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: GF文庫編集部の編集者。この道20年以上のベテランで、7年前から[[編集長]]をしている。編集長は担当の作家を持たないが、編集長の仕事を副編集長に任せ、自らも担当作家を担当している。作家を見る目があり、伊月のように少し個性が強い作家も寛容に接している。強面故に職務質問されることが多く、彼の地元の警察官ほぼ全員と知り合いになったほどである。京の仕事の出来栄えや気遣いに優れている面を理解しバイトであるにも関わらず仕事に真摯な姿勢を評価していた。彼女が望むなら人事に要望し正社員として迎えたいと考えている。
: GF文庫編集部の編集者。この道20年以上のベテランで、7年前から[[編集長]]をしている。編集長は担当の作家を持たないが、編集長の仕事を副編集長に任せ、自らも担当作家を担当している。作家を見る目があり、伊月のように少し個性が強い作家も寛容に接している。強面故に職務質問されることが多く、彼の地元の警察官ほぼ全員と知り合いになったほどである。京の仕事の出来栄えや気遣いに優れている面を理解しバイトであるにも関わらず仕事に真摯な姿勢を評価していた。彼女が望むなら人事に要望し正社員として迎えたいと考えている。
; 山県 きらら(やまがた きらら)
; 山県 きらら(やまがた きらら)
: 声 - [[赤崎千夏|赤﨑千夏]]
: 声 - [[赤﨑千夏]]
: GF文庫編集部の編集者で、那由多を担当している。いつも那由多には締め切りを破られ苦戦しているが、那由多の担当はやめない。メガネが特徴。他の男性編集者の扱いに慣れているよう。本人も昔は作家になろうと目指していたが、那由多の作品に出会いその目標はあきらめた。
: GF文庫編集部の編集者で、那由多を担当している。いつも那由多には締め切りを破られ苦戦しているが、那由多の担当はやめない。メガネが特徴。他の男性編集者の扱いに慣れているよう。本人も昔は作家になろうと目指していたが、那由多の作品に出会いその目標はあきらめた。



2020年6月16日 (火) 22:52時点における版

妹さえいればいい。
ジャンル 青春ラブコメディ
小説
著者 平坂読
イラスト カントク
出版社 小学館
レーベル ガガガ文庫
刊行期間 2015年3月18日 - 2020年2月18日
巻数 全14巻
漫画:妹さえいればいい。@comic
原作・原案など 平坂読
作画 い〜どぅ〜
出版社 小学館
掲載誌 月刊サンデージェネックス
レーベル サンデーGXコミックス
発表号 2016年1月号 - 2019年8・9月合併号
巻数 全9巻
漫画:妹さえいればいい。
外伝 妹にさえなればいい!
原作・原案など 平坂読
作画 コバシコ
出版社 スクウェア・エニックス
掲載誌 月刊ガンガンJOKER
レーベル ガンガンコミックスJOKER
発表号 2016年11月号 - 2018年3月号
巻数 全3巻
アニメ
原作 平坂読
監督 大沼心
シリーズディレクター 玉村仁
シリーズ構成 平坂読
脚本 平坂読
キャラクターデザイン 木野下澄江
音楽 菊谷知樹
アニメーション制作 SILVER LINK.
製作 妹さえいれば委員会
放送局 TOKYO MXBS11ほか
放送期間 2017年10月 - 12月
話数 全12話
テンプレート - ノート
プロジェクト ライトノベル漫画アニメ
ポータル 文学漫画アニメ

妹さえいればいい。』(いもうとさえいればいい)は、平坂読による日本ライトノベルイラストカントクが担当。2015年3月から2020年2月までガガガ文庫小学館)より刊行された。累計発行部数は250万部を超える。

キャッチコピーは「青春ラブコメの到達点」。略称は前作『僕は友達が少ない』のあとがきで「いれば」と公表したが[1]、後に「妹さえ」へと変更された。

作品成立の経緯

作者の平坂読は、長い間作家ものを執筆したいと考えていたが、あまり売れるジャンルではないという考えから、執筆できずにいた[2]。ある日、担当編集の岩浅から、アンソロジー作品『僕は友達が少ない ゆにばーす』の表紙を務めたカントクと組まないかと持ちかけられ、平坂はカントクが挿絵なら少なくともすぐ打ち切りにはならないだろうと考えたうえで、引き受けた[2]

本作の登場人物は平坂の経験を基にしており、特に春斗はアニメ化で苦労した経験が基になっている[2]。 また、作中には酒やゲームといった平坂の趣味や、過去に読んだライトノベルについても触れられている[2]

本作の挿絵を務めたカントクは、企画に目を通した際はどのような作品なのかわからなかったが、原稿を読んで印象が変わったと、アニメ!アニメ!とのインタビューの中で振り返っている[3]。 元々下ネタや業界の裏話を好きだったこと、さらに本作のキャラクターの表情や感情の変化が激しいことが決め手となり、最終的にカントクは本作の挿絵を引き受けた[3]。 挿絵を担当するにあたり、カントクは、自らの構図で挿絵を描いたりデザインの提案等はしたものの、基本的には原作の世界観やキャラクター性を尊重する方針をとり、デザインの初期段階から自らのこだわりを主張することはしなかった[4]

最初の5人については、物語を読み、そこから浮かび上がったキャラクターのイメージを基にデザインされた[4]。 千尋のデザインにあたり、カントクは千尋らしいデザインを心がけた一方[5]、自身の「女の子をかわいく描く」という方針と「中性的なキャラクター」というの要望がぶつかり合い、最もデザインに時間がかかったキャラクターとなった[4]。 那由多は、当初「エリート女子高生なライトノベル作家」というイメージを基に堅苦しい感じでデザインしたところ、「もっと天才っぽく」「天然っぽく」という指示があり、調整の末現在の形になった[4]。 カントクは一番自分らしくデザインできたキャラクターとして京を挙げており、ウェーブがかった髪型には苦労したものの、描いていて楽しかったとインタビューの中で振り返っている[4]。 また、アシュリーやぷりけつなど個性の強いキャラクターについては、ビジュアル面でも個性が強化された[4]

アニメ版のキャラクターデザイン・作画監督を務めた木野下澄江はカントクの絵柄について、「スラっとしていて、美しい陶器人形や芸術作品を見ているようだった」とし、アニメに最適化された絵柄であるとも評価している[6]

あらすじ

妹をこよなく愛する妹バカの小説家羽島伊月の周囲にはいつも個性的な人物が集まっていた。その内の一人、銀髪碧眼美少女の可児那由多は、彼と同じ小説家の仲間として伊月の部屋によく遊びに訪れる。そして、恋と友情、そして夢などに悩みを抱える少女白川京は、伊月が大学を辞める前までは伊月の同級生だった。さらに、凄腕税理士大野アシュリー。天才的な才能を持つイラストレーターで、伊月のことを慕っている「ぷりけつ」こと恵那刹那。伊月と同期デビューした小説家であり、良き友でもあり好敵手でもある不破春斗。伊月の弟(?)とされ、彼を甲斐甲斐しく世話する完璧超人の羽島千尋。4巻から登場の伊月の作品のコミカライズを担当することになった新人の漫画家三国山蚕。これら登場人物は、彼らの周りで日々巻き起こる様々な騒動を、時には自ら引き起こし、また時には巻き込まれていくのであった。

