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{{告知|質問|警視庁刑事部の記述の扱いについて|date=2020年1月}} |
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{{Double image stack|right|Japanese police detectives receiving inspection.png|Training scene of the hostage rescue operators of the Kumamoto Prefectural Police.png|250|点検を受ける[[刑事]]|射撃訓練を行う[[熊本県警察]]の[[特殊事件捜査係|人質立てこもり部隊]]}} |
{{Double image stack|right|Japanese police detectives receiving inspection.png|Training scene of the hostage rescue operators of the Kumamoto Prefectural Police.png|250|点検を受ける[[刑事]]|射撃訓練を行う[[熊本県警察]]の[[特殊事件捜査係|人質立てこもり部隊]]}} |
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'''刑事部'''(けいじぶ)は、 |
'''刑事部'''(けいじぶ)とは、主に[[刑法 (日本)|刑法]][[犯罪]]を扱う[[日本]]の部局の名称。 |
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# [[警視庁]]及び各[[警察本部|道府県警察本部]]に設置 |
# [[警視庁]]及び各[[警察本部|道府県警察本部]]に設置。本項で記述。 |
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# [[検察庁]] |
# [[最高検察庁]]・各[[高等検察庁]]・[[東京]]など11の[[地方検察庁]]に設置。 |
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# [[日本の裁判所|裁判所]]で[[刑事事件]]を担当する部。→民事部<ref>[https://kotobank.jp/word/%E5%88%91%E4%BA%8B%E9%83%A8-488689 刑事部(読み)ケイジブ デジタル大辞泉 ]</ref> |
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== 概要 == |
== 概要 == |
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一般に刑法犯罪に対する[[捜査]]を行う。[[刑事ドラマ]]などで一般的な[[日本の警察|警察]]の顔たる「[[刑事]]」と呼ばれる職員が所属する部署。以下の通りの構成が多い。 |
一般に刑法犯罪に対する[[捜査]]を行う。[[刑事ドラマ]]などで一般的な[[日本の警察|警察]]の顔たる「[[刑事]]」と呼ばれる職員が所属する部署。以下の通りの構成が多い。 |
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『受験する前に知っておきたい警察官の専門常識・基礎知識』つちや書店 (2015/3/28) p.32 ISBN 978-4806914945</ref>。 |
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;捜査一課 |
;捜査一課 |
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: [[殺人罪 (日本)|殺人]]、[[ |
: [[殺人罪 (日本)|殺人]]、[[殺人未遂罪|殺人未遂]]、[[傷害罪|傷害、傷害致死]]、[[性犯罪]]、[[逮捕・監禁罪|逮捕監禁、逮捕監禁致死]]、[[強盗罪|強盗]]、及び[[強盗致死傷罪|強盗殺人]]等の強行犯を担当する<ref name="髙橋" >[https://www.bengo4.com/c_1009/b_918001/]</ref>。 |
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;捜査二課 |
;捜査二課 |
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: [[詐欺罪|詐欺]]、[[賄賂罪|贈収賄]]、[[脱税|税法違反]]、[[特別背任罪|商法の特別背任]]、[[私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律|独占禁止法違反]]、及び[[金融商品取引法|証券取引法違反]]等の経済事犯を担当する<ref>[http://drive.google.com/file/d/1V6B-bLOpLpFXveuCQeXdmQqMJdzvzPjP/view?usp=drivesdk] [http://www.itojuku.co.jp/shiken/komuin/jitsumu/006.html ][http://www.bengo4.com/c_1009/b_856813/ ][http://legalus.jp/criminal/investigation/qa-12689 ][http://web.archive.org/web/20191222050246/http://www.zeiri4.com/c_1076/c_1023/q_41112/ ][http://www.bengo4.com/c_1009/c_19/b_881382/][http://www.bengo4.com/c_1009/c_19/b_882982/][http://www.bengo4.com/c_1009/c_19/b_880796/ ][http://www.bengo4.com/c_15/b_881299/][http://www.bengo4.com/c_5/c_1234/c_1718/b_909650/][http://www.bengo4.com/c_5/c_1234/c_1718/b_909331/][http://archive.vn/L2r4V][http://web.archive.org/web/20071115050501/http://www.okanichi.co.jp/20070822125051.html][http://www.bengo4.com/c_1009/b_898402/#utm_source=bbsGot&utm_medium=email&utm_campaign=bbsMail ] [http://archive.is/7K1QO ][http://books.google.co.jp/books?id=NiB-DQAAQBAJ&lpg=PA27&dq=%E6%8D%9C%E6%9F%BB%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E8%AA%B2%E3%80%80%E8%84%B1%E7%A8%8E&hl=ja&pg=PA27#v=onepage&q=%E8%84%B1%E7%A8%8E&f=false ][http://www.bengo4.com/c_15/b_891613/ ][http://www.bengo4.com/c_1009/b_918001/ ][http://drive.google.com/file/d/1_j0EQgbawVcqpoRpqHcqLq2mcKKlFcho/view?usp=drivesdk][http://drive.google.com/file/d/1PxdV5fyc-J84tmVh1m-jL9AkyABy11dG/view?usp=drivesdk][http://drive.google.com/file/d/15jyGPp1XXEpo-fKA97geqvK5-XvEF08_/view?usp=drivesdk][http://drive.google.com/file/d/140qakHxfHBwSakh0gKzFPLQRTJVJsXcs/view?usp=drivesdk][http://drive.google.com/file/d/1oposF6ClRxRfOBf3qGu_wmM_yg3c3ZpK/view?usp=drivesdk][http://drive.google.com/file/d/16GuvTK2eTZoD5QWO741gph-go-dRa_7R/view?usp=drivesdk][http://drive.google.com/file/d/1VO9bl9jmGcrZcOfb4DUHIjbdej3whIIa/view?usp=drivesdk]</ref>。[[工藤會|工藤会]][[野村悟|野村総裁]]の[[所得税法]]違反事件は、[[組織犯罪対策部|福岡県警組織犯罪対策部門]]と[[国税庁]]の協同で行われた<ref>[https://drive.google.com/file/d/1ejl1yFvZ6AHAIiBmcXUQO006mxY-WA3s/view?usp=drivesdk]</ref>。[[国税通則法]]は、[[査察部|国税職員]]が税法違反事件を捜査した場合には、[[検察庁]]に告発することを規定しているが、警察が捜査することを禁じるものではない。あくまでも国税通則法の規定は、国税職員が税法違反を覚知した場合、検察に告発する、ということを定めているだけに過ぎず、警察が税法違反事件を捜査することを妨げていない。税法違反事件は、通常捜査2課案件であるが、本件のような組織が関係する場合、組織犯罪対策部門も協働することになる<ref>[https://drive.google.com/file/d/1IqLrU5uoXbmqReGNyLOUNz6CmyFm0LFK/view?usp=drivesdk]</ref>。警察が税法違反事件の端緒をつかんだ場合、ほかの[[捜査|犯罪捜査]]と同じように捜査することになる。その際、[[税務署|税務当局]]に課税通報し、税務当局が別途追徴課税等をする。通常、税法違反や、詐欺、横領、背任等の経済事犯は捜査2課が担当するが、本件のような暴力団等が捜査対象の場合は、組織犯罪対策部門も協働する<ref>[https://drive.google.com/file/d/1yr1-4RDf-hrnMPQ_4kLQlgxwlFg3gpqi/view?usp=drivesdk]</ref>。同じく経済事犯を担当する[[生活安全部|生活経済課]]との違いは、生活経済課が、消費者被害的事案を扱い、二課が、それ以外の事案を扱うという役割分担がある。二課が[[業務上横領]]、[[談合]]、[[脱税]]、及び[[詐欺]]などの知能犯を扱う部署であるのに対し、生活経済課は、消費者を騙す[[悪徳商法|悪質商法事犯]]、廃棄物を不正に処分する[[不法投棄|環境事犯]]、無資格者による不正な医療行為等の保健衛生事犯等を検挙する<ref>[https://www.bengo4.com/c_5/c_1234/c_1718/b_909650/ “会社の脱税事実を刑事告発したいのですが、警察では何課が脱税事件の捜査を行っていますでしょうか?”.] [[弁護士ドットコム]]. (2020年4月10日) 2020年6月4日閲覧。</ref>。 |
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: [[詐欺罪]]、[[横領罪]]、[[横領罪#業務上横領罪|業務上横領罪]]、[[背任罪]]、[[特別背任罪]]及び[[脱税]]等の知能犯を担当する部署である<ref name="bengo4">[https://www.bengo4.com/c_1015/c_1885/c_1256/b_918730/ 【企業法務】警察で脱税を捜査するのは何課でしょうか?また、警察が脱税を捜査可能ですか? - 弁護士ドットコム]</ref>。脱税については、[[国税通則法]]155条1号で、直接国税について税務職員が犯則があると思料するときは[[検察官]]に告発しなければならないと定めており、[[国税局]]の[[査察部|査察(いわゆる「マルサ」)]]から検察官への告発となるのが一般的であるが、警察も[[刑事訴訟法]]189条2項に基づき捜査可能である。脱税は[[収入#所得|所得]]又は[[経費]]をごまかすものであり、[[詐欺罪#欺罔行為|欺罔行為]]を伴うため、[[詐欺罪]]に類似した側面を持つことから、警察では捜査二課が扱っている。[[暴力団|暴力団構成員]]が関与する事案、[[半グレ|半グレ集団]]の構成員が関与する場合、[[暴力#日本の関連法規|暴力犯罪]]の[[前科]]がある者が関与する場合、過去に暴力団の構成員であった者が関与する場合、過去に半グレ集団の構成員であった者が関与する場合、[[詐欺罪|詐欺]]によって得た金銭を[[確定申告|申告]]しなかったような場合、[[恐喝罪|恐喝]]によって得た金銭を申告しなかったような場合、[[窃盗]]によって得た金銭を申告しなかったような場合、[[背任罪|背任]]によって得た金銭を申告しなかったような場合、[[特別背任罪|特別背任]]によって得た金銭を申告しなかったような場合、[[横領罪|横領]]によって得た金銭を申告しなかったような場合、[[横領罪#業務上横領罪|業務上横領]]によって得た金銭を申告しなかったような場合、[[強盗罪|強盗]]によって得た金銭を申告しなかったような場合、[[強盗致死傷罪|強盗殺人]]によって得た金銭を申告しなかったような場合など[[逮捕]][[勾留]]の必要がある場合及び[[査察部|査察官]]に身体生命の危険がある場合は、捜査二課又は生活経済課が捜査する。