「長居球技場」の版間の差分
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2020年3月23日 (月) 09:19時点における版
長居球技場 | |
---|---|
施設情報 | |
所在地 |
大阪府大阪市東住吉区長居公園1 |
開場 | 1987年4月25日[1] |
拡張 |
2010年(第1期改修) 2014年(第2期改修) 2018年(第3期改修) |
所有者 | 大阪市 |
運用者 | 長居公園スポーツの森プロジェクトグループ |
グラウンド | 天然芝(118m×71m) |
ピッチサイズ | 105m×68m |
大型映像装置 | 電光掲示板(映像可) |
建設費 | 48億円[2] |
旧称 | |
キンチョウスタジアム (命名権・2010年8月1日 - 2018年12月31日) | |
使用チーム、大会 | |
当項目を参照 | |
収容人員 | |
18,007人(改修前) | |
アクセス | |
当項目を参照。 |
長居球技場(ながいきゅうぎじょう)は、大阪府大阪市東住吉区の長居公園内にあるフットボール専用球技場である。施設は大阪市が所有し、公園内の他の施設共々指定管理者として長居公園スポーツの森プロジェクトグループ(一般社団法人セレッソ大阪スポーツクラブ・一般財団法人大阪スポーツみどり財団・株式会社NTTファシリティーズ・関西ユニベール株式会社・シンコースポーツ株式会社・モリタスポーツ・サービス株式会社・タイムズ24株式会社)が運営管理を行っている[3]。なお、2015年までは一般財団法人大阪スポーツみどり財団・美津濃株式会社・三菱電機ビルテクノサービス株式会社による「長居公園スポーツみどり振興グループ」が指定管理を行っていた[4]。
2010年8月1日から2018年12月31日まで命名権を導入し、「キンチョウスタジアム」(略称「金鳥スタ」)の呼称を用いていた(後述)。
概要
1987年に野球場以外では日本で初めての全面人工芝を張った球技専用スタジアムとしてオープン。アメリカンフットボールの関西学生リーグ及びXリーグ、フィールドホッケーや地域大会レベルのサッカーの試合会場として利用されてきた。
2010年にJリーグ・セレッソ大阪(C大阪)が本拠地とする前提で同クラブが主体となって改修工事を実施し、天然芝球技場となった。以後も数度にわたる改修工事が実施されており、2021年3月までに収容人員4万人規模のスタジアムにまで拡張が行われる予定となっている(詳細後述)。
2012年および2013年のJリーグアウォーズでJリーグベストピッチ賞を受賞している。
施設
以下の記述は、2016年現在の、第二期改修工事が完了した時点でのスペックである[5]。
- ピッチはサッカー使用時には全面天然芝(118 m×71m)で、周囲に人工芝が貼られている。天然芝ピッチは北側に寄せられており、スタンドとの最短距離は7m。
- 収容人員は19,628人。メインスタンド・バックスタンド・南サイドスタンドは椅子席で、北サイドスタンドは立ち見席。屋根はメインスタンド一部のみ。
- LED式電光掲示板が南側サイドスタンドに設けられている。照明設備は、メインスタンド側に屋根一体型のものが、バックスタンド側に照明塔が3基設置されている。
改修工事
第一期工事
2009年にC大阪が施設所有者の大阪市に長居球技場のホームスタジアム化と、それに伴う改修工事を提案。同年11月6日に市との協議開始が公表された[6]。具体的には、以下の工事をセレッソ大阪の運営母体である大阪サッカークラブが工事主体となって施工した上で、完成後に大阪市に寄贈する、というスキームで実施された[5]。
- フィールドを人工芝(156m×87.5m)から天然芝(118 m×71m)へ全面改修(人工芝から天然芝への改修は当時ほとんど前例のない工事であった)。ただし、アメリカンフットボールでの使用も想定し、周囲に人工芝のスペースも確保した。
- 北側サイド(ゴール裏)に928人収容の立ち見席を新設し、上部に防音壁を設置。
- メインスタンド内に更衣室2箇所、湯沸し室、ドーピングルームを整備、女子トイレの改修。
- バックスタンドの観客席を改修。
工事(設計期間含む)は2009年8月から約1年をかけて行われ、総工費は1億6千万円。収容人員が20,000人から20,500人に増えた。
第二期工事
第二期工事は2012年と2013年のシーズンオフに実施された。具体的な工事内容は以下の通り[5]。
- 南側サイドスタンドを芝生席から椅子席に変更。
- 北側サイドスタンド(立見席)の増設
- バックスタンドのトイレ増設
- メインスタンド・バックスタンドの座席を背もたれ・カップホルダー付きに改修。
