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「エアバス A310 MRTT」の版間の差分

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フライングブームを装備したデモンストレーター機は、2017年5月9日に[[F-16 (戦闘機)|F-16]]に対する自動空中給油の試験に初めて成功したと発表された<ref>[http://zapzapjp.com/51264314.html 空中給油機、無人給油試験に成功]</ref>。
フライングブームを装備したデモンストレーター機は、2017年5月9日に[[F-16 (戦闘機)|F-16]]に対する自動空中給油の試験に初めて成功したと発表された<ref>[http://zapzapjp.com/51264314.html 空中給油機、無人給油試験に成功]</ref>。


ドイツが所有する機体には、生物学的封鎖を可能とする装備を有する機体があり、[[2020年]]、[[中華人民共和国]]の[[武漢市]]で[[2019年-2020年中国武漢における肺炎の流行|肺炎が流行]]した際、現地に滞在していたドイツ人を本国へ帰還させる手段として利用されたことがある<ref>{{Cite web |date=2020-02-19 |url=https://japanese.joins.com/JArticle/262740 |title=【コラム】コロナ避難の韓国民帰国便…中国には民航機・日本には軍用機、なぜ?|publisher=中央日報 |accessdate=2020-02-22}}</ref>。
ドイツが所有する機体には、生物学的封鎖を可能とする装備を有する機体があり、[[2020年]]、[[中華人民共和国]]の[[武漢市]]で[[新型コロナウイルス感染症の流行 (2019年-)|肺炎が流行]]した際、現地に滞在していたドイツ人を本国へ帰還させる手段として利用されたことがある<ref>{{Cite web |date=2020-02-19 |url=https://japanese.joins.com/JArticle/262740 |title=【コラム】コロナ避難の韓国民帰国便…中国には民航機・日本には軍用機、なぜ?|publisher=中央日報 |accessdate=2020-02-22}}</ref>。


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2020年3月6日 (金) 22:51時点における版

A310 MRTT

2007年、パリ航空ショーに出展されたドイツ空軍のA310 MRTT

2007年、パリ航空ショーに出展されたドイツ空軍のA310 MRTT

エアバス A310 MRTT(Airbus A310 MRTT)とは、エアバス A310-300を改造して製造された空中給油機である[1]。MRTTとは、多任務給油・輸送機 (Multi Role Tanker Transport) の頭字語である。

概要

EADS、エアバス、ルフトハンザ・テクニックにより中古のA310-300から改造された空中給油機であり、空中給油以外に、貨物機、VIPにも対応可能な旅客機、医療搬送仕様機、貨客混載でのコンビネーション運用に対応している。

ドイツ空軍は2004年9月29日に受領し[2]、それに先立つ2004年7月28日には、空中給油に初成功している[3]。2007年7月にはアビオニクスの更新が行われている。また、 カナダ空軍は2004年10月に受領している。[1]

任務における空中給油の初成功は、2009年2月4日ロストック=ラーゲ空港からバンガロールへ向けて飛行中のユーロファイターに対して行われたものである[4]

運用

空中給油はプローブアンドドローグ方式であり、両翼に1基ずつ搭載されたポッドを介して行う。ドイツ空軍では、速度520kmで2機に対して毎分1500リットルの燃料を給油可能としている[5]。給油可能な燃料は進出距離3000nmで33t、1000nmで40tとされ[1]、給油機としての運用時は、貨物としての燃料タンクかACTと呼ばれる増槽を5基まで搭載して行われる[1]。また、フライングブーム式への改造も視野に入れており、この場合の給油速度は毎分1,200USガロンで、機体側面下部にプローブアンドドローグ式に対応するホースを2つ設けて、各800USガロンの給油も可能とされている[1]が、フライングブームは試作のみで実機には採用されず、実用化はより大型のA330 MRTTに持ち越された。

貨物機としては、機体を4つに分けて運用される。機体上部の主となる積載スペースは機体左側面の大型扉から積み下ろしを行い、機体下部のスペースは3つに分けて用いられる。高さ96インチまでのコンテナ・パレットに対応しており、移動は電動であるが、固定は手動式である[1]。 積載重量は42トンまで対応しているが[5]、カナダ空軍は積載重量32tで運用している[6]

旅客機としては、ドイツ空軍は214名、カナダ空軍は194名のコンフィギュレーションで運用している[5][6]

医療搬送に充てられる場合、重傷者対応のユニット6基、担架56基を搭載可能である[1]。ドイツ空軍の運用では、担架38基となっている[5]

貨客混載も可能であり、ドイツ空軍の場合パレット12台と乗客57名の仕様としている[5]

フライングブームを装備したデモンストレーター機は、2017年5月9日にF-16に対する自動空中給油の試験に初めて成功したと発表された[7]

ドイツが所有する機体には、生物学的封鎖を可能とする装備を有する機体があり、2020年中華人民共和国武漢市肺炎が流行した際、現地に滞在していたドイツ人を本国へ帰還させる手段として利用されたことがある[8]

運用者

スペック

出典: A310 MRTT”. ドイツ空軍. 2012年7月24日閲覧。

諸元

性能

  • 最大速度: 885km
  • 巡航速度: 860km
  • フェリー飛行時航続距離: 11,000km
  • 航続距離: 9,600km[6]
  • 実用上昇限度: 12,500m
  • 離陸滑走距離: 2180 - 2500m[9]
  • 着陸滑走距離: 1550m[9]


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出典

  1. ^ a b c d e f g h i Airbus A310 MRTT Multi-Role Tanker Transport”. airforce-technology.com. 2012年7月24日閲覧。
  2. ^ A310 MRTT”. deagel.com. 2012年7月24日閲覧。
  3. ^ Airbus A310 MRTT Performs First Air Refueling”. deagel.com. 2012年7月24日閲覧。
  4. ^ Eurofighter der Luftwaffe treffen zur Aero India in Bangalore ein” (ドイツ語). FLUG REVUE. 2012年7月24日閲覧。
  5. ^ a b c d e A310 MRTT”. ドイツ空軍. 2012年7月24日閲覧。
  6. ^ a b c d e CC-150 Polaris”. カナダ空軍. 2012年7月24日閲覧。
  7. ^ 空中給油機、無人給油試験に成功
  8. ^ 【コラム】コロナ避難の韓国民帰国便…中国には民航機・日本には軍用機、なぜ?”. 中央日報 (2020年2月19日). 2020年2月22日閲覧。
  9. ^ a b Airbus A310MRTT”. FLUG REVUE. 2012年7月24日閲覧。

関連項目

外部リンク