コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

鷹ノ巣駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
鷹ノ巣駅
鷹巣駅
右:JR東日本 鷹ノ巣駅
左:秋田内陸縦貫鉄道 鷹巣駅
(2022年5月)
たかのす
Takanosu
地図
所在地 秋田県北秋田市松葉町
所属事業者
テンプレートを表示
全ての座標を示した地図 - OSM
全座標を出力 - KML

鷹ノ巣駅(たかのすえき)は、秋田県北秋田市松葉町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)奥羽本線である[1]

本記事では、隣接している秋田内陸縦貫鉄道秋田内陸線鷹巣駅(たかのすえき)についても、併せて記述する。

概要

[編集]

秋田内陸線国鉄阿仁合線だった時代には鷹ノ巣駅という1つの駅だったが、第三セクター転換時に秋田内陸縦貫鉄道の駅舎が敷地内西側に別に建てられ、同鉄道全線開業時に鷹巣駅と改称した。これは、鷹巣町が北秋田市へと合併する前の表記に合わせたことによる[2]。JRと秋田内陸縦貫鉄道の改札は別になっているが、ホームは繋がっており、実質的には同一駅である。

JRと秋田内陸縦貫鉄道はレールがつながっており、当駅を経由する両線間の直通運転は2009年度(平成21年度)には25本あり、青森ねぶた祭の開花期に合わせて運行されており[新聞 1]、2015年(平成27年)でも弘前 - 鷹巣 - 角館間で臨時快速列車(森吉山麓紅葉号など)が運行されている[3]。ただし、手動で分岐器を動かしてレールの切り替え、列車の入換作業をする必要があり、その作業に30分ほどかかっている[新聞 1]信号機連動装置などを整備して分岐を自動化するには1億6000万円の費用が必要と試算されており、導入の是非が議論されている[新聞 1]

歴史

[編集]

駅構造

[編集]

両社の駅は駅名が異なり、かつ駅舎も個別に設けられている[2]が、構内は共用しており改札内の乗り継ぎが可能となっている。また、両社の線路も繋がっている。

JR東日本

[編集]
JR 鷹ノ巣駅
JR駅舎(2021年8月)
たかのす
Takanosu
前山 (5.4 km)
(3.2 km) 糠沢
所在地 秋田県北秋田市松葉町3-1[1]
北緯40度13分55.39秒 東経140度22分11.49秒 / 北緯40.2320528度 東経140.3698583度 / 40.2320528; 140.3698583 (JR 鷹ノ巣駅)座標: 北緯40度13分55.39秒 東経140度22分11.49秒 / 北緯40.2320528度 東経140.3698583度 / 40.2320528; 140.3698583 (JR 鷹ノ巣駅)
所属事業者 東日本旅客鉄道(JR東日本)
所属路線 奥羽本線
キロ程 384.9 km(福島起点)
電報略号 タス
駅構造 地上駅
ホーム 2面3線[1]
乗車人員
-統計年度-
440人/日(降車客含まず)
-2023年-
開業年月日 1900年明治33年)10月7日[11][1]
備考 業務委託駅
テンプレートを表示

単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線のホームを持つ地上駅である[1]。互いのホームは跨線橋で連絡している。1番線には北秋田市に伝わる「牛の一枚皮を使った世界一の和太鼓」と書かれたモニュメントが展示されている[2]

東能代駅管理の業務委託駅JR東日本東北総合サービスが受託)。直営駅時代は管理駅でもあり、前山駅糠沢駅の2駅を管理していた。駅舎には自動券売機指定席券売機、待合室のほか、観光案内所が設置されている[2]。2006年(平成18年)にみどりの窓口が廃止され、その代替として「もしもし券売機Kaeruくん」が設置されたが、2012年(平成24年)に営業終了し撤去された。

のりば

[編集]
番線 路線 方向 行先
1 奥羽本線 上り 秋田方面[12]
2・3 下り 大館青森方面[12]
  • 3番線は当駅始発の下り列車が使用する。なお、上下共用の待避線であり、両方向の発着と折り返しに対応している。

秋田内陸縦貫鉄道

[編集]
秋田内陸縦貫鉄道 鷹巣駅
秋田内陸縦貫鉄道駅舎(2021年8月)
たかのす
Takanosu
(1.3 km) 西鷹巣
所在地 秋田県北秋田市松葉町3-2
所属事業者 秋田内陸縦貫鉄道
所属路線 秋田内陸線
キロ程 0.0 km(鷹巣起点)
電報略号 タス
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
乗降人員
-統計年度-
474人/日
-2018年-
開業年月日 1986年昭和61年)11月1日
備考 社員配置駅
テンプレートを表示

