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:1989年、全線開通時に運転を開始した[[もりよし (列車)|急行「もりよし」]]用の専用車両。AN8800形を基本としているが、前面形状を流線型非貫通とした片運転台車、8905は前面貫通型の両運転台車である。2012年からは急行運用から外され、主に臨時列車や団体専用車として使用されている。JR[[奥羽本線]]との臨時直通列車にも使用される。
:1989年、全線開通時に運転を開始した[[もりよし (列車)|急行「もりよし」]]用の専用車両。AN8800形を基本としているが、前面形状を流線型非貫通とした片運転台車、8905は前面貫通型の両運転台車である。2012年からは急行運用から外され、主に臨時列車や団体専用車として使用されている。JR[[奥羽本線]]との臨時直通列車にも使用される。
:8905は、秋田内陸線開業30周年事業として観光列車『笑EMI』に改造され、2020年2月1日より土休日の急行「もりよし」などで運行されている<ref>[https://response.jp/article/2020/01/10/330553.html 笑顔を乗せて走ってほしい…秋田内陸線の新観光列車『笑EMI』 2月1日から運行] - レスポンス、2020年1月10日</ref><ref>[https://www.akita-nairiku.com/topics/page.php?id=560 新観光列車「笑EMI」運行開始しました!] - 秋田内陸縦貫鉄道 (2020年2月1日)</ref>。
:8905は、秋田内陸線開業30周年事業として観光列車『笑EMI』に改造され、2020年2月1日より土休日の急行「もりよし」などで運行されている<ref>[https://response.jp/article/2020/01/10/330553.html 笑顔を乗せて走ってほしい…秋田内陸線の新観光列車『笑EMI』 2月1日から運行] - レスポンス、2020年1月10日</ref><ref>[https://www.akita-nairiku.com/topics/page.php?id=560 新観光列車「笑EMI」運行開始しました!] - 秋田内陸縦貫鉄道 (2020年2月1日)</ref>。
;'''[[秋田内陸縦貫鉄道AN2000形気動車|AN2000形]]'''(2001 1両)
;'''[[秋田内陸縦貫鉄道AN-2000形気動車|AN2000形]]'''(2001 1両)
:2000年に財団法人[[日本宝くじ協会]]が寄付して増備された[[宝くじ号]]。片運転台車で、運転台側の形状はAN8900形を踏襲し、側窓の拡大・[[天窓]]が設置された[[展望車]]となっている。元々イベント・団体専用車として使われていたが、改修を行い[[2021年]][[2月13日]]より観光列車「秋田縄文号」として運行している<ref>{{Cite news|url=https://mainichi.jp/articles/20210211/k00/00m/040/263000c|archiveurl=https://web.archive.org/web/20210213083635/https://mainichi.jp/articles/20210211/k00/00m/040/263000c|title=観光列車「秋田縄文号」お披露目 沿線の遺跡モチーフに装飾|newspaper=毎日新聞|date=2021-02-12|accessdate=2021-02-13|archivedate=2021-02-13}}</ref>。
:2000年に財団法人[[日本宝くじ協会]]が寄付して増備された[[宝くじ号]]。片運転台車で、運転台側の形状はAN8900形を踏襲し、側窓の拡大・[[天窓]]が設置された[[展望車]]となっている。元々イベント・団体専用車として使われていたが、改修を行い[[2021年]][[2月13日]]より観光列車「秋田縄文号」として運行している<ref>{{Cite news|url=https://mainichi.jp/articles/20210211/k00/00m/040/263000c|archiveurl=https://web.archive.org/web/20210213083635/https://mainichi.jp/articles/20210211/k00/00m/040/263000c|title=観光列車「秋田縄文号」お披露目 沿線の遺跡モチーフに装飾|newspaper=毎日新聞|date=2021-02-12|accessdate=2021-02-13|archivedate=2021-02-13}}</ref>。
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2021年3月19日 (金) 02:31時点における版

