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'''モノロフォサウルス'''('''Monolophosaurus''', 1つの隆起を持つ蜥蜴の意)は、現在の[[中華人民共和国]][[新疆ウイグル自治区]]に分布した中部ジュラ系の{{仮リンク|石樹溝累層|en|Shinshugou Formation}}で産出した、[[テタヌラ類]]に属する[[獣脚類]]の[[恐竜]]の属<ref name=Zhao1993>{{cite journal |last1=Zhao |first1=Xi-Jin |last2=Currie |first2=Philip J. |year=1993 |title=A large crested theropod from the Jurassic of Xinjiang, People's Republic of China |journal=Canadian Journal of Earth Sciences |volume=30 |pages=2027–2036 |url = http://doc.rero.ch/lm.php?url=1000,43,39,20091210005526-ZZ/PAL_E2326.pdf|bibcode = 1993CaJES..30.2027Z |doi = 10.1139/e93-178 }}</ref><ref name="Holtz2008">Holtz, Thomas R. Jr. (2011) ''Dinosaurs: The Most Complete, Up-to-Date Encyclopedia for Dinosaur Lovers of All Ages,'' [http://www.geol.umd.edu/~tholtz/dinoappendix/HoltzappendixWinter2010.pdf Winter 2010 Appendix.]</ref>。属名は頭骨の最上部に位置する1つの鶏冠にちなむ。全長5メートル程度の中型の獣脚類であった。
'''モノロフォサウルス'''('''Monolophosaurus''', 1つの隆起を持つ蜥蜴の意)は、[[ジュラ紀]]中期(約1億6,600万 - 約1億6,000万年前)の[[中国]]に生息していた[[竜盤目]]-[[獣脚亜目]]の肉食恐竜である。


== 概説 ==
== 発見と命名 ==
[[File:Monolophosaurus Scale.svg|250px|upright|thumb|人間とズ比較]]
[[File:Monolophosaurus holotype at Paleozoological Museum of China.jpg|left|thumb|''M. jiangi'' ホロタプ標本。[[中国古動物館]]にて。]]
石油産業のための層序学踏査の最中、ほぼ完全な骨格が1981年に[[董枝明]]により発見された。化石は1984年まで発掘が続けられ、論文記載前の1987年には'''ジアンジュンミャオサウルス''' (''Jiangjunmiaosaurus'') として報道された。この属名は現在では有効ではない[[疑問名]]として扱われている<ref name=Zhao1993/><ref>{{cite news |title=2nd creature was meat-eater: fossil remains of huge dinosaur found in China |first=David |last= Holley |newspaper=Los Angeles Times |date= October 23, 1987|url=http://articles.latimes.com/1987-10-23/news/mn-10753_1_dinosaur-fossil |accessdate=August 23, 2010}}</ref>。1992年に董枝明はこの化石を ''Monolophosaurus jiangjunmiaoi'' と呼称し<ref>{{Cite book|author=Dong Zhiming|year=1992|title=Dinosaurian Faunas of China|publisher=China Ocean Press|location=Beijing|isbn=3-540-52084-8 |page=188}}</ref>、1993年には{{仮リンク|ウェイン・グレイ|en|Wayne Grady (author)}}が ''Monolophosaurus dongi'' と呼称した<ref>Grady, W., 1993, ''The Dinosaur Project — The Story of the Greatest Dinosaur Expedition Ever Mounted'', Edmonton: Ex Terra Foundation. Toronto: Macfarlane Walter & Ross. 61 pp</ref>。これらは学術的な記載がなかったため[[裸名]]として扱われている。
[[File:Monolophosaurus jiangi jmallon.jpg|upright|235px|thumb|黒白の復元図]]
[[File:Monolophosaurus jiangji.jpg|thumb|upright|210px|頭骨]]
モノロフォサウルスは、[[1984年]]にほぼ完全な骨格で発見された肉食恐竜で、最近まで[[アロサウルス科]]に属するとされていたが、研究の進展により基盤的[[テタヌラ類]]に属するとされる<ref>Smith ND, Makovicky PJ, Hammer WR, Currie PJ. 2007. Osteology of Cryolophosaurus ellioti (Dinosauria:Theropoda) from the Early Jurassic of Antarctica and implications for early theropod evolution. Zoological Journal of the Linnean Society 151: 377–421.</ref>。頭骨の中央によく発達したとさか状の骨がある。この骨は複数のパーツによって構成されており、頂点から前方は伸長した全上顎骨によって形作られていた。とさかの内部は空洞で、鼻の通気口につながっている。このとさかは、性別判断や音を出す器官として使われたと考えられる<ref>Brusatte, Stephen L.; Benson, Roger B. J.; Currie, Philip J.; Zhao, Xijin (2010). "The skull of Monolophosaurus jiangi (Dinosauria: Theropoda) and its implications for early theropod phylogeny and evolution" (PDF). Zoological Journal of the Linnean Society. 158: 573–607. doi:10.1111/j.1096-3642.2009.00563.x.</ref>。


