柵口温泉
- 湯の脇温泉
- 白山神社
- 糸魚川市役所能生事務所
- 能生体育館
- JAひすい 能生支店
- 能生郵便局
- 新潟県信漁連 上越支店
- 新潟県立海洋高等学校
- 糸魚川市立能生小学校
路線バス
糸魚川バスが周辺集落や温泉地に向けて運行されている。
糸魚川市コミュニティバスは、大洞線(水曜のみ運行)・川詰線(火曜のみ運行)・高倉線(木曜のみ運行)の3路線が存在するが、何れも1.5往復の運行で、最終便はそれぞれデマンド制となっている。12月29日から1月3日と、祝日は運休。
隣の駅
参考文献
- 長谷川章『鉄道面白事典』実業之日本社、1980年。ASIN B000J85ZN0。
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f g h i j k 鉄道友の会新潟支部『新潟県鉄道全駅 増補改訂版』新潟日報事業社、2015年6月30日、247頁。ISBN 9784861326066。
- ^ “沿線ガイド(市振駅)<日本海ひすいライン|えちごトキメキ鉄道”. えちごトキメキ鉄道. 2016年4月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月6日閲覧。
- ^ 大正元年12月13日鉄道院告示第51号(『官報』第112号、大正元年12月13日、印刷局)
- ^ 大正2年3月26日鉄道院告示第14号(『官報』第194号、大正2年3月26日、印刷局)
- ^ 祖田圭介「北陸本線の線路改良,駅構内配線の興味」『鉄道ピクトリアル』第59巻第8号(通巻821号)、鉄道図書刊行会、2009年8月1日、pp.15-23、ISSN 0040-4047。
- ^ 『保存版 新潟県の廃線鉄道 -創業から廃線までを網羅した感動のドキュメント』(2000年1月30日、郷土出版社発行)p196。
- ^ 郡司武編、『歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR13』(『週刊朝日百科』2009年(平成21年)10月11日号)、朝日新聞出版
- ^ a b c d e 『鉄道面白事典』 p.51
- ^ a b c d e f g h 「ぬか喜びの特急停車 北陸線能生駅 国鉄が不手際」 『朝日新聞』1961年10月3日付け東京朝刊、13面。
- ^ 『鉄道面白事典』 p.52
- ^ “特急停車祝いもむなしく、乗降できなかった能生駅”. 日刊SPA!. SPA! (2009年8月21日). 2015年11月19日閲覧。
- ^ 弘済出版社「コンパス時刻表」2001年10月号によると1往復停車あり、JTB大型時刻表2003年4月号によると停車なし。
- ^ “平成27年3月開業ダイヤについて” (PDF). えちごトキメキ鉄道 (2014年12月19日). 2016年11月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月6日閲覧。
- ^ https://web.archive.org/web/20150402124829/http://www.echigo-tokimeki.co.jp/userfiles/elfinder/information/20150307_guide.pdf
- ^ “営業エリア”. ジェイアール西日本金沢メンテック. 2013年10月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月6日閲覧。
- ^ えちごトキめき鉄道営業案内 - えちごトキめき鉄道(2015年3月16日閲覧)
- ^ 統計いといがわ 第10章 運輸・通信 (PDF) - 糸魚川市
- ^ えちごトキめき鉄道ご利用状況
関連項目
外部リンク
- 能生駅 - えちごトキめき鉄道
- 能生町観光協会
- 国土地理院地図閲覧サービス - 能生駅周辺の1/25000地形図