登場人物

声優は特記が無い限りドラマCD版・アニメ版共通[7]。苗字は岐阜県の地名ないしは岐阜に関わりのあるものの名前から採っている。

主要人物

羽島 伊月(はしま いつき)
- 小林裕介
本作の主人公。物語開始時点で20歳。高校2年生の時に新人賞を受賞して小説家デビューする。3年の間に1巻完結の作品を5冊、シリーズものを3本で合計で20冊を出版した[8]。作中のオリコン文庫部門の週間ランキングトップ10入りしたこともある売れっ子作家。
自身に妹がいないにもかかわらず、変態的とまで言える「妹」好きで、彼の書く小説は全て妹がメインヒロインとなっている。そのため、才能はあるもののストーリーがテンプレ化してしまっている傾向があり、そこそこ程度の売り上げにとどまっている。また、彼独自の感性から生み出された、狂気的かつ意味不明な妹小説を書いたり、原稿の進行が遅れ、多々締め切りを破ったりすることで、担当編集の土岐の頭を抱えさせている。
小説内のお色気描写においては、全裸に対し強いこだわりを持っており、作中作においても不自然なほど頻繁に全裸シーンが登場している。靴下の装着でさえ許さない一方、8巻アンケートによると腕時計やヘッドフォンといった機械類は許容するとされている。
「SILLIES」5巻の売上が急落したことでアニメ化企画が倒れたことにより、その枠を埋める形で彼の小説「妹のすべて」のアニメ化が決定する。
中学時代に、姉のような存在としてみていた三田洞彩音に失恋したことにより、その反動で極度の妹好きになり、この出来事がきっかけで小説家への道を進む。また、この失恋経験から「主人公になりたい」という願望を抱くようになり、両思いである可児那由多に対し、「今付き合って、結婚しても、自分は『可児那由多さんのお相手の、2歳年上の同業者男性』にしかなれないことが我慢できない」という理由から、那由多に追いつくレベルに自分が到達するまで彼女とは付き合わないと心に決めていた。しかし、彼女が、彼女の小説「景色」シリーズのアニメ化に際し過労で倒れたことにより翻意。彼女と一緒にいたいという気持ちが自身の中の全てを上回ったことから告白し、交際を開始した。
那由多との交際開始後も多くの出来事が順調に進むが、千尋が妹であったと知りスランプに陥る。千尋が春斗に振られたことをきっかけに父親と和解する。人間関係に満ち足りてしまったことに加え、これまでの問題やわだかまりがあっさり解決し満足している自分は周囲ほど主人公ではないと感じるようになってしまう。妹が実在したことで妹をテーマにした自分の作品に嫌悪感を覚えつつ締め切りに追われる中、尖りの無い無難な工業製品的な作品を完成させてしまい、那由多の逆鱗に触れてしまう。これにより那由多が好きだったのは尖りきった作品を書く伊月であり、好きなのは伊月自身ではないと痛烈に罵倒され互いに罵りあった末に破局する結果となった。しかし、妹の栞が生まれたことをきっかけに自分のやるべき事を思い出し、那由多のために小説を書き、彼女に自分の気持ちを伝えて仲直りし、よりを戻す。
羽島 千尋(はしま ちひろ)
声 - 山本希望
伊月の義理の弟として登場するが、実は弟ではなく妹。伊月の父と彼女の母が再婚し、伊月からすると義母の連れ子である。何事も卒なくこなし、家事はもちろん勉強もできる完璧超人。趣味はガンプラ。あだ名は「ちっひー」。
兄・伊月のデビュー作を読んだ父・啓輔(声 - 千葉一伸)が、彼の妹愛の異常性を目の当たりにして危機感を覚えたため、伊月とその関係者に対してだけは男であると偽る一方、彼女自身は伊月に対し嘘をつき続けていることに複雑な心境である。
その後、伊月が那由多と交際を始めたことを機に彼に真実を明かそうと思い始めるも、春斗の何気ない一言により再び葛藤することとなる。母親の妊娠により伊月に正真正銘の血のつながった妹(弟)が誕生すると知った後も一人で悩み続けていた。しかし、9巻の終盤で行われたTRPGが終了した直後に、那由多から「あなたはゲームの設定上の妹を演じているのであって、本物の妹じゃない」と揶揄われたことをきっかけに自分が女性であることを明らかにする。
アシュリーに対しては、彼女の元で短期バイトをしていた際に自分が女性であることがばれてしまうが、そのことを周囲に明かさない条件としてショッピングに連れ出され、苦手としていた女性的な格好を散々させられることになる。性的な知識をほぼ持ち合わせておらず、アシュリーの家でピンクローターを見つけた際もそれが何かを理解できず、マッサージ器だという彼女の咄嗟の嘘に騙された。恵那刹那のことは「千年に一人の神ケツ」と言ってたびたび尻を見ようと迫ってくることから、非常に苦手としており、刹那に尻を見られた際には激昂して強烈な後ろ回し蹴りを浴びせた。「女子力」や、「ヤリチン」という言葉に大きく反応し、実際にそれらの言葉を那由多達に言われたときは、自分が本当は女子であることを伊月や那由多達に隠しているということを意識し、ひどく動揺する反応も見せた。
伊月を通して人間関係が増える中、春斗のことを好きだと気づき告白するも振られてしまう。これをきっかけに伊月と父親が和解するが、同時に伊月と那由多が別れる原因を招いてしまう。
可児 那由多(かに なゆた)
声 - 金元寿子
伊月の後輩にあたる小説家で、作中の新人賞を受賞し小説家デビュー。可児那由多はペンネーム。本名は本田和子(ほんでん かずこ)であることが13巻で明かされた。中学時代は交友関係のトラブルが理由で学校に行かず、本を読んだり、ゲームをしていたが、その中で出会った伊月の作品に心を励まされたことで伊月のファンとなる。次第に彼に会いたいと思うようになった彼女は、同じ小説家になれば会えるかも知れないと思ったことがきっかけで筆をとり始めるようになる。
新人賞の授賞式の際に伊月と初めて対面した際には、緊張のあまり嘔吐して吐瀉物を彼にひっかけてしまった。その後改めて彼に会い、いきなり告白。その時には断られたものの、その後もたびたび部屋に押し掛けるなどの良好な関係が続いている。
伊月にたびたび性交を迫ったり、こっそり伊月の下着の臭いをかいだりと、変態的な行動が目立つ。また、小説を書く際には全裸でないと筆を進めることができないという性質の持ち主であり、その変態性は他人に向けても発揮されており、仕事でカンヅメになっているホテルの部屋を訪ねてきた京や蚕を当然のように全裸にしている。ただし、伊月の部屋で仕事をした際には、大きめのシャツを一枚羽織ったのみの状態でも一応できた。
伊月以上の締め切り破り常習犯であり、たびたび編集者を悩ませている。しかし一度集中すると凄まじい勢いで文章を書きあげる。その光景を一度目の当たりにした伊月は「神が憑依しているかのよう」と感じ、彼女に追いつこうという気持ちが折れかけてしまったほどであった。その一方、自身の作品についてはほとんど内容を把握しておらず、『景色』シリーズに関しても「男の子と女の子がわちゃわちゃする話」としか説明できない。
稀代の天才であり、デビュー作の『景色』シリーズはメディアミックスのオファーがひっきりなしに来るほどだが、「忙しくなると伊月先輩と会う時間が減るから」という理由ですべて断ってきた。しかし伊月がアニメ化に際して必死で働く姿に刺激され、自らもメディアミックス化を受け入れることを決意。しかし必要以上に働きすぎた結果、過労で倒れてしまう。この際にドラマCD収録真っ最中にも関わらず駆け付けた伊月が告白、交際を開始した。
伊月との交際開始後、二人きりになるたびに性交を持ちかけているが、初夜の際に元の性欲の強さに加えて長年の想いが成就した喜びも相まって伊月のトラウマになるほどの熱烈な行為を繰り広げてしまい、それ以降警戒されてしまっている(それでも、結局は毎回押しの強さで行為に至るのがオチである)。周囲からも順調な交際と受け止められていたが、千尋の失恋や父親の和解により伊月が尖りの無い無難な工業製品的な作品を完成させたことに激怒し破局する。別れる際には自分が伊月を好きになったのは伊月の尖りきった作品があってこそであり、自分が小説家になったのはそういう尖りきった作品があったからであると激怒、それまでの伊月への好意を全て否定し罵り合って去ることになった。しかし、別れた後それでも伊月のことを想い、高科からの告白を断り、伊月への想いを彼に話した。その後、伊月が自分のために書いてくれた小説を読み、彼の自分への想いを再確認し、仲直りする。
レトロゲーム愛好家。飲み物はルートビアが好み。小柄なのに巨乳、いわゆるトランジスターグラマー
白川 京(しらかわ みやこ)
声 - 加隈亜衣種田梨沙(単行本第4巻ドラマCD版)
伊月が大学にいたころの同級生。講義中ずっとパソコンで何かをしていた伊月に声をかけたのがきっかけで仲が良くなった。現在では、伊月の部屋へ遊びに行ったり、那由多と仲が良くお互いを「なゆ」、「みゃーさん」と呼び合い、那由多は彼女を姉のように慕っている。容姿から「ビッチ」と誤解されがちだが、恋愛歴はなく、好きな人は頑張っている人であるというほどまっすぐな性格で、周りに流されてしまいやすく、思い込みも激しい。しかし、他人の不幸を自分のことのように悲しんでくれる心優しい一面もあり、そのことがきっかけで那由多と春斗も彼女に心を開いている。伊月と那由多を大切に想っており、2人が喧嘩別れした際は誰よりも心配していた。
伊月が自身の気持ちに気付いてくれない中で春斗に告白され大いに悩む。勢いに任せて伊月に告白して玉砕、そんな状態で春斗の想いに応えるような不誠実な対応はできないとして春斗からの告白を断る。那由多にも一連の出来事を隠さず告げ、それまで以上にお互いのことを理解できる関係となった。
就活もあり一旦はバイトを辞めることにするが、それまでの仕事ぶりを評価され京が望めばそのまま正社員として働くことも要望された。喜ぶ半面、伊月たちがいる世界という理由だけで決めてよいのか悩んでおり返答は保留していたが、神坂蒼真の絶縁処分に関する誤解が原因で神戸と押し問答の末に新レーベルを立ち上げた他社へ就職した。
不破 春斗(ふわ はると)
声 - 日野聡
伊月と同期デビューした小説家。しっかりとした性格の堅実な作家で、伊月や那由多と違いいつも締め切りに余裕をもって作品を仕上げている。伊月などに比べると才能では劣るが、流行を分析して取り入れることに秀でており、レーベル屈指の流行作家の一人である。
イケメンであり、流行に敏感でおしゃれもこなすが、あくまで大学デビューのファッションリア充であり、実際は童貞のオタク。かつて所属していたTRPGサークルにおいて、オタサーの姫だった先輩に好意を寄せられてしまい、結果的にサークル解散にまで追い込まれた苦い経験がある。伊月の部屋にはたびたび遊びに来ており、千尋とともに伊月の冷蔵庫を使う。特にお酒が好きなことがあって、海外の銘柄をよく持ち込み伊月と飲みあっている。メイドキャラが大好きでその手のエロゲーフィギュアを大量に所持しており、税理士の大野アシュリーが自宅に訪れた際には、ひたすらタイトルの中身を説明させられるという黒歴史が刻まれた。
自身のデビュー作である「絶界の聖霊騎士(シュバリエ)」がアニメ化された際、イベントや主題歌での起用を重視したキャスティングの犠牲になってしまう。さらに製作会社が同時に3つの作品を引き受けたことで製作現場は崩壊、「絶界の聖霊騎士(シュバリエ)」では脚本家をはじめ、多くの担当者が他作品に回されたことで最悪な出来栄えとなってしまった(自身の経験から伊月の作品がアニメ化される際には「フレッシュという言葉には気をつけろ」と注意を促しており、結果的に伊月の作品が政治的なキャスティングの犠牲になることは回避された。ただし、自身のアニメに関わった人全てが本気で努力し心の底から成功してほしいと望んでいたことも理解しており、誰かを恨む気持ちはないことも自覚している。)。具体的には棒読みの演技と致命的な作画崩壊、止め絵ばかりの戦闘シーンに噛み合わないキャラクターの台詞と、注ぎ込んだ努力と裏腹の酷い出来で、オンエアを視聴後はショックで呆然自失となってしまう。その際に、自身の努力が報われなかったことを、まるで自分のことであるかのように悔しがってくれた京に好意を抱く。その後京に告白するが、一週間待った末に断られてしまう。その後も機会あらば京に好意を示しているが、那由多のセクハラ発言に便乗することが多いため、かなり変態的な発言になってしまっている。
専門学校の講師の経験もあり、その際に生徒であった相生初と出会う。知識不足なまま趣味の合わないラノベを批判し、春斗の書く小説をテンプレと小馬鹿にした初を本気で淡々と論理的に長々と論破して泣かせてしまった。デビューしたてで余裕が無かった頃の恥ずかしい思い出だったが、実はそれをきっかけに初には想いを寄せられており、第15回GF文庫新人賞受賞者として再会した際は、皆の前で二人の出会いを暴露されてしまう。その後も初からのアプローチが続いたため海津に提案されて合コンを開催、初ときちんと話す機会を経て彼女に対する評価を改めることとなった。
千尋に対しても親身になって相談に乗る良き年上として接していたが、伊月の出来る弟として感じていたため妹と知った際にはさすがに驚愕してしまう。千尋から告白された際には動揺に加え京への自身の想いや自分を慕ってくれる初への配慮、親しくしている伊月の(義理の)家族という様々な思いの末に千尋の想いは受け取れないことを伝えざる得ない結果となった。これにより伊月からは事情を問い詰められることとなるが、これがきっかけで伊月と父親の確執が解消する結果となった(同時に伊月と那由多が別れる原因の一つともなった)。
ツンデレな妹(声 - 水橋かおり)がおり、伊月からはうらやましがられているが、本人は「妹なんてろくでもないもの」と語っており、7巻アンケートの「妹をください」という要望に対し、「うちので良ければいつでも持って行ってくれ」と答えている。
本名は「松尾晴彦」。
恵那 刹那(えな せつな)
声 - 代永翼
「ぷりけつ」のペンネームで活動するイラストレーターで、ペンネームの通り女性のぷりっとした尻を描くことを得意とする。髪の毛は青を基調としており、3色で構成されている。もともと漫画家を目指していたが、漫画家の仕事が大変そうだからという理由から諦め、イラストレーターとして活動している。伊月からは神と呼ばれるほど技術は高く才能があり、世間からも人気を博している。
フェチであり、「千年に一人の神ケツ」と認めた千尋の尻を見ようとしては返り討ちに遭う。「女の子は何歳になっても女の子」と言い切っており、混浴の公衆浴場で伊月が恐怖を感じるような老婆の集団と会った際にもすぐに打ち解け、その尻を絵の参考にした。才能あるイラストレーターということもあってか、伊月や春斗が理解できなかったピカソの絵の芸術性を深く理解していた。
また、伊月や春斗がショックを受けるほどの巨大な男性器を持つ。
大野 アシュリー(おおの アシュリー)
声 - 沼倉愛美
春斗の紹介を受け伊月が確定申告を頼んだ税理士。幼い容貌だが年齢は32歳。金髪碧眼で、ヒラヒラした真っ赤なロリータ系のドレスで身を包んでいる。ドSな性格の持ち主だが腕は確かであり、伊月は2年連続で彼女に確定申告の仕事を依頼している一方、春斗には断られた。趣味はマッサージ。
現在は千尋をバイトとして雇い、身の回りのアシスタントをさせている。また、ひょんなことから彼女が女性であることを知った。
過去に二度巨乳の女性に彼氏を奪われた経験があり、そのためか巨乳に憎悪を抱いている。
海津と関ヶ原とは旧知の仲。存命中の関ヶ原とは「百合小説を書くための参考」として交際していたほか、彼女が辛い心中を吐露する唯一の相手だった。
三国山 蚕(みくにやま かいこ)
声 - 藤田茜
伊月の作品『妹のすべて』のコミカライズ版を手掛ける新人漫画家で、重度の下着フェチでもある。
コミカライズ時、全裸のシーンに下着を書き足したため、全裸至高主義者の伊月を激怒させ、一時は真っ向から対立した。那由多や京の説得により最終的にはお互いの嗜好に興味を持つようになった。
両親から漫画家になることを反対されていたため、内緒で漫画家稼業を続けていたが、ある日ペンネームの宛名で実家に荷物が届いたことで露見し、両親が漫画家をやめさせようと編集部に乗り込む大事にまで発展するが、その場にいた京が味方してくれたこともあり、どうにか説得に成功した。
その後、『妹のすべて』コミカライズ版の単行本発売をきっかけに、上京を決意。再び親から反対されるが、ルームシェアを条件に許可してもらい、京、さらに便乗してきた那由多と三人でルームシェアをすることになる。レーベルの看板である那由多、将来有望な人材である蚕、優秀なスタッフとしての活躍が期待できる京の三人が一か所に住むということは、出版社側にとっても非常に有益であったため、編集長らの尽力により破格の好条件の部屋を手に入れることが出来た。
頭には女性物のパンティーをリボンのように結んでおり、仕事をするときは「変態仮面」のように顔にかぶる。テレビアニメ版では第9話のアイキャッチでパンツリボンの作り方が解説された。また、キャラクター原案のカントクによるパンツリボンの作り方解説動画がテレビアニメ公式Twitterアカウントより投稿された[1]。本名は絹恵。