1993年から1994年には、{{仮リンク|赵喜进|en|Zhao Xijin}}と{{仮リンク|フィリップ・J・カリー|en|Philip John Currie}}がタイプ種 ''Monolophosaurus jiangi'' を記載・命名した。属名はギリシャ語の μόνος, ''monos''(「単一の」)、λόφος あるいは λόφη, ''lophos/lophè''(「鶏冠」)から派生したもので、鼻先に一つの鶏冠があることを指す。種小名は化石が発見された場所の付近に位置する放棄された砂漠の旅館である将军庙にちなむ<ref name=Zhao1993/><ref name="Brusatte2010a">{{cite journal |last1= Brusatte |first1= Stephen L. |last2= Benson |first2= Roger B. J. |last3= Currie |first3= Philip J. |last4= Zhao |first4= Xijin |year=2010 |title= The skull of ''Monolophosaurus jiangi'' (Dinosauria: Theropoda) and its implications for early theropod phylogeny and evolution |journal= Zoological Journal of the Linnean Society |volume=158 |pages=573–607 |url= http://sites.google.com/site/brusatte/Brusatteetal2010MonolophosaurusSkull.pdf?attredirects=0 |doi= 10.1111/j.1096-3642.2009.00563.x }}</ref>。
こういった骨の突起によって発声を行っていたとされる恐竜は他にもおり、その一例が[[パラサウロロフス]]である。


ホロタイプ標本 '''IVPP 84019''' は[[ジュンガル盆地]]の中部ジュラ系[[バトニアン]] - [[カロビアン]]にあたる[[:en:Wucaiwan Formation|Wucaiwan 累層]]で発見された。この骨格は[[頭骨]]・[[下顎]]・[[椎骨]]・[[骨盤]]を含み、尾の後方・[[肩帯]]・四肢は失われている。成体ないし亜成体個体のものである<ref name="Zhao1993" />。タイプ標本は複数の会場で展示するために[[石膏]]で保存され、石膏に覆われた左側は泡が付着して後の研究を妨げることとなった。完全な骨格マウントのキャスト(雄型)を製作するために失われた骨要素も復元された。2010年には{{仮リンク|スティーヴン・ブルサッテ|en|Stephen Brusatte}}らによる2つの研究でホロタイプ標本が詳細に再記載された<ref name="Brusatte2010a"/><ref name=zhaoetal2009/>。
一時期グレゴリーポールが初期の[[ティラノサウルス類]]グアンロンをモノロフォサウルスの幼体として学名を統合し、グアンロンを消滅させようと提案したが<ref>地球46億年の旅 23巻 小林快次氏のコラム</ref>、後に否定されている<ref>Carr, T. (2006). "Is Guanlong a tyrannosauroid or a subadult Monolophosaurus?". Journal of Vertebrate Paleontology. 26: 48A. doi:10.1080/02724634.2006.10010069.</ref>。


2006年に{{仮リンク|トーマス・カール|en|Thomas Carr (paleontologist)}}は、同じ層から産出した大型で薄く孔のある[[正中線]]上の鶏冠を持つ別の恐竜[[グアンロン]]が実際にはモノロフォサウルスの亜成体個体であると提唱した。一般にグアンロンは[[ティラノサウルス上科]][[プロケラトサウルス科]]の恐竜と考えられているが、カールは両標本を{{仮リンク|アロサウルス上科|en|Allosauroidea}}に纏める系統解析を発表した<ref>{{cite journal | last1 = Carr | first1 = T. | year = 2006 | title = Is ''Guanlong'' a tyrannosauroid or a subadult ''Monolophosaurus''? | url = | journal = Journal of Vertebrate Paleontology | volume = 26 | issue = | page = 48A | doi = 10.1080/02724634.2006.10010069}}</ref>。より保守的に、2010年に[[グレゴリー・ポール]]はグアンロンをモノロフォサウルスの種とみなして ''Monolophosaurus wucaii'' に改名し<ref name="Paul2010">Paul, G.S., 2010, ''The Princeton Field Guide to Dinosaurs'', Princeton University Press p. 93-94</ref>、両分類群が[[姉妹群|姉妹種]]である可能性もあるとした。2010年にブルサッテらはこの同定を否定し、グアンロンのホロタイプ標本が実際には完全に成長した成体であることを指摘した<ref name="Brusatte2010a"/>。
== 古生態 ==
とあモノロフォサウルス頚椎神経突起には、何者かによるみ傷が残さていた<ref>Molnar, R. E., 2001, Theropod paleopathology: a literature survey: In: Mesozoic Vertebrate Life, edited by Tanke, D. H., and Carpenter, K., Indiana University Press, p. 337-363.</ref>。