秋田内陸縦貫鉄道株式会社
Akita Nairiku Jūkan Railway Co.,ltd.
秋田内陸縦貫鉄道株式会社本社
秋田内陸縦貫鉄道株式会社本社
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
018-4613
秋田県北秋田市阿仁銀山字下新町41番地1
北緯39度59分59.86秒 東経140度24分7.74秒 / 北緯39.9999611度 東経140.4021500度 / 39.9999611; 140.4021500座標: 北緯39度59分59.86秒 東経140度24分7.74秒 / 北緯39.9999611度 東経140.4021500度 / 39.9999611; 140.4021500
設立 1984年昭和59年)10月31日[1]
業種 陸運業
法人番号 1410001006326 ウィキデータを編集
事業内容 鉄道事業
代表者 代表取締役社長 吉田 裕幸
資本金 3億円
(2019年3月31日現在[2]
発行済株式総数 6,000株
売上高 2億1048万5191円(2019年3月期[2]
営業利益 △2億9861万1894円(2019年3月期[2]
純利益 763万9847円(2019年3月期[2]
純資産 1億6295万1058円(2019年3月31日現在[2]
総資産 2億8473万7600円(2019年3月31日現在[2]
従業員数 48人
(2018年3月31日現在)
決算期 3月31日
主要株主 秋田県 38.6%
北秋田市 22.7%
仙北市 15.4%
秋田銀行 4.0%
北都銀行 4.0%
(2019年3月31日現在[3]
外部リンク https://www.akita-nairiku.com/
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秋田内陸縦貫鉄道株式会社(あきたないりくじゅうかんてつどう)は、秋田県北秋田市に本社を置き、同県で秋田内陸線を運営する第三セクター鉄道会社

概要

日本国有鉄道(国鉄)で第1次特定地方交通線に指定された角館線、第2次特定地方交通線に指定された阿仁合線及び両線を結ぶ日本鉄道建設公団建設線(鷹角線)を引き継ぎ、一体的に運営するために設立された秋田県及び沿線自治体等が出資する第三セクターである[1]

1986年、南北の既開業線を分断されたまま転換を受け暫定開業[1]。国鉄から気動車を借入れて営業を行った[1]。1989年に両線を結ぶ新線が開業し、阿仁合線開業以来半世紀以上を経て、沿線住民の悲願がかなうこととなった。

全通と同時に専用車両を用いた急行「もりよし」の運行を開始し、女性の車掌や運転士を登用するなど話題を提供した。しかし、100km近い長大路線であることに加えて、沿線人口や人的交流が少なく、自家用車を使う住民が多い地域に敷設されたため、厳しい経営が続いている。1997年に開業した秋田新幹線の波及効果も限定的で、秋田内陸線の利用客増にはほとんど結びつかなかった。このため「鉄道存続かそれともバス代替か」という議論は、県知事選挙や沿線で開かれる会合などでしばしば取り上げられてきたテーマでもある。

2008年9月、秋田県庁で県知事(当時)の寺田典城北秋田市市長の岸部陞仙北市市長の石黒直次らが秋田内陸線の存廃問題を協議した結果、2012年度まで内陸線を存続させることで合意した。同年度までの5年間の経営実績を踏まえ、存続させるかどうかを再度検討するとした。また、内陸線の安全対策工事費などの補助金を国から得て、2009年度から事業を始め、内陸線の老朽化した橋やトンネル、線路の改修、車両の修理に充てることとなった。

2009年6月30日に行われた取締役会にて、同日付けで任期満了となり社長を退任する岸部陞(当時、市長は退任していた)の後任として、田沢湖高原リフト社長の若杉清一が選定され、同社としては初の民間からの登用となった。

2011年9月より、一身上の都合で辞意を表明していた若杉の後任となる社長を公募。応募者計63名の中から一時審査(書類選考)を通過した11人(うち1人は辞退)が11月14日の個人面接(10人)に臨み、同日の臨時取締役会で神戸市在住の酒井一郎が新社長に選ばれた。

2012年、阿仁合駅のレストラン「こぐま亭」の直営化、急行の1両普通車両化、各駅停車2往復減便などで赤字額を1億9500万円に抑え、県の存続基準2億円を下回り、存続が延長されたが、2015年度の赤字額が3年ぶりに2億円を超える見通しとなった。