編集部

本作では、ギフト出版GF文庫編集部として以下の人物が登場する。

土岐 健次郎(とき けんじろう)
声 - 鳥海浩輔
GF文庫編集部の編集者で、伊月を担当している。典型的なサラリーマンの風貌。伊月やぷりけつといった個性的なクリエーターを多く抱えているため、常に苦労が絶えない。原稿を取り立てるためなら手段を選ばず、伊月のスマホにこっそりGPSを取り付け、わざわざ遠くのカラオケまで逃げた伊月を捕まえに来るという犯罪まがいのことをしたこともある。
そのストレスを発散するための風俗通いを趣味としており、ある店のプラチナ会員でもある。また、担当作家を風俗に誘った際の費用を経費として認めてもらえなかったことがある。
書類手続きのミスにより、『妹のすべて』のアニメ化を事前に漏洩させてしまうという致命的なミスを犯し、そのため方々に謝罪することとなる。その際、自らを戒めるためとして頭を丸刈りにした。
あだ名は「ケンケン」。
神戸 聖(ごうど さとし)
GF文庫編集部の編集者。この道20年以上のベテランで、7年前から編集長をしている。編集長は担当の作家を持たないが、編集長の仕事を副編集長に任せ、自らも担当作家を担当している。作家を見る目があり、伊月のように少し個性が強い作家も寛容に接している。強面故に職務質問されることが多く、彼の地元の警察官ほぼ全員と知り合いになったほどである。京の仕事の出来栄えや気遣いに優れている面を理解しバイトであるにも関わらず仕事に真摯な姿勢を評価していた。彼女が望むなら人事に要望し正社員として迎えたいと考えている。
山県 きらら(やまがた きらら)
声 - 赤﨑千夏
GF文庫編集部の編集者で、那由多を担当している。いつも那由多には締め切りを破られ苦戦しているが、那由多の担当はやめない。メガネが特徴。他の男性編集者の扱いに慣れているよう。本人も昔は作家になろうと目指していたが、那由多の作品に出会いその目標はあきらめた。