== 記載 ==
時にはライバルに攻撃されたとはいえ、当時モノロフォサウルスは生態系の頂点の一角を占めていたとされている。主な獲物は[[ベルサウルス]]のような初期の竜脚下目や<ref>ワイオミングダイナソーセンターの展示</ref><ref>愛しのブロントサウルス ダイナソーセンターに関する記述</ref>、[[グアンロン]]や[[リムサウルス]]のような自分よりも小型の獣脚類が挙げられる。
[[File:Monolophosaurus jiangi jmallon.jpg|thumb|復元図]]
特にグアンロンのような小型の肉食性獣脚類にとって、自分よりも大きなモノロフォサウルスや[[シンラプトル]]は非常に手強いライバルだったと推察されている<ref>Thomas R. Holtz Jr (2006年2月8日). “A Jurassic tyrant is crowned”. Nature. 2020年2月20日閲覧</ref>。
ホロタイプ標本かつ唯一知られている個体は全長5メートルと推定されている<ref name=Holtz2008/>。2010年にポールは全長5.5メートル、体重475キログラムと推定した<ref name="Paul2010"/>。2016年に Molina-Pérez とララメンディは全長7.5メートル、体重710キログラムと推定した<ref>{{Cite book|title=Récords y curiosidades de los dinosaurios Terópodos y otros dinosauromorfos|last=Molina-Pérez & Larramendi|first=|publisher=Larousse|year=2016|isbn=9780565094973|location=Barcelona, Spain|pages=254}}</ref>。


モノロフォサウルスは次に述べるような複数の表徴形質が確立されている<ref name="Brusatte2010a"/>。鼻先には正中線上に大型の鶏冠があり、その前方は[[前上顎骨]]で形成される。鶏冠は[[鼻骨]]と[[涙骨]]の後方へ続き、[[前頭骨]]に触れる。鶏冠の最上部は上顎の縁に平行である。前上顎骨の上へ上がる枝(鶏冠をなす)は後方へ湾曲する。前上顎骨の側面に深い溝が走り、枝の始点から[[鼻孔]]の下まで続く。鼻孔の上側後方の窪みに大きさの異なる2つの含気性の開口部が存在する。[[眼窩]]の上に位置する、涙骨の後方の枝に、上向きの鋭い手斧型の突起がある。前頭骨は長方形で細長く、長さの幅の比は1.67である。
※詳しく食性については、[[肉食動物]]の項を参照。
[[File:Gfp-monophosaurus.jpg|thumb|left|組み立てられた骨格。臀部関節の上にフード型の antitrochanter が見られる。]]
ホロタイプ標本の頭骨は長さ80センチメートルである。頭骨はかなり平坦であるが、頭蓋骨の長さの約4分の3を占める大きな鼻先の鶏冠が眼窩まで届いており、曖昧になっている。鼻先の前上顎骨に端を発する鶏冠は主に[[鼻骨]]で形成される。鶏冠の断面は三角形で、吻部先端に向かうほど細くなる。鶏冠の上面は尖っておらず、むしろ表面は平坦になっている。鶏冠の側面は非常に粗く、隆起した箇所が連続して存在する。鼻骨は[[前眼窩窓]]周りの窪みの上側後方の部分を形成する。この領域には含気性開口部あるいは pneumatopores が数多くあり、[[気嚢]]の憩室が骨に入っている。前部には2つの小さな孔があり、後部には2つの大きな水平楕円形の開口部がある。[[コンピュータ断層撮影|CTスキャン]]により鼻骨の内側は含気性が高く、大きな気室が存在する。また、[[頬骨]]も含気性である。[[涙骨]]はI字型をなし、涙骨には鶏冠の垂直な後方縁を形成する上向きの枝が存在する。断面が三角形であるため、この枝は頭骨の正中線に向かって傾斜する。枝の上外側は長方形の意気上がりを形成する。眼窩の後方([[後眼窩骨]])には小さな角状構造が存在する。[[前頭骨]]は鶏冠の形成に寄与しない。鶏冠が後方にも及んでいて三角形と四角形を組み合わせた構造をしているという点で、モノロフォサウルスは獣脚類の中でも珍しい部類である<ref name="Brusatte2010a"/>。
[[File:Monolophosaurus jiangji.jpg|thumb|頭骨のキャストを横からみた写真]]
[[前上顎骨]]は鶏冠の前部を形成する上向きの狭い枝を持つ。枝の後方は湾曲して鼻骨の外側の突出部を囲んでおり、この特徴は1994年のオリジナルの記載では確認されていなかった。枝の根元には小さな開口部が、より大型の開口部は鼻孔の直下に位置し、いずれも鼻孔の下側周りでカーブを描く明瞭な溝で繋がっている。前上顎骨歯は4本で、上顎骨歯は13本である。前眼窩窓の下側前方周りには上顎骨上に短い窪みが存在する。この領域内にさらに小さな窪みが位置し、内側で閉じ、位置からして ''fenestra promaxillaris'' あるいは単一の窪みであることから ''fenestra maxillaris'' の可能性があるとされる<ref name="Brusatte2010a"/>。


頭蓋内腔では、第V脳神経でもある[[三叉神経]]が分岐していない。[[口蓋骨]]は含気性で、 pneumatopore の存在が示されている<ref name="Brusatte2010a"/>。
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}