[[生活安全部|生活経済課]]は、[[不正軽油|軽油取引税法違反]]及び[[密造酒|酒税法違反]]の案件を担当し、二課はそれ以外の脱税案件を担当する。暴力団構成員が関与する事案、半グレ集団の構成員が関与する場合、暴力犯罪の前科がある者が関与する場合、過去に暴力団の構成員であった者が関与する場合、過去に半グレ集団の構成員であった者が関与する場合は、[[組織犯罪対策部|組織犯罪対策課]]及び/又は捜査2課が担当する<ref> [http://www.itojuku.co.jp/shiken/komuin/jitsumu/006.html ][http://www.bengo4.com/c_1009/b_856813/ ][http://legalus.jp/criminal/investigation/qa-12689 ][http://www.tanaka-tax.com/blog/2010/07/post-206.html ][http://web.archive.org/web/20191222050246/http://www.zeiri4.com/c_1076/c_1023/q_41112/ ][http://www.bengo4.com/c_1009/c_19/b_881382/][http://www.bengo4.com/c_1009/c_19/b_882982/][http://www.bengo4.com/c_1009/c_19/b_880796/ ][http://www.bengo4.com/c_15/b_881299/][http://www.bengo4.com/c_5/c_1234/c_1718/b_909650/][http://www.bengo4.com/c_5/c_1234/c_1718/b_909331/][http://web.archive.org/web/20071115050501/http://www.okanichi.co.jp/20070822125051.html][http://www.bengo4.com/c_1009/b_898402/#utm_source=bbsGot&utm_medium=email&utm_campaign=bbsMail ] [http://archive.is/7K1QO ][http://www.bengo4.com/c_15/b_919154/ ][http://www.bengo4.com/c_1015/c_1885/c_1256/b_918730/] [http://books.google.co.jp/books?id=NiB-DQAAQBAJ&lpg=PA27&dq=%E6%8D%9C%E6%9F%BB%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E8%AA%B2%E3%80%80%E8%84%B1%E7%A8%8E&hl=ja&pg=PA27#v=onepage&q=%E8%84%B1%E7%A8%8E&f=false ][http://www.bengo4.com/c_15/b_891613/ ][http://www.bengo4.com/c_1009/b_918001/ ]</ref>。 |
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;捜査三課 |
;捜査三課 |
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: |
:[[空き巣]]、[[引ったくり]]、[[万引き]]及び[[自転車泥棒]]等の[[窃盗]]を担当する<ref name="髙橋" />。ただし、同じ引ったくりでも被害者が被害品を放さず引きずられて負傷した場合には[[強盗致死傷罪|強盗致死傷事案]]に変わり、一課の担当になる。 |
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;捜査四課 |
;捜査四課 |
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: [[暴力団]]、[[ |
: [[暴力団]]、[[反社会的勢力]]が関わる件を担当する<ref>[https://drive.google.com/file/d/1WKlmIq2o-cvnBGn6QOsCnHu8MGwwwD_A/view?usp=drivesdk]</ref>。2003年に[[警視庁]]は刑事部捜査四課と生活安全部薬物対策課などの部署を統合させる組織改編を行い、「[[組織犯罪対策部]]」を発足させた<ref name="MOOK"> 『警察官という生き方 (洋泉社MOOK) 』洋泉社 2011/4/22 p.p.82-83 ISBN 978-4862487124</ref>。2010年には[[福岡県警察]]が刑事部組織犯罪対策局を部に昇格させる組織改編を行い、暴力団捜査に当たる「[[福岡県警察#暴力団対策部|暴力団対策部]]」を発足させた。暴力団対策専門の部の設置は、警視庁に次いで全国で2例目である<ref> 暴力団対策部が発足 福岡県警380人態勢、全国2例目 西日本新聞2010年1月5日15時7分配信 </ref>。暴力団対策部は、それまで暴力団捜査を担当していた捜査4課など刑事部の局・課を移行し、組織犯罪対策課、暴力団犯罪捜査課、北九州地区暴力団犯罪捜査課、薬物銃器対策課の4課を設置。北九州地区暴力団犯罪捜査課が[[工藤會|指定暴力団工藤会]]の犯罪捜査を担当し、暴力団犯罪捜査課は工藤会を除く県内の暴力団捜査を担当する<ref> 人事:県警 暴対部長に山田氏 来月発足、380人態勢で捜査強化 /福岡 2009年12月23日 毎日新聞</ref>。なお、[[大阪府警察]]や[[愛知県警察|愛知]]、[[神奈川県警察|神奈川]]、[[兵庫県警察]]などいくつかの道府県警察では、「組織犯罪対策本部」や「組織犯罪対策局」という名称で刑事部内の一部門となっている。その他の県警察では旧来のまま「捜査第四課」や「暴力団対策課」などの呼び名のままとなっている<ref name="MOOK"/>。 |
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; [[鑑識|鑑識課]] |
; [[鑑識|鑑識課]] |