第15回GF文庫新人賞受賞者

相生 初(あいおい うい)
第15回GF文庫新人賞の大賞受賞作家。作品の内容が男性向けのため授賞式まで男性だと思われていた。作中屈指の巨乳の持ち主であり、出会ったことを忘れていた春斗も胸の大きさで思い出したほどのスタイルを誇る。もともとは春斗が講師を務めていた声優専門学校の生徒であり、態度も非常に悪かった。講師としてきた春斗を批判し本気で泣かされた経験からラノベを書く側に回り、本気で自分に感情をぶつけてくれた春斗のことを今でも想っている。春斗との再会の際に見かけた京に対しては当初から春斗を巡るライバルと認識したらしく、機会を見つけては春斗にデートの誘いをかけている。その努力の成果もあり、他のメンバーを交えたとはいえ春斗との合コンにこぎつけ、春斗の方でも回答をはっきりしなければならないことを自覚させられつつある。作品の質自体は消去法で大賞に選ばれた程度らしい。春斗と同じく読者に望まれる内容や傾向を非常に分析するタイプであり、そういった職人的な作品の作り方が批判されがちなことには疑問を感じている。受賞後も懸命に作品を書きつづけたが、第15回GF文庫新人賞の大賞受賞作家であるにも関わらず4巻で打ち切りという憂き目に遭う。自身の作品を世に否定されたことで自信を喪失し春斗に助けを求めるも、誰かに助けられてしまえば作家として潰れてしまうことを案じた春斗の配慮により失恋となる。春斗に振られた後は派手な化粧や露出過多な衣装を辞め、そばかすだらけの顔と度の強い眼鏡に戻し作品に専念、自分を案じてくれた春斗に自信をもって読ませられる作品が造れるよう努力している。
柳ヶ瀬 慎(やながせ まこと)
第15回GF文庫新人賞の優秀賞受賞作家。真面目な外見と違い女神にスパンキングする作品を執筆し授賞式でも注目を集める。普段は寡黙でコメントなども平凡だが、女性とスパンキングの関係について会社のプレゼンテーションを彷彿させるほどの熱弁を長時間に渡って語るなど綿密な調査と情報に裏付けされた圧倒的な実力を誇る。15歳の時、幼馴染の女性にスパンキングをしてもらい、自分自身も彼女にスパンキングを行うという壮絶な過去をもつ。その時から女性とスパンキングという組み合わせに目覚め、自分を理解してくれる世界があったことに感動している。伊月同様に特定の方向に突き抜けすぎた作品であるため大半の読者との方向性が合わなかった反面、同じく特定の方向を理解する読者の心はしっかりつかむことに成功した。彼の作品を刹那が描くと更に凄まじい出来栄えとなるため、大ヒット作とはいかないまでも、今後もある程度の売り上げは維持できる作家として期待されている。
笠松 青葉(かさまつ あおば)
第15回GF文庫新人賞の優秀賞受賞作家。那由多への熱狂的なフォロワーであるスレンダーな女子高生。3人兄弟の長女であるため兄という存在に憧れており、兄を魅力的に描く伊月に対し密かな憧れを抱いている。克己心が強い反面経験不足な面も多く、授賞式で参加者全員をディスってまで自身の主張を告げるという暴挙を行い皆から嫌われることを覚悟していたが、かつて全員が通ったことのある若気の至りであると理解されていたため温かく称賛された。天才である那由多と作品の方向性は一致しているが、自分の価値観だけを信じ嫌いな作品を否定する姿勢は一般人と同じであるため、今後は壁にぶつかるであろうことが心配されていた。担当編集となった山県からも可児那由多の劣化コピーと評価されかねない現状に忠告を受けていたが、それは見事に的中し満を持して世に出した作品は読者から凄まじい批判の嵐を受けることになってしまった。傷心の末に恥を忍んで伊月のところへ辿り着き、伊月に本心を吐露する。かつてデビュー当初に凄まじい酷評を受けた伊月から温かい言葉を受け自信を取り戻した以降は伊月のことを「お兄ちゃん」と呼び慕うようになった(本当は「師匠」と呼ぼうとしてたが、伊月の頼みで「お兄ちゃん」と呼ぶことになった)。
木曽 義弘(きそ よしひろ)
第15回GF文庫新人賞の佳作受賞作家。巨大企業の元重役であり定年後も会社に残ることを希望されていたが、定年後ということで思い切って執筆、ラノベというジャンルを知らないまま応募し受賞してしまう。自分のできる限り書き続けようと決意している。老人でありながら非常に飲み込みがよく、土岐から渡されたアニメを見ただけで、硬派な時代小説であった応募作に萌えヒロインを組み込んでみせた。国際結婚した妻をはじめ子や孫にも恵まれ家庭環境は充実、萌えヒロインのモデルは大切な孫であり萌えヒロインが登場するアニメを観て日々勉強中である。
神坂 蒼真(みさか そうま)
第15回GF文庫新人賞の佳作受賞作家。青葉と同じく学生。
一見すると容姿端麗で品行方正な青年で面識のない京からも悪印象は無かったが、実際にはかなりの問題児だったらしく担当した編集者の意見は全く聞かず自分の要求のみを主張、自分の意見がGF文庫で通らないと判断すれば業界の慣習である3年縛りを破り他社に自分の作品を売り込みにいくなど破天荒な行動を繰り返していた。まだ高校生で3年縛りを理解していないという建前で温情措置も考慮していた神戸の優しさも理解せず、自身の担当者変更を要求したことでGF文庫の編集者達からも愛想を尽かされてしまう。担当者変更と自分の追放を自ら天秤にかけて宣言していたこともあり、GF文庫とは絶縁という形で事実上の追放措置となりGF文庫から去った。
加茂 正(かも ただし)
第15回GF文庫新人賞の審査員特別賞受賞作家。職もなく生活に追い詰められて執筆した小説により、まさかの大逆転人生になったことを喜んでいる。見た目から想像もつかない法廷ものの作品でヒットしテーマ性や特徴あるキャラクターが人気である一方、作品全体としては雑な部分が目立ってしまっている。これに気付いた担当編集から徹底的に問題点を指摘され、それを受け入れ正自身も研鑽に励んだ結果、第15回GF文庫新人賞の受賞者の中で彼一人が大ヒット作を世に出す作家として大成した。短期間で年収1200万という立場になったため高級ブランド品を身に着けて歩き回った結果、周囲からも疎んじられ見捨てられかけるが、正の現状を案じた海津の指摘により来年の税金が払えないほど散財してしまったことに気づき愕然、それまでの無礼を忘れ海津に泣いて助けを求めるという醜態を晒すことになった(泣きつかれた梅津の配慮によりアシュリーを紹介され事無きを得たらしい)。

アニメ『妹のすべて』

垂井 宗典(たるい むねのり)
アニメ『妹のすべて』の監督。常に飄々としており、柔軟性を持ち合わせる人物。
大島 勤(おおしま つとむ)
アニメ『妹のすべて』のプロデューサー。大手の声優学校などとの利害関係を考慮し、棒読みの新人やイベントで集客できるアイドルを声優として推薦する傾向があり、その際は「フレッシュ」という言葉を用いる。一応ビジネスとしてアニメが成功することもきちんと考えており、どんなに良い作品であってもビジネス的に失敗すれば駄作とみなされると考えている。
ひるがの まさひこ
アニメ『妹のすべて』の脚本家。当作品にこれといった最終回にふさわしい場所が無かったため、とりあえず適当にオリジナル展開を脚本に盛り込み、伊月の猛抗議に対しても「原作がつまらなかったから」と気にも留めなかった。その後、本来は自分が大ファンであった『SILLIES』の脚本を書きたかったこと、そして『妹のすべて』の良さを全く理解できなかったことを明かし、ポストを降りようとする。しかし伊月に止められ、「せめて妹の良さがわかるまで読み込め」と言われ、渋々従うことになる。その後は、若干ながら妹の良さを理解できた。
妹が4人もいるという、伊月にとってはうらやましいことこの上ない境遇にあるが、それが『妹萌え』を全く理解できなかった大きな要因となっていた。
山田 駆(やまだ かける)
アニメ『妹のすべて』の制作進行。制作状況が正念場を迎える中で突然行方不明になってしまう。伊月が安否を気遣う一方、アニメ制作現場の人々では「この業界ではよくあること」として全く問題視されておらず、伊月がアニメ業界の過酷な現状を知ることとなった。
乗鞍 拓郎(のりくら たくろう)
アニメ『妹のすべて』の音響監督。
朝倉 正樹(あさくら まさき)
アニメ『妹のすべて』のキャスティングマネージャー。

『妹法(まほう)学園』

伊月の執筆しているライトノベルで、原作の『妹法大戦』に相当する。

ジーク・レッドフィールド
声 - 緑川光
ヒルデ・レッドフィールド
声 - 堀江由衣
神崎 信繁
声 - 石田彰
神崎 夕奈
声 - ゆかな
クロム
声 - 千葉一伸
パンダ
声 - 檜山修之
ナレーション
声 - 柴田秀勝

その他

海津 真騎那(かいづ まきな)
第1回GF文庫新人賞でデビューした伊月や春斗の先輩作家。彼らに比べると才能は劣り、作品がアニメ化された経験もないが、人気傾向の移り変わりの激しいライトノベル業界において長年そこそこの売上をキープして生き残っていることから、その点で春斗から尊敬されている。しかし「人の金で高いものを食べることが大好き」とはばかることなく発言するなど、人間的にはやや難がある。他の作家が本屋で人気である様子を観たくないため、本屋で人気になっているライトノベルを全て買い取るが、買い取ったライトノベルに重版がかかりさらに人気が出るという逆効果に陥っている。伊月や春斗の本も同じ巻を数巻ずつ持っており、本人も売り上げ貢献を自覚してやっているのではないかと推測されている。
アシュリー、関ヶ原とは旧知の仲。関が原から小説を執筆するために性交してほしいと言われてやむなく応じた結果、大学時代から付き合っていた恋人に振られたことがある。また、同期である関ヶ原との圧倒的な才能の差に苦しみ続けていたが、彼女の死をきっかけに「平凡でもほどほどに幸せに生き抜く」という決意を固めた。
痩せた体格にかかわらず人間ドックの結果はオールAであり、伊月や春斗にも人間ドックをはじめ健康診断を欠かさないよう本気でアドバイスしている。
関ヶ原 幽(せきがはら かすか)
海津の同期の作家。平均よりも小柄で、女子高生のような姿をしている。
天性の才能を持っており、デビュー作から爆発的な売り上げを誇る。しかし「もっと面白い作品を思いついた」という理由で自主的に作品を打ち切ってしまうような気まぐれな人物で、その他にも「誰もが発情するような際どいシーンを書くため、そこそこ親しいだけの海津に性交を要求する」「百合小説に挑戦するため、アシュリーに交際を持ちかける」など、奇抜な行動が多かった。
代表作である『妹さえいればいい!』がアニメ化された際、必要以上に話題が広がってしまい、原作を読んでもいない心ない人々から不当なバッシングを受けることとなってしまう。さらに追い打ちをかけるかのように末期の膵臓がんに侵されていることが判明し、余命一年を告げられた。心身ともに限界の中、一気にシリアス展開へと突入した12巻を書き上げたが、バッシングはより加速し、心が折れかけてしまう。しかし海津から、伊月が最終巻を心待ちにしていることを告げられたことで、「一人でも読みたいという者がいるなら」と、誰にも言っていなかった原稿のありかを明かし、最終巻の出版を決意する。編集者の協力のもと病床で改稿作業を続け、最後のシーンが終わったところで全てをやりきったかのように意識を失い、そのまま息絶えた。享年31。
新人賞の選考委員を務めていた際、応募してきた伊月の才能を見抜いて絶賛した一方、テンプレ的であった春斗の作品をひどくこき下ろした。
三田洞さん
声 - 皆川純子
羽島家の家政婦。母親を亡くしたばかりの伊月の家政婦として雇われ、伊月を息子のように気遣ってよく娘にその心配事を話していた。
三田洞彩音 
声 - 高森奈津美
三田洞さんの娘。ラノベが好きで伊月がラノベ作家を目指すきっかけを作った人物。母親から伊月の事を聞かされて弟のように可愛がっていたが、伊月から告白されそれを断っている。伊月を弟分としか思っていない前提で好きな男性の相談をされたことと告白を断ったことから、伊月は「妹さえいればいい」と激高し彼女を出入り禁止にした。
編集者となって新レーベル立ち上げ担当の一人となる中、偶然にも伊月と再会した。

