コンテンツにスキップ

「押角峠」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
道路トンネルへの改良時の線形変更について追記
Cewbot (会話 | 投稿記録)
9行目: 9行目:
|山系 = [[北上山地]]
|山系 = [[北上山地]]
|交通路 = [[国道340号]](雄鹿戸トンネル)<br />[[岩泉線|旧JR岩泉線]](押角トンネル)
|交通路 = [[国道340号]](雄鹿戸トンネル)<br />[[岩泉線|旧JR岩泉線]](押角トンネル)
|地図 = {{Embedmap|141.6843|39.7429|300}}押角峠の位置
|地図 = {{Location map|Japan Mapplot|coordinates={{Coord|39.7429|141.6843}}|caption=|width=300}}押角峠の位置
}}
}}
'''押角峠'''(おしかどとうげ)は、[[岩手県]][[宮古市]]と[[下閉伊郡]][[岩泉町]]の境界にある[[峠]]である。
'''押角峠'''(おしかどとうげ)は、[[岩手県]][[宮古市]]と[[下閉伊郡]][[岩泉町]]の境界にある[[峠]]である。

2021年5月13日 (木) 23:35時点における版

押角峠
押角峠と雄鹿戸隧道(宮古市側坑口)
所在地 日本の旗 日本
岩手県宮古市下閉伊郡岩泉町
座標 北緯39度44分34.6秒 東経141度41分3.3秒 / 北緯39.742944度 東経141.684250度 / 39.742944; 141.684250座標: 北緯39度44分34.6秒 東経141度41分3.3秒 / 北緯39.742944度 東経141.684250度 / 39.742944; 141.684250
山系 北上山地
通過路 国道340号(雄鹿戸トンネル)
旧JR岩泉線(押角トンネル)
押角峠の位置(日本内)
押角峠
押角峠の位置
プロジェクト 地形
テンプレートを表示

押角峠(おしかどとうげ)は、岩手県宮古市下閉伊郡岩泉町の境界にあるである。

なお、国道340号および鉄道路線(JR岩泉線)の峠部分はトンネルなどにより貫通している(後述)。

概要

国道340号の本峠の前後は、一部が往復2車線である以外は急カーブ・急勾配が連続する所謂「酷道」であり、非降雪期の普通車同士のすれ違いですら困難な狭隘道路である(いずれか一方が狭隘な山岳路を、行き違い可能な場所まで相当な距離を「後退」しなければならない)。しかし通行車両規制、冬期閉鎖規制等の措置は実施されておらず、大型トラックがガードレールをかすめながら通行する様子すら見られる。

この峠の厳しい道路事情は、並行する東日本旅客鉄道(JR東日本)岩泉線の存廃問題と密接に関わっており、長大トンネルの建設もままならない岩手県の苦しい財政事情と沿道住民の足を守る観点から、現峠ルート冬期閉鎖規制実施の難しさという板挟みに遭っていた。

2010年7月31日に、岩泉線が土砂崩れ災害により全線運休となり、存廃問題が議論される中、2013年9月9日、JR東日本は押角峠の道路改良に協力することを提案し、岩手県は道路を改良工事する検討に入った。なお、岩泉線の存続問題とは別々に考えるとしていた[1]

その後、同年11月中に岩手県の道路改良方針(鉄道の押角トンネルを道路用に拡幅転用する)に、宮古市と岩泉町が受け入れる方向で最終調整がすすめられ、岩泉線の廃止は確定となった[2]。岩泉線は2014年4月1日付で廃止された。

押角峠道路

国道340号標識
国道340号標識

押角峠道路(おしかどとうげどうろ)は、岩手県宮古市から下閉伊郡岩泉町へ至る国道340号バイパス道路である。

2014年度より旧JR岩泉線の押角トンネルを道路用に拡幅するための事業に着手し、2020年12月13日に開通した[3][4]

路線データ

  • 起点:岩手県宮古市和井内
  • 終点:岩手県下閉伊郡岩泉町大川
  • 延長:3.7 km

押角トンネル

国道340号標識
国道340号標識

押角トンネル(おしかどトンネル)は、峠付近の国道に並行して設けられた、JR東日本岩泉線の押角駅 - 岩手大川駅間に位置する、全長2,987mの単線鉄道トンネルであった。

1947年(昭和22年)の国鉄小本線(岩泉線)押角駅 - 宇津野駅(1957年に廃止)間延伸時に開通した。なお、旧宇津野駅は本トンネルの岩手大川側坑口付近に位置していた。2014年の岩泉線の廃止により鉄道トンネルとしての役目を終え、道路用に拡幅されて国道340号のトンネルに転用されている。接続道路との関係で、岩手大川側にSカーブを挿入して鉄道時代のトンネル坑口の隣に道路のトンネルの坑口が位置する構造となり、全長が3,094mとなった[5]。片側1車線で幅員6m。

雄鹿戸トンネル

国道340号標識
国道340号標識

雄鹿戸トンネル(おしかどトンネル)は、宮古市と岩泉町の境界付近に設けられたトンネルである。読み方は「押角」と同じく「おしかど」である。1935年(昭和10年)竣工、全長579.7m・幅員4.6m。内部の照明は暗く普通車でもすれ違いが困難であるため、大型車の通行は勧められない。

なお、押角トンネルが道路用に改良された後の当トンネルの存廃は不明である。

雄鹿戸隧道(岩泉町側坑口)

脚注

  1. ^ 国道340号改良を検討 岩泉線問題で県[リンク切れ]読売新聞 2013年9月11日
  2. ^ “岩泉線廃止、地元容認の方向 押角トンネル県道に”. 岩手日報. (2013年11月6日). オリジナルの2013年12月7日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20131207012906/http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20131106_3 2014年1月18日閲覧。 
  3. ^ <令和2年12月13日>【復興支援道路】一般国道340号押角トンネルが開通しました!!”. 岩手県 (2020年12月16日). 2020年12月19日閲覧。
  4. ^ “13日開通の復興支援道路「押角トンネル」で防災訓練/岩手”. IBC岩手放送. (2020年12月4日). https://news.ibc.co.jp/item_41347.html 2020年12月13日閲覧。 
  5. ^ 冨手淳「押角トンネル JR岩泉線から国道340号へ」『鉄道ファン』第720号、交友社、2021年4月、132-133頁。 

関連項目

外部リンク