下顎では、外側の下顎窓が基盤的[[テタヌラ類]]にしては遥かに小さい。ホロタイプ標本では右[[歯骨]]に18本、左歯骨に17本の歯が確認でき、このような非対称性は大型の獣脚類では珍しいことではない。孔の列が歯列の外側と下に存在し、これらは最初の4本の歯の下において相対的に大きい。後方に向かうにつれて孔は小さくなり、孔の列自体も下側へカーブする。第9歯から孔は溝に合流する。孔の第二列は下顎の縁に平行に走り、第13歯の位置で終端を迎える。歯骨の内側では第3歯の水準にある{{仮リンク|メッケル溝|en|Meckelian groove}}が2つの重なった狭いスリットに正面まで伸びる。下顎の後部は[[角骨]]と[[上角骨]]のねじれた縫合線の特徴的な結合を示し、上角骨の基底は顎の後部の縁まで届く。上角骨後方のさらに小さな穴は骨自体が厚いためオーバーハングしておらず、これは大型獣脚類には珍しい<ref name="Brusatte2010a"/>。
== 関連項目 ==
[[File:Monolophosaurus_Scale.svg|thumb|right|大きさ比較]]
* [[テタヌラ]]
椎骨は[[頸椎]]]9個・[[脊椎]]14個・[[仙椎]]5個からなり、[[尾椎]]の数は不明である。頸椎は含気性が高く、側面には側腔があり、内側は空洞化して大きな気室が存在する。頸椎の神経棘は側面から見ると細く、後方に向かうほど幅も細くなる。第8頸椎と第9頸椎の神経棘は杖状である。同様に、少なくとも第3脊椎までは側腔が存在する。脊椎は頑強な{{仮リンク|ハイポスフェン-ハイパントラム関節|en|Hyposphene-hypantrum articulation }}で繋がっている。第6脊椎以降、神経棘は急激に幅が広くなる。仙椎の神経棘は中枢神経上の骨板に癒合していない。尾の根元はわずかに下方へ向く。根元の尾椎もまたハイポスフェン-ハイパントラム関節が確認できる<ref name=zhaoetal2009/>。
*[[シンラプトル]]

*[[グアンロン]]
骨盤では[[腸骨]]の上部が僅かに凸状をなす。腸骨の前方の刃状構造にはフック上の突出部がある。前方刃状構造の根元の縁は溝が刻まれている。[[恥骨]]が附随する突起には2つの関節面があり、1つは下へ、もう1つは前方へ斜めに突出する。またその基底は股関節が反転子のフード型の延長部によって張り出しており、この延長部の前面はさらに下側と外側へ到達する。明確な brevis shelf(尾の筋肉の付着部となる腸骨上の骨)は存在しない。恥骨と[[坐骨]]は足のような構造を持つという点で互いに似ており、穴が開いた骨の枠を介して繋がっている<ref name=zhaoetal2009/>。
* [[恐竜一覧]]

* [[絶滅した動物一覧]]
== 分類 ==
モノロフォサウルスは元々[[メガロサウルス上科|メガロサウルス類]]と呼ばれ、しばしば{{仮リンク|アロサウルス上科|en|Allosauroidea}}であると提唱されてきた。Smith ''et alii'' (2007) でモノロフォサウルスは初めて非ネオテタヌラ型[[テタヌラ類]]として扱われ<ref>Smith ND, Makovicky PJ, Hammer WR, Currie PJ. 2007. Osteology of ''Cryolophosaurus ellioti'' (Dinosauria:Theropoda) from the Early Jurassic of Antarctica and implications for early theropod evolution. Zoological Journal of the Linnean Society 151: 377–421.</ref>、これはアロサウルス上科に特有と考えられていた特徴がより広い範囲で見出されたことによる。また、Zhao ''et alii'' (2010) ではモノロフォサウルスが最も原始的なテタヌラ類の恐竜になりうることを示唆する数多くの原始的な特徴が記載された<ref name=zhaoetal2009>{{cite journal |last1= Zhao |first1= Xijin |last2= Benson |first2= Roger B. J. |last3= Brusatte |first3= Stephen L. |last4= Currie |first4= Philip J. |year=2010 |title= The postcranial skeleton of ''Monolophosaurus jiangi'' (Dinosauria: Theropoda) from the Middle Jurassic of Xinjiang, China, and a review of Middle Jurassic Chinese theropods|journal= Geological Magazine|volume=147|pages=13–27 |url= http://geolmag.geoscienceworld.org/cgi/content/full/147/1/13|doi= 10.1017/S0016756809990240 |issue=1|bibcode= 2010GeoM..147...13X}}</ref>。Benson (2008, 2010) ではモノロフォサウルスは{{仮リンク|チュアンドンゴコエルルス|en|Chuandongocoelurus}}と共に[[メガロサウルス科]]や[[スピノサウルス科]]よりも基盤的なメガロサウルス上科の分類群に置かれた<ref name=benson2010>{{cite journal |last=Benson |first=Roger B. J. |year=2010 |title=A description of ''Megalosaurus bucklandii'' (Dinosauria: Theropoda) from the Bathonian of the UK and the relationships of Middle Jurassic theropods |journal=Zoological Journal of the Linnean Society |volume=158 |pages=882–935|doi= 10.1111/j.1096-3642.2009.00569.x }}</ref><ref>Benson, 2008. A new theropod phylogeny focussing on basal tetanurans, and its implications for European 'megalosaurs' and Middle Jurassic dinosaur endemism. Journal of Vertebrate Paleontology. 51A.</ref>。後に Benson ''et alii'' (2010) はチュアンドンゴコエルルスとモノロフォサウルスの分類群がメガロサウルス上科とネオテタヌラ類の外側に位置することを発見した<ref name="Brusatte2010a"/>。2012年の系統解析では、モノロフォサウルスとチュアンドンゴコエルルスは姉妹群ではないもののテタヌラ類の基盤でより派生的な外側の分類群をなすことが判明した<ref name="carrano2012">{{Cite journal | last1 = Carrano | first1 = M. T. | last2 = Benson | first2 = R. B. J. | last3 = Sampson | first3 = S. D. | doi = 10.1080/14772019.2011.630927 | title = The phylogeny of Tetanurae (Dinosauria: Theropoda) | journal = Journal of Systematic Palaeontology | volume = 10 | issue = 2 | pages = 211–300| year = 2012 | pmid = | pmc = }}</ref>。
[[File:Dinosaur Zoo monolophosaurus in game.png|thumb|デジタル復元]]
[[File:Bellusaurus and Monolophosaurus.jpg|thumb|upright|{{仮リンク|ワイオミング州恐竜センター|en|Wyoming Dinosaur Center}}にて、[[ベルサウルス]]を襲うモノロフォサウルスの骨格。2属は同じ層から産出した。]]
以下のクラドグラムは Carrano による2012年の系統解析に基づき、モノロフォサウルスの系統関係を示す<ref name="carrano2012"/>。
{{clade| style=font-size:85%;line-height:75%
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|1=[[エラフロサウルス]]
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|1=[[ケラトサウルス]]
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|2=[[マシアカサウルス]]}} }} }}
|label2=[[テタヌラ]]
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|1=[[クリオロフォサウルス]]
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|3={{clade
|1={{仮リンク|チュアンドンゴコエルルス|en|Chuandongocoelurus}}
|2={{clade
|1='''モノロフォサウルス'''
|label2={{仮リンク|オリオニデス|en|Orionides}}
|2={{clade
|1={{仮リンク|メガロサウルス上科|en|Megalosauroidea}}
|2={{仮リンク|アヴィテロポーダ|en|Avetheropoda}}}} }} }} }} }} }} }}