書誌情報

小説

小学館ガガガ文庫〉全14巻
タイトル 初版第一刷発行日 初版第一刷発売日 ISBN
妹さえいればいい。 2015年3月23日 2015年3月18日[9] ISBN 978-4-09-451507-7
妹さえいればいい。 2 2015年7月22日 2015年7月17日 ISBN 978-4-09-451560-2
妹さえいればいい。 3 2015年11月23日 2015年11月18日 ISBN 978-4-09-451580-0
妹さえいればいい。4 特装版 2016年3月23日 2016年3月18日 ISBN 978-4-09-451597-8
通常版 ISBN 978-4-09-451598-5
妹さえいればいい。5 2016年7月25日 2016年7月20日 ISBN 978-4-09-451618-0
妹さえいればいい。6 2016年12月25日 2016年12月20日 ISBN 978-4-09-451646-3
妹さえいればいい。7 特装版 2017年5月23日 2017年5月18日 ISBN 978-4-09-451676-0
通常版 ISBN 978-4-09-451677-7
妹さえいればいい。8 2017年9月25日 2017年9月20日 ISBN 978-4-09-451697-5
妹さえいればいい。9 2018年2月23日 2018年2月18日 ISBN 978-4-09-451719-4
妹さえいればいい。10 2018年7月23日 2018年7月18日 ISBN 978-4-09-451742-2
妹さえいればいい。11 特装版 2018年12月23日 2018年12月18日 ISBN 978-4-09-451764-4
通常版 ISBN 978-4-09-451765-1
妹さえいればいい。12 2019年4月23日 2019年4月18日 ISBN 978-4-09-451782-8
妹さえいればいい。13 特装版 2019年9月23日 2019年9月18日 ISBN 978-4-09-451808-5
通常版 ISBN 978-4-09-451807-8
妹さえいればいい。14 2020年2月23日 2020年2月18日 ISBN 978-4-09-451828-3

漫画

い〜どぅ〜作画による漫画『妹さえいればいい。@comic』が『月刊サンデージェネックス』(小学館)にて2016年1月号から2019年8・9月合併号まで連載された。また、コバシコ作画による那由多がメインのスピンオフコミック『妹さえいればいい。外伝 妹にさえなればいい!』が『月刊ガンガンJOKER』(スクウェア・エニックス)にて2016年11月号から2018年3月号まで連載された。

平坂読(原作)・い〜どぅ〜(作画) 『妹さえいればいい。@comic』 小学館〈サンデーGXコミックス〉、全9巻
タイトル 初版第一刷発行日 初版第一刷発売日 ISBN
妹さえいればいい。@comic 1 2016年5月24日 2016年5月19日 ISBN 978-4-09-157448-0
妹さえいればいい。@comic 2 2016年11月23日 2016年11月18日 ISBN 978-4-09-157465-7
妹さえいればいい。@comic 3 2017年5月24日 2017年5月19日 ISBN 978-4-09-157486-2
妹さえいればいい。@comic 4 2017年9月25日 2017年9月20日 ISBN 978-4-09-157499-2
妹さえいればいい。@comic 5 2018年2月24日 2018年2月19日 ISBN 978-4-09-157514-2
妹さえいればいい。@comic 6 2018年8月22日 2018年8月17日 ISBN 978-4-09-157538-8
妹さえいればいい。@comic 7 2019年2月24日 2019年2月19日 ISBN 978-4-09-157559-3
妹さえいればいい。@comic 8 2019年6月24日 2019年6月19日 ISBN 978-4-09-157566-1
妹さえいればいい。@comic 9 2019年10月23日 2019年10月18日 ISBN 978-4-09-157576-0
平坂読(原作)・コバシコ(作画) 『妹さえいればいい。外伝 妹にさえなればいい!』 スクウェア・エニックス〈ガンガンコミックスJOKER〉、全3巻
タイトル 初版第一刷発売日 ISBN
妹さえいればいい。外伝 妹にさえなればいい! 1 2017年5月18日 ISBN 978-4-7575-5341-5
妹さえいればいい。外伝 妹にさえなればいい! 2 2017年9月20日 ISBN 978-4-7575-5472-6
妹さえいればいい。外伝 妹にさえなればいい! 3 2018年2月20日 ISBN 978-4-7575-5632-4

画集

オーディオブック

2019年4月12日からオーディオブックサービスのAudibleで、猪股慧士綾瀬有の朗読が配信されている[10]。第1巻から順に、シリーズ全巻のAudible版オーディブックが制作される予定となっている。

テレビアニメ

スタッフ[7]
原作・シリーズ構成・脚本 平坂読
キャラクター原案 カントク
監督 大沼心
シリーズディレクター 玉村仁
キャラクターデザイン 木野下澄江
メインアニメータ― 青木慎平
プロップデザイン 泉美紗子
美術監督 坂上裕文
美術設定 米川信悟
色彩設計 平井麻実
撮影監督 臼田睦
編集 坪根健太郎
アートディレクション BALCOLONY.
音響監督 土屋雅紀
音楽 菊谷知樹
音楽制作 ランティス
アニメーション制作 SILVER LINK.

2017年10月より12月までTOKYO MXBS11ほかにて放送された[11]

テレビアニメ版の脚本も務めた平坂は、アニメ化にあたり「原作の雰囲気を崩さずキャラがブレないように」してほしいと考えており、原作をそのままなぞるのではなく、各話がまとまるよう最適化しつつも、全話見直したときによい作品だと思えるよう心掛けたと、アニメ!アニメ!のインタビューの中で述べている[2]

演出

本作のテレビアニメ版の監督は『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』シリーズなどで知られる大沼心が務めた。 プリプロダクションは、大沼とシリーズディレクターの玉村仁が手掛けた[12]。このうち、大沼は絵コンテまでの工程の監督を務め[13]、玉村は設定やシナリオ周りや、コンテの部分を担当した[12]。 大沼は原作を読んだ際、自分たちと通ずる場面が多いと感じ、キャラクターに共感しすぎて視聴者の感覚とかけ離れないようにしようと考えた。また、大沼は、本作の中心が「お仕事もの」であることを見抜いており、平坂に「お仕事ものにしたい」旨を伝えた[13]。 大沼は本作のテーマを「クリエイターとは何か」と考えており、伊月をはじめとする様々なクリエイターたちの考え方は視聴者にとって未知の世界でもあるため、その点を面白くするよう心掛けた一方、わかったつもりで描くのは避けたいと考え、ドラマに沿ってキャラクターの心情を視聴者に理解してもらうことに重きを置いた[13]。 また、大沼は、各話の演出をビターに締めくくるという方針を立てており、コミカルな展開が続く第4話・第7話・第9話もこの方針にのっとった演出が行われた[13]。 玉村も原作を読んだ際に、「スラップスティックコメディの中にしっとりとしたドラマがある」ことに気づき、大沼と二人でテレビアニメ化する際は、様々な要素を含んだコメディの根底にある人間ドラマは絶対に描かなければならないという方針を立てた[12]。 また、玉村はキャラクター同士の掛け合いが本作の大きな魅力であるという考えから、キャラクターの言動が視聴者にとって気持ちよく見られることを意識したとアニメ!アニメ!とのインタビューの中で述べている[12]。 本作において、コミカルな場面はテンポよく進む一方、ボードゲームや飲酒の場面はだらだらした会話の中に重要な発言が織り込まれているため、むやみにカットを割ったり奇抜な演出を挿入するといったことは避けられ、視聴者が会話を楽しめるよう落ち着いた画面づくりが心掛けられた[12]。 また、映像は小説とは異なり、一方的に押し付けるメディアであるため、視聴者がついていけるよう、ギャグシーンの後は一拍置き、ギャグの余韻を残したままムードのあるドラマが始まるといった演出が施された[12]