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: 鑑識課は、4つの係に分かれて作業を行っている。「現場係」は、犯行現場に残された[[指紋]]や[[足跡]]などを採取する。「指紋係」は、犯行現場から現場係が採取した指紋から犯人を割り出す作業を行う。「足こん跡(そっこんせき)係」は、現場係が採取した足跡や犯行現場に残された痕跡をもとに、犯行に使われた物を特定する作業を行う。「写真係」で、犯行現場の様子を撮影したり、[[似顔絵#犯罪捜査としての似顔絵|犯人の似顔絵]]などを制作する。また、[[警察犬]]も鑑識課の所属であり、犯行現場によっては警察犬が出動して、証拠品や遺留品から犯人の匂いを嗅ぎ取って追跡捜査を行うこともある<ref>[https://www.homemate-research-police.com/useful/12926_facil_029/ 【パブリネット】証拠品を鑑定する警察の鑑識課]</ref>。[[科学捜査研究所]](科捜研)は全国の都道府県警察本部に付属する機関で、高度な科学技術を以て鑑定を行う。例えば、事件現場に残された[[血液]]などの鑑定、[[毒物]]や[[薬物]]などの鑑定を行う。また、[[銃器]]の鑑定では発射された[[弾丸]]の[[線条痕]]などを調べる。一方、国の機関である[[警察庁]]の付属機関として[[科学警察研究所]](科警研)がある。科警研はもっぱら、科学捜査に関する政策や手法の企画立案を行うが、鑑定も行っている。 |
: 鑑識課は、4つの係に分かれて作業を行っている。「現場係」は、犯行現場に残された[[指紋]]や[[足跡]]などを採取する。「指紋係」は、犯行現場から現場係が採取した指紋から犯人を割り出す作業を行う。「足こん跡(そっこんせき)係」は、現場係が採取した足跡や犯行現場に残された痕跡をもとに、犯行に使われた物を特定する作業を行う。「写真係」で、犯行現場の様子を撮影したり、[[似顔絵#犯罪捜査としての似顔絵|犯人の似顔絵]]などを制作する。また、[[警察犬]]も鑑識課の所属であり、犯行現場によっては警察犬が出動して、証拠品や遺留品から犯人の匂いを嗅ぎ取って追跡捜査を行うこともある<ref>[https://www.homemate-research-police.com/useful/12926_facil_029/ 【パブリネット】証拠品を鑑定する警察の鑑識課]</ref>。[[科学捜査研究所]](科捜研)は全国の都道府県警察本部に付属する機関で、高度な科学技術を以て鑑定を行う。例えば、事件現場に残された[[血液]]などの鑑定、[[毒物]]や[[薬物]]などの鑑定を行う。また、[[銃器]]の鑑定では発射された[[弾丸]]の[[線条痕]]などを調べる。一方、国の機関である[[警察庁]]の付属機関として[[科学警察研究所]](科警研)がある。科警研はもっぱら、科学捜査に関する政策や手法の企画立案を行うが、鑑定も行っている。 |
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=== 刑事部長 === |
=== 刑事部長 === |
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刑事部長は必要があると認めた場合、「特別捜査本部」の設置を発令することができる。特に人質立てこもり事件の際は刑事総務課に対策室を設置して全面指揮を執る。また事件によっては直接現場に赴いて陣頭指揮をとることがある。捜査第一課長は[[キャリア (国家公務員)#ノンキャリアの処遇|ノンキャリア]] |
刑事部長は必要があると認めた場合、「特別捜査本部」の設置を発令することができる。特に人質立てこもり事件の際は刑事総務課に対策室を設置して全面指揮を執る。また事件によっては直接現場に赴いて陣頭指揮をとることがある。捜査第一課長は[[キャリア (国家公務員)#ノンキャリアの処遇|ノンキャリア]]警察官が就くことになっている。また、捜査第二課長は[[キャリア (国家公務員)|キャリア]]警察官が就くことになっている。 |
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==== 刑事部長 ==== |
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{| class="wikitable" |
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! 氏名 |
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! 在任期間 |
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! 前職 |
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! 後職 |
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|nowrap| 藤田次郎 |
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| 警視庁消防部長兼勤労部長 |
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| [[皇宮警察本部|皇宮警察本部長]] |
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| 坂本智元 |
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| [[国家地方警察愛知県本部]]警察長 |
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| [[国家地方警察兵庫県本部]]警察隊長 |
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| [[古屋亨]] |
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| 警視庁経済警察部長 |
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| 警視庁[[総務部 (警察)|総務部長]] |
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| 金谷信孝 |
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| [[長野県警察]]本部長 |
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| 警視庁総務部長 |
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| 小杉平一 |
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| 警視庁警備第二部長 |
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| 警視庁総務部長 |