== 古生態 ==
タイプ標本 IVPP 84019 は第10神経棘、そしておそらく第11神経棘も骨折し、互いに癒合してい。標本歯骨1つある一連の平行な隆起は、噛れた痕である可能性がある<ref name="molnar-pathology">Molnar, R. E., 2001, Theropod paleopathology: a literature survey: In: Mesozoic Vertebrate Life, edited by Tanke, D. H., and Carpenter, K., Indiana University Press, p. 337-363.</ref>。

時にはライバルに攻撃されたとはいえ、当時モノロフォサウルスは生態系の頂点の一角を占めていたとされている。主な獲物は[[ベルサウルス]]のような初期の竜脚下目や<ref>ワイオミングダイナソーセンターの展示</ref><ref>愛しのブロントサウルス ダイナソーセンターに関する記述</ref>、[[グアンロン]]や[[リムサウルス]]のような自分よりも小型の獣脚類が挙げられる。
特にグアンロンのような小型の肉食性獣脚類にとって、自分よりも大きなモノロフォサウルスや[[シンラプトル]]は非常に手強いライバルだったと推察されている<ref>{{Cite journal|url=https://www.nature.com/articles/439665a |title=A Jurassic tyrant is crowned |journal=[[Nature]] |publisher=Nature Publishing Group |volume=439 |pages=665-666 |author=Thomas R. Holtz Jr |date=2006-02-08 |accessdate=2020-02-20}}</ref>。


== 出典 ==
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2020年3月12日 (木) 10:57時点における版

モノロフォサウルス
モノロフォサウルスの全身骨格
地質時代
中生代ジュラ紀中期
166–160 Ma
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜形下綱 Archosauromorpha
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 竜盤目 Sauriscia
亜目 : 獣脚亜目 Theropoda
: モノロフォサウルス属 Monolophosaurus
学名
Monolophosaurus
和名
モノロフォサウルス
  • M.jiangi

モノロフォサウルスMonolophosaurus, 1つの隆起を持つ蜥蜴の意)は、現在の中華人民共和国新疆ウイグル自治区に分布した中部ジュラ系の石樹溝累層英語版で産出した、テタヌラ類に属する獣脚類恐竜の属[1][2]。属名は頭骨の最上部に位置する1つの鶏冠にちなむ。全長5メートル程度の中型の獣脚類であった。

発見と命名

M. jiangi のホロタイプ標本。中国古動物館にて。

石油産業のための層序学踏査の最中、ほぼ完全な骨格が1981年に董枝明により発見された。化石は1984年まで発掘が続けられ、論文記載前の1987年にはジアンジュンミャオサウルス (Jiangjunmiaosaurus) として報道された。この属名は現在では有効ではない疑問名として扱われている[1][3]。1992年に董枝明はこの化石を Monolophosaurus jiangjunmiaoi と呼称し[4]、1993年にはウェイン・グレイ英語版Monolophosaurus dongi と呼称した[5]。これらは学術的な記載がなかったため裸名として扱われている。

