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凡例田村顕允
生誕	天保3年11月6日（1832年11月27日）
死没	大正2年（1913年）11月20日
別名	常盤新九郎
幕府	江戸幕府
主君	伊達邦成
藩	仙台藩亘理
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田村顕允（たむらあきまさ）は、幕末の仙台藩亘理領主・伊達邦成の家臣。亘理伊達家の家老。有珠郡・室蘭郡・幌別郡郡長。明治時代のキリスト教徒（日本基督一致教会の信徒）^[1]。紋鼈教会（現・日本キリスト教会伊達教会）創設者。

略歴

天保3年（1832年）、現在の宮城県仙台市に生まれる。戊辰戦争により、亘理伊達家は領地のほとんどを失い、藩士は路頭に迷うことになる。家老であった顕允はロシア南下を防ぐため北海道開拓を急ぐ新政府の政策に目を付け、「北門警備は武士の本領、戊辰の汚名をすすぐ好機なり」と上申した。財政の窮乏を心配する邦成に、「我に恩顧の譜代の旧臣あり、此人を資本になす。資力窮乏何ぞ恐るるに足らん」と進言した。

政府は自費移住での伊達一門の開拓を許可。明治3年（1870年）、領主ととも北海道有珠郡へ移住する。明治9年（1876年）4月8日、国足神社建立に伴い、副祭主として遷座祭を執行する^[2]。

明治19年（1886年）、室蘭郡長の時、仙台から室蘭にきて伝道していた吉田亀太郎の集会に出席し、大いに感ずるところがあったため、函館に応援にきていた押川方義を招いて演説会を開く^[3]。その後、押川から洗礼を受け、日本基督一致教会の信徒となる^[1]。同年12月、村木孝英らと発起人となり、会堂建築の計画を立て、34人の献金者に製糖会社技師としてドイツから来ていた者2人も加えて献堂式を挙げる。明治20年（1887年）9月、会員83人で紋鼈教会（現日本キリスト教会伊達教会）を設立し、日本基督一致教会宮城中会に属した^[4]。大正2年（1913年）、死去。

昭和10年（1935年）、有珠郡開拓の先覚者であり偉勲者であるとして伊達邦成と共に伊達神社に祀られる^[2]。

祭祀

鹿島国足神社副祭主
伊達神社祭神
開拓神社祭神

脚注

^ ^a ^b 日本聖公会歴史編集委員会編『あかしびとたち―日本聖公会人物史』日本聖公会出版事業部、1974年、57頁。
^ ^a ^b 伊達神社
^ 福島恒雄『北海道キリスト教史』日本基督教団出版局、1982年、220頁。
^ 福島恒雄『北海道キリスト教史』日本基督教団出版局、1982年、221頁。