本作はキッチュな登場人物が多く登場するため、登場人物の感情をそのまま表現すると記号的になりかねないうえ、一面的な表現になってしまうおそれがあったため、あえて情緒を抑えることで奥行きのある感情表現を目指した[12]。 玉村は前述のインタビューの中で、この演出の例として第2話で伊月と春斗が酒を飲みながら話し合う場面が挙げ、「ウェットな感情や少し影のある表情を、情緒を廃して背中で語ることを意識してやりました。」と語っている[12]

第1話は、編集者の土岐健次郎の目を通じて伊月の作家性の異質さを示すため、彼の執筆中の小説『鮮紅の魔狩人(仮)』から始まる演出がとられた[14]。 平坂は第1話の冒頭に『鮮紅の魔狩人(仮)』をそのまま持ってくると長くなってしまうのではないかと心配したが、大沼は癖のある作品だからこそという考えからその方法をとった[15]。玉村は第1話について、大沼から「お客さんが引くくらいやってもいいよ」という指示を受けて、思い切りキッチュな画面構成にしたとインタビューの中で述べている[14]。 当初はわざとらしさを演出する目的でもっと絵の質を落とすためにアニメーターへ左手で描くよう指示を出すことも考えられたが、時間がかかりすぎるために見送られた[16]。 また、『ジンベエザメ妹(仮)』や『妹法学園』といった他の劇中劇の演出は、ある程度は大沼が指示を出しつつも、スタッフにゆだねる形となった[15]。その一方、通常シーンとのギャップやビターな場面への移行に対しては細心の注意が払われた[15]

テレビアニメ版では、アートディレクターとしてグラフィックデザイン事務所BALCOLONY.がクレジットされており、BALCOLONY.は本作のパッケージのデザインやキービジュアル、サブタイトルや次回予告の画面、そしてインフォグラフィックを手掛けた[17]。 インフォグラフィックを制作するにあたり、大沼から知的な感じにしてほしいという注文がBALCOLONY.に出された[17]。BALCOLONY.の加藤祐太は、「漫画的・アニメ的なおバカなシーンがあるからこそ、現実的でリアルな葛藤や想いを描いた真面目なシーンのギャップが活きる」という考えから、アニメでよく使われる過度にデフォルメしたものではなく、現実の日常の延長線上にあるものを意識し、ウェブサイトやスマートフォンの画面を参考にした[17]。 インフォグラフィックは、主にボードゲームやTRPGの場面などで使われており、その一つである第1話で伊月らがシチュエーションパズルの一種である『ポール・スローンのウミガメのスープ』を遊ぶ場面で使用されたインフォグラフィックは、グラフィックパーツをBALCOLONY.側で作り、アニメーションの演出方法は撮影者にゆだねられた[17]。 サブタイトルをデザインするにあたり、BALCOLONY.は内容を想起させつつも、あいまいなものにするという方針をとった[18]。 たとえば、第2話の「奇跡さえ起きればいい。」の次回予告は♂マークの中に一つだけ♀マークがある画像が用いられており、BALCOLONY.の加藤は第2話の最後で千尋が風呂に入る場面により次回予告の画像の意味が明らかになるという展開を想定して作ったと振り返っており、♂と♀のマークも第2話の登場人物の男女比に合わせて作られた[18]。 玉村は「ずっと現実世界のキャラクター達を映しているだけだと間が持たないところ、そこに知的なセンスを入れてもらい、映像的にも面白いものに仕上がりました。」とインタビューの中で述べ、「あの情報処理というか、情報量のコントロールは我々にはない感性です。アニメの現場だとなかなか生まれにくい表現で、今回参加いただいて大変ありがたかったです。」と語っている[14]

絵コンテのチェックは大沼と玉村が1カットずつ精査した[13]。大沼は自分一人でやるとキャラクターの心情に寄りすぎてしまうため、玉村がストッパーとなってくれたとアニメ!アニメ!とのインタビューの中で振り返っている[13]

キャラクターデザイン

当初は木野下澄江が過去にキャラクターデザインを務めた『ガーリッシュ ナンバー』同様、木野下の絵柄に合わせたデザインにするという指示があったが、少しでもバランスが崩れると原作の絵柄からずれてしまうため、作画には細心の注意が払われた[6]。 アニメーターが描きやすいように、原作から1~1.5頭身下げたキャラクターデザインが施された[6]

大沼は本作の主な視聴者として20代の社会人男性を想定し、木野下に遊ぶ時と仕事の時の伊月の二面性を示すよう指示した[19] 。木野下はそれに応えるため、伊月の目を少し小さくして、原作の絵柄よりも大人びたデザインに仕上げた[19]

木野下はアニメ!アニメ!とのインタビューの中で、自身の絵柄について「女の子を描くとどうしても肉感がついてしまう」と述べており、大沼から腰回りや尻の太さを指摘されたと振り返っている[6]

キャスティング

ドラマCD化にあたり、主要人物のうち、伊月、春斗、那由多、京、千尋の5人の役については、平坂の中にあったイメージを基に選ばれ[20]、カントクは、アニメ版のキャスティングについて、非常にはまっていると評価している[4]

主人公・伊月役の小林裕介について、平坂は「上手い方だというのは知っていたので、伊月としてのお芝居をこなしてくれると信頼していました。細かい感情をしっかり汲み取った演技をしていただけて、小林さんを選んだのは間違ってなかったなと思います。」とアニメ!アニメ!とのインタビューの中で振り返っている[20]。 伊月の義弟(義妹)である千尋の役には、平坂の前作『僕は友達が少ない』で楠幸村を演じた山本希望が起用された[20]。 山本は超!アニメディアとのインタビューの中で、自身の役についてとても考えさせられたと述べ、特にアニメ版における千尋は女の子にしか見えないため、女の子らしすぎないようにするのには苦労したと振り返っている[21]。また、山本は幸村との違いについて、「幸村は言葉数が少なく、表情の変化も少なかかったため、演技の振れ幅も小さかった。幸村は千尋よりもさらに中間のイメージであり、男らしさや女らしさというよりも、『幸村らしさ』を意識して演技をした」と述べ、「千尋は自らが女の子であることを理解したうえで男の子として振舞うため、幸村とは異なる難しさがある」と語っている[21]

春斗役に起用された日野聡は、TRPGを題材とした第7話に登場するゴブリンやアンデッドなどの声も当てており[20]、一体ごとに全部声質の異なる演技をした[22]

ドラマCD版の京は種田梨沙が演じていたが、アニメ化に際し新たにオーディションが実施された。オーディションの台本には第6話の終盤で京が泣くシーンがあり、加隈亜衣の演技が平坂の心をつかんだことが決め手となり、最終的に加隈が選ばれた[20]。 那由多役には金元寿子が起用された[20]。金元の演技に関するエピソードとして、登場人物がカードゲーム『キャット&チョコレート』をプレイする第6話において、那由多が「壊れろ、壊れる」と繰り返す場面があり、金元の演技から病んでいる感じが十分に伝わったことから、そのシーンが当初の予定よりも短く切り上げられたという出来事がある[20]。 蚕の役には、『エロマンガ先生』の和泉紗霧などで知られる藤田茜が起用された[2]。平坂は藤田の起用について、「執筆した時点でキャストが定まっていなかったため、偶然だった」とアニメ!アニメ!のインタビューの中で述べている[2]。 このほかに、アシュリー役として沼倉愛美が起用されており、千尋役の山本は沼倉の演技について「伊月と春斗をいじるドSな演技が、原作を読んだ時のイメージ通りだった」と超!アニメディアとのインタビューの中で評価している[21]

また、伊月が自分の仕事に対して誇りを持っていることを示すために第1話の冒頭の劇中劇の主人公とヒロインの役には保志総一朗國府田マリ子がそれぞれ担当したほか[14]、第5話の混浴風呂の客である老婆たちの役は男性声優が演じた[21]。 このうち、第5話のキャスティングについて、千尋役の山本は「なかなか見られない面白い配役」と前述のインタビューの中で評価している[21]

音楽

音楽は、『エロマンガ先生』などの劇伴で知られる菊谷知樹が起用された[23]。 本作は、登場人物の多くが成人しており飲酒するシーンもあることから、音楽は少しフックのきいた渋谷系にするという方針が立てられた[23]。 菊谷はピチカート・ファイヴのおしゃれなコード進行、躍動感や疾走感が本作に合うと考えており、大沼も同様のイメージを持っていたことから、そのイメージをさらに発展させる形でメインテーマが作られた。このメインテーマには、フックを効かせるために、1970年代のテレビドラマのテーマ曲を意識した口笛が取り入れられた[23]。このメインテーマはスタッフ内で受け入れられ、やり直しもほとんど発生せずに順調に進んだ[23]。菊谷はアニメ!アニメ!とのインタビューの中で、「自分がどのような曲を書くのかわかった上でオファーを受けたからスムーズにいったのではないか」と推測している[23]。 さらに、メインテーマの変奏となる部分を取り出す形で各キャラクターのテーマや日常シーンといったアレンジバージョンが作られた[23]。 主人公である伊月は作品そのものと重なる部分もあるため、彼のテーマはメインテーマを踏襲しつつも彼の志やプライドの高さをニュアンスとしたアレンジが施された[23]。春斗のテーマは、クールさや気障さを表現するためにメインテーマにファンクやジャズの要素を取り入れたアレンジが施された。また、アシュリーは同じジャズアレンジでも、極端にデフォルメされたアレンジが施されており、エキセントリックな雰囲気に仕上げられた[23]。 千尋のテーマは、料理上手という設定を反映させるために料理番組を意識したアレンジが施された[23]