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|- |
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| [[新井裕 (警察官僚)|新井裕]] |
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| 警察庁[[警務部]]人事課長兼参事官 |
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| 警察庁刑事局長 |
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| [[秦野章]] |
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| [[警視庁公安部|警視庁公安部長]] |
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| 警視庁警務部長 |
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|- |
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| 玉村四一 |
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| 警察庁警務局監察官 |
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|- |
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| [[本多丕道]] |
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| 警察庁刑事局捜査第一課長 |
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| 警視庁警務部長 |
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|- |
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| [[槇野勇]] |
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| 警察庁警務局人事課長 |
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| 警視庁警務部長 |
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|- |
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| [[土田國保]] |
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| |
|||
| [[警察庁長官官房]]会計課長 |
|||
| 警視庁警務部長 |
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| 関沢元弘 |
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| 警察庁警務局教養課長 |
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| 警察庁警務局首席監察官 |
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| [[今泉正隆]] |
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| 警察庁警務局人事課長 |
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| [[防衛省|防衛庁]]人事教育局長 |
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|- |
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| [[鈴木貞敏]] |
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| 警察庁警務局人事課長 |
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| 警察庁長官官房長 |
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| [[中平和水]] |
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| 警察庁長官官房総務課長 |
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| 警視庁総務部長 |
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| 村上健 |
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| [[警視庁警備部|警視庁警備部長]] |
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| 平井寿一 |
|||
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| 警察庁刑事局捜査第一課長 |
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| 警察庁刑事局審議官 |
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|- |
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| 高田朗雄 |
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| 警視庁[[交通部|交通部長]] |
|||
| 警察庁刑事局審議官 |
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|- |
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| [[仁平圀雄]] |
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|||
