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'''ヒューズ'''([[英語|英]]:fuse )は、定格以上の[[電流|大電流]]から[[電気回路]]を保護、あるいは加熱や発火といった[[電気火災]]事故を防止する電気・[[電子部品]]である。電気回路内に置かれ、普段は[[電気伝導体|導体]]として振る舞う。しかし何らかの異常によって電気回路に[[定格]]以上の電流が流れると、[[ジュール熱]]により内蔵する[[合金]]部品が溶断(ようだん)し、回路を開くことにより回路を保護する。


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2021年3月11日 (木) 01:39時点における版

ヒューズ:fuse )は、定格以上の大電流から電気回路を保護、あるいは加熱や発火といった電気火災事故を防止する電気・電子部品である。電気回路内に置かれ、普段は導体として振る舞う。しかし何らかの異常によって電気回路に定格以上の電流が流れると、ジュール熱により内蔵する合金部品が溶断(ようだん)し、回路を開くことにより回路を保護する。

概説

ヒューズのうち、特に電力回路電力機器で利用するものを電力ヒューズ(でんりょくヒューズ)という。

ヒューズは溶断する電流の大きさにより、導体部分の大きさ・太さ・構成成分が異なる。導体部分は露出もしくは容器に収められている。容器に収める場合は導体の状態を確認できるよう、容器を透明なものとしたり、表示器を設けるなどする。

ヒューズが溶断することを日本語圏では一般に「ヒューズが切れる」又は「ヒューズが飛ぶ」と言う。回路を焼き切って作動するという性質上、使い捨てであり、一度動作したヒューズを再び使用することはできない。

電熱を利用する機器(ドライヤーコタツなど)では、設定以上の温度に達すると自動的に通電を遮断する温度ヒューズが設置されている場合が多い。

一般的に、ヒューズが切れた場合はヒューズを交換することで復旧するため、ラグ端子やソケットなど交換しやすい構造となっている。近年の小型化した電子機器では、ヒューズが半田付けされていたり、表面実装型の薄膜ヒューズのように交換を前提としていない物も存在するが、これらは電気回路を保護するよりむしろ、大電流によって機器が加熱、発火するなどの事故を防ぐために用いられる。

電力ヒューズ

電力ヒューズ(でんりょくヒューズ)は、高圧以上の電力回路短絡電流遮断を行う電力機器である。

定格

電力ヒューズの選定

電力ヒューズの分類

  • 限流ヒューズ (current-limiting fuse)
    • 高圧回路、及び機器の短絡電流遮断に用いられる。アーク電圧を高めることによって短絡電流を限流抑制し、遮断を行う方式のヒューズ。短絡電流が抑制されるため全遮断時間が短い特徴がある。遮断時にアークや溶粒が飛散しない。
    • 短絡電流を限流するので直列機器の熱的、機械的強度を軽減することができる。したがって非限流ヒューズや交流遮断器に比べ非常に経済的な回路構成が行える。
  • 全領域限流ヒューズ
    • ヒューズ単独で使用できる。
  • バックアップ限流ヒューズ
  • 非限流ヒューズ

ヒューズボックス

自動車用

自動車用ヒューズボックスの一例
配置図(アンペア数とヒューズ名称のみ記載)

この項目では、主に自動車用のヒューズボックスについて説明しています。

自動車で利用される電気回路、電子部品等を保護するヒューズを収納したボックスを指す。

ヒューズボックスの設置場所は主にエンジンルーム内、運転席側または助手席側付近にあり、ボックス自体は使用箇所に応じて数か所に分かれて設置される。

ヒューズ番号、ヒューズ名称、アンペア数、使用箇所等はヒューズボックスの蓋または取扱説明書に記載されているが、ヒューズ名称はアルファベットで略称されており分かりづらい名称もある。

使用箇所はヘッドライト、フォグライト、方向指示灯、制動灯、尾灯、番号灯、車幅灯、室内灯、後退灯、メーター照明、オーディオ照明、スイッチ照明、エアコン照明、パワーウインド、エアコン、エアバック、ドアロック、エンジンコントロール、燃料ポンプ、スターター、シフトロックコントロール、メーター、オーディオ、時計、 ミラー、ワイパー、ウォッシャー 、シガーソケット、ヒーター、アクセサリー等があるが使用箇所によっては集約されている。

画像

関連項目

外部リンク