1993年から1994年には、赵喜进英語版フィリップ・J・カリーがタイプ種 Monolophosaurus jiangi を記載・命名した。属名はギリシャ語の μόνος, monos(「単一の」)、λόφος あるいは λόφη, lophos/lophè(「鶏冠」)から派生したもので、鼻先に一つの鶏冠があることを指す。種小名は化石が発見された場所の付近に位置する放棄された砂漠の旅館である将军庙にちなむ[1][6]

ホロタイプ標本 IVPP 84019ジュンガル盆地の中部ジュラ系バトニアン - カロビアンにあたるWucaiwan 累層で発見された。この骨格は頭骨下顎椎骨骨盤を含み、尾の後方・肩帯・四肢は失われている。成体ないし亜成体個体のものである[1]。タイプ標本は複数の会場で展示するために石膏で保存され、石膏に覆われた左側は泡が付着して後の研究を妨げることとなった。完全な骨格マウントのキャスト(雄型)を製作するために失われた骨要素も復元された。2010年にはスティーヴン・ブルサッテらによる2つの研究でホロタイプ標本が詳細に再記載された[6][7]

2006年にトーマス・カール英語版は、同じ層から産出した大型で薄く孔のある正中線上の鶏冠を持つ別の恐竜グアンロンが実際にはモノロフォサウルスの亜成体個体であると提唱した。一般にグアンロンはティラノサウルス上科プロケラトサウルス科の恐竜と考えられているが、カールは両標本をアロサウルス上科に纏める系統解析を発表した[8]。より保守的に、2010年にグレゴリー・ポールはグアンロンをモノロフォサウルスの種とみなして Monolophosaurus wucaii に改名し[9]、両分類群が姉妹種である可能性もあるとした。2010年にブルサッテらはこの同定を否定し、グアンロンのホロタイプ標本が実際には完全に成長した成体であることを指摘した[6]

記載

復元図

ホロタイプ標本かつ唯一知られている個体は全長5メートルと推定されている[2]。2010年にポールは全長5.5メートル、体重475キログラムと推定した[9]。2016年に Molina-Pérez とララメンディは全長7.5メートル、体重710キログラムと推定した[10]

モノロフォサウルスは次に述べるような複数の表徴形質が確立されている[6]。鼻先には正中線上に大型の鶏冠があり、その前方は前上顎骨で形成される。鶏冠は鼻骨涙骨の後方へ続き、前頭骨に触れる。鶏冠の最上部は上顎の縁に平行である。前上顎骨の上へ上がる枝(鶏冠をなす)は後方へ湾曲する。前上顎骨の側面に深い溝が走り、枝の始点から鼻孔の下まで続く。鼻孔の上側後方の窪みに大きさの異なる2つの含気性の開口部が存在する。眼窩の上に位置する、涙骨の後方の枝に、上向きの鋭い手斧型の突起がある。前頭骨は長方形で細長く、長さの幅の比は1.67である。

組み立てられた骨格。臀部関節の上にフード型の antitrochanter が見られる。

ホロタイプ標本の頭骨は長さ80センチメートルである。頭骨はかなり平坦であるが、頭蓋骨の長さの約4分の3を占める大きな鼻先の鶏冠が眼窩まで届いており、曖昧になっている。鼻先の前上顎骨に端を発する鶏冠は主に鼻骨で形成される。鶏冠の断面は三角形で、吻部先端に向かうほど細くなる。鶏冠の上面は尖っておらず、むしろ表面は平坦になっている。鶏冠の側面は非常に粗く、隆起した箇所が連続して存在する。鼻骨は前眼窩窓周りの窪みの上側後方の部分を形成する。この領域には含気性開口部あるいは pneumatopores が数多くあり、気嚢の憩室が骨に入っている。前部には2つの小さな孔があり、後部には2つの大きな水平楕円形の開口部がある。CTスキャンにより鼻骨の内側は含気性が高く、大きな気室が存在する。また、頬骨も含気性である。涙骨はI字型をなし、涙骨には鶏冠の垂直な後方縁を形成する上向きの枝が存在する。断面が三角形であるため、この枝は頭骨の正中線に向かって傾斜する。枝の上外側は長方形の意気上がりを形成する。眼窩の後方(後眼窩骨)には小さな角状構造が存在する。前頭骨は鶏冠の形成に寄与しない。鶏冠が後方にも及んでいて三角形と四角形を組み合わせた構造をしているという点で、モノロフォサウルスは獣脚類の中でも珍しい部類である[6]

頭骨のキャストを横からみた写真

前上顎骨は鶏冠の前部を形成する上向きの狭い枝を持つ。枝の後方は湾曲して鼻骨の外側の突出部を囲んでおり、この特徴は1994年のオリジナルの記載では確認されていなかった。枝の根元には小さな開口部が、より大型の開口部は鼻孔の直下に位置し、いずれも鼻孔の下側周りでカーブを描く明瞭な溝で繋がっている。前上顎骨歯は4本で、上顎骨歯は13本である。前眼窩窓の下側前方周りには上顎骨上に短い窪みが存在する。この領域内にさらに小さな窪みが位置し、内側で閉じ、位置からして fenestra promaxillaris あるいは単一の窪みであることから fenestra maxillaris の可能性があるとされる[6]