| 警察庁刑事局捜査第一課長 |
|||
| 警察庁刑事局長 |
|||
|- |
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| 水町治 |
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| [[宮内庁]]長官官房総務課長 |
|||
| [[愛知県警察]]本部長 |
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|- |
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| 立花昌雄 |
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| |
|||
| [[福島県警察]]本部長 |
|||
| [[神奈川県警察]]本部長 |
|||
|- |
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| 廣瀬権 |
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| |
|||
| [[内閣総理大臣秘書官]] |
|||
| 警察庁刑事局暴力団対策部長 |
|||
|- |
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| [[佐藤英彦]] |
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| 警察庁長官官房総務課長 |
|||
| [[埼玉県警察]]本部長 |
|||
|- |
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| [[石川重明]] |
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| [[茨城県警察]]本部長 |
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| 神奈川県警察本部長 |
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|- |
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| [[吉村博人]] |
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|||
| 警察庁長官官房人事課長 |
|||
| 警察庁長官官房総括審議官 |
|||
|- |
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| 栗本英雄 |
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| |
|||
| [[公安調査庁]]調査第一部長 |
|||
| 神奈川県警察本部長 |
|||
|- |
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| [[米田壮]] |
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| |
|||
| 警察庁長官官房会計課長 |
|||
| [[京都府警察]]本部長 |
|||
|- |
|||
| [[縄田修]] |
|||
| |
|||
| 警察庁長官官房人事課長 |
|||
| 警察庁長官官房首席監察官 |
|||
|- |
|||
| 井上美昭 |
|||
| |
|||
| 警察庁刑事局組織犯罪対策部企画分析課長 |
|||
| 神奈川県警察本部長 |
|||
|- |
|||
| [[金高雅仁|金髙雅仁]] |
|||
| |
|||
| 警察庁長官官房人事課長 |
|||
| 警視庁警務部長 |
|||
|- |
|||
| 舟本馨 |
|||
| |
|||
| [[東京都青少年・治安対策本部|東京都青少年・治安対策本部長]] |
|||
| 警察庁長官官房首席監察官 |
|||
|- |
|||
| [[高綱直良]] |
|||
| |
|||
| 警察庁長官官房人事課長 |
|||
| 警察庁長官官房首席監察官 |
|||
|- |
|||
| [[吉田尚正]] |
|||
| 2011年(平成23年)10月18日<br> - 2014年(平成26年)1月10日 |
|||
| 警察庁[[警備局]]警備企画課長 |
|||
| 警察庁長官官房首席監察官 |
|||
|- |
|||
| 村田隆 |
|||
| 2014年(平成26年)1月10日<br> - 2015年(平成27年)3月23日 |
|||
| 警察庁警備局警備企画課長 |
|||
| 警察庁長官官房審議官(国際・サイバーセキュリティ担当) |
|||
|- |
|||
| [[中村格]] |
|||
| 2015年(平成27年)3月23日<br> - 2016年(平成28年)8月22日 |
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| [[内閣官房長官]][[秘書官]]事務取扱 |
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| 警察庁刑事局組織犯罪対策部長 |
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| 露木康浩 |
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| 2016年(平成28年)8月22日<br> - 2017年(平成29年)8月10日 |
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|[[警察大学校]]副校長兼<br>長官官房審議官=刑事局・犯罪収益対策担当 |
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|警察庁刑事局組織犯罪対策部長兼[[生活安全局]]付兼刑事局付兼長官官房付 |
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| 松岡亮介 |
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| 2017年(平成29年)8月10日<br> - 2018年(平成30年)7月31日 |
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| 警察庁刑事局組織犯罪対策部組織犯罪対策企画課長 |