2013年、平成25年度の赤字見込み額が1億9983万円と報道されるが、厳しい経営が続いている。

2014年6月、酒井一郎が社長を退任し、後任としてJTB東北からの出向で佐々木琢郎が社長に就任[4]。2017年6月には同じJTB東北からの出向である吉田裕幸に交代した[5]。沿線住民や国内旅行者に加えて、外国人観光客の利用を増やす戦略をとっている[6]

歴史

秋田内陸線を走るAN8800形気動車
(阿仁合駅にて2008年撮影)

路線

利用客数

公式サイト上で1日毎の定期外利用客数を乗車実績として公開している[7]

年度 乗車実績(人/年) 備考
2013 173,824[8]
2014 160,227[8]
2015 151,071[9]
2016 66,569 [10] 4月1日 - 10月10日までの実績

運賃・料金

大人普通旅客運賃(小児半額・10円未満切り上げ)。2019年10月1日改定[11][12][13]

  • 西明寺 - 角館間は下表に関わらず210円の特定運賃。
キロ程 運賃(円)
1 - 3 170
4 - 6 240
7 - 9 300
10 - 12 380
13 - 15 440
16 - 18 500
19 - 21 580
22 - 24 640
25 - 27 700
28 - 30 780
31 - 34 840
35 - 38 900
キロ程 運賃(円)
39 - 42 960
43 - 46 1040
47 - 50 1100
51 - 55 1160
56 - 60 1240
61 - 65 1300
66 - 70 1360
71 - 75 1440
76 - 80 1500
81 - 85 1560
86 - 90 1620
91 - 95 1700

急行料金。2019年10月1日時点。

キロ程 料金(円)
50以下 160
51以上 320

企画乗車券

ホリデーフリーきっぷ(土・日・祝日フリー乗車券)
  • 全線タイプ(大人2000円・小人1000円)
  • Aタイプ(鷹巣 - 松葉間のみ有効、大人1000円・小人500円)
  • Bタイプ(阿仁合 - 角館間のみ有効、大人1000円・小人500円)
全線タイプのみ急行もりよし」を急行料金なしで利用可能。それ以外のタイプで「もりよし」に乗車する場合は急行料金が別途必要。
ウィークデーフリーきっぷ(平日フリー乗車券)
大人2500円、小人1250円
「ホリデーフリーきっぷ」の平日版で、効力は「ホリデーフリーきっぷ」の全線タイプと同じ。
片道寄り道きっぷ
大人1800円、小人900円
片道に限り全線利用でき、1回のみ途中下車ができる乗車券。急行「もりよし」に乗車する場合は、別途急行料金が必要。
湯けむりクーポン(沿線温泉入館割引券付往復割引乗車券)
沿線の施設割引券がセットになっている乗車券で、沿線の温泉施設で利用証明印をきっぷに押してもらうと、復路の運賃が無料になる。対象施設など詳細は公式サイト[14]を参照。途中下車や指定区間を越えた乗り越しはできないほか、急行「もりよし」に乗車する場合は、急行料金が別途必要。

いずれのきっぷも、乗車日の1か月前から以下の箇所で発売。ただし駅の窓口以外の箇所は「ウィークデーフリーきっぷ」と「片道寄り道きっぷ」は扱わない。なお、「片道寄り道きっぷ」は、鷹巣駅と角館駅のみで発売。

車両

現有車両

2017年3月31日現在、13両の気動車を保有する[16]。各形式の詳細は次のとおり。

AN8800形(8801 - 8809 9両)
1988年、全線開通に先立って新潟鐵工所で新造された全長18.5mの軽快気動車(NDC)。前面貫通構造の両運転台車。なお8808は、お座敷車両に改造された。
AN8900形(8901, 8904, 8905 3両)
1989年、全線開通時に運転を開始した急行「もりよし」用の専用車両。AN8800形を基本としているが、前面形状を流線型非貫通とした片運転台車、8905は前面貫通型の両運転台車である。2012年からは急行運用から外され、主に臨時列車や団体専用車として使用されている。JR奥羽本線との臨時直通列車にも使用される。
8905は、秋田内陸線開業30周年事業として観光列車『笑EMI』に改造され、2020年2月1日より土休日の急行「もりよし」などで運行されている[17][18]
AN2000形(2001 1両)
2000年に財団法人日本宝くじ協会が寄付して増備された宝くじ号。片運転台車で、運転台側の形状はAN8900形を踏襲し、側窓の拡大・天窓が設置された展望車となっている。元々イベント・団体専用車として使われていたが、改修を行い2021年2月13日より観光列車「秋田縄文号」として運行している[19]