頭蓋内腔では、第V脳神経でもある三叉神経が分岐していない。口蓋骨は含気性で、 pneumatopore の存在が示されている[6]

下顎では、外側の下顎窓が基盤的テタヌラ類にしては遥かに小さい。ホロタイプ標本では右歯骨に18本、左歯骨に17本の歯が確認でき、このような非対称性は大型の獣脚類では珍しいことではない。孔の列が歯列の外側と下に存在し、これらは最初の4本の歯の下において相対的に大きい。後方に向かうにつれて孔は小さくなり、孔の列自体も下側へカーブする。第9歯から孔は溝に合流する。孔の第二列は下顎の縁に平行に走り、第13歯の位置で終端を迎える。歯骨の内側では第3歯の水準にあるメッケル溝英語版が2つの重なった狭いスリットに正面まで伸びる。下顎の後部は角骨上角骨のねじれた縫合線の特徴的な結合を示し、上角骨の基底は顎の後部の縁まで届く。上角骨後方のさらに小さな穴は骨自体が厚いためオーバーハングしておらず、これは大型獣脚類には珍しい[6]

大きさ比較

椎骨は頸椎]9個・脊椎14個・仙椎5個からなり、尾椎の数は不明である。頸椎は含気性が高く、側面には側腔があり、内側は空洞化して大きな気室が存在する。頸椎の神経棘は側面から見ると細く、後方に向かうほど幅も細くなる。第8頸椎と第9頸椎の神経棘は杖状である。同様に、少なくとも第3脊椎までは側腔が存在する。脊椎は頑強なハイポスフェン-ハイパントラム関節英語版で繋がっている。第6脊椎以降、神経棘は急激に幅が広くなる。仙椎の神経棘は中枢神経上の骨板に癒合していない。尾の根元はわずかに下方へ向く。根元の尾椎もまたハイポスフェン-ハイパントラム関節が確認できる[7]

骨盤では腸骨の上部が僅かに凸状をなす。腸骨の前方の刃状構造にはフック上の突出部がある。前方刃状構造の根元の縁は溝が刻まれている。恥骨が附随する突起には2つの関節面があり、1つは下へ、もう1つは前方へ斜めに突出する。またその基底は股関節が反転子のフード型の延長部によって張り出しており、この延長部の前面はさらに下側と外側へ到達する。明確な brevis shelf(尾の筋肉の付着部となる腸骨上の骨)は存在しない。恥骨と坐骨は足のような構造を持つという点で互いに似ており、穴が開いた骨の枠を介して繋がっている[7]

分類

モノロフォサウルスは元々メガロサウルス類と呼ばれ、しばしばアロサウルス上科であると提唱されてきた。Smith et alii (2007) でモノロフォサウルスは初めて非ネオテタヌラ型テタヌラ類として扱われ[11]、これはアロサウルス上科に特有と考えられていた特徴がより広い範囲で見出されたことによる。また、Zhao et alii (2010) ではモノロフォサウルスが最も原始的なテタヌラ類の恐竜になりうることを示唆する数多くの原始的な特徴が記載された[7]。Benson (2008, 2010) ではモノロフォサウルスはチュアンドンゴコエルルス英語版と共にメガロサウルス科スピノサウルス科よりも基盤的なメガロサウルス上科の分類群に置かれた[12][13]。後に Benson et alii (2010) はチュアンドンゴコエルルスとモノロフォサウルスの分類群がメガロサウルス上科とネオテタヌラ類の外側に位置することを発見した[6]。2012年の系統解析では、モノロフォサウルスとチュアンドンゴコエルルスは姉妹群ではないもののテタヌラ類の基盤でより派生的な外側の分類群をなすことが判明した[14]

デジタル復元
ワイオミング州恐竜センターにて、ベルサウルスを襲うモノロフォサウルスの骨格。2属は同じ層から産出した。

以下のクラドグラムは Carrano による2012年の系統解析に基づき、モノロフォサウルスの系統関係を示す[14]

新獣脚類
コエロフィシス上科

ディロフォサウルス

Coelophysis bauri

Coelophysis rhodesiensis

アヴェロストラ
ケラトサウルス類

エラフロサウルス

ケラトサウルス

マジュンガサウルス

マシアカサウルス

テタヌラ類

クリオロフォサウルス

シノサウルス英語版

チュアンドンゴコエルルス英語版

モノロフォサウルス

オリオニデス英語版

メガロサウルス上科

アヴィテロポーダ

古生態学

タイプ標本 IVPP 84019 は第10神経棘、そしておそらく第11神経棘も骨折し、互いに癒合している。標本の歯骨の1つにある一連の平行な隆起は、噛まれた痕である可能性がある[15]