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| [[宮城県警察]]本部長 |
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| 大賀眞一 |
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| 2018年(平成30年)7月31日<br> - 2020年(令和2年)1月17日 |
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| 警察大学校副校長兼<br>長官官房審議官=刑事局・犯罪収益対策担当 |
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|[[神奈川県警察]]本部長 |
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| 渡辺国佳 |
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| 2020年(令和2年)1月17日 - |
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| 警察庁長官官房人事課長→警察庁長官官房付 |
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== 脚注 == |
== 脚注 == |
2020年10月24日 (土) 00:57時点における版
刑事部(けいじぶ)とは、主に刑法犯罪を扱う日本の部局の名称。
概要
一般に刑法犯罪に対する捜査を行う。刑事ドラマなどで一般的な警察の顔たる「刑事」と呼ばれる職員が所属する部署。以下の通りの構成が多い。
- 捜査一課
- 殺人、殺人未遂、傷害、傷害致死、性犯罪、逮捕監禁、逮捕監禁致死、強盗、及び強盗殺人等の強行犯を担当する[1]。
- 捜査二課
- 詐欺、贈収賄、税法違反、商法の特別背任、独占禁止法違反、及び証券取引法違反等の経済事犯を担当する[2]。工藤会野村総裁の所得税法違反事件は、福岡県警組織犯罪対策部門と国税庁の協同で行われた[3]。国税通則法は、国税職員が税法違反事件を捜査した場合には、検察庁に告発することを規定しているが、警察が捜査することを禁じるものではない。あくまでも国税通則法の規定は、国税職員が税法違反を覚知した場合、検察に告発する、ということを定めているだけに過ぎず、警察が税法違反事件を捜査することを妨げていない。税法違反事件は、通常捜査2課案件であるが、本件のような組織が関係する場合、組織犯罪対策部門も協働することになる[4]。警察が税法違反事件の端緒をつかんだ場合、ほかの犯罪捜査と同じように捜査することになる。その際、税務当局に課税通報し、税務当局が別途追徴課税等をする。通常、税法違反や、詐欺、横領、背任等の経済事犯は捜査2課が担当するが、本件のような暴力団等が捜査対象の場合は、組織犯罪対策部門も協働する[5]。同じく経済事犯を担当する生活経済課との違いは、生活経済課が、消費者被害的事案を扱い、二課が、それ以外の事案を扱うという役割分担がある。二課が業務上横領、談合、脱税、及び詐欺などの知能犯を扱う部署であるのに対し、生活経済課は、消費者を騙す悪質商法事犯、廃棄物を不正に処分する環境事犯、無資格者による不正な医療行為等の保健衛生事犯等を検挙する[6]。
- 捜査三課
- 空き巣、引ったくり、万引き及び自転車泥棒等の窃盗を担当する[1]。ただし、同じ引ったくりでも被害者が被害品を放さず引きずられて負傷した場合には強盗致死傷事案に変わり、一課の担当になる。
- 捜査四課
- 暴力団、反社会的勢力が関わる件を担当する[7]。2003年に警視庁は刑事部捜査四課と生活安全部薬物対策課などの部署を統合させる組織改編を行い、「組織犯罪対策部」を発足させた[8]。2010年には福岡県警察が刑事部組織犯罪対策局を部に昇格させる組織改編を行い、暴力団捜査に当たる「暴力団対策部」を発足させた。暴力団対策専門の部の設置は、警視庁に次いで全国で2例目である[9]。暴力団対策部は、それまで暴力団捜査を担当していた捜査4課など刑事部の局・課を移行し、組織犯罪対策課、暴力団犯罪捜査課、北九州地区暴力団犯罪捜査課、薬物銃器対策課の4課を設置。北九州地区暴力団犯罪捜査課が指定暴力団工藤会の犯罪捜査を担当し、暴力団犯罪捜査課は工藤会を除く県内の暴力団捜査を担当する[10]。なお、大阪府警察や愛知、神奈川、兵庫県警察などいくつかの道府県警察では、「組織犯罪対策本部」や「組織犯罪対策局」という名称で刑事部内の一部門となっている。その他の県警察では旧来のまま「捜査第四課」や「暴力団対策課」などの呼び名のままとなっている[8]。
- 鑑識課
- 鑑識課は、4つの係に分かれて作業を行っている。「現場係」は、犯行現場に残された指紋や足跡などを採取する。「指紋係」は、犯行現場から現場係が採取した指紋から犯人を割り出す作業を行う。「足こん跡(そっこんせき)係」は、現場係が採取した足跡や犯行現場に残された痕跡をもとに、犯行に使われた物を特定する作業を行う。「写真係」で、犯行現場の様子を撮影したり、犯人の似顔絵などを制作する。また、警察犬も鑑識課の所属であり、犯行現場によっては警察犬が出動して、証拠品や遺留品から犯人の匂いを嗅ぎ取って追跡捜査を行うこともある[11]。科学捜査研究所(科捜研)は全国の都道府県警察本部に付属する機関で、高度な科学技術を以て鑑定を行う。例えば、事件現場に残された血液などの鑑定、毒物や薬物などの鑑定を行う。また、銃器の鑑定では発射された弾丸の線条痕などを調べる。一方、国の機関である警察庁の付属機関として科学警察研究所(科警研)がある。科警研はもっぱら、科学捜査に関する政策や手法の企画立案を行うが、鑑定も行っている。
- 機動捜査隊
- 普段は覆面パトカーで地域を警邏し、事件が起こった場合には、初動捜査を行う。初動捜査のみで事件が解決出来ない場合は、捜査一課、捜査三課などに捜査を引き継ぐ。
各所轄警察署には同様の業務を担当する「刑事課」がある。警視庁刑事部長の階級は警視監、道府県警察本部刑事部長は警視正または警視長が充てられている。
警視庁刑事部
組織
- 刑事総務課
- 庶務 - 庶務係(刑事部内、刑事総務課内の庶務)
- 刑事企画 - 刑事企画第1、第2係(刑事部の総合調整)、刑事部特別捜査係(刑事部長の特命事件捜査)
- 刑事指導 - 刑事指導係(刑事警察官の実務指導)、法令指導第1、第2係(法令の研究、指導)、刑事統計係(刑事統計)
- 刑事教養 - 刑事教養第1 - 第3係(刑事警察官の実務教養、講習)
- 捜査第一課(捜査第一課員のみが、「S1S mpd」と金文字の入った金枠付きの赤い丸バッジを背広の襟に付けている。警視庁だけの制式で、他の道府県警察本部では制定されていない。)