また、車両老朽化が進んでいる状況から、沿線住民らが募金を行い新車両を購入する「秋田内陸線夢列車プロジェクト」が2015年6月6日-2017年6月5日の2年間で行われた。1億5000万円の目標額に対して募金額は約1880万円にとどまったため、新車両購入ではなく既存のお座敷列車を改修した[20]

過去の車両

キハ22形(キハ22 123,129,131,146,156,157,159(北線用)、133,161(南線用))
1986年の転換時に国鉄キハ22形9両を借入れたもの[1]。外板塗色のみを変更してそのまま使用されたが[1]、老朽化が激しく、AN8800形の投入により返還された。なお、156はその後津軽鉄道へ移籍して使用されている。
AN8900形(8902, 8903)
8902は2006年5月に運用離脱し2012年9月に解体[21]。8903は2013年3月時点で阿仁合駅に保管されている[22]

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i 鉄道ジャーナル』第21巻第1号、鉄道ジャーナル社、1987年1月、106頁。 
  2. ^ a b c d e f 平成31年3月期決算公告
  3. ^ 令和元年度鉄道要覧
  4. ^ 秋田)内陸線「何としても存続を」 新社長が会見し抱負インターネットアーカイブ) - 朝日新聞デジタル、2014年7月1日
  5. ^ <秋田内陸線>吉田新社長「新たな観光需要を」『河北新報』オンライン2017年6月30日(2018年4月28日閲覧)。
  6. ^ 「赤字2億円以下」が存続の条件 秋田内陸縦貫鉄道のおもてなし経営とは■吉田裕幸社長(55)に聞く『産経新聞』2017年11月26日(2018年4月28日閲覧)。
  7. ^ 定期外乗車人数の公開 - 秋田内陸縦貫鉄道
  8. ^ a b 平成26年度 秋田内陸線乗車実績 (PDF) - 秋田内陸縦貫鉄道、2016年10月12日閲覧
  9. ^ 平成27年度 秋田内陸線乗車実績 (PDF) - 秋田内陸縦貫鉄道、2016年10月12日閲覧
  10. ^ 平成28年度 秋田内陸線乗車実績 (PDF) - 秋田内陸縦貫鉄道、2016年10月12日閲覧
  11. ^ "秋田内陸線をご利用の皆様へ 旅客運賃改定のご案内" (Press release). 秋田内陸縦貫鉄道. 1 October 2019. 2019年10月25日閲覧
  12. ^ 消費税率引上げに伴う10月1日以降の運賃のご案内”. 秋田内陸縦貫鉄道 (2019年9月20日). 2019年10月25日閲覧。
  13. ^ 消費税率引上げに伴う10月1日以降の普通運賃表”. 秋田内陸縦貫鉄道 (2019年9月20日). 2019年10月25日閲覧。
  14. ^ お得な切符 - 秋田内陸縦貫鉄道
  15. ^ 西木温泉ふれあいプラザクリオン
  16. ^ 平成28年度鉄道統計年報 - 国土交通省
  17. ^ 笑顔を乗せて走ってほしい…秋田内陸線の新観光列車『笑EMI』 2月1日から運行 - レスポンス、2020年1月10日
  18. ^ 新観光列車「笑EMI」運行開始しました! - 秋田内陸縦貫鉄道 (2020年2月1日)
  19. ^ “観光列車「秋田縄文号」お披露目 沿線の遺跡モチーフに装飾”. 毎日新聞. (2021年2月12日). オリジナルの2021年2月13日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20210213083635/https://mainichi.jp/articles/20210211/k00/00m/040/263000c 2021年2月13日閲覧。 
  20. ^ <秋田夢列車>寄付金でリニューアル 訪日客増へ期待高まる『河北新報』オンライン2018年4月25日(2018年4月28日閲覧)。
  21. ^ もうすぐ見納めです・・・・・ - 秋田内陸縦貫鉄道ブログ
  22. ^ 運転士募集! - 秋田内陸縦貫鉄道ブログ

参考文献

関連項目

外部リンク