総工費は5億3200万円で、一部の費用はスポーツ振興くじ助成事業を充当している。座席の快適化もあって収容人員は若干減少している。
第三期工事
2015年9月29日、C大阪はキンチョウスタジアムの育成型複合スタジアム化改修計画「セレッソの森スタジアム構想」を発表する[7]。具体的には、以下の大規模改修を実施し、スタジアムの規格をJリーグクラブライセンス制度におけるスタジアム基準を満たすものに拡張改修するというもので、完成後は本拠地を長居球技場に完全移行する方針と報じられている[8]。
- 既存建築物を最大活用した継続的な改修を行うべく、メインスタンドはほぼそのまま活用し、北サイドスタンドの拡張を実施。バックスタンド・南サイドスタンドは全面改築(南サイドスタンドをホーム側に入れ替え)とし、併せて屋根を新設。また、スタンド外壁の緑化と国産木材の使用を想定。
- 「日本一の親近感」をめざし、敷地の狭さ(バックスタンド後方にJR阪和線の高架線が通過するため拡張用地が取れない)を逆手に取り、バックスタンドを三層化した上で角度をつけて臨場感を追求。
- 「地域のための都市型スタジアム」をめざし、防災拠点としても活用できる改修を実施。
以上の改修により、収容人員40,000人規模のスタジアムを目指すという。2018年シーズンオフからの着工予定で総工費は約50億円を見込み、費用は補助金を活用するほか、クラウドファンディングやふるさと納税などを活用した寄付を募る形を想定した。
2017年3月15日に「桜スタジアム建設募金団体」を設立し、「セレッソの森スタジアム構想」改め「桜スタジアムプロジェクト」として66億円を目標に募金活動を始めることを発表した。「桜スタジアム」は26,000人収容のサッカー・アメフト・ラグビー専用スタジアムで2021年の完成を目指す[9]。
2018年10月5日、第三期改修工事の最終イメージパースが公表された[10]。当初の構想時点よりいくつかの変更点が加えられている[11]。
- 近隣への騒音問題から、ホームとアウェイの入れ替えを取りやめ、当初そのまま活用する予定としていた北側サイドスタンドを増席して屋根を設置し、南側サイドスタンドは増席はするものの、大型映像装置を含めて基本的に現状のまま屋根なしとする。
- 当初はAFCチャンピオンズリーグ (ACL) 規格への対応を想定していなかったが、ACL規格適合を考慮し、現在立見席の両サイドスタンドに座席を設置。
これらの措置により収容人員規模が縮小され、改修後の収容人数は約25,000人となる。2019年2月より工事着工、2021年3月の完成予定。
開催された主なイベント・大会
サッカー
国内大会
- セレッソ大阪(含・U-23)のJリーグ公式戦(ホームゲーム開催数は当項目(トップチーム)・(U-23チーム)を参照)
- FC大阪の日本フットボールリーグ公式戦(ホームゲーム開催数は当項目を参照)
- セレッソ大阪堺レディースの日本女子サッカーリーグ公式戦
- 天皇杯全日本サッカー選手権大会
- 総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント
- 関西学生サッカーリーグ公式戦
- 関西サッカーリーグ公式戦(FC大阪(-2014)、阪南大クラブ、関大FC2008、アイン食品サッカー部など)
- 大阪サッカー選手権大会他
国際大会
- 2014年5月8日:日本女子代表×ニュージーランド女子代表(初の国際Aマッチ)[12]
- 2016年2月29日 - 3月9日:リオデジャネイロオリンピック女子サッカー・アジア最終予選[13]
その他
- ジャパンラグビートップリーグ公式戦
- Xリーグ(社会人アメリカンフットボールリーグ)公式戦
- 関西学生アメリカンフットボール連盟公式戦
- 西日本6人制ホッケー選手権大会(-2010年)
命名権
大阪市と大阪サッカークラブが共同で命名権の募集を行い、2010年7月に大阪市に本社を置く大日本除虫菊が長居球技場の命名権を年額3,600万で取得した。契約期間は2010年8月1日から2013年12月31日までの3年5ヶ月で、契約により同社の商標名を冠した「キンチョウスタジアム」(略称は「金鳥スタ」)の呼称となった[2][14]。2013年12月、大阪市は大日本除虫菊と命名権契約を更新した。契約期間は2014年1月1日から2016年12月31日の3年間で条件は前回と同様である[15]。その後再び契約期間が延長されたが、2018年12月31日を以てネーミングライツパートナー協定が満了となった[16]。
なお、命名権を採用したスタジアムでは、クリーンスタジアム規定が適用される国際サッカー連盟及びアジアサッカー連盟主催の国際試合・大会(AFCチャンピオンズリーグなど)では、正式名称を使用する事が多いが、長居球においては2018年までセレッソ主催によるACLでの試合開催実績はなく(ACLの全試合は長居スのみで開催されている)、2016年に開催されたリオデジャネイロオリンピック女子サッカー・アジア最終予選においては、会場名は命名権適用後の「キンチョウスタジアム」の名称が案内されており[17]、クリーンスタジアム規定が適用になった事例はない。