- 第一強行犯捜査 - 強行犯捜査第1係(課内庶務)、強行犯捜査第2係(捜査本部の設置、連絡調整)、科学捜査係(科学捜査)
- 第二強行犯捜査 - 殺人犯捜査第1 - 3係(殺人、傷害事件の捜査)
- 第三強行犯捜査 - 殺人犯捜査第4・5係(殺人、傷害事件の捜査)
- 第四強行犯捜査 - 殺人犯捜査第6・7係(殺人、傷害事件の捜査)
- 第五強行犯捜査 - 殺人犯捜査第8・9係(殺人、傷害事件の捜査)
- 第六強行犯捜査 - 強盗犯捜査第1係(強盗事件の捜査、強盗事件に係る犯罪手口資料)、強盗犯捜査第2 - 第6係(強盗事件の捜査、暴行・傷害事件の連続犯事件の捜査)、性犯罪捜査第1係(性犯罪捜査、性犯罪に係る犯罪情報収集及び分析)、性犯罪捜査第2係(強制性交等及び強制わいせつ事件の捜査)
- 第七強行犯捜査 - 火災犯捜査第1・2係(放火・失火事件捜査)
- 第一特殊犯捜査 - 特殊犯捜査第1係(誘拐、人質立てこもり、航空機強取事件)、特殊犯捜査第2係(電話及び文書による恐喝、脅迫)、特殊犯捜査第3係(航空機、列車等での事故、爆破事件、爆発事故、労働災害による業務上過失致死傷事件の捜査)
- 第二特殊犯捜査 - 特殊犯捜査第4係(特殊犯に係る重要特異事件)
- 特命捜査対策室 - 特命捜査第1 - 4係(未解決事件の継続捜査〈殺人事件については2010年5月から公訴時効が廃止されたため〉、強行犯に係る特命捜査 捜査員約40名配置)
- 捜査第二課
- 知能犯捜査第1・2係(課内庶務、知能犯罪捜査運営、資料整備、知能犯罪情報に係る捜査)
- 選挙係(選挙違反事件捜査、政治資金規正法違反捜査)、情報係(重要知能犯情報の収集及び分析)
- 企業犯捜査第1・2係(企業犯罪捜査)、企業犯捜査第3 - 第6係(金融機関に係る知能犯罪捜査)
- 第1 - 第6係(贈収賄等重要知能犯罪捜査、官製談合防止法違反事件捜査)
- 特別捜査第1係(告訴事件調整及び捜査)、特別捜査第2係(詐欺、背任、横領に係る犯罪捜査)、特別捜査第3係(通貨及び公債偽造)、特別捜査第4係(不動産侵奪、境界)、特別捜査第5係(名誉及び信用)特別捜査第6〜第15係(特命事項、特別刑法事件捜査、その他一般知能犯罪捜査)
- 聴訴室[12] 聴訴第1係(告訴及び告発事件受理)、聴訴第2係(告訴事件、知能犯罪捜査の指揮統制及び指導教養)
- 財務解析センター 財務捜査第1 - 第3係(財務解析捜査)
- 捜査第三課
- 第1係(課内庶務)、第2係(手口資料)、第3係(自動車窃盗、預金通帳窃盗事件捜査)
- 第4 - 6係(窃盗捜査)、第7係(すり、組織窃盗事件捜査)
- 捜査共助課(全国指名手配担当・他の道府県警との協力事務)
- 手配係(課内庶務、指名手配連絡調整)、捜査共助係(他県警察との連絡)、広域捜査共助係(広域重要事件手配事務)
- 鑑識課(鑑識・検視・警察犬の訓練など担当)
- 鑑識管理係(課内庶務、鑑識機材管理)
- 現場鑑識第1 - 5係(現場鑑識)、警察犬係(警察犬の管理運用)、検視第1 - 第3係(検視、死体取扱いの調査)
- 現場指紋係(現場の指紋の採取)、指紋照合係(指紋の照合)、指紋理化係(指紋の検出)、指紋資料係(指紋原紙の管理)、現場足跡係(タイヤ痕等の採取)
- 現場写真係(現場写真の作成)、特殊写真係(モンタージュ写真等の作成)、写真閲覧係(被疑者写真の閲覧)
- 科学捜査研究所(通称:科捜研)
- 第一法医科 - 庶務係、法医第一係(体液、組織の鑑定及び検査)
- 第二法医科 - 法医第二係(DNA鑑定)
- 物理科 - 電気係(電気事故、火災原因、声紋、その他物理学的鑑定及び検査)、機械係(機械事故、交通事故原因、銃器及び刀剣類の鑑定、痕跡の鑑定)
- 文書鑑定科 - 文書鑑定係(文書鑑定、通貨)、心理係(ポリグラフ、知能検査、性格検査、方言鑑定、その他言語心理学の心理鑑定)
- 第一化学科 - 化学第一係(ガス関係事故原因、火薬・爆発物の鑑識及び検査)、化学第二係(油類、有機溶剤の鑑定及び検査)
- 第二化学科 - 化学第三係(薬物鑑定及び検査)、化学第四係(酩酊度鑑定及び検査、公害関係の鑑定及び検査、薬毒物の鑑定及び検査)
- 捜査支援分析センター 所長、副所長、分析官
- 第一捜査支援 - 支援管理係(庶務、捜査支援要請受付)、システム第一係(システム運用・管理)、システム第二係(指導教養)、開発係(捜査支援システムの調査・研究開発)
- 第二捜査支援-技術支援係(情報機器解析・鑑定及び画像処理・照合)、情報分析係(犯罪情報分析)、情報支援係(土地鑑資料)、機動分析第一係(現場における捜査支援)、機動分析第二係(現場における捜査支援)
- 機動捜査隊(初動捜査)
- 主な特別捜査本部
- 上祖師谷三丁目一家4人強盗殺人事件特別捜査本部(世田谷一家殺害事件)
- 柴又三丁目女子大生殺人・放火事件特別捜査本部(柴又女子大生放火殺人事件)
- 大和田町スーパー事務所内けん銃使用強盗殺人事件特別捜査本部(八王子スーパー強盗殺人事件)
役職
- 刑事部長(警視監)
- 参事官(警視正)
- 課長(刑事総務・捜査第一・捜査第二課長が警視正、それ以外が警視)
- 理事官(警視)
- 管理官(警視)
- 係長(警部)
- 係長代理・主任(警部補)
- 係員(巡査部長・巡査長・巡査)
- 検視官(警視・警部)
- 科学捜査研究所長(警視)
- 捜査支援分析センター所長(警視)
- 機動捜査隊長(警視)
刑事部長
刑事部長は必要があると認めた場合、「特別捜査本部」の設置を発令することができる。特に人質立てこもり事件の際は刑事総務課に対策室を設置して全面指揮を執る。また事件によっては直接現場に赴いて陣頭指揮をとることがある。捜査第一課長はノンキャリア警察官が就くことになっている。また、捜査第二課長はキャリア警察官が就くことになっている。
脚注
- ^ a b [1]
- ^ [2] [3][4][5][6][7][8][9][10][11][12][13][14][15] [16][17][18][19][20][21][22][23][24][25][26]
- ^ [27]
- ^ [28]
- ^ [29]
- ^ “会社の脱税事実を刑事告発したいのですが、警察では何課が脱税事件の捜査を行っていますでしょうか?”. 弁護士ドットコム. (2020年4月10日) 2020年6月4日閲覧。
- ^ [30]
- ^ a b 『警察官という生き方 (洋泉社MOOK) 』洋泉社 2011/4/22 p.p.82-83 ISBN 978-4862487124
- ^ 暴力団対策部が発足 福岡県警380人態勢、全国2例目 西日本新聞2010年1月5日15時7分配信
- ^ 人事:県警 暴対部長に山田氏 来月発足、380人態勢で捜査強化 /福岡 2009年12月23日 毎日新聞
- ^ 【パブリネット】証拠品を鑑定する警察の鑑識課
- ^ 警視庁においては、他道府県警察における「告訴・告発センター」等の役割(告訴・告発の受理)はこの聴訴室が担当している。