頭端式ホーム1面1線を有する地上駅。JR1番線の秋田寄りにある。

社員配置駅。駅舎には出札窓口のほか、秋田内陸線旅行センター(旅行商品のみ取り扱い)がある[13]

利用状況

[編集]

JR東日本

[編集]

2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員440人である[JR 1]

2000年度(平成12年度)以降の推移は以下のとおりである。

1日平均乗車人員推移
年度 定期外 定期 合計 出典
2000年(平成12年)     893 [JR 2]
2001年(平成13年)     852 [JR 3]
2002年(平成14年)     787 [JR 4]
2003年(平成15年)     749 [JR 5]
2004年(平成16年)     726 [JR 6]
2005年(平成17年)     694 [JR 7]
2006年(平成18年)     673 [JR 8]
2007年(平成19年)     671 [JR 9]
2008年(平成20年)     674 [JR 10]
2009年(平成21年)     663 [JR 11]
2010年(平成22年)     624 [JR 12]
2011年(平成23年)     646 [JR 13]
2012年(平成24年) 165 463 629 [JR 14]
2013年(平成25年) 165 513 678 [JR 15]
2014年(平成26年) 153 484 638 [JR 16]
2015年(平成27年) 145 502 648 [JR 17]
2016年(平成28年) 137 446 584 [JR 18]
2017年(平成29年) 137 440 578 [JR 19]
2018年(平成30年) 127 454 581 [JR 20]
2019年(令和元年) 114 451 565 [JR 21]
2020年(令和02年) 67 408 475 [JR 22]
2021年(令和03年) 69 399 468 [JR 23]
2022年(令和04年) 75 365 441 [JR 24]
2023年(令和05年) 92 347 440 [JR 1]

秋田内陸縦貫鉄道

[編集]
1日乗降人員推移 [14][15]
年度 1日平均人数
2016年 574
2017年 519
2018年 474
2019年 433
2020年 421
2021年 363

駅周辺

[編集]

南側は、北秋田市の中心地である鷹巣市街地が広がる。駅前からアーケードのある商店街が延び、金融機関や医療機関、市役所をはじめとする公共施設が集積している。東側の国道105号沿いには、大型商業施設が進出している。北側には、列車や鉄道施設防護の防風林があり、平坦な田園風景が広がっている。

バス路線

[編集]
「鷹巣駅前」停留所

駅前商店街のアーケード下西側に「降車専用」が、東側に乗車用の「鷹巣駅前」停留所がある。

その他

[編集]

北秋田市内の観光地を結ぶ「森吉山周遊乗合タクシー」[18]のほか、市外の「十和田湖玉川温泉」方面へも予約制の乗合タクシーが運行している[19]

隣の駅

[編集]
東日本旅客鉄道(JR東日本)
奥羽本線
快速
二ツ井駅 - 鷹ノ巣駅 - 早口駅
普通
前山駅 - 鷹ノ巣駅 - *糠沢駅 - 早口駅
*:一部列車は糠沢駅を通過する。
秋田内陸縦貫鉄道
秋田内陸線
快速(上りのみ)・普通
鷹巣駅 - 西鷹巣駅

脚注

[編集]

記事本文

[編集]

出典

[編集]
  1. ^ a b c d e f 『週刊 JR全駅・全車両基地』 31号 青森駅・弘前駅・深浦駅ほか、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年3月17日、20頁。 
  2. ^ a b c d 『鉄道ジャーナル』通巻653号 pp.41-43
  3. ^ 『JR時刻表』平成27年9月号 株式会社交通新聞社発行。
  4. ^ 石野 1998, p. 553.
  5. ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、96頁。ISBN 978-4-10-320523-4 
  6. ^ 宮内庁『昭和天皇実録第十』東京書籍、2017年3月30日、405,406頁。ISBN 978-4-487-74410-7 
  7. ^ a b c 石野 1998, p. 538.
  8. ^ a b 石野 1998, p. 554.
  9. ^ えきなかショップ「7to7」オープン”. 北秋田市ホームページ 住民が主役のもりのまち. 2021年10月11日閲覧。
  10. ^ a b 鷹巣駅前観光案内所オープニングセレモニー”. 北秋田市ホームページ 住民が主役のもりのまち. 2021年10月11日閲覧。
  11. ^ a b 駅の情報(鷹ノ巣駅):JR東日本”. 東日本旅客鉄道. 2024年8月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月10日閲覧。
  12. ^ a b JR東日本:駅構内図・バリアフリー情報(鷹ノ巣駅)”. 東日本旅客鉄道. 2024年7月7日閲覧。
  13. ^ 内陸線旅行センター:[秋田名物! 秋田内陸線:秋田内陸縦貫鉄道]”. 秋田内陸縦貫鉄道. 2017年10月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月7日閲覧。
  14. ^ 国土数値情報(駅別乗降客数データ) - 統計情報リサーチ、2020年8月30日閲覧
  15. ^ 国土数値情報(駅別乗降客数データ) - 国土交通省、2021年3月9日閲覧
  16. ^ 市街地循環バス、令和元年12月1日より通年運行開始”. 北秋田市. 2019年12月6日閲覧。
  17. ^ リムジンバス”. 大館能代空港ターミナルビル. 2021年11月10日閲覧。
  18. ^ 北秋田市が提供している二次アクセスプラン”. 北秋田市. 2022年11月7日閲覧。
  19. ^ 乗合タクシー「愛☆のりくん」”. たかのす・ひかりタクシー. 2023年11月27日閲覧。