公園内その他の施設
- 大阪市立長居植物園
- 大阪市立自然史博物館
- ヤンマースタジアム長居
- ヤンマーフィールド長居
- 大阪市長居障害者スポーツセンター
- ユースホステル(ヤンマースタジアム3階)
- 長居相撲場 他
アクセス
フォトギャラリー
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長居球技場(2006年11月)。フィールドは人工芝であった。
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第1期改修後の長居球技場(2010年8月)
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長居球技場の外観(正面。2010年8月)
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メインスタンド北側からピッチを臨む(2014年4月)
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スコアボード
出典
- ^ “長居公園HISTORY”. 長居公園公式サイト. 一般財団 大阪スポーツみどり財団. 2016年12月5日閲覧。
- ^ a b "長居球技場のネーミングライツパートナーが決定しました" (Press release). 大阪市. 2010-7-1. 2013-7-15閲覧。
{{cite press release2}}
:|date=
の日付が不正です。 (説明) - ^ 長居公園、長居陸上競技場及び長居公園地下駐車場ほか6施設の指定管理予定者の選定結果について (PDF) - 大阪市建設局公園緑化部 2015年9月28日
- ^ 長居公園及び長居陸上競技場ほか7施設の指定管理予定者選定委員会の選定結果について (PDF) - 大阪市建設局公園緑化部 2014年5月16日
- ^ a b c “改修工事”. セレッソ大阪. 2016年12月5日閲覧。
- ^ "長居球技場のホームスタジアム化について" (Press release). セレッソ大阪. 6 November 2009. 2016年12月5日閲覧。
- ^ "キンチョウスタジアムの育成型複合スタジアム化改修に関して" (Press release). セレッソ大阪. 2015-10-3. 2015-10-9閲覧。
{{cite press release2}}
:|accessdate=
、|date=
の日付が不正です。 (説明) - ^ “C大阪社長「国際基準のスタジアム」本拠地を改修”. 日刊スポーツ. (2015年9月29日) 2015年10月9日閲覧。
- ^ "「桜スタジアム建設募金」受付開始のお知らせ" (Press release). セレッソ大阪. 15 March 2017. 2017年3月16日閲覧。
- ^ "桜スタジアム最新パース決定のお知らせ" (Press release). セレッソ大阪. 5 October 2018. 2019年1月10日閲覧。
- ^ "桜スタジアム建設募金団体説明会のご報告". 桜スタジアムプロジェクト (Press release). 9 July 2018. 2019年1月14日閲覧。
- ^ 2014/5/8(水) vsニュージーランド女子代表 大阪/キンチョウスタジアム 日本サッカー協会「なでしこジャパン」オフィシャルサイト
- ^ “女子サッカー アジア最終予選(リオデジャネイロオリンピック2016)”. 日本サッカー協会. 2015年12月1日閲覧。
- ^ 【10/07/01】長居球技場のネーミングライツパートナー決定のお知らせ
- ^ "大日本除虫菊株式会社とネーミングライツ契約を更新します" (Press release). 大阪市. 27 December 2013. 2014年4月16日閲覧。
- ^ "長居球技場ネーミングライツパートナー協定の満了について" (Press release). 大阪市. 19 December 2018. 2019年1月10日閲覧。
- ^ “Schedule & Results”. アジアサッカー連盟. 2015年12月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月8日閲覧。
- ^ a b “セレッソ大阪 スタジアム”. 日本プロサッカーリーグ. 2016年12月8日閲覧。