菊谷はサスペンス調の楽曲の使われ方が印象的であるとアニメ!アニメ!とのインタビューの中で述べており、具体例として第5話で伊月が逃げ込んだカラオケ店に担当編集者の健次郎が訪れる場面や温泉で老婆らに遭遇する場面などを挙げており、「曲そのものはとりたてたものではないが、これでもかと使われるうちに曲も一緒に面白くなった感じがした」と振り返っている[24]

広報・コラボレーション

アニメ版のスタッフは平坂の「物語やキャラクターを好いてくれるのは当然うれしいが、読んだ後に読者の生活や行動に何かしらの変化を起こすことができたら、作者冥利に尽きる」という言葉に大きく賛同しており、バンダイビジュアルもアニメ以外の領域で企画を作りたいと考えていたことから、現実の物事を取り入れてはどうかという平坂の提案を受け、アニメ版には実在のボードゲームや酒類が登場したほか、ウェブサイトでは作中に登場した物品の解説コーナーも設けられた[25]

これらの物品の登場にあたり、各関係者への許諾の申請は一つずつ慎重に行われた[25]。 ボードゲーム類は比較的スムーズに許可が取れた一方、劇中に登場した海外のブルワリーへの許諾が下りず、中には返事がなかったもののもあったため、どうしても登場させることができなかったものについては平坂が紹介した国産ビールを代わりに登場させた[25]

反響

第1話に登場した黒糖スイートスタウトは、放送直後からオンラインショップへの注文が通常の3倍に跳ね上がり、放送から2か月がたった後も問い合わせが相次いだ[26]。 これを受け、黒糖スイートスタウトの醸造元であるサンクトガーレンは、本作に登場したビールのうち、季節商品である湘南ゴールドを除いた6種類のビールの詰め合わせセットの発売を決定した[26]。 また、北海道網走市の網走ビールが生産している発泡酒「桜桃の雫しずく」が11月下旬に番組に登場した際、直販サイトでの注文だけで通常の4倍の400本超に増加したため、生産する網走ビール関係者に驚きを与えた[27]。 2017年12月3日には、第8話で支付宝銀聯カードのロゴが数秒間映し出されたことについて、中国で情景へのこだわりを高評したほか、支付宝も新浪微博の公式アカウントで反応を示したことが報じられた[28]

アニメ!アニメ!の胃の上心臓は、テレビアニメ版について、「ビターな演出が根底にあるからこそ、劇中劇のシーンもより印象的になったのかなと思います。」と大沼とのインタビューの中で述べており、特に第1話の冒頭はテレビシリーズのつかみとしてはかなり攻めていると評した[15]

その一方で、アニメ版のプロデューサーの一人として宣伝方針を立てた田中太郎は第1話の冒頭を見て酷いアニメだと誤解する視聴者がいたことについて心残りだったとアスキーとのインタビューの中で振り返っている[16]

主題歌

オープニングテーマ「明日の君さえいればいい。」[29][30]
作詞 - 松井洋平 / 作曲・編曲 - yuxuki waga / 歌 - ChouCho
エンディングテーマ
「どんな星空よりも、どんな思い出よりも」(第1話 - 第3話、第5話 - 第8話、第10話 - 第12話)[29][30]
作詞・作曲・歌 - 結城アイラ / 編曲 - 渡部チェル
「第六感のミストレス」(第4話)
作詞 - 安藤紗々 / 作曲・編曲 - 佐伯高志 / 歌 - 大野アシュリー(沼倉愛美
「イノセント・ラブリー」(第9話)
作詞 - 安藤紗々 / 作曲・編曲 - 渡辺未来 / 歌 - 三国山蚕 (藤田茜

各話リスト

話数サブタイトル絵コンテ演出作画監督総作画監督
第1話料理上手の弟と全裸の美少女と気の合う友達さえいればいい。 玉村仁
  • 櫻井司
  • 大槻南雄
  • 工藤ゆき
  • 柴田志朗
  • 錦織成
木野下澄江
第2話奇跡さえ起きればいい。 玉村仁五味伸介
  • 平田和也
  • 大槻南雄
  • 佐藤香織
  • 宇良隆太
  • 藤井文乃
  • しまだひであき
  • 吉田和香子
第3話取材でさえあればいい。 澤井幸次福多潤
大塚舞
第4話仕事さえすればいい。 ワタナベシンイチ佐々木純人
  • 大塚舞
  • 平田和也
  • 大槻南雄
  • 佐藤香織
  • 錦織成
  • 冨田佳了
  • 大塚舞
  • 平田和也
第5話小説さえ書けばいい。 二瓶勇一板庇迪
  • 大塚舞
  • 大島美和
  • 平田和也
  • 金正男
  • 泉美紗子
  • 宇良隆太
  • 佐藤香織
  • 藤井文乃
  • 大槻南雄
第6話メディア展開さえ上手くいけばいい。 湊未來小柴純弥
  • 金澤龍
  • 八代きみこ
  • 本田辰雄
  • 大槻南雄
  • 佐藤香織
  • 木野下澄江
  • 大塚舞
第7話冒険さえあればいい。 岩畑剛一高村雄太
  • 大塚舞
  • 平田和也
  • 佐藤香織
  • 錦織成
  • 大槻南雄
  • 岡田雅人
  • 泉美紗子
  • 宇良隆太
  • 藤井文乃
  • 大塚舞
  • 平田和也
第8話恋と友情さえあればいい。 宇根信也佐々木純人
  • 佐藤香織
  • 柴田志朗
  • 大槻南雄
  • 岩田幸子
  • 山本亮友
  • 平田和也
  • 藤井文乃
  • 木野下澄江
  • 大塚舞
第9話全裸と下着さえあればいい。 ワタナベシンイチ板庇廸
  • 平田和也
  • 大塚舞
  • 大槻南雄
  • 佐藤香織
  • 藤井文乃
平田和也
第10話悩みさえなければいい。
  • ワタナベシンイチ
  • 湊未來
  • 玉村仁
山口頼房
  • 大塚舞
  • 平田和也
  • 佐藤香織
  • 大槻南雄
  • 藤井文乃
  • 泉美紗子
  • 大塚舞
  • 平田和也
第11話主人公にさえなればいい。 ワタナベシンイチ
  • 板庇廸
  • 西島圭祐
  • 大塚舞
  • 平田和也
  • 佐藤香織
  • 大槻南雄
  • 八代きみこ
  • 泉美紗子
  • 錦織成
  • 藤井文乃
  • 木野下澄江
  • 大塚舞
  • 平田和也
第12話妹さえいればいい? 澤井幸次佐々木純人
  • 平田和也
  • 佐藤香織
  • 大槻南雄
  • 藤井文乃
平田和也

放送局

日本国内 テレビ / 放送期間および放送時間[31]
放送期間 放送時間 放送局 対象地域 [32] 備考
2017年10月8日 - 12月24日 日曜 22:30 - 23:00 TOKYO MX 東京都
日曜 23:00 - 23:30 KBS京都 京都府
2017年10月9日 - 12月25日 月曜 0:30 - 1:00(日曜深夜) サンテレビ 兵庫県
2017年10月11日 - 12月27日 水曜 0:00 - 0:30(火曜深夜) BS11 日本全域 製作参加 / BS放送 / 『ANIME+』枠
2017年10月14日 - 12月30日 土曜 23:30 - 日曜 0:00 AT-X 日本全域 CS放送 / リピート放送あり
日本国内 インターネット / 配信期間および配信時間[31]
配信期間 配信時間 配信サイト
2017年10月11日 - 12月27日 水曜 12:00 更新
BS11 ANIME+ 水曜0:00(火曜深夜)枠
前番組 番組名 次番組
妹さえいればいい。

BD

発売日[33] 収録話 規格品番
2018年1月26日 第1話 - 第6話 BCXA-1310
2018年3月23日 第7話 - 第12話 BCXA-1311

Twitterアニメ

Twitterアニメ『○○さえいればいい。』は、公式Twitterで2018年1月25日までの限定配信のスピンオフ短編アニメ。監督は森井ケンシロウ、キャラクター原案はカントク、アニメーション制作はDMM.futureworks/ダブトゥーンスタジオ

話数 サブタイトル 配信日 本編放送話
その1 千尋さえいればいい。 2017年
10月9日
第1話
その2 那由多さえいればいい。 10月15日 第2話
その3 京さえいればいい。 10月22日 第3話
その4 春斗さえいればいい。 10月29日 第4話
その5 蚕さえいればいい。 12月3日 第9話
その6 アシュリーさえいればいい。 12月10日 第10話
Blu-rayBOX上巻 土岐さえいればいい。
Blu-rayBOX下巻 刹那さえいればいい。

TwitterLive配信

2017年12月25日22時30分のTOKYO MXでの最終回放送に合わせて、同日21時よりアニメ公式アカウントにおいて「妹とお酒とボードゲームと最終回さえあればいい」と題してTwitterLive配信が行われた。配信は19時23分のテスト配信に続いて複数回に分けて行われた。配信内ではアニメ本編に登場した酒類、ゲームなどを楽しんだ。

出演者

配信開始時刻と動画時間

  • 19時23分、18秒(テスト動画)[2]
  • 21時8分、16分14秒(機材トラブルのため中断)[3]
  • 21時40分、25分15秒(TV実況準備ため中断)[4]
  • 22時16分、71分17秒[5]