時にはライバルに攻撃されたとはいえ、当時モノロフォサウルスは生態系の頂点の一角を占めていたとされている。主な獲物はベルサウルスのような初期の竜脚下目や[16][17]グアンロンリムサウルスのような自分よりも小型の獣脚類が挙げられる。 特にグアンロンのような小型の肉食性獣脚類にとって、自分よりも大きなモノロフォサウルスやシンラプトルは非常に手強いライバルだったと推察されている[18]

出典

  1. ^ a b c d Zhao, Xi-Jin; Currie, Philip J. (1993). “A large crested theropod from the Jurassic of Xinjiang, People's Republic of China”. Canadian Journal of Earth Sciences 30: 2027–2036. Bibcode1993CaJES..30.2027Z. doi:10.1139/e93-178. http://doc.rero.ch/lm.php?url=1000,43,39,20091210005526-ZZ/PAL_E2326.pdf. 
  2. ^ a b Holtz, Thomas R. Jr. (2011) Dinosaurs: The Most Complete, Up-to-Date Encyclopedia for Dinosaur Lovers of All Ages, Winter 2010 Appendix.
  3. ^ Holley, David (1987年10月23日). “2nd creature was meat-eater: fossil remains of huge dinosaur found in China”. Los Angeles Times. http://articles.latimes.com/1987-10-23/news/mn-10753_1_dinosaur-fossil 2010年8月23日閲覧。 
  4. ^ Dong Zhiming (1992). Dinosaurian Faunas of China. Beijing: China Ocean Press. p. 188. ISBN 3-540-52084-8 
  5. ^ Grady, W., 1993, The Dinosaur Project — The Story of the Greatest Dinosaur Expedition Ever Mounted, Edmonton: Ex Terra Foundation. Toronto: Macfarlane Walter & Ross. 61 pp
  6. ^ a b c d e f g h i Brusatte, Stephen L.; Benson, Roger B. J.; Currie, Philip J.; Zhao, Xijin (2010). “The skull of Monolophosaurus jiangi (Dinosauria: Theropoda) and its implications for early theropod phylogeny and evolution”. Zoological Journal of the Linnean Society 158: 573–607. doi:10.1111/j.1096-3642.2009.00563.x. http://sites.google.com/site/brusatte/Brusatteetal2010MonolophosaurusSkull.pdf?attredirects=0. 
  7. ^ a b c d Zhao, Xijin; Benson, Roger B. J.; Brusatte, Stephen L.; Currie, Philip J. (2010). “The postcranial skeleton of Monolophosaurus jiangi (Dinosauria: Theropoda) from the Middle Jurassic of Xinjiang, China, and a review of Middle Jurassic Chinese theropods”. Geological Magazine 147 (1): 13–27. Bibcode2010GeoM..147...13X. doi:10.1017/S0016756809990240. http://geolmag.geoscienceworld.org/cgi/content/full/147/1/13. 
  8. ^ Carr, T. (2006). “Is Guanlong a tyrannosauroid or a subadult Monolophosaurus?”. Journal of Vertebrate Paleontology 26: 48A. doi:10.1080/02724634.2006.10010069. 
  9. ^ a b Paul, G.S., 2010, The Princeton Field Guide to Dinosaurs, Princeton University Press p. 93-94
  10. ^ Molina-Pérez & Larramendi (2016). Récords y curiosidades de los dinosaurios Terópodos y otros dinosauromorfos. Barcelona, Spain: Larousse. pp. 254. ISBN 9780565094973 
  11. ^ Smith ND, Makovicky PJ, Hammer WR, Currie PJ. 2007. Osteology of Cryolophosaurus ellioti (Dinosauria:Theropoda) from the Early Jurassic of Antarctica and implications for early theropod evolution. Zoological Journal of the Linnean Society 151: 377–421.
  12. ^ Benson, Roger B. J. (2010). “A description of Megalosaurus bucklandii (Dinosauria: Theropoda) from the Bathonian of the UK and the relationships of Middle Jurassic theropods”. Zoological Journal of the Linnean Society 158: 882–935. doi:10.1111/j.1096-3642.2009.00569.x. 
  13. ^ Benson, 2008. A new theropod phylogeny focussing on basal tetanurans, and its implications for European 'megalosaurs' and Middle Jurassic dinosaur endemism. Journal of Vertebrate Paleontology. 51A.
  14. ^ a b Carrano, M. T.; Benson, R. B. J.; Sampson, S. D. (2012). “The phylogeny of Tetanurae (Dinosauria: Theropoda)”. Journal of Systematic Palaeontology 10 (2): 211–300. doi:10.1080/14772019.2011.630927. 
  15. ^ Molnar, R. E., 2001, Theropod paleopathology: a literature survey: In: Mesozoic Vertebrate Life, edited by Tanke, D. H., and Carpenter, K., Indiana University Press, p. 337-363.
  16. ^ ワイオミングダイナソーセンターの展示
  17. ^ 愛しのブロントサウルス ダイナソーセンターに関する記述
  18. ^ Thomas R. Holtz Jr (2006-02-08). “A Jurassic tyrant is crowned”. Nature (Nature Publishing Group) 439: 665-666. https://www.nature.com/articles/439665a 2020年2月20日閲覧。.