参考文献

楠戸義昭・岩尾光代『続維新の女』毎日新聞社、1993年7月5日発行。

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+{{基礎情報 武士
-'''田村 顕允'''（たむら あきまさ、[[天保]]3年[[11月6日 (旧暦)|11月6日]]（[[1832年]][[11月27日]]） - [[大正]]2年（[[1913年]]）[[11月20日]]）は、[[仙台藩]]亘理領主[[伊達邦成]]の[[家臣]]（亘理伊達家の[[家老]]）<ref name="kotoba">[https://kotobank.jp/word/%E7%94%B0%E6%9D%91%E9%A1%95%E5%85%81-1090804.html コトバンク]</ref>。本姓は常盤。通称は新九郎。[[伊達神社 (北海道伊達市)|鹿島国足神社]]副祭主。[[有珠郡]]・[[室蘭郡]]・[[幌別郡]]郡長。[[キリスト教徒]]（[[日本基督一致教会]]の信徒）<ref name="akashi">日本聖公会歴史編集委員会編『あかしびとたち―日本聖公会人物史』日本聖公会出版事業部、1974年、57頁。</ref>。紋鼈教会（現・日本キリスト教会伊達教会）創設者。伊達神社[[祭神]]。[[北海道神宮|開拓神社]]祭神。
+| 氏名 = 田村 顕允
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+| 生誕 = [[天保]]3年[[11月6日 (旧暦)|11月6日]]（[[1832年]][[11月27日]]）
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+| 別名 = 常盤新九郎
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+| 霊名 =
+| 墓所 =
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+| 幕府 = [[江戸幕府]]
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+| 藩   = [[仙台藩]]亘理
+| 氏族 =
+| 父母 =
+| 兄弟 =
+| 妻   =
+| 子   =
+| 特記事項 =
+}}
+'''田村 顕允'''（たむら あきまさ）は、[[幕末]]の[[仙台藩]]亘理領主・[[伊達邦成]]の[[家臣]]。[[亘理伊達家]]の[[家老]]。[[有珠郡]]・[[室蘭郡]]・[[幌別郡]]郡長。[[明治時代]]の[[キリスト教徒]]（[[日本基督一致教会]]の信徒）<ref name="akashi">日本聖公会歴史編集委員会編『あかしびとたち―日本聖公会人物史』日本聖公会出版事業部、1974年、57頁。</ref>。紋鼈教会（現・日本キリスト教会伊達教会）創設者。
-==略歴==
+== 略歴 ==
+天保3年（1832年）、現在の[[宮城県]][[仙台市]]に生まれる。[[戊辰戦争]]により、[[亘理伊達家]]は領地のほとんどを失い、藩士は路頭に迷うことになる。家老であった顕允はロシア南下を防ぐため[[北海道]][[開拓]]を急ぐ新政府の政策に目を付け、「北門警備は武士の本領、戊辰の汚名をすすぐ好機なり」と上申した。財政の窮乏を心配する邦成に、「我に恩顧の譜代の旧臣あり、此人を資本になす。資力窮乏何ぞ恐るるに足らん」と進言した。
-天保3年（1832年）、現在の[[宮城県]][[仙台市]]に生まれる。明治3年（[[1870年]]）、領主ととも北海道[[有珠郡]]へ移住する<ref name="kotoba"/>。明治9年（[[1876年]]）4月8日、国足神社建立に伴い、副祭主として遷座祭を執行する<ref name="date">[http://www.hokkaidojinjacho.jp/data/12/12010.html 伊達神社]</ref>。明治19年（[[1886年]]）、室蘭郡長の時、仙台から室蘭にきて伝道していた[[吉田亀太郎]]の集会に出席し、大いに感ずるところがあったため、函館に応援にきていた[[押川方義]]を招いて演説会を開く<ref>福島恒雄『北海道キリスト教史』日本基督教団出版局、1982年、220頁。</ref>。その後、押川から洗礼を受け、[[日本基督一致教会]]の信徒となる<ref name="akashi"/>。同年12月、村木孝英らと発起人となり、会堂建築の計画を立て、34人の献金者に製糖会社技師としてドイツから来ていた者2人も加えて献堂式を挙げる。明治20年（[[1887年]]）9月、会員83人で紋鼈教会（現日本キリスト教会伊達教会）を設立し、日本基督一致教会宮城中会に属した<ref>福島恒雄『北海道キリスト教史』日本基督教団出版局、1982年、221頁。</ref>。大正2年（1913年）、死去。
+政府は自費移住での伊達一門の開拓を許可。明治3年（[[1870年]]）、領主ととも北海道[[有珠郡]]へ移住する。明治9年（[[1876年]]）4月8日、国足神社建立に伴い、副祭主として遷座祭を執行する<ref name="date">[http://www.hokkaidojinjacho.jp/data/12/12010.html 伊達神社]</ref>。
-昭和10年（[[1935年]]）、有珠郡開拓の先覚者であり偉勲者であるとして伊達邦成と共に伊達神社に祀られる<ref name="date"/>。
+明治19年（[[1886年]]）、室蘭郡長の時、仙台から室蘭にきて伝道していた[[吉田亀太郎]]の集会に出席し、大いに感ずるところがあったため、函館に応援にきていた[[押川方義]]を招いて演説会を開く<ref>福島恒雄『北海道キリスト教史』日本基督教団出版局、1982年、220頁。</ref>。その後、押川から洗礼を受け、[[日本基督一致教会]]の信徒となる<ref name="akashi"/>。同年12月、村木孝英らと発起人となり、会堂建築の計画を立て、34人の献金者に製糖会社技師としてドイツから来ていた者2人も加えて献堂式を挙げる。明治20年（[[1887年]]）9月、会員83人で紋鼈教会（現日本キリスト教会伊達教会）を設立し、日本基督一致教会宮城中会に属した<ref>福島恒雄『北海道キリスト教史』日本基督教団出版局、1982年、221頁。</ref>。大正2年（1913年）、死去。
-==脚注==
-{{Reflist}}
+昭和10年（[[1935年]]）、有珠郡開拓の先覚者であり偉勲者であるとして伊達邦成と共に伊達神社に祀られる<ref name="date"/>。
-==関連項目==
+== 祭祀 ==
+*[[伊達神社 (北海道伊達市)|鹿島国足神社]]副祭主
+*伊達神社[[祭神]]
+*[[北海道神宮|開拓神社]]祭神
+== 脚注 ==
+{{Reflist}}
+== 参考文献 ==
+*[[楠戸義昭]]・[[岩尾光代]] 『続 維新の女』 [[毎日新聞社]]、1993年7月5日発行。
+== 関連項目 ==
 *[[総合公園だて歴史の杜]]