行ったゲーム

  • ワンス・アポン・ア・タイム

Webラジオ

妹と加隈亜衣と藤田茜とラジオさえあればいい。』は、HiBiKi Radio Stationにて2017年10月8日23時にプレ配信され、翌9日から12月25日まで毎週月曜に配信された番組[34]。パーソナリティは白川京役の加隈亜衣と三国山蚕役の藤田茜。全12回。 その週の放送回に登場または関連のある差し入れを食べながらトークをするのが恒例であった。 2018年2月17日に科学技術館サイエンスホールにて出張版イベントが予定されている。

ゲストおよび差し入れ

放送回 ゲスト 差し入れ
第1回 なし 黒糖スイートスタウトビール(サンクトガーレン
第2回 小林裕介(羽島伊月 役)、
山本希望(羽島千尋 役)
ペールエール(サンクトガーレン)
第3回 鳥海浩輔(土岐健次郎 役) ルートビア
第4回 沼倉愛美(大野アシュリー 役) インペリアルチョコレートスタウト(サンクトガーレン)
第5回 日野聡(不破春斗 役)、
沼倉愛美(大野アシュリー 役)
各種缶詰
第6回 金元寿子(可児那由多 役) 大吟醸光琳紅白梅(千代菊)、
湘南ゴールド(サンクトガーレン)
第7回 金元寿子(可児那由多 役)、
結城アイラ(エンディング歌唱)
ブラウンポーター(サンクトガーレン)
第8回 なし 桜桃の雫(網走ビール)
第9回 代永翼(恵那刹那 役) なし
第10回 小林裕介(羽島伊月 役) イチローズ・モルト「ダブルディスティラリーズ」(ベンチャーウイスキー)、
ぽてコタン(カルビーポテト
第11回 なし ゴールデンエール(サンクトガーレン)
第12回 山本希望(羽島千尋 役) 感謝ビール<金>(サンクトガーレン)

出典

  1. ^ 平坂読『僕は友達が少ない11』KADOKAWA、2015年、263頁。ISBN 978-4-04-067751-4 
  2. ^ a b c d e f g 胃の上心臓 (2017年12月16日). “「妹さえいればいい。」連載インタビュー【第1回】原作・平坂読先生"伊月と春斗は両方とも自分"(1ページ目)”. アニメ!アニメ!. イード. 2018年1月17日閲覧。
  3. ^ a b 胃の上心臓 (2017年12月23日). “「妹さえいればいい。」連載インタビュー【第2回】キャラクター原案・カントク先生"平坂先生のフェチを理解して再現する”(1ページ目)”. アニメ!アニメ!. イード. 2018年1月17日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g 胃の上心臓 (2017年12月23日). “「妹さえいればいい。」連載インタビュー【第2回】キャラクター原案・カントク先生"平坂先生のフェチを理解して再現する”(2ページ目)”. アニメ!アニメ!. イード. 2018年1月17日閲覧。
  5. ^ 胃の上心臓 (2017年12月23日). “「妹さえいればいい。」連載インタビュー【第2回】キャラクター原案・カントク先生"平坂先生のフェチを理解して再現する”(3ページ目)”. アニメ!アニメ!. イード. 2018年1月17日閲覧。
  6. ^ a b c d 胃の上心臓 (2018年1月12日). “「妹さえ」連載インタビュー【第4回】キャラデザ・総作画監督:木野下澄江「変態シーンがあるからこそ純愛が生きるんですよ!」(1ページ目)”. アニメ!アニメ!. イード. 2018年1月17日閲覧。
  7. ^ a b STAF&CAST”. 「妹さえいればいい。」. 2018年3月22日閲覧。
  8. ^ 原作1巻, p. 16.
  9. ^ 妹さえいればいい。”. 小学館. 2020年2月4日閲覧。
  10. ^ 「俺ガイル」「妹さえいればいい。」を丸ごと声優が朗読、Audible版の配信開始”. コミックナタリー. 2019年7月7日閲覧。
  11. ^ “大人気ラノベ『妹さえいればいい。』2017年秋にTVアニメ化決定! 『はがない』の平坂読氏が手掛ける青春ラブコメ”. アニメイトタイムズ. (2017年5月10日). http://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1494402413 2017年5月30日閲覧。 
  12. ^ a b c d e f g h かーずSP(下着派) (2018年1月19日). “「妹さえいればいい。」連載インタビュー【第5回】シリーズディレクター・玉村仁 「情緒を廃して奥行き感を演出する」(1ページ目)”. アニメ!アニメ!. イード. 2018年1月20日閲覧。
  13. ^ a b c d e f 胃の上心臓 (2018年1月26日). “「妹さえ」連載インタビュー【第6回】大沼心監督「演出の指針は“必ずビターに終わらせる”こと」(1ページ目)”. アニメ!アニメ!. イード. 2018年2月1日閲覧。
  14. ^ a b c d かーずSP(下着派) (2018年1月19日). “「妹さえいればいい。」連載インタビュー【第5回】シリーズディレクター・玉村仁 「情緒を廃して奥行き感を演出する」(2ページ目)”. アニメ!アニメ!. イード. 2018年1月20日閲覧。
  15. ^ a b c d 胃の上心臓 (2018年1月26日). “「「妹さえ」連載インタビュー【第6回】大沼心監督「演出の指針は“必ずビターに終わらせる”こと」(2ページ目)”. アニメ!アニメ!. イード. 2018年2月1日閲覧。
  16. ^ a b 『妹さえいればいい。』が示すアニメコラボの理想形(1ページ目)
  17. ^ a b c d かーずSP(下着派) (2018年1月27日). “アニメにおける“グラフィックデザイン”とは? 「妹さえいればいい。」BALCOLONY.インタビュー(1ページ目)”. アニメ!アニメ!. イード. 2018年2月3日閲覧。
  18. ^ a b かーずSP(下着派) (2018年1月27日). “アニメにおける“グラフィックデザイン”とは? 「妹さえいればいい。」BALCOLONY.インタビュー(2ページ目)”. アニメ!アニメ!. イード. 2018年2月3日閲覧。
  19. ^ a b 胃の上心臓 (2018年1月12日). “「妹さえ」連載インタビュー【第4回】キャラデザ・総作画監督:木野下澄江「変態シーンがあるからこそ純愛が生きるんですよ!」(2ページ目)”. アニメ!アニメ!. イード. 2018年1月17日閲覧。
  20. ^ a b c d e f g 胃の上心臓 (2017年12月16日). “「妹さえいればいい。」連載インタビュー【第1回】原作・平坂読先生"伊月と春斗は両方とも自分"(2ページ目)”. アニメ!アニメ!. イード. 2018年1月17日閲覧。
  21. ^ a b c d e 【インタビュー】“理想の弟”が『妹さえいればいい。』の魅力を語る! 羽鳥千尋役・山本希望インタビュー”. アニメディア. 学研プラス (2017年11月1日). 2018年1月17日閲覧。
  22. ^ 胃の上心臓 (2018年1月26日). “「「妹さえ」連載インタビュー【第6回】大沼心監督「演出の指針は“必ずビターに終わらせる”こと」(3ページ目)”. アニメ!アニメ!. イード. 2018年2月1日閲覧。
  23. ^ a b c d e f g h i 胃の上心臓 (2017年12月30日). “「妹さえいればいい。」連載インタビュー【第3回】音楽・菊谷知樹「クリエイターの日常を“渋谷系”で表現」(1ページ目)”. アニメ!アニメ!. イード. 2018年1月17日閲覧。
  24. ^ 胃の上心臓 (2017年12月30日). “「妹さえいればいい。」連載インタビュー【第3回】音楽・菊谷知樹「クリエイターの日常を“渋谷系”で表現」(2ページ目)”. アニメ!アニメ!. イード. 2018年1月17日閲覧。
  25. ^ a b c 『妹さえいればいい。』が示すアニメコラボの理想形(2ページ目)
  26. ^ a b 仲瀬 コウタロウ (2018年1月5日). “「妹さえ」劇中の“あのビール”が楽しめる! クラフトビール6種類を特別セットで販売”. アニメ!アニメ!. イード. 2018年1月17日閲覧。
  27. ^ アニメ効果で発泡酒注文4倍、2週間で400本”. 読売新聞 (2017年12月12日). 2017年12月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月6日閲覧。
  28. ^ “日本のある深夜アニメが中国で「本当にリアル」と大反響、その理由は…―中国ネット”. Record China. (2017年12月3日). http://www.recordchina.co.jp/b194725-s0-c30.html 2017年12月3日閲覧。 
  29. ^ a b “『妹さえいればいい。』先行上映会開催&OP・EDアーティスト決定”. アニメイトタイムズ (アニメイトラボ). (2017年8月18日). http://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1503018979 2017年9月6日閲覧。 
  30. ^ a b 2017年10月放送開始、TVアニメ『妹さえいればいい。』放送情報公開!キービジュアル&新PVも解禁!”. リスアニ!WEB. エムオン・エンタテインメント (2017年9月10日). 2017年9月20日閲覧。
  31. ^ a b ONAIR”. TVアニメ「妹さえいればいい。」公式サイト. 2017年10月13日閲覧。
  32. ^ テレビ放送対象地域の出典:
  33. ^ PRODUCTS”. 「妹さえいればいい。」. 2017年9月20日閲覧。
  34. ^ 妹と加隈亜衣と藤田茜とラジオさえあればいい。”. HiBiKi Radio Station. 2017年9月19日閲覧。

外部リンク