報道発表資料

[編集]
  1. ^ もしもし券売機『Kaeruくん』が指定席券売機に替わります!” (PDF). 東日本旅客鉄道秋田支社. 2021年2月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月5日閲覧。
  2. ^ Suicaエリア外もチケットレスで! 東北エリアから「えきねっとQチケ」がはじまります』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2024年7月11日。オリジナルの2024年7月11日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20240711051550/https://www.jreast.co.jp/press/2024/20240711_ho02.pdf2024年8月6日閲覧 

新聞記事

[編集]
  1. ^ a b c 鷹巣駅、JR乗り入れ円滑化 工事費1億6000万円」『河北新報』2010年12月11日。オリジナルの2013年8月27日時点におけるアーカイブ。2024年8月7日閲覧。
  2. ^ 「お知らせ」『読売新聞』1961年9月2日、秋田読売。
  3. ^ 「上ノ山、鷹ノ巣にも」『交通新聞』交通協力会、1973年7月21日、2面。
  4. ^ 「秋鉄局展開、秋田・山形両県の5駅に、ハンバーガー店-日食からノウハウ」『日本経済新聞』1986年12月16日、地方経済面、東北A。
  5. ^ 「<地方点描>「ノ」に歴史あり」『秋田魁新報』秋田魁新報社、2012年7月19日、朝刊、24面。
  6. ^ 「JR東日本 「みどりの窓口」廃止へ 県内8駅 湯沢市など「撤回を」」『朝日新聞朝日新聞社、2006年3月2日、朝刊、31面。
  7. ^ 「みどりの窓口リストラ」『朝日新聞』朝日新聞社、2006年7月11日、夕刊、23面。
  8. ^ 「県南のJR直営ハンバーガー店閉店 高校生ら名残惜しむ」『秋田魁新報』2009年10月1日。

利用状況

[編集]
  1. ^ a b 各駅の乗車人員(2023年度)”. 東日本旅客鉄道. 2024年7月23日閲覧。
  2. ^ 各駅の乗車人員(2000年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
  3. ^ 各駅の乗車人員(2001年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
  4. ^ 各駅の乗車人員(2002年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
  5. ^ 各駅の乗車人員(2003年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
  6. ^ 各駅の乗車人員(2004年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
  7. ^ 各駅の乗車人員(2005年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
  8. ^ 各駅の乗車人員(2006年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
  9. ^ 各駅の乗車人員(2007年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
  10. ^ 各駅の乗車人員(2008年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
  11. ^ 各駅の乗車人員(2009年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
  12. ^ 各駅の乗車人員(2010年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
  13. ^ 各駅の乗車人員(2011年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
  14. ^ 各駅の乗車人員(2012年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
  15. ^ 各駅の乗車人員(2013年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
  16. ^ 各駅の乗車人員(2014年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
  17. ^ 各駅の乗車人員(2015年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
  18. ^ 各駅の乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月20日閲覧。
  19. ^ 各駅の乗車人員(2017年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月8日閲覧。
  20. ^ 各駅の乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2020年7月18日閲覧。
  21. ^ 各駅の乗車人員(2019年度)”. 東日本旅客鉄道. 2020年7月18日閲覧。
  22. ^ 各駅の乗車人員(2020年度)”. 東日本旅客鉄道. 2021年7月28日閲覧。
  23. ^ 各駅の乗車人員(2021年度)”. 東日本旅客鉄道. 2022年8月11日閲覧。
  24. ^ 各駅の乗車人員(2022年度)”. 東日本旅客鉄道. 2023年7月13日閲覧。

参考文献

[編集]
  • 武田元秀、山井美希(写真)「秋田青森県境の奥羽本線」『鉄道ジャーナル』第55巻第3号(通巻653号)、成美堂出版、2021年3月1日、40-45頁、ISSN 0288-2337 
  • 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日。ISBN 978-4-533-02980-6 

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]